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掲載日:2021年7月7日
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知事
私の方から何点かお話をさせていただきたいと思います。まず定例会見これから行われますけれども、その前に先立ちまして静岡県熱海市での土石流災害について一言申し上げます。7月1日からでありますが、活発な梅雨前線の影響で、関東甲信・東海地方を中心に大雨となりました。埼玉県でも一部被害が出ましたけれども、熱海市では土石流が発生し、甚大な被害が発生をしております。亡くなられた皆様、そして今も避難を余儀なくされている多くの方々に対し、お悔やみと、そしてお見舞いを心から申し上げたいと思っております。また、自衛隊等によって、今必死の捜索が続けられていると理解をしております。一刻も早く安全なかたちで発見されることお祈りを申し上げておきます。
さて、私の方から2点御報告をさせていただきます。まず、埼玉県5か年計画でありますけれども、本計画は、県政運営の基礎となる計画でございます。現行の5か年計画につきましては、本年度末をもって終了をいたします。そこで令和4年度から8年度にかけての計画期間を設定し、5か年計画の策定に向けて、たたき台となる大綱を作成させていただきました。計画の副題でございますが、「あらゆる人に居場所があり、活躍でき、安心して暮らせる社会」をという私の思いを反映し、「日本一暮らしやすい埼玉へ」とさせていただきました。そして、本県が進むべき針路を明らかにするため、2040年を見据えて掲げることといたしました「安心・安全の追究」、「誰もが輝く社会」、「持続可能な成長」、この3つの将来像。そしてこの実現に向けて、政策分野ごとに12の針路を示しております。そしてこの針路ごとに分野別の施策を示し、54の施策全てに対する数値目標として計98の施策の指標を設定させていただきました。さらには、各地域の特性を踏まえて、取り組むべき施策を「地域別施策」として整理をさせていただきました。
次に、埼玉県を取り巻く時代の潮流であります。この5年間の取組を進めるためには、中長期的な潮流を展望し、目指すべき将来像を的確に示す必要があると考えています。この大綱では、これらの潮流を6つの項目にまとめており、ここではそのうちの2つを御紹介させていただきます。まずしっかりと向き合っていかなければならないのは「人口減少と人口構造の変化」であります。本県の人口は一貫して増加をしてまいりましたが、自然減が社会増を上回ることによって、間もなく人口減少の局面に入ってまいります。2040年には、700万人を下回ると見込まれています。さらにこの2040年には県民の3人に1人が高齢者、65歳以上の高齢者となります。さらに2040年における15歳から64歳の生産年齢人口につきましては、約55パーセント、つまり、現役世代1人が高齢者等を支える肩車型の社会になると見込まれています。そして2つ目は、「身近に迫る脅威」であります。首都直下型地震が今後30年以内に高い確率で発生すると予測をされています。また自然災害も、激甚化、そして頻発化している中、令和元年東日本台風での記録的な大雨、そしてこの7月に入ってからの大きな災害もございました。さらに令和元年には異なる災害として豚熱、そして今も継続している新型コロナウイルス感染症等が世界中を席巻している状況であります。私たちはこれまでに経験がない新しい脅威にも対処しなければなりません。これら以外にも、時代の潮流を見極めながら、ビジョンを作っていくことが重要となります。
次に施策の展開に当たり、重要視していることを申し上げます。まずは、将来像の実現に向けた基本姿勢でありますが、この2点。つまり、1点は「埼玉版SDGsの推進」、部局横断的にこれをしっかりと行ってまいります。SDGsについては、県庁だけではなく、県民、企業等を巻き込んで、SDGsに関する好事例を横展開するなど、全県的な推進体制を敷きます。そして2点目は、新たな社会に向けた変革でこれも横展開、横串を刺すものですが、テレワークをはじめとする新しい働き方、暮らし方は、感染症が収束したポストコロナにおいても、更なる定着、加速が求められています。様々な社会課題解決に向けて、新しいサービスや価値が生み出されるデジタル・トランスフォーメーションを実現し、新たな社会で快適で豊かな、真に暮らしやすい社会を導けるよう変革をしていきたいと思います。次に「計画を着実に実行する仕組み」であります。計画の効果が最大限に発揮されるよう仕組みを整え、4項目まとめましたが、ここでは2つを説明させていただきます。1つ目は、「合理的根拠に基づく施策立案」であります。客観的データ等のファクトを積み重ねて、現状を正しく把握、分析をし、得られたエビデンスに基づく施策の立案を行うことが重要で、このEBPMをしっかりと用いることによって、施策の有効性を高め、県民の行政への更なる信頼確保に努めたいと思っています。2つ目は、「行財政改革の不断の推進」です。例えば、デジタル技術の活用を進めて、業務の効率化を図ることにより、企画立案業務などといった、職員、あるいは人間でしかできない、こういった業務に注力できる環境を整備したいと思います。さらには、事業の必要性や効果をゼロベースで検証し、スクラップ・アンド・ビルドの徹底によって、歳出の削減等に取り組んでまいります。
ここからは3ページにわたり計画全体の体系を示します。先ほど申し上げた3つの将来像、「安心・安全の追究」、「誰もが輝く社会」、「持続可能な成長」の1つ目、「安心・安全の追究」であります。災害や危機に対するレジリエンスを高め、高齢者人口がピークを迎える2040年を見据えて、医療・介護サービス問題に取り組んでいくなど、今よりも一層、安心・安全の埼玉県としてまいります。そのために、「災害・危機に強い埼玉の構築」をはじめとする3つの針路を定め、その下に計15の分野別施策を掲げそれぞれに施策指標を設定いたしました。主な施策指標として、今回のコロナ禍での教訓を踏まえ、分野別施策、「感染症対策の強化」においては、「感染症専門研修受講者数」を新たに設定しました。高い専門性を有する感染症対策の人材を増やすことにより、感染症対応力の向上につなげてまいります。全入院医療機関に1人ずつの感染症対策の専門人材を養成することとし、令和8年度末までに、542名の受講者を目指してまいります。
次に2つ目の将来像「誰もが輝く社会」です。女性やシニア、障害者をはじめとする誰もが夢と希望を持ち、生き生きと活躍できるよう、エンパワーメントを図り、誰もが輝く社会を実現してまいります。「子育てに希望を持てる社会の実現」を始めとする5つの針路の下、合計で22の分野別施策を掲げ、それぞれに施策指標を設定いたしました。主な施策指標として、例えば分野別の施策である「女性の活躍推進と男女共同参画の推進」においては、「女性の30歳から39歳、40歳から49歳の就業率」の改善向上を設定いたしました。子育て期から子育て後に復職するなどの女性の就業率向上を図ることによって、本県の持続可能な発展に向け、女性が意欲や能力を存分に発揮することができる、生き生きと輝ける社会を実現したいと思います。
続いて3つ目の将来像「持続可能な成長」です。人口減少や少子高齢化の中においても、未来を見据えた持続可能なまちづくりが進むとともに、持続的な経済成長、雇用の実現を図るなどサステナビリティを実現してまいります。「未来を見据えた社会基盤の創造」をはじめとする4つの針路の下、合計で17の分野別施策を掲げ、それぞれに施策指標を設定しました。主な施策指標として、分野別施策「住み続けられるまちづくり」においては、「埼玉版スーパー・シティプロジェクトに取り組む市町村数」を新たに設定いたしました。コンパクト・スマート・レジリエントの要素を踏まえたまちづくりに市町村や民間企業などとともに取り組むことにより、暮らしやすく住み続けられるまちづくりを進めたいと思います。
次に地域別施策です。県内各地域の市町村などと連携し、産業、自然、文化など特徴的な資源や、それぞれの環境を生かし、創意工夫して、個性豊かな多彩な地域づくりに取り組みたいと思います。そこで県内を、都心からの距離に応じて、県南、圏央道地域、県北、この3つのゾーンに区分をいたしまして、それぞれの特性や課題を整理をしました。その上で、日常生活圏のまとまりや鉄道・道路の交通軸などから10の地域に区分して、各地域の特性や現状を踏まえ、それぞれの課題に対して、分野別に示した取組を再編し、「地域づくりの方向性」や、「主な取組」としてお示しをさせていただきました。
県民コメントですが、明日7月7日より、8月5日の約1か月間、実施をさせていただきます。本日発表した、埼玉県5か年計画大綱は、県ホームページにおいて音声付説明資料とともに公開をしています。オンライン等による県民の皆様向けの説明会も予定をしておりますところ、奮って御参加をいただきたいと思います。今後、県民の皆様の御意見をいただいた上で、埼玉県5か年計画大綱をブラッシュアップし、計画案として取りまとめたいと考えておりますところ、多くの御意見、御提言をお待ちしております。
知事
次に虐待ゼロ推進月間であります。県では、埼玉県虐待禁止条例に基づき、児童、高齢者、障害者への虐待を一元的に通報できる埼玉県虐待通報ダイヤル、♯7171(シャープ・ないない)を設置しております。この虐待通報ダイヤルの周知をはじめ、虐待防止に関し、県民の皆様の理解を深めるため、この番号の7171(ないない)の7ですが、にちなみ7月を虐待ゼロ推進月間としています。推進月間の取組としては、この虐待通報ダイヤルの周知を図るポスターを、これですけれども、県内、各所主要駅に掲示するほか、県や市町村の広報紙で、この番号7171(ないない)を周知するなど、集中的に広報を行ってまいります。今年度は新たにスーパー・マーケットにも御協力をいただき、ポケットティッシュ等の啓発品の配架や、店内放送を実施していただくことになりました。
この虐待通報ダイヤル♯7171(シャープ・ないない)への通報件数は増加傾向にあります。虐待を疑われる事案が増えている中で、通報ダイヤルの認知も進むことによって、通報につながっていると考えています。このうち令和2年度におきまして、虐待案件として市町村や児童相談所へここからつないだ通報件数は、全体の約20パーセントに達することとなっています。虐待には殴る、蹴るといった身体的な虐待だけではなく、侮辱や無視をする、食事を与えない等の心理的虐待やネグレクト、そして性行為を強要するなどの性的虐待、年金や財産を勝手に使う等の経済的虐待がございます。コロナ禍において、家で過ごす時間が増加していることから、虐待のリスク増加が懸念されます。このダイヤルですけれども、24時間365日受付対応していますので、県民の皆様においては、こうした虐待を受けただけではなく、発見した、あるいは聞いた、こういった場合には、速やかに♯7171(シャープ・ないない)へお電話をいただきたいと思います。今後も、市町村や関係機関と連携し、虐待の早期発見及び予防の普及啓発等を図っていきたいと思っています。
知事
そして最後に、聖火リレーに関して、県民の皆様にお願いがございます。本日6日から3日間にわたり、東京2020オリンピック聖火ランナーが県内を駆け巡っていきます。各日の最終地点では、聖火の到着を祝うセレブレーションを開催し、聖火ランナーが繋いだ聖火を聖火皿に灯すセレモニーが行われます。全ての区間の聖火リレーやセレブレーションの模様は、インターネットのライブ中継で御覧いただけます。是非、公共放送のホームページを見ていただきたいと思います。聖火リレーの見どころ、ランナーの表情、セレブレーションのオープニングプログラムや、到着セレモニー等、感染症対策として、是非、今回は御自宅でお楽しみをいただきたいと思っています。現時点では、極めて順調に、そして密も発生せずに行われておりますが、県民の皆様には、沿道を密、つまり密集・密接の回避に御協力をお願いをいたします。また、走行ルート、あるいは周辺道路は交通規制が行われ、混雑も予想をされます。御理解と御協力をお願い申し上げます。私の方から以上であります。
埼玉
知事発表につきまして、幹事社から2点質問をさせてください。いずれも埼玉県5か年計画大綱についてなんですけど、1点目はですね。知事就任後初の5か年計画の策定と今回なります。内容を拝見するとですね、非常に2年前の知事選の公約が多く盛り込まれているようにお見受けいたします。この中でも特に重きを置いている施策、その理由について教えていただきたい。これまず1点です。もう1点はですね、計画の見直しについてです。この大綱のところを見ますとですね、計画の見直しが中間年度を目途に行うということで、令和6年度、2024年度に、見直しを行うということが記されています。今、非常に時代の流れが早くてですね、いろんな物事が、例えばコロナ、豚熱、そういった災害もそうなんですけれども、いろいろ科学技術の発展とかですね、時代が大きく動くことも予想されまして、この見直しについてなんですけど、分野別施策そのものが見直されるような、そういった変更の可能性もあるのかどうか、この2点について教えていただけますでしょうか。
知事
まず最初の知事公約についてでございますけれども、私就任して、すぐに5か年計画を見直すというそういったアイディアもありましたけれども、そうではなくてやはりそこは5か年計画は更新される時にきちんと盛り込もうということで、準備をさせていただき、初めての5か年計画として、公約を体系的に、まずは位置付ける、そして未来に向けて、埼玉県が進むべき未来をしっかりと示す。そういった思いを込めさせていただきました。知事公約については、ほぼすべての項目を次の計画に反映をさせていただいており、そのほとんどは分野別施策の中の主な取組の中に記載をさせていただいているところであります。これによって公約を施策全体との整合性をもって効率的に進めてまいりたいと思います。例えば、5大プロジェクトの一つである「埼玉版スーパー・シティプロジェクト」につきましては、「住み続けられるまちづくり」の分野別施策の中に位置付け、主な取組として記載をさせていただくと同時に、この施策の指標として、このスーパー・シティプロジェクトに取り組む市町村数を指標として、新たに設定し明示いたしました。今後は、コンパクト・スマート・レジリエントの要素を踏まえたまちづくりを市町村や民間企業等とともに部局一丸となってこの計画の下、進めていく、こういった体制になります。その他、「あと数マイルプロジェクト」については、「埼玉の価値を高める公共交通網の充実」の分野別施策における主な取組の中で、「あと数マイルプロジェクトに基づく鉄道網の延伸検討」として記載するとともに、施策内容の中で、県内の延伸を検討する5路線を明記させていただくこととなりました。また、2点目の御質問でございますけれども、5か年計画、もちろん5年後を見据えて我々としても、しっかりと現在の潮流を見据えながら作っているつもりでありますが、まさに御指摘のとおり、極めて速い時代を流れの中で、当初、掲げた目標の達成に全力で取り組むべきではあることはそのとおりなんですけれども、しかし、時代の流れや法令制度の改正もあるでしょう。そういったところで目標の設定を見直す可能性も考えられますので、中間年度を目途として、計画の見直しやローリングを行うことを想定していますし、また社会経済情勢の著しい変化がある場合には必要に応じて計画の変更を行いたいと思っています。一義的には、そういったその目標を、例えば制度や法が変わることによって変えるといったことはもちろん考えられますけれども、ただ、時代の変化を見据えることはなかなか、今回のコロナもそうですけれどもこうなるとは皆も思わなかったわけですから、そういった場合には正直その聖域なき見直しは当然あり得ると思います。いずれにしましても、変更の内容等については、単に思いつきではなくてですね、しっかりと議論をし、議会等とも御理解をいただきながら、実施したいと思っています。
朝日
5か年計画についてまずいくつか伺います。まず知事に当選する時に、上田県政の継承と発展というふうに謳って当選されました。ここの5か年計画で、どこを継承して、どう発展させているのか、その辺の考えを教えてください。
知事
まず今回、私どもといたしましては、これまでの、もちろん施策の上に立ったものを作らせていただいたというのが、まず一番柱から言うとですね、上田県政そのものがございますので、そこをしっかりと継承させていただくこととなりました。他方で、私自身が、作り上げてきたというか、主張してきた公約やあるいはその時代に応じて行わなければいけないものというものが、新たに出てくる、もしくは強化しなければいけない。例えばその1例は、豚熱や、あるいは台風や新型コロナウイルス、こういったその身近に迫る脅威、こういったその認識が、かつてよりも、おそらく深刻になっているというふうに思いますので、将来像に基づく基本姿勢についても、そういったものをしっかりと入り込まさせていただいたということであります。他方で改革とかですね具体的には、そういったところについては、まさに上田県政の柱でしたでしょうから、そこはデジタルとか違う要素が加わったものの、それを強化して継続しているということになります。
朝日
あとすいません。いくつか5年前の計画からも削除しているようなものもあると思うんですけど、特段、これを何かこういう理由で削除したというようなものってありますでしょうか。もしあれば教えてください。
知事
まず5か年計画は更新ですから、延長ではありません。したがって当然、もう一度ゼロベースで潮流から確認するということなので、必ずしも延長とか削除とか、これは私が上田県政を継承するのは別として、そもそも5か年計画は、全てをこれ継承するというような、そういったものではありません。ただ、5か年計画に関して言えば、継続する指標は、当時103あったと聞いてますけれども、継続が53、一部変更で継承が、引き継ぐのが26、廃止が24というふうになってきています。例えばそれは全くそれがですね、いらなくなったというようなことでは必ずしもありません。例えば外国人の観光客数については、継続させていただいていますが、なかなかやっぱり目標が高いとか、そういったことは、当然、あろうというふうに思っています。また例えばですけれども、ジェネリック医薬品の数量シェアや、あるいはグループホームの利用定員数、生活支援の体制整備、あるいは河川における川遊びスポット、こういったものも含めてですけれども、既に達成されてしまった。とか、あるいはその企業や団体等を取り込みながら、単体でやるんじゃなくて、より拡大していくものとか、そういったものについては変更させていただいております。
朝日
そもそも論なんですけど、5か年計画の意義というかお考えについて伺いたいんですが、こうやってまとめて、5か年計画というふうに出すという方法もあるとは思うんですが、政策テーマにおいて目標を定めて、都度都度やっていくという方法もあるかなと、そうすれば機動的に動けたりすることもあるし、逆に5か年とだと、これを作ることが目的化をしてしまうようなきらいもあるかなと思っています。そもそも5か年計画大綱をやめずに現在いるのか、5か年計画維持を、知事自身どういうふうに考えているのか教えてください。
知事
まず、これ条例に定められていますので、当然これがなければいけないということだろうと思います。こういった計画については、今の御指摘があったように、そもそも、そこで縛ってしまっていいのかって議論と、もう一つ明確に目標をしっかり示す、そして指標の判断として示す、こういったもの、両方考え方があって、私どっちも多分、ある意味正しいんだろうというふうに思っています。そこで、私としては可能な限りですね、新しいものも織り込みながら、ブラッシュアップしていく。つまり計画という枠組みを残しながら、なじめないものもありますので、それについては少し外し、そして、しっかりと指標を示すことによって、県民に御理解いただけるものについては、示していくってこういう使い方が一番正しいんじゃないかなと私は個人的に思っています。
朝日
最後に触れられてた聖火リレーの事で伺います。今日、川口の会場に知事も行かれてまして私も見ました。会場内はフェンスで仕切られててそれほど密じゃなかったと思うんですけど、その周りってのは、結構人だかりもあったかなと思っています。公園の中だったんで、通りかかった人なんかは立ち止まって結構見てたりしてたようです。感染対策という意味で、そういうある程度何というか人だかりができちゃったような今日状況があったと思うんですけど、出発式出られてどんなことを感じたか。感染対策という視点で、不十分な点とか今後改善すべき点が、あるかどうか、お考えをお聞かせください。
知事
聖火リレーについては本当にこれ多くの皆さん1年間お待ちをいただいて、そして多くの関係者が来てよかったと思いますし、喜んでいただいていると思っています。正直、川口の会場については、若干密になるところもあったと私も思っていて、先ほど指示はしたんですが、これ実は、川口市主催で教訓として、きちんとやれという指示はしました。ただ、今のところ、蕨を出発して以降の聖火リレーについては、通りかかった人も含めて密になっていない。基本的に一列というのですか、二重三重なんてない、一列になってますから、あの言ってみれば空いている電車ぐらいの状況で、しかも外で行われているものですから、そういった意味では、しっかりとした感染対策ができていると思いますし、またここで申し上げておかなければいけないのは、スポンサーの企業の皆さんにお願いをさせていただいて、狭い区間、密になりそうな区間において、スポンサーグッズを配るんですが、そういったことをやめていただきました。今回、私の方からお願いをして、組織委員会との調整をして、これ御理解をいただいて、実際いままでのところそのように動いていると聞いています。そういった意味では、感染防止対策、これ夢をつなぐものですから、ここはウイルスをつなぐなんていけませんので、それは我々としては夢をつないで、そしてみんなに良かったと思っていただけるような対策を、通常のスポーツのイベント以上としてやりたいと思っています。
埼玉
小学校の通学路の安全確保とアルコール、飲酒運転対策についてお伺いいたします。千葉県の八街市で6月28日の午後にトラックが小学生により突っ込んで児童5人が死傷した事故がありました。現場の市道はですね児童生徒の通学でしたけれどもガードレールはなくてですね、自動車の抜け道となっていたということです。以前から危険性がずっと指摘されていたということですけれども、埼玉県内でこういった通学路の危険箇所はあるのか、これについての対応をお伺いしたいのと、あともう1点はですね、事故を起こした運転手の方はですね基準を超えるアルコールを飲んでいらっしゃると検出されたということなんですけれども、車両を有する県内の事業者に対して事故防止に対して何らかの対応を求める考えはございますでしょうか。
知事
今回の事故については本当に痛ましい事故であって被害者の皆様には、改めてお悔やみを申し上げるとともに、こういったドライバーがいることは本当に許すことができないと思っています。さはさりながら、ドライバーの責任は当然として、やはりその通学路の問題は御指摘のように、私も極めて重要な課題だというふうに考えています。県としては、依頼を行いまして、5年ごとに学校の関係者や保護者の方々にお願いをして、歩行者目線で通学路の安全総点検というのを行っています。先ほどの御質問の危険なところがあるのかということでしたけれども、度合いによってもちろん100パーセントもないでしょうし、0パーセントもないと思いますけれども、ただ、まずこういったところの点検を、歩行者目線で行っていただくことによって、小中学校の通学路、あるいは未就学児が集団で移動するところに、それを点検していただくということは極めて重要だと思っていて、この点検では、例えば横断歩道の設置状況や歩道の設置状況、あるいは段差、転落をするかどうか、こういった危険性、さらには見通しの状況などを、これ親御さんたちも聞いているのは、必ずしもやっぱり車で見ていてもわからないところありますから、そういったことを確認しています。また、それだけではなくてその通学のルートはそもそも適切か、あるいは過去に事故が起きていないか、通過車両や交通規制の状況等のチェックをしていただいています。平成28年度に行った4回目の総点検では、さいたま市を除く県内全域で、歩道がないなど御指摘があった箇所の安全対策として、歩道の整備を行いました。その他にも、車のスピードが速くて危険との指摘があった箇所では、ガードレールを設置したり、車両の減速を促す路面標示、あるいは学童通路の看板設置など、それぞれ現場に応じた対策を実施しています。今年度は5回目となる総点検を行っており7月末までに終了させる予定であります。点検結果による危険箇所の必要な対策を検討し、通学路整備計画を取りまとめる予定であります。取りまとめは11月末を予定していましたが、今回の事故を受け、また議会から要望が一部の会派からございましたし、できる限り前倒しをしたいと思っています。対策は国、県、市町村などそれぞれ管理者が実施することになります。しかしながら、これまで以上、これらの関係機関との連携を密にして、予断を持つことなくできるところから、通学路の危険箇所の解消に全力で取り組んでいるということが、必要であるというふうに考えています。先ほど歩道のお話をしました歩道がない箇所でございますけれども、そこでは、路肩のグリーンベルト、あるいは通学路注意などの路面標示、看板を設置するなど、車への注意喚起を少なくとも県管理道路では行っております。そして2つ目の御質問、飲酒についてですけれども、県としては2日付で、一般社団法人トラック協会及びダンプカー協会に対して、協会の会員の方々に対して、小学校児童の登下校時における安全運転の励行、そして就業時におけるドライバーの体調管理について依頼を申し上げました。そして、県警察においては、県公安委員会が実施する安全運転管理者等に対する講習、これ1万8,000人が対象ですが、運行前の運転者の体調確認をはじめとした安全運転管理の徹底を盛り込むこととしたと聞いています。二度とこのような痛ましい事故が起きないよう対策をしっかりと講じていきたいと思いますし、それを継続させます。
読売
先ほどなんですけれども、10区の山口泰明氏が引退の方を、発表されたんですけども知事の受け止めの方をお願いします。
知事
まず山口代議士におかれては、先般も充分やりきったと御本人おっしゃっておられましたけれども、埼玉県のために、県選出の代議士として御活躍をいただいたということに対して心から感謝を申し上げたいというふうに思っております。私も個人的にも国会議員時代から党は違ったとはいえ、お世話になった1人でありまして、大変寂しいとは思いますけれども、まず感謝をしたいというふうに思っています。山口代議士が選出をされている地域というのは、昨年の台風を含めてですね、これからいろいろ対処しなきゃいけない課題の多い地域でございますので、この地域に対する対応を県としても、そうして国からもそうですけれども、今後とも引き続き、しっかりと対応ができるような、そういった人材があそこでまた輩出されることを、私としても心から望んでいます。
埼玉
先ほど知事からもお話のあった、熱海市の土石流についてお伺いいたします。土石流の原因がまだわからないということなんですれども、盛り土があったということが報告されておりまして、それが今回の土石流のなんらかの原因に関係しているのではないかというお話もございます。埼玉県内でこういった土石流ですとか土砂の流出が起こるような可能性のある場所とかってのは把握されてるんでしょうか。
知事
土砂(災害)が起こる(おそれのある)危険箇所については国からの指定を受けて、いわゆるその崖のようなところですね、そこについては、これまでの法令に従って点検をしてきております。また一部違法業者の盛り土等で、土の流出、事故等が起きたこと、これ実際ありますので、そういったところについては厳しく、指導をさせていただいているところでございます。いずれにしても、今回の熱海の件については、我々としてもその原因をしっかりと、専門的な方々の目も入れていただきながら分析をしていただきたいと思ってますし、それを注目しています。
埼玉
あと関連してるんですけど、例えば静岡県から何らかの救助要請ですとか、そういった物資の提供だとか何とかそういう依頼みたいなものは来ているんでしょうか。
知事
現時点ではですね、静岡県の方から直接埼玉県の方には要請は来ておりません。他方で、埼玉県にある公的機関として、陸自の朝霞駐屯地から、第一施設大隊や第二施設大隊、それから第34普通科連隊(後に削除)、さらには入間の空自部隊、こういったところが出ているというふうに報告を受けております。いずれにいたしましても、現在の被害甚大でもありますので、今後しっかりと必要な支援に対する要請があれば検討はしたいと思っています。
(終)
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