埼玉県議会 県議会トップ画像

ここから本文です。

ページ番号:213705

掲載日:2022年3月30日

令和4年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(高橋政雄議員)

建築設計業務の低価格入札

Q   高橋政雄 議員(自民)

専門家の質問ですよ。今回の低価格入札については、平成21年と22年にお話しさせていただいています。まだ、問題が残されているからの質問です。
核心に入る前に、今現在の建築設計事務所と建築技術者の置かれている現状を聞いてください。
まず、建築設計事務所経営の友人の言葉から。「大学で建築を学び、大きな夢を持ち、社会に貢献しようと考えた。しかし、最近の利益優先主義に夢を打ち砕かれた。私たちの仕事は、社会にとっての基幹の一つであり、必要と私は信じている。人は夢を持たなければいけないと思う」、以上。
私は、昼間働きながら夜間建築科に通い、職を通して社会に奉仕する精神を友と同じように学びました。民間及び公共建築物の設計業務には安心・安全は当然のこと、品質確保のために有能な建築士、質のいい専門家集団の事務所が必要。また、公共の設計業務での極端な低価格競争が続くと、子供たちの建築家志望者の減少が続いて、専門技術と技術者が足りない状況がもう既にやって来ております。
私の平成21年の質問によって、公共部分の県発注の設計業務委託の入札等において、工事請負と同じように最低制限価格を設定、導入していただきたいとお話を申し上げました。平成22年1月に導入され、感謝しておりますが、また、平成22年の質問、埼玉県においての設計・測量・調査業務委託の入札について、最低制限価格制度導入の効果についてお聞きしました。
今回は、県内の市町村における設計業務委託の最低制限価格制度導入について質問します。市町村ですよ。
県内の市町村の多くは、設計業務委託での入札において最低制限価格制度を導入していないのです。その制度を導入していない市町村の入札では、採算を度外視したダンピング受注が発生していると聞いております。このような状況が続くと、企業経営に支障を来し、県民の安心・安全を守る公共建築物の整備や維持管理の品質低下につながるおそれがあります。
そこで、設計業務委託の最低制限価格制度を導入していない市町村に対して、ダンピング受注を抑制するためにもその導入を県から働き掛けるべきと考えますが、総務部長のお考えをお聞きいたします。

A 小野寺亘 総務部長

設計業務委託におけるダンピング受注は、成果品の質の低下を招き、ひいては公共工事自体の品質低下につながるおそれがあります。
過度な低価格での受注を抑制するためには、議員御指摘のとおり、最低制限価格制度が効果的であると考えております。
設計、測量、調査の業務委託において、この制度を導入しているのは、令和2年3月現在29市町村であり、導入率は約46%となっております。
工事で導入しているのは、約92%であることから、業務委託での導入が進んでいない状況となっています。
また、導入を積極的に検討しているところがある一方で、「現状でダンピング受注になる案件が発生していないこと」や「業務委託の発注件数が少ないこと」などの理由により、制度の導入に消極的なところもございます。
「公共工事の品質確保の促進に関する法律」では、過度な低価格での受注を抑制することが、発注者の責務とされております。
このため、全ての市町村を構成員とする、公共工事契約業務連絡協議会などを活用し、制度導入の必要性を丁寧に説明するとともに、制度の要綱を策定するための助言を行うなど、業務委託の最低制限価格制度の導入について、積極的に働きかけてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?