トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 令和2年6月定例会 > 令和2年6月定例会 一般質問 > 柿沼貴志(県) > 令和2年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(柿沼貴志議員)

埼玉県議会 県議会トップ画像

ここから本文です。

ページ番号:179697

掲載日:2023年7月10日

令和2年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(柿沼貴志議員)

学校教育における「チーム学校」の推進について - スクールソーシャルワーカーの常勤化や職務内容の明確化について

Q  柿沼貴志  議員(県民)

平成31年3月に文部科学省から各都道府県教育長に対して発出された「学校における働き方改革に関する取組の徹底について」の通知では、スクールソーシャルワーカーなどの専門職スタッフの役割分担を明確化、人材確保、そして所管の学校への必要な支援を行うようにうたわれております。
ここまで示したように、「チーム学校」には教育相談体制の充実が必要不可欠です。本県では、高等学校の相談業務を担当する職員として、教育相談員やスクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーを一部の学校に配置しております。スクールソーシャルワーカーの職務は、生徒の置かれた環境に着目し、福祉の関係機関につなげることで、環境の改善や問題の解消のための支援をすることにあります。教育と福祉の連携が求められているからこそ、両者についての専門的な知識や経験を併せ持つ人を任用する必要があり、令和2年度募集要項の中でも、その旨が記載されています。
もう一枚、パネルを出します。こちらもちょっと見にくいかもしれませんが、こちらのパネルは、今年度のスクールソーシャルワーカーと教育相談員の募集要項から、両者の勤務内容を抜粋したものです。6項目あるんですけれども、六項目のうち赤色にした四項目は、文言が全く一緒です。紫色にした1項目も、内容はほぼ一緒。違うのは最後の1項目だけです。国が「チーム学校」として常勤化した専門スタッフの配置を強く求める中、こちらのパネルに示すように、本県ではいまだにスクールソーシャルワーカーと教育相談員の職務内容が明らかに混同しています。
一方、勤務条件には大きな違いが見られます。福祉や関係機関との連携を図るスクールソーシャルワーカーは、週2日、年間90日の勤務で日給制、1万40円。相談ニーズを受け止めることを主とする教育相談員は、週29時間、週4日あるいは5日の勤務で、月給制の16万7,600円を支給しています。つまり、募集要項はほぼ同じなのに、勤務体系や給与体系が異なっているんです。これではチーム内に業務間格差を発生していると言わざるを得ません。職務に明確な差がない以上、勤務条件に格差がある状態では、「『次世代の学校・地域』創生プラン」に逆行しているではありませんか。これらを踏まえ、以下三点の早急な実現が必要と考えます。
一点目、昼夜開講定時制高校と3部制高校では、様々なニーズを併せ持つ生徒が多く学ぶ現状から、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーを常勤化すること。
二点目、これらの現状を熟知した上で、教育相談員はスクールソーシャルワーカーとして一本化すること。
三点目、そしてこれらの勤務条件を直ちに統一すること。
これまで「『次世代の学校・地域』創生プラン」の実現に関する多くの議員の質問に対し、対応するとの答弁が繰り返されてきましたが、形式的な発言の繰り返しではなく、私が提案する三点を踏まえ、具体的に現状を前進させる教育長の答弁を求めます。

A  高田直芳  教育長

まず、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーを常勤化することについてでございます。
スクールソーシャルワーカーは、問題行動などのある生徒を、福祉や医療に結び付けることや、学校と関係機関の円滑な連携を支援するため、社会福祉士などの有資格者を配置しております。
また、スクールカウンセラーは、心理に関する専門的な知識経験から、教職員や保護者の指導、助言を行うとともに、生徒の心の相談にあたるため、臨床心理士などの有資格者を配置しております。
これらの専門職の役割は、教職員の担うべき業務を専門的知識からサポートするものであります。
御提案の常勤化につきましては、学校の状況や課題に応じて、適切な活用や配置の工夫をすることにより、専門職の充実を図ってまいります。
次に、教育相談員はスクールソーシャルワーカーとして一本化することについてでございます。
教育相談員は、友人関係や家族関係など、生徒のささいな悩みや不安に対し、身近で気軽に相談できる体制を構築するため、相談業務の経験が豊富な相談員を配置しております。
福祉の専門家であるスクールソーシャルワーカーとは、学校における役割が異なることから、いずれも必要な職と考えており、引き続き、それぞれ配置してまいりたいと考えております。
なお、議員御指摘の、募集要項につきましては、分かりづらい表記となっておりますので、業務内容が明確となるよう表現を見直してまいります。
次に、これらの勤務条件を直ちに統一することについてでございます。
勤務条件については学校における役割に応じ、配置日数や勤務時間を設定し、給与は月額又は日額として設定しております。
報酬額の差につきましては、勤務条件の違いから生じているものでございますので、御理解をいただきたいと存じます。
今後も、スクールソーシャルワーカーなどの専門職員の活用を促進し、教員と専門職が一体となって、生徒を支援する教育相談体制の強化に努めてまいります。

再Q  柿沼貴志  議員(県民)

スクールソーシャルワーカーの常勤化、職務内容、また一本化についてなんですけれども、御答弁の中で、日額や月額というのは勤務条件があるので、これはしようがないよという御答弁をいただいたんですけれども、私が提案しているのは逆なんですね。職務が縦割りになってしまっているから、やっぱり勤務条件も変わってきてしまうと思っているんです。募集要項はほとんど一緒というところも御指摘させていただいたんですけれども、実際、私、2部制の高校に視察に行ったときに、スクールソーシャルワーカーさんにも、教育相談員さんにもお話を聞いたんですね。教育相談員さんは、学校の生徒の心を開かせるために教室は開いたまま、そしてまた通学のときには生徒と顔を合わせられるようにして、話を聞きやすい体制をとっていたということでした。だけれども、福祉のことになるとスクールソーシャルワーカーにつなげなきゃいけないと。たまたま私が行った日は、スクールソーシャルワーカーの方がいらっしゃったんですけれども、私が指摘したように、スクールソーシャルワーカーは週2日しかいないわけでありまして、いない日もあるわけですね。これは生徒の目線に立っていただきたいんですよ。生徒というのは、やっぱり縦割りでいくとかなり難しいんですね。
質問にしますね。すみません。
なので、職務内容、スクールソーシャルワーカーさんも教育相談員さんも、もっと一人でできればいいという話をしていたんです。職員会議にも出られないということなんです。だから、職員会議にも出られないので、学校の現場が把握しにくいとも言っていました。なので、子供たちは決死の覚悟で来ているので、是非、細分化するわけじゃなく、縦に分けるんじゃなくて、一本化して子供たちの教育、次につなげるということをしていただきたいんですけれども、その辺をお聞かせ願いたいと思います。

再A  高田直芳  教育長

それぞれ専門的な職務に応じて、勤務条件を設定し、日額あるいは月給などについて定めているところでございますので、このことについては御理解をいただきたいと存じます。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?