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掲載日:2019年10月17日

平成28年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(立石泰広議員)

歯と口の健康づくりの推進について

Q 立石泰広議員(自民

糖尿病と歯周病の関連性をはじめとして、現在口腔の健康と全身の健康は密接な関係にあることが明らかになっています。全てのライフステージを通じて歯と口の健康が保たれることは、生活習慣病と介護の予防に貢献し、健康寿命の延伸に寄与します。食事はては表情などの暮らしの根幹に関わる口腔の健康は、生きる力を支えるものとして位置付けられるべきと考えます。
また、高齢者にあっては、誤嚥性肺炎や低栄養の予防をはじめ健康状態を保つ上で、良好な口腔の管理が継続的に行われていることがとりわけ重要であり、地域包括ケアシステムの他職種連携体制の中で、在宅歯科医療を担う人材を確保し、養成することも必要です。さらに、疾病による入院時から退院後の居宅や施設等における療養まで、医科・歯科連携を拡充し、途切れることのない歯科医療の提供体制を整えることも効率的で、質の高い地域医療体制を構築し、医療費の適正化を促進する上で重要な役割を果たすと考えます。
自身の歯を80歳で20本保つことができれば健康でいられるとのことから、国を挙げて「8020」運動を推進しています。川口市では、議員提案による歯科口腔保健に関する条例に川口市歯科医師会の提案を取り入れ、自身の歯を65歳で25本保つため「ローゴニコニコ」という標語を取り入れ、更に健康寿命の延伸に取り組んでおります。
実態として80歳で自身の歯が20本ある方とない方、65歳で自身の歯が25本ある方とない方では、健康状態や寿命に違いがあることが分かります。それには幼児期から青年期のう蝕予防、成人期の歯周病予防、そして歯の喪失予防が重要です。
そこで、以下、保健医療部長に伺います。
まず、平成25年3月に策定した埼玉県歯科口腔保健推進計画に基づいて、各ライフステージに応じた平成27年度末までの3年間の具体的数値目標を定めた事業結果と、ステージごとの対策の取組について伺います。
また、先日、私は県南在宅医療研究会に参加し、「なぜかかりつけ歯科医がいると長生きか」と題した首都大学東京名誉教授、星旦二先生の講演を聞きました。先生をはじめとする研究チームは、2001年から調査研究を重ねた結果、かかりつけの歯科医を持つことが良好な口腔機能を保つのに十分な効果を発揮させている状況のみならず、かかりつけ歯科医を持つ人ほど寿命が長く、さらに要介護状態になりにくい健康長寿につながる良好な生活を維持していることも明らかになったということ。また、調査結果を通じ、長寿につながる適切な口腔ケアの在り方や歯科医師や歯科衛生士が果たす役割の重要性を強調されていました。
そこで、県民にかかりつけ医の歯科医を持つことが健康寿命の延伸につながることから、子供から大人まで家庭や会社を挙げてかかりつけ歯科医を持つことを生活習慣にしてもらえるような施策を推進すべきと考えますが、お考えを伺います。
最後に、平成元年に成人歯科保健対策検討会議中間報告においてスタートした「8020」運動も間もなく30年を迎えます。平成30年からは埼玉県独自の取組として「6525」運動をスタートさせてみてはいかがかと考えますが、お考えを伺います。

A 三田一夫 保健医療部長

まず、「埼玉県歯科口腔保健推進計画」についてでございます。
すべてのライフステージを通じて歯と口の健康を保つことは、健康で質の良い生活を営む上で大変重要です。
県では、平成25年3月に策定した「埼玉県歯科口腔保健推進計画」に基づき、各ライフステージに応じた平成27年度末までの3年間の具体的な数値目標を定め、埼玉県歯科医師会の協力も得て事業を展開してまいりました。
ライフステージの取組としては、例えば、乳幼児期では、保育園・幼稚園等の職員や保護者を対象にフッ化物によるうがいの普及を図るため、ぶくぶくうがいの体験などを実施いたしました。
学齢期では、小学生を対象に歯科医師が直接出向いて、フッ化物を活用した歯みがきなどを指導いたしました。
成人期においては、健康増進法に基づいた歯周疾患検診を多くの市町村で実施していただいたところです。
高齢期においては、口の働きを維持・向上するトレーニング方法などの知識を深めることが重要であるため、歯科医師や歯科衛生士などに対する研修会を開催し、マニュアルを作成して歯科医療に活用していただきました。
こうした取組の結果、例えば、乳幼児期では、3歳時でむし歯のない子の割合が80.0%から82.9%に増加いたしました。しかし、目標の83.0%に0.1%届きませんでした。
一方、学齢期では、12歳時でむし歯のない子の割合が62.5%から64.8%に増加し、目標の63.3%を上回りました。
さらに、成人期では、過去1年間に歯科検診を受診した人の割合が29.7%から49.6%と目標の40.3%を上回りました。
このように、一定の効果があったものと考えており、今後とも各ライフステージに応じた取組を引き続き行ってまいります。
次に、「かかりつけ歯科医」についてでございます。
かかりつけ歯科医は、地域において、むし歯や歯周病のリスク状況に応じた的確な治療や予防管理を行うほか、ひとりひとりが歯科疾患の予防に関する正しい知識や行動を身につけるうえでも、重要な役割を担っております。
また、かかりつけ歯科医は、平成9年12月、国の通知により、地域における質の高い歯科医療を推進するための第一線の医療機関として位置づけられております。
さらに、平成28年度からの診療報酬改定により、国が定める人員配置や設備などの基準に適合した場合、診療報酬の点数が加算されるようになるなど、その重要性は増しております。
県におきましても、今後とも、様々な事業を展開する中でかかりつけ歯科医の重要性を広く認識していただけるよう、引き続き努めてまいります。
最後に、「8020(ハチマルニイマル)運動・6525(ローゴニコニコ)運動」についてでございます。
川口市の65歳で25本の歯を保つという取組は、健康寿命の延伸に向けて独自性があり、また8020運動を推進するうえでも効果的なものと考えます。
県が8020(ハチマルニイマル)運動を推進するため、様々な取組が必要なことから、6525(ローゴニコニコ)運動も含め、県の有識者会議である「埼玉県歯科口腔保健推進委員会」で平成30年の取組について検討してまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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