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掲載日:2020年1月29日
食中毒は大きく分けると、微生物による食中毒と化学物質や自然毒、寄生虫による食中毒があります。
微生物による食中毒は、細菌、ウイルス等が原因です。
発生日 | 発生場所 | 摂食者数(人) | 患者数(人) | 原因食品 | 病因物質 |
---|---|---|---|---|---|
4月24日 |
春日部市 |
7 |
6 |
調理提供された食品 |
ノロウイルス |
5月13日 |
秩父市 |
22 |
10 |
加熱不十分で提供された 焼鳥・レバー |
カンピロバクター |
5月21日 |
秩父市 |
29 |
6 |
生寿司、御造り |
ノロウイルス |
5月25日 |
入間市 |
31 |
10 |
調理提供されたサンチュ |
腸管出血性大腸菌 |
5月29日 |
小川町 |
39 |
18 |
大根煮 |
ウエルシュ菌 |
7月2日 |
蕨市 |
3 |
1 |
サバ(推定) |
アニサキス |
9月1日 |
三郷市 |
12 |
7 |
寿司 |
腸炎ビブリオ |
9月2日 |
所沢市 |
17 |
8 |
寿司 |
腸炎ビブリオ |
11月9日 |
桶川市 |
5 |
1 |
ブリの刺身 |
アニサキス |
11月27日 |
本庄市 |
6 |
4 |
串焼き等調理提供された 料理 |
カンピロバクター |
12月9日 |
熊谷市 |
3 |
3 |
豚肉等調理提供された食事 |
カンピロバクター |
12月26日 |
川島町 |
56 |
16 |
調理提供された食事 |
ノロウイルス |
1月6日 |
加須市 |
142 |
27 |
カレーライス |
ウエルシュ菌 |
2月14日 |
熊谷市 |
109 |
31 |
お好み焼き、 ニース風サラダ |
ノロウイルス |
2月24日 |
熊谷市 |
153 |
111 |
いちご大福 |
ノロウイルス |
3月3日 |
秩父市 |
8 |
3 |
刺盛 |
アニサキス |
3月22日 |
三郷市 |
8 |
6 |
鶏白レバ刺し等 調理提供された食品 |
カンピロバクター |
3月28日 |
草加市 |
14 |
8 |
鶏刺し |
カンピロバクター |
平成30年度は、埼玉県(さいたま市・川越市・越谷市・川口市を除く)では、18事例の食中毒発生があり、総患者数は276人でした。
この内訳は、細菌性食中毒が10事例、ウイルス性食中毒が5事例、寄生虫による食中毒が3事例でした。
カンピロバクターによる食中毒は5事例発生し、生や加熱不十分の鶏肉や鶏レバーなどの喫食が原因であると推定されました。
腸炎ビブリオによる食中毒は、1都2県の24店舗の回転すしチェーン店で提供された生ウニまたは食事が原因でした。
腸管出血性大腸菌による食中毒は、サービス付高齢者向け住宅で提供された食事に添えられたサンチュが原因でした。同一の生産者が出荷したサンチュを喫食した患者の発生が1都3県でも確認され、広域食中毒と推定されました。
ノロウイルスによる食中毒は5事例発生しました。いずれの事例も、食事や食品を提供した施設従事者から同ウイルスが検出されています。
寄生虫による食中毒は、3事例ともアニサキスに汚染された刺身の喫食によるものです。
ここでは細菌性食中毒を中心に説明します。
鶏、豚、牛等の家畜や家きん、野生動物などの腸管内に常在しており、特に鶏肉の汚染が多くなってます。
食品中では増えませんが、少量の菌で発症します。
症状は発熱(38~39℃)、頭痛、下痢(激しい症状となることが多い)です。
潜伏期間は1~4日
肉・レバーを生で食べることは避け、十分な加熱を行いましょう。
動物の腸管内や河川水などに広く分布し、鶏肉、豚肉、牛肉等の食肉や鶏卵を汚染していることが多いです。
症状は発熱(38~40℃)、腹痛、下痢で、サルモネラ エンテリティディスでは全国の発生統計で死亡例もあります。
潜伏期間は約8~72時間
肉や卵は十分に加熱しましょう。
自然界や動物の腸管内に多く、熱(100℃、1~6時間)に耐える芽胞の形で存在します。
主な症状は腹痛、下痢です。
潜伏期間は約6~18時間
加熱調理では食品を汚染した芽胞を完全に死滅させることができません。
煮物やカレー等の加熱調理した食品は、早めに食べましょう。保存する時は速やかに冷まし、食べる時に再加熱しましょう。
※ 潜伏期間とは原因食品を食べてから、症状がでるまでの時間のことです。
1.食中毒菌を食品につけない
2.食品中で食中毒菌を増やさない
3.食品は、可能な限り加熱して食べる
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