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掲載日:2022年10月26日

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包丁の背(みね)部分で指をケガをした

相談内容

購入したばかりの包丁を家族3人で使用したら、3人とも人差し指に切り傷ができた。人差し指は包丁の背(みね)部分に置いて使用していた。この包丁の背(みね)部分を調べてほしい。

包丁

テスト結果

相談品は事故後に相談者が背(みね)部分を研いだとの事で、テストに使用できませんでした。そのため、相談品と同じもの(同型品)を3本購入してテストしました。また、別メーカーの参考品も用意しました。

(1)パッケージの確認

同型品のパッケージには、「背の角部分でケガをする恐れがあるので、刃の背に指や手を直接当てて使用しないでください。」との記載がありました。なお、相談者はこの表示に気付いておらず、パッケージも処分していたため、後から確認できない状態でした。また、パッケージ開封者が気付かずに処分したため、他の家族は知る由もありませんでした。

(2)拡大観察

同型品と参考品の包丁の背(みね)を顕微鏡で確認しました。同型品はいずれも背(みね)の処理が粗くデコボコしている部分があり、また、いずれも面取り(画像1)が実施されておらず角がほぼ直角になっていました(写真1)。参考品はデコボコしている部分は無く、角は面取りが実施されていました(写真2)。

相談品

写真1同型品の背(みね)

参考品

写真2参考品の背(みね)

面取り

画像1面取り

(3)鋭さの確認

包丁の背(みね)の鋭さについて定めた国内規格はありません。そこで、同型品の包丁の背(みね)の鋭利度について、米国の安全規格(UL規格)を準用したシャープエッジテストを行いました。その結果、同型品3本はいずれも「危険な鋭い縁部」と判定されませんでした

まとめ

本製品は背(みね)部分の角の面取りを施さない製品であると考えられます。同型品はシャープエッジテストにおいて、“人体傷害のおそれにつながる鋭い縁部を持っている”とみなされなかったものの、角部分がほぼ直角になっていることや、一部処理が粗くデコボコしていました。それらの個体ごとの程度によってはケガをする可能性があるため、説明書に注意書きがされていると考えられます。

本テストでは製造事業者及び販売店に対し、“人体傷害のおそれにつながる鋭い縁部を持っている”とみなされなかったものの、相談者がケガをされたこと及びテスト結果を伝え、製品の安全性の向上を要望しました。

お問い合わせ

県民生活部 消費生活支援センター  

郵便番号333-0844 埼玉県川口市上青木三丁目12番18号 SKIPシティA1街区2階

ファックス:048-261-0962

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