新型コロナウイルス感染症治療薬ラゲブリオ・パキロビッド・ゾコーバについて
新型コロナウイルス感染症治療薬ラゲブリオ・パキロビッド・ゾコーバについて
新型コロナウイルス感染症には、3種類の抗ウイルス薬の飲み薬ラゲブリオ・パキロビッド・ゾコーバがあります。
これら抗ウイルス薬は、新型コロナウイルス感染症の患者で、医師が必要と判断した方に処方されます。(ドラッグストアやインターネットで購入することはできません。)
以下はこれら抗ウイルス薬の概要になります。このほか、服用に注意を要する場合もございます。詳しくは医師にご相談ください。
1.ラゲブリオ(モルヌピラビル)
- 18歳以上の、重症化リスク因子のある方に処方されます。
- 発症から5日以内に服用を開始することが推奨されています。
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性は服用することができません。
2.パキロビッド(ニルマトレルビル/リトナビル)
- 成人または12歳以上かつ体重40㎏以上の小児で、重症化リスク因子のある方に処方されます。
- 発症から5日以内に服用を開始することが推奨されています。
- 一緒に飲むことができない医薬品が多くあります。
3.ゾコーバ(エンシトレルビルフマル酸塩)
- 12歳以上の小児及び成人に処方されます。
- 発症から72時間以内に服用を開始することが推奨されています。
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性は服用することができません。
- 一緒に飲むことができない医薬品が多くあります。
- 高熱・強い咳症状・強い咽頭痛などの臨床症状がある者に処方が検討されます。
取扱う医療機関・薬局
経口抗ウイルス薬を取扱う医療機関
これら薬剤を取扱っている埼玉県指定診療・検査医療機関は、埼玉県指定診療・検査医療機関検索システムより絞り込んで検索することができます。(医師の判断により処方され、必ず処方されるわけではありません。)
経口抗ウイルス薬を取扱う薬局
これら薬剤を取扱っていると申請があった薬局を一覧にしています。医療機関の皆様はご参考になさってください。
(県民の皆さまへ)これら薬剤は、医師が発行する処方箋がないと、薬局で受け取ることができません。医療機関を受診せず、薬局に直接これら薬剤をほしいと伝えても、お渡しすることはできませんのでご注意ください。
医療機関向け情報
1.取扱いについて
1.同意書・適格性情報チェックリストについて
薬剤名 |
同意書 |
適格性情報チェックリスト |
ラゲブリオ |
2023.4.25より不要 |
不要 |
パキロビッド |
2023.7.31より不要 |
不要 |
ゾコーバ |
必要 |
不要 |
2.使用期限について
- 使用期限が延長されることがあるため、使用期限を迎えて薬剤を廃棄しようとする際には、その前に厚生労働省ホームページ及び製造販売業者ホームページにて、最新の使用期限を確認してください。
3.薬剤料について
- 一般流通品の薬剤料については、保険者へのレセプト請求のほか、患者自己負担分の一部を治療薬公費とすることができます。医療機関、薬局にて、公費負担者へレセプトにより公費請求していただき、コロナ治療薬の薬剤料について、患者から通常の負担割合での自己負担を徴収することがないようにしてください。公費番号等、詳しくは埼玉県ホームページをご確認ください。
- 国購入品については、無償譲渡されたものであり、いかなる場合であっても、薬剤料を請求することはできません。
4.国購入品か一般流通品かの区別について
ロット番号や外観により区別することができます。
2.国購入品の取扱いについて
1.国購入品の所有権・再譲渡について
- これまで国購入品の所有権は、投与対象者へ使用される時点で、医療機関・薬局へ移転するとされておりましたが、令和5年5月22日付け厚生労働省事務連絡により、令和5年5月23日時点で保有している医療機関・薬局に所有権が移転することとなりました。
- 令和5年5月23日以降、国購入品の、薬局から他の薬局または医療機関への再譲渡が可能となります。再譲渡に当たっては、近隣の薬局又は医療機関において、現に投与対象者がいる場合又はクラスター発生時や感染拡大により継続的に使用が十分に見
込まれる場合等で、薬剤の再譲渡の必要性があると確認されたときに、当該薬局又は医療機関に対して行ってください。
- 無償譲渡としてください。
- 国購入品と一般流通品がわかるようにして譲渡してください。
2.国購入品の使用記録について
- 病院・診療所→カルテに処方内容を記録する際、薬名とともに国購入品であることがわかるよう記録してください。カルテに記載することが難しい場合には、別途管理簿等に記録してください。
- 薬局→調剤録に薬名とともに国購入品であることがわかるよう記録してください。
3.悪質な医療機関や薬局の公表について
- 今後、悪質であると認められる場合や、国からの求めがあった際に正当な理由なく記録を提出しない場合には、国または都道府県により医療機関名や薬局名を公表する可能性があります。
3.関連する厚生労働省事務連絡
上記取扱いの他、質疑応答集等も掲載されております。ご確認ください。
1.ラゲブリオ
2.パキロビッド
3.ゾコーバ
高齢者施設関係
新型コロナウイルス感染症抗ウイルス薬は、早期に投与を開始することが重要です。
ラゲブリオ・パキロビッドは、高齢であるなど、重症化リスクのある方が投与対象です。
高齢者施設におかれましては、適切にご活用いただければと思います。
また、投与には医療機関の協力が必要になります。医療機関の皆様も、活用にご協力ください。
公費負担について
ラゲブリオ・パキロビッド・ゾコーバの薬剤料は、令和6年3月31日まで、コロナ治療薬公費の対象です。
令和5年5月8日~令和5年9月30日は、保険適用後に残る自己負担額の全額を補助します。
令和5年10月1日~令和6年3月31日は、自己負担割合が1割の方は3000円、2割の方は6000円、3割の方は9000円が自己負担額となるように、保険適用後に残る自己負担額を補助します。
ラゲブリオ・パキロビッド・ゾコーバを処方する際にかかる診察料や調剤料、その他の解熱剤等については、別途自己負担が発生します。
公費負担にあたって、基本的には患者様が申請等の手続きをする必要はございません。