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掲載日:2024年7月4日
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毎年11 月 14 日の「県民の日」を記念して、県内の小・中学生の作文を募集しています。
作文を書くことを通じて、未来の埼玉をつくる子どもたちに郷土の歴史や風土、様々な魅力を再発見してもらうことを目的としています。
今年は、『わたしが埼玉県を紹介するなら』をテーマに作品を募集します。
皆さんが考える埼玉県の魅力について、自由に作文を書いてください。
※令和6年9月9日(月曜日)までに埼玉県県民広聴課 あてにお送りください。
(送付先)
〒330-9301さいたま市浦和区高砂3-15-1
埼玉県 県民広聴課 魅力発信担当 あて
※学校内で複数点応募がある場合は、学校単位でまとめて応募いただいても結構です。その場合は必ず、各作品に作品応募票を添付してください。また、受賞者の氏名確認等の連絡をするため、学校のメールアドレスを「作品送付票(別紙)」に記載し、作品とあわせて送付してください。
※入賞者は、11 月14 日(木曜日)に埼玉会館で行われる「県民の日」記念式典で表彰します。また、入賞者には10月上旬に応募票に記載の学校にお知らせします。
令和5年度「県民の日」記念作文コンクールでは『みんなに知ってほしい埼玉県の魅力』をテーマに募集しました。地元への愛着や埼玉県の多彩な魅力について、みずみずしく豊かに表現した素晴らしい作品2,479点が集まり、最優秀賞、優秀賞を含む計60作品が入選しました。
ここでは、最優秀賞をご紹介します。
受賞者:北本市立石戸小学校 4年 小松 円さん
作品名:真っ赤なゆうわく
一、ライスをトマトで赤くすること。
二、ルーにトマトを使用すること。
三、トッピングにトマトを使用すること。
これは、北本市がほこるB級グルメ、北本トマトカレーの定ぎである。様々なB級グルメのコンテストでゆう勝した北本トマトカレーは、時々テレビで特集されるほど有名だ。ただ、わたしは北本市に住んでいるが、給食い外で北本トマトカレーを食べたことがなかった。そこで、夏休みに開さいされる「北本トマトカレースタンプラリー」をり用して三つのお店で食べてきた。
一店目は「元そ」を名乗るお店。ルーにはトマトがたくさん入っていて、子どもでも食べやすい甘めの味だった。トッピングの肉まきトマトのカツが、熱々で本当においしかった。辛いのが良い人でも、スパイスで調整できるところにお店の気づかいを感じた。
二店目のトッピングはラーメン屋さんらしく味玉で、その上にミニトマトが乗っていた。トマトのさん味と、味玉のこってりした感じがうまく合わさっていた。ルーにはお店自まんのスープが入ることで、味がこくなるのが面白いと思った。
三店目は、イタリア料理の店。ルーはとてもからかったけれど、たくさん入っている野菜のおかげで食べることができた。トッピングは赤と緑のトマトで、それぞれのちがった味を楽しむことが出来た。
元々北本市では、大正時代から、中だんはあったものの現代までトマトのさいばいがさかんだった。その中で町おこしのために、北本市ならではのB級グルメを作ることになった。結果、選ばれたメニューがトマトカレーだったそうだ。その後、「真っ赤なゆうわく北本トマトカレー」として全国に広まった。
カレーは、日本人が大好きなメニューで、トマトとの相しょうが良い。さらに、具や、スパイスのりょうをかえてアレンジができる。わたしが行った三つのお店でも、それぞれのお店のアイデアや良さを生かして、おいしいカレーを作り上げていた。お店ならではのちがいや、工夫を楽しむことができるので、もっと色々なお店に行きたくなった。わたしは家族と一しょに出かけたが、「ここのお店のルーはとてもおいしいね。」とか、「ここのトッピングはラーメン屋さんらしいね。」と、食べた後に感想をみんなで言い合うのが、とても楽しかった。
北本トマトカレーのホームページによると、市内と市外合わせて十三の店があるそうだ。わたしは、他のお店にも行ってみて、家族ともっとお店やトマトカレーの味について話したいな、と思っている。そして、わたしだけのお気に入りのお店を見つけたい。わたしのように、ぜひ、たくさんの人に北本市に足をはこんでもらい、トマトカレーのゆうわくに乗ってもらいたいと思う。
受賞者:開智未来中学校 2年 青木 麻哉子さん
作品名:優しさの川を泳ぐこいのぼり
「じゃあ、とるよ。ハイチーズ。」
カシャ、というシャッター音とともにみんなが一斉にザワつき始める。これが、私の元旦の過ごし方である。祖父母を含め、いとこなどの親戚が青い空と、青く波打つ利根川に囲まれて笑っているのは見ている側も思わず笑顔になってしまう。不思議だ。
青い空、と聞いて思い出すものは、小さいころ家族で見に行ったジャンボこいのぼりだ。あまりの大きさに当時の私は目を見張った。風を受け、まるで空を泳ぐかのようなその姿が私の頭に強く残った。
そんな私は中学生になり、利根川の支流である渡良瀬川の近くの中学校に通うことになった。通学中、バスの中から渡良瀬川を眺めながら一日を振り返る時間は特別だった。そして、ある日、加須市民平和祭で発表させていただくことになった。
今年の五月、加須市民平和祭にて部活で発表させていただくことができた。発表前にお昼ご飯を食べていると、パン、という音が川の向こう側の空で鳴った。
「なんだろう。」
と思い、振り向くと、あの日見たジャンボこいのぼりが上がり始めていた。そして、あっという間に空を泳ぎ始めたのだ。小さいころ初めて見たときの感動がよみがえり、胸がいっぱいになった。また、こいのぼりとその下を流れる渡良瀬川は悠悠としており、私達を包みこんでくれるようだった。ジャンボこいのぼりを見た後、私はとてもうれしい気持ちで心から楽しんで発表することができた。しかし、これは私だけの力では成り立たなかったということに気がついた。
例えば、私があいさつをしたときに、
「こんにちは。」
と返してくださった方や、私達が発表しているとき、あたたかい気持ちで見てくださった方々。この方達がいなければ私が心から楽しいと感じることは難しかっただろうと思う。また、発表の機会をくださったお祭りの関係者の方々がいなければ、そもそもジャンボこいのぼりを見ることもなく、このようなよい経験もできていなかったと思う。それに加えジャンボこいのぼりを上げてくださった方々などこれよりもっとたくさんの方々が携わってこのお祭りはできていたのだ。小さいころには気づけなかったが、私の住んでいる地域には、利根川やこいのぼりの素晴らしさだけではなく、その根元にある人々の心の素晴らしさもあるということがわかった。
応援してくださっている方々に感謝の気持ちを伝える、あいさつを心を込めてする。これは、私がダンス部に所属している上で一番意識することだ。しかし、これは部活だけに共通することではないように思う。普段から関わりのある地域の方々もそうだ。あいさつをしてくれたり、いつも見守ってくれていたりする。いつも優しい気持ちをもって接してくれる地域の方々に、まずは日ごろの感謝を伝えることが地域貢献への第一歩だと思う。
あたたかくて優しい地域の方々と悠悠と流れる利根川、そしてすべてを包みこんでくれるようなジャンボこいのぼり。この三つに見守られながら私はここまで成長してくることができた。自然と伝統、そして人々の優しさのあふれる加須を、私はとても誇りに思っている。また、ここまで私がさまざまな経験をし、楽しくて豊かな生活を送ってこられたことに感謝の気持ちでいっぱいだ。そして、その気持ちを、これからはボランティア活動や地域の行事などたくさんのいろいろなことに挑戦しつつ、伝えていきたい。
空を泳ぐこいのぼりのように元気にたくさんのことに挑戦し、利根川のように力強く生き、地域をあたためられるような優しさを持った埼玉っ子に、私はなりたい。
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