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掲載日:2026年9月1日

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訪問日
令和8年7月10日(金曜日)
訪問地域
西部地域(日高市、狭山市)
訪問先
日高市立武蔵台小中学校は、武蔵台小学校と武蔵台中学校を統合し、県内2例目の義務教育学校として令和5年4月に開校しました。
9か年カリキュラムに基づく連続性のある学習を重視し、前期課程(1~6年生)において、後期課程(7~9年生)の教諭による一部教科担任制を導入しています。専門性の高い授業を早期に体験することで学習意欲の向上につながり、9年生(中学3年生)の英検3級保有率は、県平均を大幅に上回っています。
1年生から9年生の縦割り班を軸として異年齢交流の機会を多く設けることにより、下級生は身近に目標を持つことができ、上級生は包容力やリーダーシップが醸成される環境づくりを推進しています。
知事は授業の様子を見学した後、教員や児童・生徒の皆さんと意見交換を行いました。

授業の様子を見学する
日高には義務教育学校が3校もありますが、今後どのように生かされていくか、教えてください。
県内2番目の開校なので、まずは先行するモデルとして、その経験をほかの義務教育学校に伝えていきたいと考えております。
藤田さんは6年生で通常の小学校では最上級生だけど、先輩がいる環境はどうですか。
すごく頼りになります。運動会などの行事では、やっぱり運動も中学生の方がすごいし、見ていて小学生とは違うオーラみたいなものを感じられて、楽しいです。
5年生から児童生徒総会に参加するとのお話がありましたが、小学生と一緒にルールを作っていくというのは、いかがですか。
小学校と中学校、別々だとそれぞれの枠の中での意見しか出ませんが、どちらの視点からも意見をもらえることで、この学校にしかない、すごく特別なものが生まれたりするので、そこがこの学校の魅力だと思います。
すてきですね。先生方は、前期課程(小学校)も後期課程(中学校)もそれぞれ御苦労があるのではないかと思いますが、いかがですか。
みんなでアイデアを出し合いながら一つの学校を作るのは、非常にやりがいがあります。小中をうまくまとめようとするよりは、この9年間のメンバーで、できることを探しているようなところがあって、そこが本校の良さに感じています。
前期課程(小学校)の授業に関わる中で、後期課程(中学校)の土台を早くから作れるのは義務教育学校ならではの強みだと感じています。前期課程(小学校)のうちから後期課程(中学校)の内容を少しずつ種まきしておくことで、後期課程(中学校)に進んだ際にスムーズに学習に取り組むことができます。
先ほどの御説明にあった、教育における四つの柱、「学・心・体・地域」というのが面白いなと思いました。
学校を核とした地域づくりは私たちの願いです。地域の教育力を学校に生かし、学校の活性化によって地域に活力を与える取組を、住民が「自分事」として捉えているのがこの地域の特性だと思います。このコミュニティスクールも始まったので、少子化に対抗していこうという気持ちでやっています。
株式会社アドバンスは、化粧品大手の株式会社コーセーの特例子会社で、平成5年に県内初、化粧品業界で初の特例子会社として認定を受けています。
障害のある社員も一人一人の適正に合わせた業務配置やサポートを行うことにより、その能力を最大限に引き出し、高い生産性を実現しています。親会社であるコーセーと同じ商品を同じ品質で生産するとともに、手作業中心のメリットである生産ラインの柔軟性を活かし、ニーズに合わせた流動的な生産計画にも臨機応変に対応できることが強みです。
生産現場においては、制服や環境面で障害の有無による区別をなくすることで、社員同士お互いに障害の有無を特別に意識することがなくなり、自然な形でノーマライゼーションを実践しています。
知事は、工場を視察し化粧品製造の仕上げ作業を体験した後、社長や社員の方々と意見交換を行いました。

化粧品製造の仕上げ作業を体験する
平成5年に職業的な自立を支援するため設立されたとのことですが、当時はあまりなかったと思います。しかも特例子会社として設立された、そのきっかけを教えてください。
親会社である株式会社コーセーの2代目社長がノーマライゼーションの意識が高く、当時では珍しい特例子会社という制度を利用し設立しました。障害のある方も平等に、コーセーの工場と同じ作業を取り組んでいただくことを、正に今問われている企業の社会貢献に、35年前にトライしました。
すばらしい試みだと思います。皆さんはこの会社で仕事をしていて、どうお感じですか。
私は途中入社で、もう21年目になるのですが、いろんなことを教えていただいて、充てんなどもさせてもらって、楽しく、充実してるかなと思います。
3番ラインで、充填してるところをやってます。楽しいです。
私は入社から24年経ちますが、入社当時からノーマライゼーションの精神が宿っている会社だと感じています。歴代の工場長や上司、そして現在の黛社長と田中工場長へと引き継がれる中で、障害者への接し方が従業員へしっかりと受け継がれていると感じます。
17年目です。コミュニケーションは筆談、手話の簡単な表現、音声装置とアプリ、タブレット端末、そういったものを使っています。情報がないと仕事が難しいので、コミュニケーションが大事だと思っています。
障害をお持ちの方は、もちろん一生懸命頑張っていて、ただ一定の配慮が必要な面もあると思います。何か工夫をされていることがあれば、教えていただけますか。
バリアフリーもそうですが、生産ラインでは、作業指示や様々な情報を大きくモニター表示しています。そこでは、日々の生産計画や作業をする上でのポイント、注意点などを、言語だけでなくビジュアルで表示して、より理解を深められるような工夫をしています。
今後の課題や、ビジョンは何かございますか?
事業性もしっかり見つめていきたい。特例子会社だから特別ではなく、コーセーの工場と同条件で業務を受け、同じレベルで作業に取り組んでいる。スピードは遅いかもしれませんが、収支バランスをとりながら事業運営しているところが当社の強みだと思います。
働く方のやりがいと収入を両立させ、しかも利益をしっかり上げて持続する、このノウハウは非常にすばらしいです。これから私たちが共生社会を作る上で大変ありがたい示唆を頂いていると思います。
もう35年目に入るわけですが、長く続いている秘けつはどのようにお考えですか。
一番は、皆さんが助け合って仕事をすることだと思います。入社する際、障害のある方への対応などについて、説明は一切致しません。皆さんがそれぞれ感じて必要だと思ったことをやる、そのような形で会社は運営しています。健常者と障害を持つ方、お互いが補い合って会社を進める姿勢こそが、長く続いている一番の秘けつです。
昭和47年に設立した株式会社山田精密製作所は、精密部品や自動車関連部品の製造を中心としたものづくり企業です。
大量に生産する製品も「エンドユーザーにとっては一つ」を理念として高品質な製品を顧客に届け続けており、その培ってきた信用と磨き上げてきた技術力を基盤に、鉄道や医療など新たな分野にも進出を果たしています。下請け企業からの脱却を図るため開発した緩み止めナット「BESTX(ベステックス)」は、社長自ら大手鉄道会社に売り込み、発注を得ました。それをきっかけに、新幹線等のレール交換に使う道具を開発し、今日では全国各地の鉄道会社に約2千台採用されています。
また、旋盤加工を極めたいという想いから、全く未知の領域である医療分野への挑戦を決意。第一歩として、令和2年にISO13485(医療機器関連)を取得し、本格的な参入に向けて準備を進めています。
知事は工場を視察した後、代表取締役や社員の方々と意見交換を行いました。
訪問先では、金属の切削加工の工程など、工場内を視察し、代表者や社員の方々と意見交換を行いました。

製品について説明を受ける
様々な分野に対し、多くの関心を持ちながら仕事をされているように感じました。大きな取引先ができるとそこに安住してしまう中小企業も多い中、御社が挑戦を続けられるのは社長のチャレンジ精神によるものでしょうか?それとも、計画的に進められているんですか?
「5年後10年後、会社がどうあるべきか」というのを常に想像し、長期的な視点での投資も含め、長いスパンで少しずつ体制を整えながらやってまいりました。
保線作業に使う道具を販売ではなくレンタルされているというのが面白いと思いました。これはどのような発想ですか?
鉄道会社さんとしても初期投資を抑えられるというメリットがありますし、我々も長期間、安定した収入が入ります。そのおかげで医療分野への新規投資を行うこともでき、次のステップにつなげられたことは、本当にありがたいと思います。
ちなみに、従業員の皆さんは女性が割と多いですか?
大体、6対4の割合で、4が女性です。細かいことを実直にずっとやるのは、どちらかといえば女性の方が得意かもしれません。女性のエンジニアも大歓迎です。
新卒の方を含めて人材確保はいかがですか。
新卒、特に工学系の大卒の採用は難しい状況です。ただ、ほとんどの社員はうちで勉強して、小さな部品製作や機械の操作が立派にできるようになっています。社長や工場長が常に指導し、力量を維持しています。
同僚として、また経営者として、求めるのはどういう人材でしょうか?
「うそをつかない、隠さない、すなおで正直」です。実直に仕事をして、長く勤めてもらっています。
製造業の皆さんからして、埼玉県の良さみたいなところは、どのように感じていらっしゃるのでしょうか。
この辺は高速道路も近いので、流通や物流の面ではそんなに苦労することはないと思います。油にしても材料にしても割とスムーズに入ってきます。
当社の取引先は関西の方が多いのですが、埼玉は東京からも近いので、多くのお客様に来ていただいています。おかげさまで、狭山でも良いところで工場をやらせていただいて、立地は良いと思っています。
この間調べたら、公共交通を使って1時間程度で約5000万人にアクセスできる都市のうちの一つがここ埼玉なんです。そういった意味では、多分有数の便利なところなので、引き続きこの地域で頑張っていただきたいと思います。