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掲載日:2025年10月14日

ようこそ知事室へ 埼玉県知事 大野元裕

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南西部地域 (令和7年9月4日)

訪問日

令和7年9月4日(木曜日)

訪問地域

南西部地域(富士見市、朝霞市、三芳町)

訪問先

 社会福祉法人入間東部福祉会 入間東部むさしの作業所

 昭和56年に近隣の市町によって共同設置され、現在は就労継続支援B型や就労移行支援などを行っている福祉事業所です。

 高品質な花苗を年間約20万株生産することに加え、市場での競りの権利を持つことで、自所で生産していない花を仕入れて、直営のフラワーショップでの販売や公共機関等への注文販売・配達を行っています。

 官公庁や企業からの受注で植栽管理も行っており、収入源を増やしています。

 生産部門と販売部門が連動した計画の設定や働き方改革により、県内有数の工賃(平均4万8000円※令和6年度事業所による算出)を実現しています。

 訪問先では、利用者の作業を視察し、施設関係者と意見交換を行いました。

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ハウス内で花苗の鉢上げ作業を見学

 

知事

 就労継続支援B型以外の方はどんな方がいらっしゃるのでしょうか。

小菅施設長

 生活介護事業では、少し障害の重い方がいます。就労移行支援では、一般企業への就職を目指す方の支援をしています。

知事

 利用者の方の最高年齢が78歳ということでしたが、長く通われていて78歳なのか、それとも最初から高齢者も含めて受け入れているのでしょうか。

小菅施設長

 作業所ができて44年目ですが、開所時に入所された方が数名いらっしゃいます。昭和の時代に入所された方もまだまだたくさんいますので、現在60歳以上の方が17、18人ということで高齢化している状況です。

知事

 最終的なサービスの提供は植栽と小売ということで、そのために必要なものを生産と競りで全部そろえるということですよね。とても面白いと思いました。卸はやっていないのですか。

小菅施設長

 一時期は卸業もやっていたのですが、後発の事業ということもあって他の仲卸のようにうまく売上げが上がらなかったので、4、5年はやりましたが撤退しました。

知事

 利益から演繹(えんえき)して売上げを計画していくというやり方は非常にシンプルですが、かえって事業所で状況に応じて事業内容を設定できる余地があって、大変感銘を受けました。このやり方が良いという着想はどこで得たのでしょうか。

小菅施設長

 当初は利益率まではあまり意識せず事業を行っていましたが、売上げが上がっても利用者の工賃に還元できない時代がありました。そこで埼玉県がやっている専門家派遣事業を使って、コンサルタントに依頼をしてしっかりと粗利率などを整理しました。

知事

 人口が多い地域で生産されているのは大きなチャンスだと思いますが、一方でニーズに応えるのは簡単なことではありませんよね。マネジメントの御苦労もあるかと思いますが、福祉施設だからこそ苦労されていることはありますか。

齋藤主任専門員

 市場に出荷する際、以前は「むさしの作業所」として出荷していましたが、そうすると福祉事業所だからということで足元を見られて値段を下げられてしまうこともありました。そこで作戦会議をして「むさしの園芸」という名前で出荷するようにして、徐々に園芸農家として認めていただき、値段も上がってきたという経緯があります。

富士見市長

 草刈りやせん定作業は遠くまで行っているとのことですが、暑い中での作業ですので気を付けてください。こちらの事業の拡大はどうでしょうか。

小菅施設長

 現在、来年度に向けて新たなお仕事のお話をたくさん頂いています。これからどうやってこなしていくか、皆で考えてやっていきたいと思います。

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 株式会社M-TEC

 平成15年の創業以降、前身である株式会社無限と商標「無限」の独占使用契約を締結し、レースにおけるホンダ系チームへのエンジン供給など、レースシーンをリードしています。

 国内フォーミュラレースの最高峰である全日本スーパーフォーミュラ選手権に自社参戦して毎年優勝争いを繰り広げています。また、モータースポーツ参戦を通して得た技術とノウハウを、ホンダ車専用アフターパーツとしてフィードバックしています。

 ホンダ純正アクセサリーを扱うホンダアクセスのカタログにおいて、「無限」製品も純正同様に掲載される協業関係を構築しています。

 訪問先では、工場内を視察し、代表者やエンジニアなどの社員と意見交換を行いました。

 *:全日本スーパーフォーミュラ選手権におけるTEAM MUGENの戦績
2021年 ドライバーズチャンピオン
2022年 ドライバーズチャンピオン、チームチャンピオン
2023年 チームチャンピオン

mtec
工場にてレース車両について説明を受ける

 

知事

 ここまで製造の精度を高めていくのは、とても大変なことだと思います。温度や収縮率が異なるものを組み合わせるのは、どのような発想で行っているのでしょうか。

橋本代表取締役

 鋳造の世界でも技術進化が進んでいますが、やはり精度の高いものを造りたい、ということだと思います。そのためにはどうしたらいいか、どんどん技術改良を行って、それがあるときに素材や材料、シミュレーション技術などとあいまって一歩進むかもしれない、この繰り返しです。

知事

 素材の組み合わせというと、応用化学のようにも思えます。それがこの工場で高い精度で行われているのは大変すごいことですが、どこからそのアイデアを持って来られるのでしょうか。

笠井生産事業部部長代理

 金属材料などは専門の方に委ねることが多いです。新しく開発された材料が海外などから入ってくると、削りにくいものや精度が出しづらいものもありますが、それをどう加工していくか、というのが我々造り手側の仕事です。

小林取締役

 刃物や加工工程、加工条件なども新しい素材や提案に対して様々にトライしながらノウハウを作っていくことになります。

知事

 ホンダ車のパーツを販売されていますが、ディーラーさんとの関係はいかがでしょうか。

橋本代表取締役

 ディーラーさんとも近い場所、良い関係になることを意識しています。胡麻を擂る(ごまをする)ということではなく、価格は高いが高品質なもの、量産車両のコストには値しないけれど良いものということを意識して、すみ分けているという形です。

山谷商品企画開発課長

 我々の部品は、数は多く造れませんが、モータースポーツにひも付いてほしいと思ってもらえるもの、かっこいいと思ってもらえるものを造ることによって、販売会社もそれを売って利益を得られる。両社にとって良い形となるように、上流と下流の両方からお客様をお支えしているビジネスとなっています。

知事

 最近のものづくりの現場では女性の活躍が大変目立ちます。もしかすると無限ブランドへの憧れは男性の方が高いかもしれませんが、女性に対するポリシーなどはいかがでしょうか。

小林取締役

 本日の見学ルートには含まれませんでしたが、機械加工現場の測定室では女性社員が当社の品質を守っていて、必要不可欠な活躍をされているベテランの方から若手社員までいます。また、カーボンの積層部署は女性が7割と女性の方が多く、女性社員が活躍しています。最近ではレースの現場でもサーキットサービス、エンジン開発の現場にも女性が参加しています。
 部署によっては女性比率が低いところもありますが、どんどんチャレンジをしてもらうということに関しては、女性も男性も関係なく様々な現場で挑戦しています。

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 株式会社東ハト 関東工場

 昭和27年創立の創業70年以上の製菓企業で、昭和46年発売のキャラメルコーンをはじめとするお菓子の全て(約230商品)を、三芳町の関東工場で製造し、全国へ出荷しています。

 ロングセラー商品を大事にしながら、独自の発想力と優れた技術力で常に新商品開発に取り組んでおり、既存製品のリニューアルも含めると新製品の開発は毎年100品以上になります。

 令和6年12月期実績の売上高は約288億円で、8期連続の売上高アップを達成しています。

 訪問先では、工場を視察し、代表者や製造などに携わる社員の方々と意見交換を行いました。

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工場にて商品原料の説明を受ける

知事

 昨今は様々な食品が値上がりしていますが、この値上がりをどう受け止めて戦略を考えていらっしゃいますか。

滝沢代表取締役社長

 基本的にはここまで原材料費が高騰すると、企業努力で吸収しきれない部分は若干値上げさせていただいています。しかしながら、お客様の目線では「もう少し高くてもよりおいしいものが食べたい」「もう少し安価で手軽なものがよい」など、様々な意見があります。社内では「三極化戦略」と呼んでいますが、お客様の多様なニーズに応える中で原材料費を吸収しています。

知事

 B to Cの業態として、価格だけなくお客様のニーズというものはどう吸収して反映しているのでしょうか。

滝沢代表取締役社長

 全社員に伝えているのですが、どうしても仕事をしていると社内的な事情などで事業を展開しがちです。製品の開発、製造、輸送、販売に至るまで最終のお客様が何を望んでいるのか、ということからしっかりと目を離さないようにすることを考えています。全社員がお客様の求めに応じた対応をしていくことが何よりも大事ではないかと思います。

知事

 ロングセラー商品が多いということで、私も含めて皆さん親しみのあるものばかりだと思います。昔から味は変わらないのでしょうか、それとも時代に合わせて変えているのでしょうか。

滝沢代表取締役社長

 そのときのお客様のニーズに合わせて変えています。

知事

 埼玉県は交通の便が良いことから、ありがたいことに多くの企業が立地していますが、その企業さんからも必ず人材の採用に関するお話を伺います。何か採用の工夫はありますか。

滝沢代表取締役社長

 採用サイトや会社案内の全面刷新を行い、より会社の魅力が伝わるようにして、東ハトのことを理解していただくように努めています。その上で来ていただけたら、安全で安心して快適に長く働ける就業環境をつくりたいと思っています。

三芳町長

 三芳が誇る東ハトですが、私が10歳のときに工場ができましたので、東ハトと共に育ち、今では町を支えていただいています。ありがとうございます。三芳町は農業の町ですので、是非、地場産品として野菜を使った商品開発をしていただければと思います。より大きく成長できるよう、三芳町としてもできる限りの支援をさせていただきたいと思います。

滝沢代表取締役社長

 よろしくお願いします。

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企画財政部 地域政策課 地域振興担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 本庁舎2階

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