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掲載日:2023年11月21日
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訪問日
令和3年11月22日(月曜日)
訪問地域
南西部地域(志木市、ふじみ野市)
訪問先
田子山富士保存会は、明治初めに築造された田子山富士塚を後世に継承するとともに、住民の「心のふるさとづくり」と地域活性化を目的に平成17年から活動しています。
平成26年から29年にかけ、多くの住民からの支援・協力を得て、経年劣化や東日本大震災で傷んだ富士塚の保存修理事業を実施しました。
現在は、草刈やモグラ対策などの維持管理や入山者へのガイドなどを実施し、多くの人々に貴重な文化財に接してもらう機会を提供しています。
令和2年3月、富士塚が国指定重要有形民俗文化財に指定されました。
知事は、富士塚の概要や保存会の取組内容について説明を受けながら富士塚に登り、その後、保存会の代表者の方々と意見交換を行いました。
田子山富士塚を登り説明を受ける
何より嬉しいのは、保存会の皆様が地域や市、県とタッグを組んで、このすばらしい田子山富士を残していくための組織づくり、人脈づくりをしていただいていることです。富士塚からは、人のふれあいがしっかりと息づいていることを感じさせていただきました。
田子山富士と敷島神社との関係はどうなっているのですか。
田子山富士の保存活動は、国の重要有形民俗文化財の指定を受けるまでは、神社が管理していました。今は、「敷島神社の田子山」という形から独立し、田子山富士保存会のみで管理しています。
近くに大きなお稲荷様があったということは、この地域は商人の方が多く活躍されていたのですね。
そうです。舟運のための水神様もあります。
地域の経済力があったからこそ、この富士塚を築造できたのでしょう。
志木市は観光コンテンツもそうですが、それだけではなく、色々なお店もあり、お客さんも多く訪れ、食事もできて交通の便もよいという理想的な近郊観光地になっていますね。
若い方の田子山富士保存会への参加はどうですか。
昨日、田子山富士の草刈をしました。近くにある学校の生徒さんも参加していますし、近所の親子連れの方も参加していただいています。だいぶ若返ってきたと思います。
昨日の草刈でも志木小学校の子供たち6名ぐらいが、「何かやることはありませんか」と自主的に参加してくれました。このように自主的に来てくれる方が少しずつ増えて、これからも活動は伸びていくと思います。
皆様の御努力は本当に頭の下がる思いです。これだけ多くの方々が大切にしてきた富士塚ですから、未来につなげていかなければいけないですね。
日本無線硝子株式会社は、ガラスの溶融から成型、加工までを手がけるガラス製品専門企業です。手吹き成型やプレス成型、ガラスと金属の封着などの高い技術を有しています。
手吹き成型では、イカ釣り漁船の集魚灯から最先端プロジェクトであるニュートリノ研究の光電子増倍管用ガラスバルブまで、多品種少量の工業用ガラス製品を生産しています。
梶田隆章博士のノーベル物理学賞受賞に貢献した「スーパーカミオカンデ」に使用されている光電子増倍管用ガラスバルブを製造したほか、現在、次世代実験施設となる「ハイパーカミオカンデ」に使用されるガラスバルブの製造を開始しています。
知事は、工場内を視察した後、会社の概要について説明を受け、代表者や社員の方々と意見交換を行いました。
様々な製品について説明を受ける
少量多品種生産の会社の悩みとして、仕事がある時とない時、あるいは、どうしても注文が集中して生産体制が間に合わない時があると思います。仕事や出荷量の平準化について、どの様な工夫をされているのですか。
社内の生産能力に加えて、協力会社にお願いしています。さらには、対応出来ない部分については海外からも仕入れています。そこで生産能力を調整しています。
色々な製品がありますけど、そういったものの作り方や技術は、職人さんの頭の中にあるのですか。ある程度、マニュアルなどはあるのですか。
基本はマニュアルですけど、この製品の時には型に入れる前にはどの様に行うか、長さや形状、吹く前のガラスの状態などといった部分は、本番でやるので、頭の中です。
イカ釣りの集魚灯は、1シフトの8時間で、大体一人70個作れます。その中で商品として出荷できるのは、半分の人もいれば、80パーセントの人もいます。
新人の場合、20、30パーセント近くから始まって、1年経って50パーセントいくかどうかというところです。
そういうものですか。
壊したものはまた砕いて原料にするのですが、それでもコストが掛かります。人材を一人前に育てるためには随分コストが掛かります。
そうですよね。幅広い製品を一つ一つ手づくりで作られていて、人材育成の御苦労も多いかと思います。
本日は工場を見学させていただき、本当に細かい職人技を見せていただき大変感銘を受けました。ありがとうございました。
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