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掲載日:2026年10月2日

ようこそ知事室へ 埼玉県知事 大野元裕

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南部地域(令和8年9月2日)

訪問日

令和8年9月2日(水曜日)

訪問地域

南部地域  蕨市、戸田市

訪問先

 日本生活協同組合連合会 商品検査センター(蕨市)

日本生活協同組合連合会は、全国約300の生協が加入しており、生協独自のコープ商品を企画・開発し供給する「商品事業」を中心に会員生協の連帯と活動の支援を行っています。

商品検査センターでは、食品添加物検査、残留農薬検査、微生物検査、アレルギー検査などに加え、異臭検査や放射性物質検査を実施し、安全で確かな品質のコープ商品を届けるためのバックアップをしています。

当センターは、全国に30ある生協検査室の技術面・運営面の支援や共同利用システムの整備、専門人材育成の各種研修開催など、全国の検査室をつなげる役割も担っています。

訪問先では、各種検査室を視察し、代表者や職員の方々と意見交換を行いました。

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検査内容について説明を受ける

知事

検査ラボで様々な問題が発見されると思いますが、トレーサビリティの観点から何が原因でどこから入ったのか、その辺の検証体制はどうなっているのですか。

井之上執行役員 品質保証本部長

今日は検査を見ていただきましたが、商品の問題については組合員(消費者)からの「お申し出」という形で上がってきます。各お申し出については、一つ一つ丁寧に確認し、取引先と協力して調査、検査による検証などを通じて原因追究を行います。生協は会員制のため、会員生協、お店、組合員という流れでトレースが可能です。調査において得られた原因から、対象となる商品について拡散性と危害性を評価し、しかるべき対応・対策を行います。なお、商品事故、トラブルについては事前に組織としての対応を整理しており、度合いに応じて専門部署に引き継ぐなどエスカレーションして対応しております。

知事

店舗での加工、例えば野菜を切ったり加工したりしているところについて、御指導はされているのですか。

井之上執行役員 品質保証本部長

各生協にはインストアベーカリーや惣菜加工がありますが、衛生指導については各生協で実施しています。教育面については、日本生協連が事務局となる交流会などを通じて、管理のトピックスや事故事例の共有、意見交換などを通じて品質保証の横串を刺しています。

知事

放射性物質検査について、長期にわたって食事に含まれる放射性物質量の統計を取っているのはほとんど見たことがありません。地域ごとの情報は多いですが、10年程度取っているというのは珍しいです。これはどこかに定期的に発表されているのですか。

眞鍋センター長

10年間で、全国19都県の約3000世帯に御協力いただきました。結果は、組合員の暮らしに役立てていただくため、全国の生協と組合員に共有するとともに、普段の食事に含まれる放射性物質の実態を科学的に伝えるため、毎年プレスリリースで公表してきました。また、複数年の調査結果を学術論文にまとめ、発信しています。

知事

県の生活科学センターという、こどもたちが消費者被害防止、お金の安全、食の安全など、様々なものを1ヶ所で展示体験できる施設があります。映像とリアルなものを組み合わせています。ちょうどリニューアル中で、食の安全という意味から御提言があれば、参考にさせてください。

井之上執行役員 品質保証本部長

食品は農場からメーカー、小売店を経て、最終的に消費者に届きます。食の安全についてフードチェーン全体で考えると、フードチェーンの最後は組合員(消費者)となるわけで、組合員も、その一員として注意しなくてはならないことがあります。例えば、夏場に買い物で持ち帰るときに冷凍食品が長時間常温にさらされたり、家庭内での保管方法が悪くて腐ったり、匂いがおかしくなったりといった食品の品質劣化は考えられます。消費者はまず、製品は完全ではないという認識を持つことが大事で、適切に取り扱わねばなりません。食のリレーのバトンの最後は消費者という言い方もできます。なお、コープ商品を取り巻く品質保証の活動をお知らせするために、毎年「品質保証レポート」を発行していますが、その中で「ご家庭でできる品質管理」というコーナーを設けています。ここでは、具体的な事例を示しながら組合員もフードチェーンの一員として注意することが大事だということを伝えています。

 

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 SHOOT360 SAITAMA(戸田市)

令和8年2月、全NBAチームで採用されている最先端テクノロジーを駆使した、日本初のバスケットボールトレーニング施設が埼玉県(戸田市)に開設されました。

SHOOT360独自のテクノロジーにより、シュートのアーチ、リングに対する前後の深さなどをリアルタイムで計測・分析します。また、ゲーム形式でのパスやドリブルのトレーニングではスコアや結果がリアルタイムで画面に表示されます。

令和8年6月には埼玉県のプロバスケットボールチーム「さいたまブロンコス」と育成パートナー契約を締結し、ユースの選手が施設を利用しています。

訪問先では、トレーニング施設を視察しながら最先端システムを体験し、代表者やスタッフの方々と、地域貢献活動を含めた取組について意見交換を行いました。

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最先端トレーニングシステムを体験

知事

伊藤代表取締役社長から、「埼玉をモデルにして」という御説明がありましたが、将来的な展望として、現在どのくらいのマーケットをにらんで営業されているのですか。

伊藤代表取締役社長

SHOOT360は現在まだ国内1ヶ所のみですが、全国のBリーグチームからも注目を頂いており、アリーナへの導入についてのお問合せもあります。当施設は2月にオープンしたばかりで、アメリカのビジネスモデルを展開していますが、今後全国展開をしていくときに皆様に御迷惑を掛けないよう、現時点ではトラブルシューティング(問題解決)を行っている最中です。
また、アリーナはBリーグだけでは収支は厳しい中で、コンサートなどを含めて収支を合わせられると思いますが、空いた時間にこういう施設で回収できるようなお手伝いができるのであれば、収益化は実現可能だと思っています。

知事

埼玉県はクラブレベルでも強いチームが多く、バスケットボールが盛んです。昨年、さいたまブロンコスがBリーグに昇格しましたが、アリーナがないという厳しい状況にあります。
大宮スーパー・ボールパーク構想では野球場、サッカー場、双輪場が集約されています。これらが連携しないとビジネスとしては成り立ちません。大宮駅からアクセスでき、氷川神社、動物園も近いにもかかわらず、人が来ていないのが課題です。

菅原市長

「360」という名前の由来は何でしょうか。また、駅前などの外での活用は可能でしょうか。

近藤マネージャー

「360」は360度見渡せるシステムで、バスケットボールのゴール周辺にセンサーが設置されており、シュートを記録できます。アメリカの創業者がこのコンセプトで開発しました。
外での活用については、台湾やアメリカでも試行中ですが、現在は床への固定が必要で、持ち運びが困難です。モニターは外せるようになりましたが、シューティング部分は可動式なので、後はセンサー設置の工夫が課題です。

知事

持ち運べるといいですね。例えば、さいたま新都心のけやき広場などでやってもらってもいいですよね。土日などに、こどもと一緒にプロの選手がシュートの練習などができれば、次の試合にお客さんが増えたりするかもしれません。ただ、外に出せないとすると、さすがに難しいですね。

近藤マネージャー

例えば、廃校になった学校の体育館に同システムを導入することで、低コストでどこでも同じ教育環境を作ることができるというところにメリットがあります。

 

近藤マネージャー

スポーツを通じた地域貢献活動「Splash for Smile Project」を7月からスタートしました。理想的なシュートが入った本数に1円を掛けて、埼玉県の小児医療センターに寄附しています。7月は約28,000円、8月は約35,000円の寄附実績があります。

知事

それはありがたいことですね。
県ではプラチナキッズプログラムという、オリンピック選手を育成するプログラムがあります。競技経験がない子でも、アスリートとしての能力を見極め、適切な競技を割り当てることで、才能を開花させています。既にオリンピック選手も輩出されています。寄附金をこうしたプログラムとタイアップさせると面白いですね。

 

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 彩湖自然学習センター&渚の交番戸田 彩湖BASE(戸田市)

彩湖自然学習センターは、荒川を舞台として「自然の再生」と「人間性の回復」をテーマに、「自然と人、人と人の交流空間を創出する場」として国土交通省と戸田市が平成9年に共同で設置しました。

同センターは、荒川の治水や利水などの事業への理解を深め、荒川の自然環境や郷土の歴史等について、こどもから大人まで楽しみながら興味を持って学ぶことのできる博物館です。

渚の交番戸田 彩湖BASEは、令和8年4月、彩湖・道満グリーンパーク内に「LEARN」「REST」「FUN」をコンセプトとした自然活動拠点としてオープンしました。日本財団の推進する地域づくりの活動拠点「渚の交番プロジェクト」の一環で、関東エリアで初、全国で19か所目の「渚の交番」です。

彩湖BASEでは、「インフラゼロハウス」を採用しています。「インフラゼロハウス」は、株式会社MUJI HOUSE等が開発したバイオトイレや太陽光発電、蓄電池、水循環システムを実装したトレーラーハウスとなっており、宿泊することもできます。

訪問先では、二つの施設を視察し、運営者の代表者や彩湖BASEの施設開発者の方々と意見交換を行いました。

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彩湖BASE視察時に説明者の方々と記念撮影

知事

仕事は関係なしに、とてもいやされる良い雰囲気でした。今までこのすばらしい施設の存在を知りませんでした。海なし県に海をつくりたいというのは昔からの願望です。本当にありがたいと思っています。
一方で、こうしたすばらしい施設が存在していることすら知られていない。広報という課題があるのではないでしょうか。今後、どのように対応されていくのかをお聞きしたいです。

駒崎戸田市水と緑の公社事務局長

現在、ホームページや市の広報誌などで宣伝させていただいており、主に市民を対象としているところが多いです。今後は、都心から近いというロケーションを最大の売りにして、キャンプ専用のサイトやSNSを活用しながら広げていきたいと考えております。

中沢戸田市生涯学習課長

知事がおっしゃるとおり、この自然学習センターの取組を多くの方に知っていただくことが重要と考えています。今後も、戦略的な広報による情報発信の強化を進めていきたいと思います。

知事

観光資源全体の広報やインパクトについては、市町村のみでは対応できません。そこは県がやるべき仕事だと思います。また、単に来てもらうだけではなく、他の地域にも立ち寄ってもらう、あるいは泊まってもらうなど、プラスプラスの経済効果を生む戦略が必要です。県としても協力できることがあれば、お手伝いしたいと思っています。

 

知事

防災プログラムについてもお聞きします。県でも試験的にモバイル住宅事業を行っていますが、トレーラーハウスで木造は一つの手法だと感じました。特に水の問題が重要です。トレーラーハウスと水循環システムの組合せについて、非常時にはどのような対応が可能なのでしょうか。川や井戸があれば自衛隊の給水装置は1日7万リットルの処理能力がありますので、水がないところで使えるといいですね。

川島INNFRA株式会社 代表取締役

防衛省の器材などでは、水を大量にろ過することはできますが、川や井戸などの取水源がない場合、そこがネックになります。また、使った水の排水処理をどうするかが重要な課題です。
当社の提案として、コンパクトなサイズで、より大容量に対応可能な水処理システムを開発しました。100人分の利用を想定したユニットで、平常時は2,500リットル、非常時は5,000リットルの処理ができます。

知事

自治体としては規模の問題が課題です。個別の住宅から数千トンまで、様々なニーズがあります。水がない地域での活用を、是非お願いしたいです。

本日は大変勉強になりました。楽しい体験をさせていただき、ありがとうございました。
彩湖自然学習センターは、埼玉県の中心部に位置するすばらしい施設です。首都圏から近いという地理的優位性を生かし、より多くの方々に知っていただけるよう、県としても努力したいと思います。また、防災という視点から、具体的な水処理・利用システムについても、今後検討させていただきたいと思います。

 

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