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掲載日:2024年3月29日

ようこそ知事室へ 埼玉県知事 大野元裕

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南部地域 (令和6年2月14日)

訪問日

令和6年2月14日(水曜日)

訪問地域

南部地域(川口市)

訪問先

 安行の盆栽

 川口市安行地区には盆栽の輸出に取り組んでいる生産者がいます。

 輸出相手国の検疫条件をクリアするため、健全で高品質な盆栽生産に取り組んでいます。

 生産者で埼玉県輸出盆栽研究会を設立し、盆栽輸出促進のために会員の資質や品質向上に努め、国際語として定着した「BONSAI」の魅力を世界にPRしています。

 研究会の会長は、10年に一度、オランダで開催される国際園芸博覧会(フロリアード)での安行の生産者の出展(1982年以来5回連続、直近で2022年に出展)に尽力しました。

 知事は訪問先で生産者が持ち寄った盆栽の紹介を受け、生産者の方々と意見交換を行いました。

安行の盆栽

盆栽について説明を受ける

 

 

知事

 規制に基づき輸出を想定している盆栽の栽培地検査を毎月1回受けているとのことですが、検査はどのように行われていますか。

小櫃埼玉県輸出盆栽研究会会長

 当初は研修を受けた埼玉県輸出盆栽研究会の構成員による検査を行っていました。その後は、県のOBなど第三者にお願いして、検査を行いました。

 2年ほど前からは、国の横浜植物防疫所東京支所の担当官に検査をお願いしています。

知事

 盆栽の輸出で貿易保険はどのように対応されていますか。

小櫃会長

 輸出業務を依頼している商社が相手国とのバイヤーと契約を締結して、通常の輸出荷物を取り扱う中で対応しています。

川口市長

 川口市内に埼玉県輸出盆栽研究会の会員は何者おられますか。また、個々の会員さんはどの程度の売上がありますか。

小櫃会長

 6者です。埼玉県輸出盆栽研究会は、規制が複雑なEU向けの輸出を手掛ける方が参加されています。その一方で、研究会に加入せず東南アジアのみを輸出の対象としている生産者も多くいます。

 個々の生産者で億単位まではいきませんが、数千万円程度の売上はあります。ただし、盆栽は1つあたりの単価が大きいものが多く、年により変動も激しいです。

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 株式会社FALCON

 各種鋼材の卸販売及び加工を手掛け、多様な機械設備で鋼材の「顧客の要望に沿った加工」と「短納期」を実現しています。

 部品加工は1個から請け負い、少量多品種に対応しています。

 令和5年に3Dレーザー加工機を導入。立体的な鋼材(丸パイプ等)の切り取りや穴あけが一度にでき、これまでと比べ部品加工が短時間で可能になりました。

 また、新国立競技場の屋根を支える鉄骨部材を500トン納入した実績があります。

 知事は訪問先では工場を視察し、社長や社員の方々と意見交換を行いました。

FALCON

機械について、説明を受ける

知事

 製造業だけではなく様々な分野で人手不足の話が出ています。人がいないと投資ができず、人手不足が悪いスパイラルを起こします。

 企業には大規模投資をしてほしいと思います。御社のスタンスはいかがでしょうか。

佐藤代表取締役社長

 他社を見ると、リスクを背負って設備投資をしているところが伸びています。これはイコール、人を雇用しているということです。設備を回すには人を雇用しなければなりません。

 良い投資をすれば成長すると信じていますし、周囲を見ても、そういった投資をする若い社長の会社は多くなっています。

知事

 仕事の平準化、顧客のさばき方に悩まれていると思いますが、御社の場合、労務の生産管理、協力企業の使い方を含めて、どういった工夫をされていますか。

佐藤代表取締役社長

 少量多品種が仕事の基本的なスタンスなので、大量に注文を受けますと仕事を受けられなくなります。平準化は難しいですが、機械を24時間動かすことや、1人で複数の機械を操作するようにしています。業務をシステマティックに分けて、効率的なやり方に変えています。新しい機械を入れているのもそのような流れです。

川口市長

 御社の仕事は、元請会社の設計部門が内容を把握していないと契約を取れないと思いますが、どのように営業をされていますか。

佐藤代表取締役社長

 元請会社は、直接細部の図面を引くのではなく、一次下請けが細部の図面を自分たちで引きます。一次下請けの金物、建築物をつくる会社に図面を提供していただき、こちらが部品を提供しています。

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 和光紙器株式会社

 リサイクルマテリアルを主原料として、梱包資材等の製造に取り組み、真空成形トレー、段ボール箱、クッション材を生産しています。

 最近ではバイオマス(卵殻)を原料とした新商品の開発に取り組んでいます。

 避難所の設営訓練に参加し、段ボールベッドなど災害時対策商品の開発製造に取り組むとともに、ペットへの対策として避難所用ペットゲージを開発しています。

 また、SDGsの達成に向け、事業所全体及び社員個人が「地域」、「環境・資源」、「働き方」、「つながり」の4つの項目で活動しています。

 知事は訪問先で製品の紹介を受け、社長や社員の方々と意見交換を行いました。

和光紙器

本橋代表取締役とともに

知事

 椅子に使える防音用テニスボールを特別支援学校大宮ろう学園に寄贈されていると伺いましたが、どういうものですか。

本橋社長

 耳が不自由といっても、少し聞こえる生徒さんや、補聴器を使っていて高い音が強く聞こえる生徒さんなど様々です。全く聞こえない生徒さんが、学校生活の中で椅子や机を動かすときに強く引くと大きな音が出てしまい、少し聞こえる生徒さんが驚いてしまいます。

 テニスボールは、古くなると空気が抜けて使えなくなります。そのようなボールを200個程度集めて学校に提供します。学校では、ボールの一部を三角に切って、それを椅子や机の脚に付けて使っています。音も出なくなりますし、学校としてもきれいに使うことができ、ボールの再利用にもなるということです。

知事

 どの企業さんも社会の中で存在意義があると思うのですが、御社は会社全体で、社員全員で存在意義を強く主張されている、これはすごいことだなと思いました。

 完全なサーキュラーエコノミーを実現したい、とのお話があったと思いますが、一番の障害は何でしょうか。

本橋代表取締役

 リサイクルやリユース、リデュースを一社で全て完結しようとすると配送費用がかさんで、ビジネスにならなくなります。環境対応商品の価格が高い理由は、回収の際の輸送費や手間がかかるからです。高いので買ってくれない、買ってくれないから広がらない、そういった日本の文化もあります。我々は平成21年から取組を始めていますが、高いと買わないという風潮が強すぎて、最初の5年間くらいは工場が動かないという状態でした。環境よりも費用が優先されるということだと思いますので、コストを下げることが一番の苦労だと思います。

川口市長

 環境問題というのは難しいです。環境問題への対応の一つは啓発ですが、啓発をしても守らない人はおり、指導や監視の費用もかかります。

本橋代表取締役

 廃棄物をお金で買ってあげるのも必要ではないかと思います。きれいに洗って、分別したらキロあたりの単価で買ってあげると、少額かもしれませんが買ってあげればちゃんと分別をするようになるのかなと。分別する人が増えていくかと思います。

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企画財政部 地域政策課 地域振興担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 本庁舎2階

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