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掲載日:2023年11月21日
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訪問日
令和3年11月29日(月曜日)
訪問地域
県央地域(北本市)
訪問先
株式会社興電舎は、社員の3割に当たる33名の設計技術者を擁するFA(ファクトリーオートメーション)※の専門家集団で、創業104年を迎えた企業です。
高い技術提案力により、煩雑な手作業を、ロボット・画像処理等で自動化。大学とのAIロボットの共同研究により、新たな自動化分野にも挑戦しています。
設計、組立だけでなく、板金加工や塗装まで社内で一貫生産することにより、仕様変更への柔軟な対応や工程待ちによる時間的ロスの短縮をはじめ、顧客ニーズにきめ細やかに対応しています。
知事は、会社の概要について説明を受け、工場内を視察するとともに、代表者や社員の方々と意見交換を行いました。
※ ファクトリーオートメーションとは、工場における生産工程の自動化を図るシステムのこと
ファクトリーオートメーション装置製造工程の品質管理について説明を受ける
御社のファクトリーオートメーションの相手は、今後どのようなところがターゲットになっていくか教えてください。
ファクトリーオートメーションの世界は今後、どんどん進んでいきます。一方で、中国をはじめ東南アジアの企業の技術革新が高まる中で、国内で同じような業態をやっていてもマーケットの制限が出てくると危惧しています。
そこで、工場以外の自動化もターゲットと考えています。臨床検査センターで作業する方の環境改善に向けた自動化に関わっているほか、今後は創薬等のLA(ラボラトリーオートメーション)※分野でも、我々の知識や技術を生かしていきたいという方向性を持って取り組んでいます。
また、地元企業を訪問して、DX化やスマート工場化のために、どのような御支援ができるかを、経営者とお話させていただきながら、まずは業態転換できるベースを作ろうということで、金融機関や大学と一緒に取組を始めたところです。
※ ラボラトリーオートメーションとは、コンピューターやロボットを活用した実験設備の自動化のこと。
コロナの後は、以前と同じには戻らないと考えており、ポストコロナを見据え、我々も是非DXを進めたいと考えています。
コロナ後も県内の企業がしっかり稼げるように、よろしくお願いします。
合同会社暮らしの編集室は、「暮らしながら楽しめる」まちとして、北本の未来を作っていくために、まちづくりを考えるワークショップや「きたもと未来会議」を開催しています。また、「食べること、遊ぶこと、考えること」など、北本暮らしの楽しみ方を伝えたり、様々な活動を展開したりしています。
北本団地※の中心にあるシャッター商店街では、「子供たちと若者が活躍できる居場所」づくりに挑戦。ふるさと納税型クラウドファンディングによる資金調達に成功し、令和3年5月にシェアカフェ「中庭」をオープンさせました。シェアカフェ「中庭」を軸に、北本団地での暮らしの魅力を発信する様々な活動を展開しています。
知事は、会社の概要について説明を受け、シェアカフェ「中庭」を視察するとともに、代表者や社員、関係者の方々と意見交換を行いました。
※ 北本団地は、UR都市機構が整備した団地です。暮らしの編集室が主体となり、北本市・UR都市機構・良品計画・MUJI HOUSEの5者が連携して、北本団地の活性化に取り組んでいます。
北本の暮らしを楽しむまちづくり活動の広がりや展望について語らう
商店街のシャッターを開けたいという人も出てきていると伺いましたが、暮らしの編集室から見て、北本団地の中の人や外の人をどのぐらい巻き込めていると思いますか。また、これから巻き込んでいきたいと思っていますか。
団地の取組の中で一番重視したのは、団地にお住まいの方が「ここに住んでいて良かった」と思ってくださるような場所にしたいということです。
私自身も5年くらいこの団地に住んでいまして、愛着も感じていますが、商店街が寂しくて気になっていました。商店街を立て直し地域ににぎわいを取り戻すためには、住民が立ち上がり、この場所をしっかりとマネジメントすることが大切なのではないかと考え、URさんと話し合いました。
そこで、1階は店舗、2階は住居というモデルを一つ作らせてもらいました。ジャズ喫茶をやっていますが、コーヒーを1杯200円で出しています。
認知症の方に来ていただいたりして、お金を払い忘れたりする方や2回払おうとしたりする方もいらっしゃいます。そういう方には声掛けして、忘れ物があったら届けたりもしています。
埼玉県の大きな課題は少子高齢化だと思っています。将来的に人口が減りますので空き家も発生し、コミュニティもできなくなってしまいます。
誰も経験したことのない諸課題に対応するため、私は埼玉版スーパー・シティプロジェクトと呼んでいますが、コンパクト化によって歩いて暮らすことができ、スマート技術の活用により利便性が高く、分散型エネルギーの推進により、災害に強くレジリエントが確保されたまちづくりを市町村とともに推進していきたいと考えています。
埼玉版スーパー・シティプロジェクトの実現に向けてやり方は色々あると思いますが、今日は、すごくいいヒントをもらいました。
株式会社ノヴァは、「次の世代を担う子どもたちに、豊かな自然を残していきたい」をモットーとして、有機ドライフルーツ、ナッツ類の輸入・販売など、多角的にオーガニックに取り組む企業です。
「手間もコストもかかる有機農業に、信念を持って取り組む世界各地の生産者たちと日本のお客様をつなげたい」という思いで、世界各地の有機食材の生産者を定期的に訪問して「畑の顔が見える」関係を構築。現地メーカーとともに最適な製造方法を追求し、その年に収穫した最上グレードの商品を取り揃えています。
知事は、会社の概要について説明を受け、工場を視察するとともに、代表者や社員の方々と意見交換を行いました。
熟練スタッフが行う厳しい品質管理について説明を受ける
丁寧な作業と工夫を見せていただきました。作業工程の中から最終的に出た端材をお酒の原料にしている点に感心いたしました。
原材料はどのような形で開発、輸入、交渉をされているのでしょうか。
20年以上前から現地に通い、質の高い日本流の選別・加工技術を伝えてきた結果、私は生産者たちから「ミスタークオリティ」と呼ばれるようになり、信頼関係を構築してきました。私が訪問するたびに、「何か改善はないか」と、誠実に品質向上に向き合ってきた生産者たちの中には、今では世界でナンバーワンとも称されるような企業に成長した先もあります。
そのため、今は高品質の商品を安定して同じ生産者から購入することができるようになりました。現地に行って、課題や改善点の確認、品質向上への取組を繰り返し行うことで、着実に日本の品質基準をクリアできるレベルに到達しています。
人間関係と信用ですね。
先程知事に御覧いただいたドライフルーツの選別作業は座って行う仕事なので、将来的に社屋を拡張することができれば、車いす利用者の方を採用したいと考えています。
市の広報で、こうした企業を紹介し、それを市の魅力にしていきたいですね。
お酒づくりの話から障がい者雇用の話まで幅広い議論をさせていただきました。また、おいしいものをいただき、健康になった気がします。障がい者の方も含め、皆が健康を分かち合い、SDGsを柱として会社が繁栄することを祈念します。
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