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掲載日:2024年2月1日
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訪問日
令和5年12月1日(金曜日)
訪問地域
北部地域(本庄市、神川町、寄居町)
訪問先
令和4年7月に本格稼働を開始した沖電気工業株式会社本庄工場H1棟は、環境負荷低減に取り組む最新鋭工場です。
大型の精密機械部品組立工場としては構造部材への木材使用率が日本一高く、その木材には秩父産の杉を使用するとともに、伐採地への植林等のボランティアも行っています。
全面免震・制震構造に加え、災害時に業務を継続するためのシステムも整備しています。
エネルギーの消費削減と創出により、建物のエネルギー消費量を正味(ネット)でゼロ化することを実現し、生産施設としては日本で初めてZEB(基準一次エネルギー消費量を100%以上削減した建築物。)認証を取得しました。
AIを活用した製品の検査システムや自動搬送システムなどが導入され、沖電気工業株式会社のDX新戦略を実践しています。
訪問先では生産エリアなどを視察し、工場長や社員の方々と意見交換を行いました。
環境負荷低減に取り組む最新鋭工場を訪問
建物にも驚きましたが、生産エリアの中に入った時に製品の精度や製造の工夫が明確に分かるので、これを見たEMS(電子機器の受託生産サービス)事業などのお客様は納得するなと思いました。
このような発想を前からお持ちだったのでしょうか。
作る製品が変化しており、その影響も受けながら、今の作り方になっています。
実際に作業する従業員の意見を大切にしなければならないと思うので、昔ながらのやり方ではありますが、QCサークルや改善提案などを大切にしてきました。
QCサークルを重ねて、あのレベルに到達するのは、大変な努力であると思いました。
みんな同じテーマでQCサークルに取り組むというより、人やグループやテーマを変えながら、困っていることを解決する、そういう意識でやっていくことが良いのではないかと思っています。
秩父の木材を使っていただいてありがとうございます。木は全部秩父ですか。
全て、秩父産です。
秩父の木材を大きな建物に使ってもらえると、大変ありがたい。是非これからも使ってください。
自分たちで木を育てて使います。先日も植林を行いましたが、非常に良い経験でした。
今まで工場見学は受け入れていなかったのですが、5年後、10年後に就職していただくことを考え、小学生、中学生の見学についても検討しています。
今、県が進めようとしているのは、高校生の段階で就職について考えてもらうことです。
新しい設備があり、大変クリーンな施設で働ける点を、是非、地元の就職担当の先生に見てもらう機会を御提供いただければと思います。
おふろcafé白寿の湯は、「海なし県でおいしく安全なサバを食べて欲しい」という発想のもと、令和3年10月にサバの養殖を開始しました。
養殖場は外部の水を取水しない完全閉鎖循環式であるため、寄生虫のリスクを抑えられ、生食を楽しめるという利点があります。
温泉施設の水のろ過技術に、新たな技術を導入して水質の管理を徹底し、令和5年6月に初出荷となりました。
地域を盛り上げるため、交流イベントの開催などにも積極的に取り組んでいます。
訪問先では、養殖場を視察し、代表取締役社長や社員の皆様と意見交換を行いました。
県内初のサバの陸上養殖場を訪問
サバが長く生きられ、そして早く成長できる環境を作れるかが、課題なのですね。酸素濃度を上げて活動が活発になるとアンモニアが出てきて魚が弱ってしまう。アンモニアを取り除き、そしてまた酸素を入れる、これの繰り返しですね。
そうですね、餌食いを良くするために酸素を入れる、そうするといろいろな水質の弊害が起きる、それが課題です。
何かほかに課題はありますか。
人材の問題です。淡水の専門家は埼玉県にいますが、海水の方面でも連携でき、知見がより得られるといいなと考えています。
魚の専門家がたくさんいるわけではないので、県内の魚に詳しい方々と交流できるような枠組みがあるとありがたいなと思っています。
養殖の全てが分かる専門家というのは多分いなくて、魚を知っている人と、酸素を知っている人と、水質を知っている人が、それぞれ異なっているところが難しい点なのではないでしょうか。それをどう組み合わせるかを支援させていただきたいと思います。
数ある魚の中でサバを選んだのはなぜですか。
「海が無いなら海を作ってしまえばよい」と考えれば、多くの人に興味を持ってもらうことができると思い、海水魚にしました。陸上養殖をすることで価値が高くなる「生食できるサバ」を会社に提案しました。
今後はどんな展開を考えていらっしゃるのでしょうか。
事業を通じて地域に貢献できるようなリーダーを作っていきたいと思っています。温泉・おふろ・野球や「サバ」などを通して、引き続き地域を盛り上げていきたいなと思っております。
県内には良い物産があります。観光でも人を呼び込んでそれを物産につなげる良いスパイラルを作りたいと思います。サバを食べに来るという「コト消費」が大きなコンテンツだと思いますので、よろしくお願いします。
埼玉療育園は、肢体不自由児を受け入れている県内唯一の医療型障害児入所施設です。
その歴史は古く、昭和33年5月10日開設の、県内初の肢体不自由児施設です。
開設者の故蓮江信行博士の掲げた、「かくすなかれ、あせるなかれ、あきらめるなかれ」は、埼玉療育園の原点となっています。
開設時には、県・町だけでなく、地域の皆様から大きな協力もいただきました。
このようなことから、療育が必要な未就学児を対象とする「つばさの園」や発達障害が気になる子どもに専門職が個別療育を提供する「北部地域療育センター(埼玉県委託事業)」など、地域支援にも力を入れています。
訪問先では、蓮江記念公園を視察し、その後、杉田理事長や職員の方と意見交換、病棟内の視察を行いました。
病棟内では、児童の生き生きとした表情に触れることができました。また、絵の得意な森口竜彦君が知事のイラストをプレゼントする場面もありました。
イラストを描いてくれた森口竜彦君
昭和21年に飯能市に病院を開院し、昭和33年に埼玉療育園を開設されたとのことでした。この時代にこの発想(療育の3原則「かくすなかれ、あせるなかれ、あきらめるなかれ」)は本当にすごいなと思いました。70年以上も前からこういった思想が掲げられ、今に至るまで受け継がれているということは大変なことだと思います。
昭和20年代には、家族も障害を持った子供が人の目に触れないように家の中に隠すということがあったと思われます。蓮江先生は、それはいけないと。子供の股関節の異常などを、早く発見して治療をすれば良くなるのだという「療育」を人に先んじて実施したのです。10年、20年は進んだ考え方であったと思われます。
県の地域療育センター、この委託を受けていただきありがとうございます。信頼のおける療育センターがあることは、親御さん方にとって、ありがたいことだと思います。
私が理事長になって8年目になりますが、園長、副園長にお越しいただき、医師、看護師も少しずつ充実してきたので、児童の命に関わるような事故が起きる心配は少なくなってきました。今の私の一番の心配は経営面ですが、その面からも、現在の医師、看護師の体制を更に充実させたいと考えています。特に一般病棟の看護体制は、現在の13対1から10対1に充実させて、収益の増加にもつなげたいと考えています。
特に今は人の確保が難しいですよね。
おっしゃるとおりです。ただ、以前は看護師の離職が多かったのですが、最近は減っています。
働く条件が良くなれば、離職者を減らす効果はてきめんです。
4月には診療報酬の改定があります。看護師さんの処遇については、今、コロナ・感染症のところを手厚くする制度はありますが、その他にはありません。必ずしもコロナ・感染症だけではないですよというところを伝えてきたので、もう少しお待ちください。
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