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掲載日:2026年6月9日
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知事
私の方から何点かまず御報告させていただきます。令和8年6月定例会の付議予定議案であります。今回、令和8年6月定例会を6月15日月曜日に招集することといたしました。本定例会に提案する議案は10件であります。内訳ですけれども、「令和8年度埼玉県一般会計補正予算(第1号)」などの予算が2件、「埼玉県暴力団排除条例の一部を改正する条例」などの条例が3件、そして、専決処分の承認が1件、工事請負契約の締結が2件、訴えの提起が1件、そして事件議決が1件となっております。他に報告事項が予算の繰越報告7件、公社等の経営状況報告19件など計30件で、議案と合わせると、全体で40件となっております。
それでは、今回提案する「一般会計補正予算(第1号)」について御説明いたします。補正予算額は46億9,529万2千円となっており、補正後の累計は2兆4,395億6,029万2千円となっております。主な内容でありますけれども、クビアカツヤカミキリの被害拡大を受けた緊急対策として、11億871万円、国の令和7年度補正予算への対応として35億8,658万2千円を計上いたしております。
次に、「クビアカツヤカミキリの被害拡大を受けた緊急対策」についてであります。補正予算額は先ほど申し上げた11億871万円であり、財源としては、「彩の国みどりの基金」を活用いたします。特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」による被害は年々拡大をしており、被害状況調査を開始した平成30年度は8市128か所でありましたが、令和8年3月末時点では県内56の市町村、1,391か所にまで被害が拡大しており、今年の夏も成虫の飛散、産卵等による被害拡大の恐れがある状況であります。8月までの成虫発生期・産卵期や11月までの幼虫活動期の間に全県を挙げた集中的な広域的防除を展開し、これ以上の被害拡大を抑制する必要があることから、緊急対策として補正予算案を提案いたします。中身ですけれども、まずは県管理施設における緊急防除の実施であります。県管理施設における被害木緊急調査の結果に基づき、136施設及び県管理道路・河川における約6千本の被害木に伐採や農薬散布・注入を行います。次に、市町村における防除に対する支援です。市町村管理施設における被害木の伐採や農薬散布注入による緊急防除に加え、住民が行う防除に対し、市町村が支援する場合などに活用できる県の補助について、これまで設定をしていたのが上限1千万円でしたがこの上限額を撤廃します。そして、全市町村での対策に必要な規模の予算額を計上することによって、市町村における集中的な対策を後押ししてまいります。さらに、県民・事業者の皆様に二つのお願いをさせていただきたいと思います。一つ目は、クビアカツヤカミキリは特定外来生物であるため、県民・事業者の皆様には、その成虫を発見した場合には生きたまま運んだり、他の場所に放したりしないで、その場で駆除していただきたいと思います。ちなみにこの首が赤いところが特徴のカミキリムシであります。また、6月15日から県においては、県民参加型の「クビアカツヤカミキリ発見大調査」を開始します。この調査などを活用しながら、クビアカツヤカミキリを発見した場合には、発見場所について県や市町村に御報告いただくようお願いいたします。ちなみにクビアカツヤカミキリの幼虫が木に巣くうと、(パネルを示して)このような「フラス」という木くずとふんが混ざったものが出てくるのが特徴になります。
次のページになります。次に「ロボット開発イノベーションセンター(仮称)建築工事」の工事請負契約の締結であります。埼玉県では鶴ヶ島市にSAITAMAロボティクスセンター(仮称)の整備を進めており、既に用地造成やドローンなどを用いた屋外実証フィールドの工事を行っているところであります。このたび、ロボティクスセンターの拠点施設となる「ロボット開発イノベーションセンター(仮称)」の建設に着手することとなりました。企業や大学など多様な主体が集い、ロボットの研究開発・社会実装を促進する拠点施設を建設することで、県内中小企業等のロボット分野への参入機会の拡大につなげてまいります。設置場所は鶴ヶ島市の大字太田ケ谷(おおたがや)地内であり、圏央道の「圏央鶴ヶ島インターチェンジ」に近接し、交通利便性が高い場所であります。施設の特徴ですが、多様な分野の技術を融合することが求められるロボット開発の特性を踏まえ、企業や大学などが出会い、新たな連携を生み出す場として、コワーキングスペースを整備し、オープンイノベーションを促進することが挙げられます。また、屋内フィールドとともに、階段や廊下、エレベーター、トイレなど実際の生活環境に限りなく近い条件の下で生活をサポートするロボットの実証実験が可能なことも施設の特徴の一つであります。今回対象となるのはロボット開発イノベーションセンター(仮称)の建築工事であり、その他、電気設備工事、機械設備工事については別途発注することとなります。対象工事の構造規模は鉄筋コンクリート造、鉄骨造及び鉄骨鉄筋コンクリート造の3階建て、延べ面積は5,237平方メートルであります。履行期限は令和10年3月17日まで、請負金額は税込み30億2,500万円となっております。
知事
次に「カスタマーハラスメント防止に向けた取組」であります。まず、令和7年12月に制定したカスタマーハラスメント防止条例の概要について改めて説明させていただきます。この条例は、働く人をカスタマーハラスメントから守ることにより、誰もが安心して働くことができる就業環境を整備し、事業者が安定した事業活動を継続できる環境を構築するとともに、顧客等の豊かな消費生活及び公正な取引を促進することを目的として制定したものであります。本条例の基本理念には、社会全体でカスタマーハラスメントの防止を図ること、何人もカスタマーハラスメントを行ってはならないこと等を規定するとともに、各主体の責務を定め、さらには県の施策等を規定しています。具体的には、各主体の主な責務として、県は基本理念にのっとり、カスタマーハラスメント防止施策を総合的に実施すること、顧客等は就業者に対する必要な注意を払うこと、事業者は基本方針を作成公表するとともに、相談体制を整備すること、そして事業者団体は事業者への助言などを行うこと、就業者は事業者が定めた基本方針を遵守することを規定していますが、このカスタマーハラスメント防止条例につきましては、国の法律と異なり、埼玉県の場合には、中小企業が多いために大企業がなしえても、中小企業ではなしえないようなことについて、事業者団体等の関与を含めているところが特徴であります。また、県の主な施策としてこれまでに条例の内容を詳細に解説する指針等を策定し、公表をするとともに、強い経済の構築に向けた埼玉県戦略会議の構成団体等を通じ、条例施行の周知を図ってきたところであります。施行日は、本年7月1日となっております。
条例の施行に向けて県では様々な支援や周知・啓発を推進してまいります。まず、カスタマーハラスメント総合相談窓口を6月24日から開設いたします。これまで設置していた「埼玉県医療機関等暴力・ハラスメント相談センター」、「埼玉県介護・障害福祉事業所等暴力・ハラスメント相談センター」を統合し、カスタマーハラスメントに関する相談を一元的に受け付ける体制を整えます。そして総合相談窓口においては、就業者や顧客の方々からの相談や事業者、事業者団体からのカスハラ対策に関する相談を電話又はメールで受け付け、助言を行います。電話は平日の9時から19時まで相談に応じていますが、メールの場合には24時間受け付けをしております。次にカスハラ対策WEBセミナーを開催します。6月26日には事業者、事業者団体の皆様を対象に、7月22日には就業者、顧客の皆様を対象に実施します。カスハラ対策のポイントや業界別の特徴などを分かりやすくお伝えします。この機会に是非お申し込みいただきたいと思います。次に、防止対策コンサルタントの派遣であります。条例では、事業者等に対し、カスハラ防止への取組姿勢を示す基本方針の作成などを求めていますが、具体的にどうすればいいか分からない、こういったお声も想定されるところです。そこで、社会保険労務士などの専門家を事業者等に派遣し、基本方針の作成や相談体制の整備などを伴走支援いたします。現在、第1期の派遣を実施中でありますけれども、今後第2期の派遣を9月から募集開始をする予定であります。さらに6月24日には新たにポータルサイトを開設します。カスハラの分かりやすい解説やカスハラ対策の取組事例などを掲載し、事業者や県民の皆様が必要な情報にアクセスしやすい環境を整えます。さらに、デジタルサイネージを活用し、街頭で動画を放映し、県民の皆様に条例が施行されることを幅広く周知・啓発してまいります。これらの取組を展開していくことにより県として、カスタマーハラスメントを社会全体で募集し、誰もが安心して働くことができる環境づくりを進めてまいりたいと考えております。
埼玉
まず議案の方からお伺いします。クビアカツヤカミキリ対策なのですが、これまで被害というのはこれまでも報告されてきた中で県としては、調査や啓発ですとか、後方支援的な役割を担われてくることが多かったと思います。今回、予算の額も桁が変わって、直接的な防除であったり乗り出すというところなのかなと思うのですが、今後県として全県一斉の防除計画の策定ですとか、県がギアチェンジしたところの思いなどをお聞かせください。
知事
まず実は、これまでも被害拡大は埼玉県としても認知してきており、今年度の当初予算において、県管理施設に関わる対策費を計上したほか、市町村職員も交えて実地での研修なども行ったり、あるいは市町村の実施する防除事業に対する上限はありましたけれども補助を行ってまいりました。ところが、このクビアカツヤカミキリの(影響)拡大というものが非常に深刻で、しかも甚大であるということが判明してまいりました。4月からのクビアカツヤカミキリの幼虫活動期にあわせ、県管理施設における被害木の緊急調査を行ったところ、当初予算編成時の見込みを大きく上回り、136施設及び県の管理道路や河川において早急な対策の必要があるということが判明しました。年度ごとに、我々県は施策を作っていますけれども、クビアカツヤカミキリの産卵や、あるいはその幼虫活動期、あるいは冬の越冬期、こういったものは必ずしも我々の年度と一致しているわけではありません。そこで、この6月補正の予算を計上することによって、8月までの成虫発生期・産卵期、これが実行的な防除期間となります。あるいは11月までの幼虫活動期までの間に集中的な広域的防除を展開する必要があるというふうに考えたために、来年度の当初予算を待つのではなく、今年度中に必要な時期に適切に先手先手で取組を推進するということが我々の思いでございました。また、今回の対策に際して、我々は先ほど申し上げたとおり、防除計画の策定など、こういったものをそれぞれの団体、あるいは市町村に求めていくところでありますけども、これと同時に、県としても防除計画を作ってまいりますけれども、住民参加型の支援から市等による大規模な防除まで様々なやり方がございますので、市等の状況に合わせた形での補助金というものを行うということで、我々の理解では実はこれほど大規模な対策を行っている都道府県は他にはありません。そこで、埼玉県独自の対策として、徹底的なおかつ先手先手を打った対策をしていきたいというふうに考えているところであります。
埼玉
続いて、カスタマーハラスメント防止に向けた取組についてお伺いします。条例案策定の際に知事がおっしゃられていたのが、罰則を設けずに、プラスのインセンティブを活用することで、自発的な行動変容につなげていきたいという意見もあったというのを御紹介されていました。その辺りを含めて今回の対策等で、何かこう意識されていることがあれば教えていただけますでしょうか。
知事
まずは、御指摘のとおり、我々は条例を制定するということで、実は法の上を行くということでありますけれども、これは以前お話を既にさせていただいたとおり、埼玉県の特徴である中小企業等について、あるいは単なる事業者だけではなくてNPO、NGOこういったものも含んでいくといったことで御説明をさせていただくとともに、これも御質問を頂いた際に申し上げましたけれども、我々としては、専門家の方々の御意見にも実はございましたけれども、罰則を設けるよりもプラスのインセンティブを構築する方が良いのではないかという専門家の御意見もあったがために、罰則については、今回は見送ったということになりました。今回、カスハラ防止条例を施行するに当たって、これまでも周知には努めてはまいりましたけれども、それぞれの主体によって役割を条例で定めているということになりますので、そこについては、丁寧に今後必要な御説明をしたり、あるいは事業者の方々が7月の直前になってどうすればいいか分からない、こういった話も出てきますので、寄り添った対応をさせていただくとともに、更なる周知に努めてまいりたいと思っています。また先ほどお話をさせていただいた、「カスハラといえば」という窓口を一本化することによって、事業者にも、また顧客にも分かりやすい相談体制といったことを敷いていきたいというふうに考えているところでございますので、今回の施行に当たって新しいというよりも、既に公布されたこの条例について周知徹底と、それを実効的なものにせしめるという、そういった対策を強化していくつもりでございます。
読売
ロボット開発イノベーションセンターの工事請負契約の締結について伺います。当初の予定では、このイノベーションセンターは2026年度に開所予定だったと記憶していますけれども、今回の発表では2028年度開所予定とのことです。計画が後ろ倒しになったことについての受け止めとその原因分析、あとその遅れに伴って、工事費の高騰などがもしあればあわせて教えていただければと思います。
知事
まず理由の方からですけれども、御指摘のとおり、正に令和8年度に開所ということを目標に当初進めてきたことは事実でございます。しかしながら、昨今の経済情勢等、あるいは資材価格の高騰、労務費の高騰や、あるいは労働力の確保こういったことの困難に伴って、この影響を受けて3度にわたって入札が不調となったというものであります。設計内容を見直して、4回目の入札公告を1月に行って、開札は3月でしたけれども、これを行ったところ、無事に落札いたしました。事業期間をこの結果により約2年間延長するということになりましたが、令和10年度の開所に向けて、しっかりとこれから進めていきたいと思っていますし、開所が遅れたものの、ロボット開発ネットワークは本県のもの(埼玉県ロボティクスネットワーク)が日本で今一番大きくなっているということで、多くの方々が御参加いただいたということは期待が高いと思っておりますので、本県のように多くの事業者が集まり、また交通の便等が非常に良い地域にございますので、連携をより深めていけるようなそんな場になるとともに、多くの研究者の方々に実際にお越しいただけるような、そういった場にしていきたいというふうに考えているところでございます。具体的な価格とかそれから入札価格の変更の状況については、担当課よりお話をさせていただきます。
都市整備部
入札価格につきましては、当初の設計から最新の工事単価に見直しながら、第4回目の入札としたものでございます。1回目につきましては、予定価格が28億円程度でございます。税抜きで28億7千万、2回目が税抜きで29億4千万円、3回目が(税抜きで)30億円程度でございます。
テレ玉
補正予算についてと、クビアカツヤカミキリの対策について、県内で被害が拡大しているというところで具体的な被害状況等、が入っておりましたら、まず伺えますでしょうか。
知事
クビアカツヤカミキリの被害状況でありますけれども、令和8年3月末時点、昨年度末の時点で56市町村、1,391か所で被害が確認されました。なお、クビアカツヤカミキリの被害状況調査を開始した平成30年度は8市128か所でしたから、被害は大幅に増加をしています。具体的にはバラ科の樹木に寄生し、主にサクラの木を中心に枯死するといった被害が発生しており、放置しておくことで、クビアカツヤカミキリの飛散・産卵等による被害の更なる拡大のほか、倒木などのリスクも高まってまいります。例えば、その中には日本さくら名所100選にも選ばれた熊谷桜堤(くまがやさくらづつみ)などの、いわゆる地域でのサクラの名所と言われるところもクビアカツヤカミキリによる被害が発生して、以前の貴重な景観が失われているといった状況が発生しているというのが我々把握しているところであります。
テレ玉
今ありました熊谷とか、埼玉は幸手だったり熊谷だったりとてもサクラの名所っていうのが本当に多くあるかと思います。知事として、現在のそういった被害状況についてどのような危機感を持っているか伺えますか。
知事
このクビアカツヤカミキリについては、私は二つの危機感を持っています。一つは被害の拡大で、特に日本人にとって非常に大切な桜並木であったり、これ熊谷や幸手だけではありませんけれども、そういったところ、あるいは越生のウメのようないわゆる果樹、こういったものに対する被害も甚大であるというふうに理解しているところであり、これらが非常に短い期間の間に拡大してしまったこと、これが一つ。危機感の一つの理由であります。もう一つの危機感の理由は駆除の難しさでありまして、実際に薬剤を注入しても必ずしも100パーセント駆除ができないといったことがあったり、あるいは農薬を普通に散布しても効果が薄い。さらにはその成虫を捕っても、成虫は出てきた瞬間オスが待ち構えていて交尾をするらしいです。つまり、普通に成虫がいるというのは既にもう交尾が終わっていて卵が生まれる、そういった状況になるということで、我々の目に見える、つまり木の中にいるときは目に見えないですけども、目に見える段階になってしまうとこれを駆除しても一定の効果にとどまる。我々が現在講じ得る手段というものに限りがある、この二つの意味で、危機感がある。そこで、先ほど申し上げましたけれども、県民の皆様の御協力もいただかないと、簡単に例えばドローンで薬品をまけばいいというそういった状況ではないので、そういった意味で危機感の裏返しとして、県民の皆様のお力添えも是非お願いしたいと思っています。
テレ玉
また、カスハラの関係でもお伺いできたらと思います。三重県で全国初となる罰則付の条例を制定(を目指)されていますが、知事はこの動きについてどのように受け止めていらっしゃいますか。
知事
カスタマーハラスメントについては、もちろんこれを許すことはできませんし、しっかりとした対応も必要であります。しかしながらその一方で、カスハラについては、なかなかその線引きが難しいというところもあるし、またお客様とカスタマーという元から必ずしも対等ではなく、本来対等であるべきなのですけれども、対等でないような環境に置かれた人たちがいるといったことが難しいところだと思っています。そういった中で、三重県では、知事が禁止命令を出すと、この禁止命令を出しても改善されない場合には罰則として、50万円の罰金若しくは拘留または科料とする最終案をまとめたというふうに伺っています。(埼玉県での)この条例の検討過程で、外部有識者の専門委員会で議論をしていただきました。その中で委員から、「労働者にとって罰則があることは心の支えになる」という肯定的な意見があった一方で、「罰則の対象とならないグレーゾーンの許されるカスハラが生まれかねないのではないか」とか、「罰則があるからカスハラをやってはいけないという考え方でいいのか」、あるいは「刑法等で罰則があり、条例での罰則は不要だ」、さらには、罰則や制裁措置ではなく、先ほど申し上げましたけれども「プラスのインセンティブを活用した自発的な行動変容によるべき」といった御意見を頂きました。罰則を規定する場合には、罪刑法定主義の下、罰則の対象となる行為の要件を厳格に明確化する必要があります。曖昧では罰則を科された方が、たまったものではないわけですから、顧客などの言動が様々にある中で、どの行為を罰則の対象として特定するのかといった点に極めて難しい課題があり、仮にそれが特定できたとしても対象となる行為が限られることとなる。つまり、ここは許されるけど、グレーのところはスルーになってしまうと、こういった問題がございますので、こうした課題、専門家委員会からの御意見を踏まえて、総合的な判断したところとして、罰則を設けるよりも優良な取組を行う事業者の表彰などを行って防止対策を促すことが、我々としてはより良いのではないかということで、まず、条例において罰則は規定せずに、対策を求めるという形にさせていただきました。
テレ玉
最後に1点、県庁の職員だったりとかも、そういったカスハラの被害に遭う可能性はやはりあるかと思います。知事として庁内の方ではどういった対策を呼び掛けていくのかそういったところがありましたら伺えますか。
知事
県庁の職員も残念ながら、カスハラを受けております。令和7年2月に全ての所属の(ハラスメント)防止推進員を対象に、ハラスメントの相談対応等に関する調査を行ったところ、防止推進員がカスタマーハラスメントに関して相談を受けて対応を行った事例があったということは、これまで確認をしています。また、令和7年度に実施したアンケート調査によれば、過去3年の間にカスハラを受けたことがあるといった職員は全体の26.7パーセントもおられました。こういった中で、我々としても、様々な取組を行っていく必要が条例に基づきあると考えており、令和2年6月の労働施策総合推進法、いわゆるパワハラ防止法の改正に合わせて通知を出し、所属長の責務としてカスハラから迅速に職員の救済を図ることにし、先ほど申し上げた防止推進員を置いて対応させていただくとともに、研修なども行っていますが、令和6年度からは各課所の防止推進を対象としたハラスメントに関する研修でカスタマーハラスメントという項目を盛り込んでおります。また今年5月に実施した研修ではカスハラを含めたケーススタディをそれぞれの職場で行うこととするなど、全ての職員がハラスメントへの対応や理解を深めるよう取り組んできているところでありますが、今後は基本方針の作成であったり、相談体制の強化・整備、さらには、カスタマーハラスメント防止の実効性を高めるための研修なども行うとともに、良好な職場環境を作ることは、人材確保の面からも非常に重要でありますので、職場での対応を、事業主として必要な対策を行えるよう、県庁としても取り組んでいく予定であります。
日経
ロボティクスセンターについてお伺いしたいのですけれども、入札価格についてお話がありましたけれども、工期がどのくらい伸びた結果、何年何か月になったのかというのをお伺いしたいのと、三度入札不調が続いていたと思うのですけれども、何が要因となって今回工事の請負契約の締結に至ったかというのをどう分析されているか教えてください。
都市整備部
工期につきましてはおおむね21か月を予定しております。1回目から今回までの中で、必要な期間を見積もりまして設定したところでございます。
日経
元々1回目の時は何箇月だったのでしょうか。
都市整備部
1回目から3回目までで工期については変えておりません。
日経
ではなぜ、今回工事の請負契約締結ができたのかというのはどのように分析されてますでしょうか。
都市整備部
先ほどお話しさせていただきましたが、1回目から3回目までの入札において、実勢価格、こういったものを捉えて4回目に開札したところ、落札に至っているところでございます。
朝日
カスタマーハラスメント条例の絡みで教えてください。実効性を高めるということで研修等を行うという御説明でしたけれども、例えば去年の4月にスタートしている東京都では、中小企業向けに奨励金を出しています。補助金です。つまり、カメラを設置する等、そういった中小企業に対して奨励金を出しているわけですけれども、いかがでしょう、現時点で埼玉県として条例の実効性を高めていく上でそういった奨励金を出せるようなお考えはございますでしょうか。
知事
まず我々といたしましては、他の都道府県にない中小企業に焦点を当てた今回条例になっておりますので、事業者が正常な事業活動、あるいは安心して働ける環境づくりに寄与するということが大変重要であるということで、まずは事業者の責務や、あるいは事業者や中小企業ではできないので、いわゆる事業者団体、業界団体、こういった所の役割も作ったところでございます。今回はそういったことから考えると、カメラとかは一部のところでありまして、全体の中での環境づくりを行うということなので、環境づくりそのものは、この条例にありましたとおり事業者の役割として自ら仮にカメラ等を付けるとすれば、実施をしていただけるものであると考えています。ただし先ほど申し上げたとおり、カメラを付けても、録音をしても、録画をしても、実はどこからどこまでがカスハラに当たるのかとか、あるいはカスハラがあったときに相談する所がないと、結果として認定をしても別に犯罪を裁くための条例ではないので、働いている方を守るという条例でありますので、そういった精神的なものを含めて全体で行わなければならないと思っています。こういった趣旨を改めて丁寧に御説明させていただくとともに、事業者がカスハラ対策に取り組みやすくなるというような先ほど申し上げたとおり、総合相談窓口だったり、あるいはコンサルタントの派遣だったり、さらには、個々の事業者が抱える課題を丁寧にお聞きする、これがやはり一番大切だろうと思っていますので、例えばカメラを付けるための奨励金とか、そういったものを支給というものを現時点では考えておらず、私どもとして優先的なことをまず行いたいと思っています。
埼玉
防災庁の関連です。政府の防災庁の設置関連法案が参議院本会議で審議されている所であり、今後、6月にも成立の見通し等が報道されています。政府は11月の発足を目指しています。その中で防災局が複数設置、二つという話だったのが増やしていくという話が出てきています。その国の議論であったり、県内からも誘致の話も出ていますが、知事のお考えについてお聞かせください。
知事
まず防災庁及び防災庁の下に設置される地方の分局、あるいは必要となっていく機能分散、こういったものについて埼玉県内の幾つかの自治体から手が挙がっている状況であります。県といたしましても、埼玉県が有する交通の便であったり、あるいはその自然災害の少なさ、こういった所をまずはしっかりとPRさせていただき、どの市町村という一つではないので申し上げられませんけれども、それぞれの市町村の魅力をPRすることを支援させていただきたいと思っているところであります。ただし、いずれにいたしましても、防災庁を設置するに当たっては、以前から、これは私自身が当時の石破総理にも申し上げたところではありますけれども、遠い所で代替の首都みたいなものを作る案もありますけれども、実は多くの国の職員がやはり歩いて行ける所で安心な形で、災害が起きたときにも、仮に中央政府が機能しなくなったときにも代替機能を発揮できるということがとても大切でありますし、また現在の内閣府防災のように、機能は持っていても結局権限が小さいがために、多くの省庁が言い方はあれですけれど言うことを聞かない、あるいは調整できない、こういった内閣府防災がこれまで幾つも失敗を繰り返してきたことに鑑みれば、防災庁の設置そのものは良いことだろうと思いますけれども、課題は、埼玉版FEMAがやっているように、情報の共有が実はそれぞれの部局によって円滑にできていない、それぞれの例えば防衛省と消防庁等ができていない、あるいは事故から災害に今回の八潮(市内道路陥没事故)のようになるときに、情報がそもそも指揮命令者すら実は変わってしまう。こういった様々な課題があるために、早いうちに防災庁を設置したからよいということではなくて、政府全体で本腰を入れて取り組んでいかないと、私は取り返しのつかない結果になってしまうのではないかと、非常に強く危惧していますので、この機運をまずしっかりと捉えること、そしてさらには、この機に応じて、本当にその人の命を救えるような体制というものを真摯に検討していただくことを求めたいと思っています。
テレ玉
合計特殊出生率のことで、県はかなり減り続けているという現状がやはりあったかと思います。こちらの件についての知事の受け止めと、考えられる要因、そして県としても少子化対策、たくさん取組んでいるかと思うのですけれども、更にどういった所に力を入れていくべきかという、3点伺えたらと思います。
知事
合計特殊出生率の減少については、もちろん人口が増えた方が良い、これは一般論としては、そのとおりだろうと思いますし、特にこれから超少子高齢化社会、あるいは人口減少・超少子高齢社会が想定をされていく中で、高齢者を支える働き手というものが定期的にバランスよく配置されていくというのが、人口のデモグラフィ的(統計学的)には正しい姿であると思います。しかしながら、人の結婚や出産や生き死に、こういったものは、数字や、あるいは経済の都合だけでは語れない所が私はあると考えています。現実の問題として先ほど要因という話もありましたけれども、合計特殊出生率の減少については、未婚化や晩婚化、これが大きく影響しております。結婚や出産を望んでいるとしても、その背景では経済的な不安定があったり、出会いの機会が減っているとか、そういった問題もあるのではないかと思います。また結婚してからも仕事と子育ての両立が難しいとか、そういったことで、仮に望んだとしても社会的な要因等が複雑に絡み合っていると思いますので、単純に人数を増やすことが全ての人にとっての幸せにつながっているとは私は考えていません。ただし望む方が可能な限り結婚にしても、出産にしてもしていただけるような、そういう環境を整えることは、県としてあるいは行政として必要であると思いますので、結婚や出産を望む人たちに対する適切な支援というものはとても大切だと思っています。埼玉県の場合には、他の都道府県に先駆けてAIを活用したマッチングシステムを作らせていただきましたが、私が実は就任したときには、実は成婚が僅か16件でした。ところがそれから7年間で700件を超えることになり、ちなみに宣伝ですが(20代は)今無料で登録を受け付けていますので、そういったことに見られるように、やはり地道な広報活動であったり、アピールであったり、あるいはこういったその信頼が得られることによって初めて登録していただけるとか、こういったことがやはり必要だと思いますので地道ではありますけれども、大切な作業だと思っています。そしてその一方で、埼玉県だけではなくて、これ全世界的に見ても、成熟社会では人口がどこも減少しています。フランスなど一時期増えましたけれども、また減少しています。そういった意味から言えば、人口減少社会を前提にまちづくりから持続的な施策を作る、あるいは人口が減っても、経済が持続的に発展する、そういった施策を作ることが、私は現実的で不可欠な行政の仕事だと思っているので、コンパクトなまちづくりでこどもや高齢者を見守ったり、あるいはメリハリを付けたインフラの更新を行うなど、まちづくりから少子高齢社会に対応するための埼玉県の場合にはスーパー・シティプロジェクト、これをもう7年推進しており、その結果全市町村の参加を得られるようになりました。また、労働生産性向上のためのDXや価格転嫁など人口減少しても、持続的な経済を実現させるための施策といったものに、恐らく他の都道府県よりも非常に力を入れている県だと思っております。こういった(結婚、出産を)望む方の環境整備と難しいけれども、しかしながら、現実的な現在の施策、これを組み合せる。この二つが必要になっていくのだろうと考えています。(終)