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掲載日:2025年8月6日
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知事
私の方からまず何点か御報告をさせていただきます。8月15日に80回目の終戦記念日を迎えることとなります。今日、享受している平和と繁栄は、多くの先人たちの尊い犠牲と不断の努力によるものであることを私たちは決して忘れてはなりません。戦後80年という節目が県民の皆様にとって、御家族や身近な皆さんと共に戦争の悲惨さや平和の尊さについて改めて思いを馳せていただく、そんな機会になればと強くお願いする次第であります。埼玉県におきましても、東松山市内にあります埼玉県平和資料館におきまして、戦時中の貴重な資料や写真等による展示、親子参加型のイベント等、その助けとなるような取組を行っておりますので、これを機会に幾つか紹介させていただきたいと思っています。まず、テーマ展「戦後80年展示 戦争と復興-埼玉県の歩み-」であります。開催期間は8月31日までとなっています。このテーマ展におきましては、「戦争中の埼玉県」、「終戦と復興」、「その後の埼玉県」、「現代の平和教育」の4つに分けた資料展示によりまして、戦時中から現在までの埼玉県の歩みを振り返っていただくとともに、現代における平和教育の取組を御紹介しています。次に、折り紙(鳩)アート「はとに願いを」でありますけれども、展示期間はこちらも8月31日までであります。近隣の学校などに御協力をいただき、児童・生徒の皆さんに平和を祈念しながら鳩を折っていただきました。さらに、県立鳩山高校の美術部の皆さんにその折鳩を使ったアート作品を制作していただき、展示をするというものであります。その名のとおり、多くの皆さんの平和への願いが込められたアート作品でありますので、是非御鑑賞いただきたいと思っています。次に、ピースチャレンジであります。これは親子参加型の平和学習でありまして、開催期間は8月9日から11日までとなっています。来館されたお子さんたちとその保護者を対象として、戦時中の暮らしなどを題材に、アニメ映画の鑑賞、館内展示を見て答えるクイズ、ミニ授業といった課題をスタンプラリーのようにチャレンジしてもらうことで、楽しみながら平和への理解を深めていただくものであります。クリアしたお子様たちには「平和大使認定証」を発行いたしております。このように、平和資料館では、戦争の悲惨さと平和の尊さについて思いを馳せていただく企画を御用意しております。夏休みのシーズンでもありますので、是非御家族の皆さんと共に、足を運ぶのはいかがでしょうか。
また本県で最大の被害をもたらした空襲が終戦前日の8月14日の夜、熊谷市であったことを皆様は御存じでしょうか。この空襲は終戦の直前8月14日の23時30分頃から始まり、無数の焼夷弾による業火(ごうか)は、市街地の約74パーセントを焼き尽くし、234名もの尊い命が失われました。翌日15日、夕方5時ごろにようやく鎮火をいたしましたが、余燼(よじん)はなお数日にわたりくすぶっていたとされています。平和資料館でも常設展示室での資料展示のほか、当時の記録、体験者の話や手記を基に描いたアニメ映画「最後の空襲くまがや」の定時上映を行っていますので、併せて御覧いただきたいと思います。
知事
次に、夏の感染防止対策のお願いであります。現在、百日咳について全国的に感染が広まる中、本県においても過去に例がないほど多くの感染を確認している状況であります。また、新型コロナウイルス感染症につきましても、6月以降上昇傾向、増加傾向を確認しています。これからお盆の時期を迎えることになります。帰省や花火大会などのイベントで混み合った中で、多くの方と交流したり、あるいは普段会わない方とお会いになられたり、さらには公共交通機関の利用も増加するかもしれません。感染リスクの拡大が懸念されるため、引き続き、感染予防を心掛けていただき、御自身の体調管理とともに、身近な方に感染をさせないよう御配慮をお願い申し上げます。まず基本的な感染防止対策の継続です。体にこたえる暑さが続いており、エアコンを使い続けることも多いと思います。定期的な換気を心掛けるとともに、手洗い、あるいは場面に応じたマスク着用などをお願いいたします。さらには、急な発熱に備え、解熱鎮痛剤や経口補水液を用意しておくと便利であります。発熱や体調不良により医療機関の受診を迷われた場合には、埼玉県救急電話相談#7119を活用していただきたいと思います。看護師が24時間常駐しており、相談することができます。お盆期間中は多くの医療機関の診療日や診療時間が通常と異なります。休診扱いとなる医療機関も増えることが予想されています。県ではお盆期間中においても、受診できる医療機関を探すことができるよう、発熱患者などの診療を行う医療機関の開院状況について、今日ホームページに掲載しました。必要な場合には、県ホームページで最寄りの医療機関、地域の医師会などが行う休日夜間急患診療所を検索いただき、問合せの上、受診をしてください。いずれにいたしましても、感染を皆さんの力で拡大の防止に御協力をよろしくお願いいたします。
時事
まず、最初の戦後80年についてお伺いしたいのですけれども、知事御自身は外交官もやられていたかと思うのですが、中東の紛争地にも関わってこられたと思うのですけれども、そうした御経験を踏まえて、この戦後80年という節目に当たって、個人として感じることがあればお聞かせください。
知事
まず私たち人類は、もちろんその平和が一番良いのですけれども、残念ながら戦争を繰り返してきた、1回では終わらなかったという歴史を有しています。私自身も先ほどお話がございましたが、イラク戦争に巻き込まれておりますし、家族たちも本当につらい思いをして、ちょっと以前お話ししたかもしれませんが、本当に乳飲み子を抱えて、残りの御飯を一合ずつ測りながら、食べるものがないという状況に追い込まれたこともございました。そういった一人一人、戦地にいる人、それから戦争に巻き込まれた国にいる方、本当に多くの方々がつらい思い、悲しい思いをするのが、私は戦争だと思っています。そういった中で、戦争を知らない世代がたくさん増えているというのは、ある意味喜ばしいことではありますけれども、人類が繰り返してきた過ちに鑑みれば、この戦争体験と、それからそれを教訓として、特に埼玉の明日を担う児童・生徒に対して、どのようなメッセージを伝えていくかというのは今を生きる私たちの務めだと思っています。戦後80年、戦争が遠くなったことは良いことでありますけれども、少しその外に目を向ければ、今も多くの地域で戦闘や殺し合いが続いているということは現実でありますので、是非1年に1回でいいので、この機会に今一度戦争の悲惨さや、あるいは私たちの先祖が経験したこと、さらには80年間続いている我が国における平和というものの尊さ、これを是非1度振り返っていただく、そんな機会にしていただくのは、私はとても良いことではないかというふうに感じており、そのためにも、親子で考えていただけるようなきっかけとなればと思い、今回御紹介させていただきました。
時事
レジャーシーズンに入って、県民の外出や水辺での活動が増える時期になりました。熱中症や川遊びなどでの事故も懸念されます。そこで県として行っている熱中症対策や暑さを避けるための啓発活動、また川遊びや水の事故防止に関する注意喚起について、知事から県民に向けたメッセージをお願いいたします。
知事
折しも本日、鳩山町をはじめとする県内各地で異常な暑さが記録されており、先ほど申し上げた鳩山では、まだ13時45分の時点だったと思いますけれども、41度を超えるという状況になっています。県内各地で危険な暑さとなっており、まずは、本日危険な暑さになっているので、熱中症予防対策を県民の皆様にはお願いしたいと思っていますし、また今晩あるいは明日、この数日間極めて厳しい暑さが気象庁の予報によれば想定されていますので、まずは御自分の命を守っていただきたいと思っています。そして今年の夏ですけれども、7月の全国の月平均気温が統計開始以来、最も高くなりました。向こう1か月も厳しい暑さになる見込みで、今年は命に関わる危険な暑さが続いていると認識しています。本年6月から7月の間だけでも、熊谷における猛暑日は26日、熱中症による健康被害が生ずる恐れがあるレベルの「熱中症警戒アラート」が埼玉県に対して13回も発令されるなど、熱中症に十分警戒する必要がある状況であります。まず、県では気象庁が発表する厳重警戒レベルである、暑さ指数28以上となることが予測される日の朝7時45分頃に、県のLINE公式アカウントで熱中症予防情報をプッシュ配信しています。埼玉県LINE公式アカウント「埼玉県庁」と検索いただき、友達に追加いただいた上で、「防災・災害情報」から受信設定をしていただくと配信されます。是非県民の皆様には、適切に御活用いただくためにも御登録をお願いいたします。またこの暑さ指数ですけれども、県内でも場所によって違いが見られます。そこで、皆さんがお住まいになっている地域により近い場所の暑さ指数をお伝えするため、埼玉県気候変動適応センターで気象庁の発表に加え、独自に県内30地点の暑さ指数を公表しています。熱中症の危険度を示す暑さ指数をリアルタイムで提供していますので、こまめに確認し、適切な熱中症予防対策をお願いします。熱中症は適切な予防行動により防ぐことができるとされています。プッシュ通知により、熱中症警戒アラートなどを確認していただき、予防行動の徹底をお願いいたします。暑さから自分の身を守るため涼しい環境で過ごし、喉が乾く前の水分補給、こまめな休憩を徹底していただきたいと思います。特に、熱中症への注意が必要な高齢者の方、お子様たちには周囲の方々が水分を補給できているかなどお声掛けして注意深く見守るほか、車でお出かけの際に車内に置き去りにするなどはもってのほかですから、決して行わないようお願いいたします。県では外出時まちなかで一時的に涼める「まちのクールオアシス」を市町村や民間の店舗に御協力をいただき、県内4,143か所で指定しています。この「まちのクールオアシス」は「まちのクールオアシス協力施設」のステッカーが目印となっているほか、県のホームページでもマップで場所を探すことができますので、暑い日の外出時に御利用いただきたいと思います。また、日中外出する際には、日傘を御利用いただきたいと思います。日傘には直射日光を遮り、体感温度を3度から7度下げ、発汗量を約17パーセント減らす効果があるとされています。そして川遊びですけれども、県内魅力のある河川がたくさんあります。他方で事故に遭わないよう万全の対策が必要でありますので、万全な対策の上で存分に楽しんでいただきたいと思います。まず川に入る際には、こどもから目を離さず見守ってください。また川の中には急に水の流れが速くなる、深くなる場所もありますので、水泳が得意な方でも過信することなく、ライフジャケットを必ず身に付けるなど安全対策をお願いいたします。また、上流で突然の大雨がある場合には、その場で雨が降っていなくとも、急激に河川が増水することもありますので、天気予報をよく確認し天気の急変には十分御注意ください。なお、海や川、プール、お出掛けになられる方もおられると思いますが、水の中でも熱中症を発症する場合があります。水の中では暑さを感じにくくなっていますが、水中で遊んだり、泳いだりしているとき、多くの汗をかいています。休憩なしで泳ぐことは避け、こまめに日陰などで休憩を取る、喉の渇きを感じなくても適切に水分補給するなど、心掛けていただきたいと思います。特に、遊びに夢中になっているこどもたちには注意をお願いいたします。
時事
ちょっと話題を変えて、知事御自身は今年の夏はお休みとか取られたりする御予定とかは今のところあるのでしょうか。
知事
短期間ですけれども休みを取らせていただこうかなというふうに思っています。またお休みを取られる場合には、是非県内で県民の皆様にもお過ごしいただきたいとお願いしていますが、私も県内で過ごさせていただきたいと思っています。
TBS
今日14時現在、県内で3地点、40度を超えるという異常な暑さを記録しております。率直に知事の感想を聞きたいのですが、よろしくお願いします。
知事
まず先ほど(述べたとおり)、感想としては正直異常だなというふうに思っています。この異常の中でも、私たちが少しでも体に対して、特にこどもや高齢者に異変を生じないよう、是非、先ほど申し上げたような対策を取っていただきたい。特に私も行政をお預かりするようになって、正直35度を超えると本当にひやひやしていますし、救急搬送も数多く確認されているところであります。毎年の異常な事態ではありますけれども、これが通常ではないということをまず県民の皆様にしっかりと認識いただいて、私たちも、先ほどのまちのクールオアシスとか、できる限りのことをしていますので、様々な方に御協力をいただきながら、対策を講じるほかないだろうというふうに思っています。
埼玉
昨日、知事が外務省の方にトルコとの査証免除の一時停止について要望を行ったと把握しております。私の取材ですと、専門家などから、一時停止をしても知事が目的としている体感治安への改善の効果が出るかについて疑問があるという話も聞かれます。要望を終えた今改めて、知事の意図だったりとか、そういった査証免除の一時停止によって得られる効果を改めてお聞かせください。
知事
評論家の方々が何を言われたか、私も存じ上げていませんけれども、私たちは複合的に治安の対策を行ってまいりました。もちろん、県の行政は直接、治安の維持あるいはその法執行はできない、権限としてありません。しかしながら、埼玉県といたしましては、既に何度もお話をさせていただいておりますけれども、治安に関する住民の不安に対処するために、川口北警察署の整備、あるいは大幅な警察人員拡充に向けた国への働き掛け、ちなみに今年度の国全体の警察官増員の約3分の1は埼玉県に配置されています。あるいは日本一のわがまち防犯隊の組織など、可能な限り行政としての措置を行ってまいりました。また、出口について、つまり難民申請を行った人が、これを繰り返しているところについては、早期の対応ということでこれは国で行ってきていただいたわけですけれども、問題は仮にそういった方々がきちんと対処されない場合には、国の措置で入管とか、あるいは領事政策は国の権限ですけれども、国の措置で、結果としてそのしわ寄せが地域の住民の方々に来て、体感治安が悪くなるということがあるというふうに考えています。実際のところ、基準の難民処理期間が半年であるにもかかわらず、この処理期間、長い目で見ると伸びてきていて、去年少し短くなりましたけれども、それぞれケースにもよりますけれども、平均で申し上げると半年の基準の処理期間をはるかに超えて2年、3年という状況になってきていて、結果としてそのしわ寄せが地域に及ぶということになっています。私たち自治体としては、多くの住民の方、これは国籍や民族を問わず、共に共生社会をつくっていくことを推進するのが私たち自治体の仕事ではありますけれども、ルールを守れないことによって、体感治安が悪化したり、あるいは実際には治安が悪化していないとしても、体感治安というものは様々な形で悪くなるということで、例えば以前から申し上げていますけれども、東京の新宿とか池袋に比べて、県南の人口当たりの刑法犯認知件数は半分程度ですから、そういったことにもかかわらず、イメージだけが先行すると、結果として、そういったルールを守れない、あるいはその難民として様々な処理が遅れている方々に対しての不安が募るということになりますので、確かにおっしゃるように1つの措置で直るとは思いません。しかしそういった積み重ねの中で、様々な措置が結果として効果がないとすれば、入口の部分、つまり査証免除の協定によって、短期滞在を前提とする場合には、これを査証無しで入って来られる、こういったその優遇的な措置の立場にいるのが今、幾つかの国がありますけどもトルコがその1つであります。ところが、それが逆に裏目に出ていて、短期滞在で入って難民申請を行い、それを繰り返すという人が、法務省の統計によると国籍別ではトルコが一番多いということになれば、優遇的な措置ではなく、他の国籍の方と同じように査証を取って入ってきていただく、そして査証経伺というプロセスがありますので、この査証を国に戻したときに、国の方で判断をする時間がありますので、そこの入口の部分で経伺をしている段階で判断をいただく、ここでも1つスクリーニングができるので、どの1つを取っても多分、全て解決するとは思いませんけれども、そういった1つ1つ、これまで令和5年からステップを取ってきていますので、そのうちの1つとして、今回、今までの措置が少なくとも体感治安としては改善したというふうには言われていないのだとすれば、新たな措置をお願いするということでありますので、仮に、私もよく存じ上げませんけれど、そういった御評価をいただいている方にとっても、是非総合的に御判断をいただきたいと思っています。
埼玉
もう1点関連で質問させてください。先ほど知事が1つの施策で改善が全てできるかどうかというお話がありました。いわゆる外国人に関する諸問題を巡っては以前から民族の当事者へのヘイトスピーチだったりとか、あと支援者や差別を反対する人への誹謗中傷や殺害予告が相次いでいると私は考えております。その中で一時停止を要望したその一方で、混乱や不安を解消するために、差別禁止に関する条例だったりとかそういった制定の考えはお持ちでしょうか。
知事
まず、ヘイトスピーチ等については法律で規制されているところでありますが、直接的な罰則というのはありませんけれども、そういった法律が既に制定されていて、私も国会議員時代これには関わったところであります。その一方で、先ほどのヘイトスピーチだとかあるいは脅迫とか、そういった話もございました。それはそれで刑法でしっかりと対応していただくものであるというふうに考えていますので、先ほど申し上げましたけれども、外国人の方を我々はターゲットにしているのではなく、その中でルールが守れない中で、体感治安、つまり民族、国籍にかかわらず、ルールには従っていただかなければいけないというのは当然の話であって、これは何人であっても、例えば脅迫を行って、人の命を殺めるような言葉を言う、これは別に何人だろうが、当然厳しく対応していただくということで変わりはないと思います。
NHK
核都市広域幹線道路についてお伺いいたします。昨日、地元検討会の中で2つのルート案が公表されました。知事も以前、国交省に早期にルート案の公表を(さいたま)市長と共に要望されていたかと思うのですけれども、今後具体的な進展が望まれるところだと思いますが、知事としてこれが整備されることの期待と、どういうふうに実際の実現に向けて機運醸成を図っていきたいか教えてください。
知事
やはり私といたしましても、核都市幹線道路については、一歩進展をしたのではないかというふうに期待をさせていただくのが、今回の地元検討会であったというふうに考えています。6月10日には都市計画手続きに入れるように、まずはルート帯、その明確なルートではなく、ルート帯を速やかに公表していただきたいと国土交通大臣に私の方から要望させていただいたところであります。そこで、それを受けてだと思いますけれども、地元検討会が昨日開催されて、初めてルート帯の案が公表されたということで、私にとっては大変良いことだったというふうに思っています。またちょうどこのタイミングでありますけれども、地下鉄7号線の延伸が計画されています。そして地下鉄7号線のB/C(費用便益比)については、まちづくりが前提であり、またもちろん相互に(効果が)ありますので、地下鉄7号線のためではありませんけれども、これらの効果を最大限にしていく、整備効果を上げていくためには、事業が相互に相乗効果を良い形で及ぼすということが必要でありますので、ちょうど今、オンゴーイングで進んでいる地下鉄7号線の延伸とも併せて、このようなタイミングで新たな1歩が示されたというのはとても我々としては良いことと評価をしており喜ばしいと考えています。
読売
先日、行田市で下水道管の点検作業中だった作業員4人が転落して死亡する事故がありました。この作業は八潮市の県道陥没事故を受けて、国が自治体に要請した緊急点検だったとのことでした。知事の御所感がございましたらお願いします。
知事
まず、今回の事故でお亡くなりになられた方の御冥福を心からお祈り申し上げるとともに、御遺族の皆様に対してもお見舞いを申し上げたいと思っています。下水道は県が管理している流域下水道と、それから市町が管理する公共下水道というのがありますけれども、今回の事故は行田市が管理をしている公共下水道でありまして、先ほどの御指摘のとおり、八潮市での道路陥没事故を踏まえて国が要請した全国特別調査を実施中に発生したものであり、県といたしましては、事故の一報を聞いてから情報収集に努めながら事態の推移を注視してまいりました。今回の事故を受けて改めて地中深く埋設されている下水道管の中で作業を行うことがいかに危険を伴うものであるかということを再認識するとともに、安全管理の徹底の重要性を痛感しているところであります。国から安全確保の徹底について通知が発出されたと承知していますけれども、県としても、市町を通じて事業者などが関係法令等の遵守を徹底するよう改めて周知・確認に努めたいと思っています。また、県が管理している流域下水道についても、今回公共下水道だからといって(済ませるのではなく)他山の石として、しっかり我々は学んでいく必要があると思っており、流域下水道の下水道管においても硫化水素の発生など厳しい条件は変わりません。そこで、既に安全確保に関わる作業手順や不測の事態が発生することを想定した安全対策、行動は定められていますので、県管理下水道における作業を担う業者に対して、安全確保対策の徹底を求めることで事故防止を図っていきたいと考えております。
読売
先ほど国の通知についてお話がございましたけれども、本日、中野(国土交通)大臣が今回の事故の原因を受けて、必要な対応を検討するという考えを示されました。何か国に求めることがございましたらお願いします。
知事
今回、国としてお考えになられている中身が分からないので、具体については申し上げられませんけれども、私たちといたしましては、下水道の環境の厳しさというものは、これまでも国に対して伝えてくると同時に、これから恐らくインフラの老朽化等で、地下埋設物、特に下水道に対する更新や点検などが増えてくるのだろうと思っています。私たちといたしましては、今後、もちろん県としてもしっかりと再発しないように、こういったことが県内の市町であろうが、県の管理であろうが、下水道で発生しないように考えていきたいと思っていますけれども、国においても是非、これらの法令、あるいはルールの遵守というものが適切になされるよう徹底した措置、指導をお願いしたいと思っています。(終)
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