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掲載日:2022年3月30日

令和4年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(飯塚俊彦議員)

県職員の採用に係る創意工夫について

Q  飯塚俊彦 議員(自民)

昨年12月定例会で須賀敬史議員が県庁舎の建替えに関して、優秀な人材の確保の観点を交えて質問をされました。私も人材の確保という視点で、職員採用について質問をさせていただきます。
令和3年度の職員採用試験の上級試験を見ますと、一般行政の受験者数1,183名に対し最終合格者は284名で、倍率は4.2倍という結果でした。そして、令和3年度に限らず、近年は倍率が低下しているというのが現状であります。倍率がやみくもに高いというのも問題ですが、適切な行政サービスが安定的に保たれていくためには、優秀な人材の確保は非常に重要だろうと思います。
一方で、民間企業等職務経験者の試験に目を向けますと、一般行政の受験者135名に対し最終合格者は5名で、倍率は27.0倍と狭き門になっています。また、就職氷河期世代を対象とした職員採用選考を見てみますと、一般事務の受験者362名に対し最終合格者は7名で、倍率は何と51.7倍と、更に狭き門となっています。
こうした現状を見ますと、少子化や若者の働くことへの意識の変化などといった問題もありますが、経験がある人をもう少し積極的に採用するという創意工夫が必要ではないかと思います。もちろん、民間企業などでの経験は、社会人としての経験やコスト意識など必要なものがあると思いますが、更にたくさんな困難を抱えるこれからの時代にとっても、大きな鍵になるものと思います。
手前みそで恐縮ですが、私も様々な仕事に従事してきた一人であります。1980年(昭和55年)に旧国鉄(日本国有鉄道)に奉職し、分割民営化された昭和62年3月31日に退職をしました。私を含め、当時新たな職場へ移っていった方々はたくさんいらっしゃいました。埼玉県職員になった方々もいらっしゃいます。つぶれない国鉄に就職できて良かったねと言われましたが、行政改革の名の下に日本国有鉄道は生まれ変わりました。その過渡期に在職していたということは、歴史の生き証人になれたかななどと今では思います。
その後、ペンションを造ろうとか、居酒屋の店長、地元スーパーの鮮魚売り場、保険の代理店など様々な経験や体験をしてきました。議員秘書もやらせていただきました。生活が苦しいときもありました。一言では語り尽くせないほど、いろいろな経験と体験をさせていただきました。
こうした経験をしてきたからこそ、私は人間として少しでも寛容な気持ちを持てるようになれたのではないか、また、かような立場にいる方々との思いや困り事に寄り添えるのではないかとも思うのであります。
つまり、人生において様々な経験をすることは、時として大きな力になり得るということです。一つ一つは失敗や挫折という結果かもしれませんが、最後にはその失敗や挫折を超えて、総体として大きな力を発揮でき得る人間になれるのではないでしょうか。そして、これからはもっと多様性を尊重する社会になってくるからこそ、様々な経験や体験が今以上に重宝される時代となっていくのではないかとも思います。
そこで、人事委員会委員長へお伺いいたします。
こうした観点から、一般行政の視点においても、もう少し経験や体験について着目した採用の創意工夫を図ることはできないか、お伺いいたします。

A 武笠正男 人事委員会委員長

議員御指摘のとおり、多様性を尊重する社会、変化する社会に対応するため、様々な経験やスキルを持った人材を確保していくことが重要であると人事委員会も考えております。
そこで、一般行政の試験については、上級試験、民間企業等職務経験者試験がありますけれども、いずれも、筆記試験とは別に人物試験を実施しております。受験者の成功体験だけでなく、「失敗」や「挫折」も含め、経験から得たものを掘り下げて聞くことで、職員として活躍できる人物であるかどうか見定めております。
特に、民間企業等職務経験者試験では、民間企業等での多様な経験を積んだ方を採用し、公務員にない発想や手法を活用しながら即戦力として活躍してもらうため、「職務経験から得た知識、ノウハウ、資格など、即戦力の職員として活用できるもの」や「職務経験を通じて高められた自分自身の能力」について、論文や人物試験の中でアピールしていただき、それらを重要な評価要素としております。
今後、人事委員会では、任命権者の意向に沿った有為な人材を確保するため、さらに創意工夫できないか試験の方法の研究を進め、必要な見直しを行ってまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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