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掲載日:2020年7月7日

令和2年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(浅井明議員)

新型コロナウイルス感染症対策における知事のリーダーシップについて

Q  浅井明  議員(自民)

新型コロナ感染症のパンデミックは、多くの国の尊い命を奪うとともに世界経済に多大な損失を与えており、正に見えない敵を相手にした世界大戦が勃発した感があります。大変な問題で他の議員の質問と重なる部分があると存じますが、御容赦願います。
我が国でも緊急事態宣言が発動され経済活動に急ブレーキがかかり、ほとんどの企業経営が困窮し、存続を断念する企業も出ております。また、国内死亡者も昨日現在、978人となり、私と同世代の志村けんさんの死は悲痛な思いでした。コロナ感染症の犠牲になられた全ての皆様に哀悼の意を表します。
県内感染者は23日現在、1,054人。医療現場では院内感染の恐怖や人員不足、物資不足、情報の錯綜、また従事者に対する偏見など、苛烈な状態であったとお聞きしました。医療関係者の方々の御苦労に思いを寄せ、衷心より敬意と感謝を申し上げます。
5月下旬にはステイホーム体制の効果が下火に向かいましたが、第2波・第3波の感染が次々と押し寄せると言われております。また、冬季におけるインフルエンザ対策との混在も考えなければなりません。次の対策のためには現状の認識が大事です。
和歌山県の新型コロナウイルス対策に米誌ワシントンポストは、政府の対応を待たず、知事の強力なリーダーシップの下で迅速な検査を感染ルートの追跡を徹底した結果、封じ込めに成功したと讃えています。和歌山県の湯浅町の病院に勤務する医師が体の不調を感じたのが1月31日、程なくして同病院の医師1人と患者3人が同じ症状を出しました。当時、日本政府のPCR検査のガイドラインは、中国への渡航歴のある人、感染者の濃厚接触者に限られていました。しかし、仁坂吉信知事は政府のガイドラインに従わずPCR検査のゴーサインを出し、結果は陽性。和歌山県は院内感染が発覚した直後、感染症調査班を立ち上げ、感染ルートの徹底調査を開始。ほかの自治体にも協力を求め、3週間で802人の検査を実施、3月4日には安全宣言を出しました。これが和歌山モデルと言われ、世界的に賞賛を浴びています。
同知事はインタビューで、「我々の任務は県民を守ること」と答えています。本県では、不幸にも軽症者と判断され、自宅待機をしておられた陽性の患者2人の容体が急変し、亡くなられてしまいました。当時の宿泊設備は111床、自宅待機者は356人と発表されました。正に準備不足、多くの県民が県の体制に不安を感じ、危機感の共有がない、大野知事の行動力が見えないとの声が上がったところです。小池都知事や吉村府知事が矢継ぎ早に対策を打ち出す中で、埼玉県の対策は後手後手になってしまった感が見えます。
「埼玉都民」と言われる言葉があるほど、多くの県民が東京を注視しています。例えば、小池都知事は事業者に対する支援金50万円を5月5日に発表しました。それに押されたのか、大野知事は10万円の追加資金を11日に発表しました。金額といい、発表の時期といい、県内の事業者は落胆したのではないでしょうか。
新型インフルエンザ等対策特別措置法は、地方自治体に強い権限を与えています。一方、小池都知事が「社長かと思ったら、中間管理職になったような」と言わしめる天の声が聞こえたのかどうか分かりませんが、地方に権限も財源も壁があるのは確かです。県民の命と財産を守るのが首長の責任です。今後、第2波・第3波が懸念される中、知事の判断力と行動力の強いリーダーシップが求められます。
県内感染者は1月30日には中国・武漢からのチャーター便帰国者の一人でした。100人を超えたのが3月31日、緊急事態宣言が発令された4月7日は219人、6月23日現在、1,054人です。これまで振り返って、本県のPCR検査体制や医療提供体制について、リーダーとしてどのように対応してきたのか、知事に伺います。

A  大野元裕  知事

PCR検査体制については、国では当初中国への渡航歴や濃厚接触者、発熱などの条件を定めておりましたが、県では政府のガイドラインにかかわらず県独自で3月には医師が必要と認めればPCR検査を行うことができるよう検査対象を広げました。
また、保健所で行う行政検査と郡市医師会などで行う民間検査の役割分担を明確化し、リスクの高い方を行政検査で迅速に検査する仕組みを全国に先駆けて導入をいたしました。
一方リスクの低い方は、保健所を介さないルートを用いた発熱外来PCRセンターや帰国者・接触者外来と同様の機能を持つ医療機関など、民間検査を促進することにより検査数を増やすことが可能となりました。
抗原検査に関しましても、30分で検査結果が得られる診療面での利点があるため、私自らが加藤厚生労働大臣に要請を行い、当初の予定よりも早期に県内医療機関へキットを配布することができました。
この結果、6月16日時点で38医療機関に抗原検査キットが供給されております。
これらにより、6月22日時点での厚生労働省の調査によれば、埼玉県の検査人数は30,832人で、東京都、大阪府に次いで全国3番目に多く、日々の陽性率も1%を切るなど、他の自治体と比較しても数多くの検査をしっかりと行ってきております。
医療提供体制については、病床確保に向けて私自ら、県内の病院長に要請した結果、3週間で300床を増やし、5月の中旬には600床の確保となりました。
さらに、発熱・肺炎などの症状のある新型コロナウイルス感染症疑い患者が急増し、搬送困難となる事例も増えてきましたが、疑い患者受け入れは医療機関に陽性者以上の負担を強いる場合がございます。こうした患者を受け入れられる「疑い患者受入医療機関」を5月25日から順次指定しております。
この疑い患者を受け入れる医療機関を指定して、救急医療情報システムにベッドの空き情報を表示し、県内の消防や二次救急医療機関などと共有して円滑に受け入れる仕組みは、全国に先駆けた本県独自の取組となっております。
疑い患者を受け入れるための病床は、陽性患者を受け入れる600床とは別に確保したもので、現在、34医療機関172床を確保しております。
この取組の結果、疑い患者の搬送困難事案、いわゆる「たらい回し」は大幅に減少をしております。
このように新型コロナウイルス感染症対策において私自ら先頭に立ち、県庁一丸となって取り組んできたものであります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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