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掲載日:2023年12月12日

令和2年6月定例会 意見書・決議

意見書・・・次の7件です。

決議・・・・次の1件です。

新型コロナウイルス感染症の第二波の到来に備えた万全の体制の整備を求める意見書

新型コロナウイルス感染症については、本年5月25日に新型インフルエンザ等対策特別措置法(以下「法」という。)に基づく緊急事態宣言が解除され、本県においても法に基づく施設に対する協力要請が全て解除されるなど、収束に向かいつつあったが、このところ新規感染者が東京都を中心に増加傾向にあり、予断を許さない状況にある。
このような状況の中で今後は、感染拡大の第二波の到来に備えるために、万全の体制を整備しなければならない。
国が示した新たな流行シナリオを踏まえ、本県における感染拡大時の入院患者数を推計した場合に、国は、想定される最大の入院患者数を上回る病床を確保するよう求めているが、医療提供体制の危機が憂慮されている。院内感染防止対策として、外来や手術などの一般診療を制限したことや医師や看護師らを手厚く配置する費用がかさんだこと等により、感染症患者を受け入れている全国の病院の8割近くが4月に赤字となったという調査結果もあるなど、医療機関は厳しい経営状況に陥っている。
また、体制の整備に当たっては、都道府県が法に基づく施設の使用制限等の要請を行う際の課題を解決しておくことも必要である。国は、本年4月7日に本県を含む7都府県を対象に法に基づく緊急事態宣言を発出するとともに、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」を改正したため、対象の都府県では、国との事前協議が必要となり、本県では施設の使用制限等の協力要請の実施が緊急事態宣言発出6日後の4月13日となった。一方で、国は要請を解除する際の基準を示しておらず、事前協議も求めていないため、首都圏において、協力要請の解除の時期や条件に関し対応が分かれたことも課題となった。
よって、国においては、新型コロナウイルス感染症の第二波の到来に備えた万全の体制の整備のため、下記の事項を実施するよう強く要望する。

1  新型コロナウイルス感染症患者を受け入れた医療機関に対し、過去の平均収入との差額を補填するとともに、受入れを行っていない医療機関に対しても、緊急融資などを更に充実させ、経営を改善できるようにすること。
2  都道府県が住民や事業者に対して、法に基づく要請等を行う際の権限等の課題に関し、速やかに検証を行うとともに、その解決に向け制度の改善を図ること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和2年7月3日

埼玉県議会議長  田村  琢実

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣               様
厚生労働大臣
内閣官房長官
経済再生担当大臣 

新型コロナウイルス感染症のワクチン・治療薬の早期開発と承認を求める意見書

新型コロナウイルス感染症は、ワクチンが開発されておらず、決定的な治療薬も存在しないなど治療法が確立されていない。このことによって、国民の感染への不安が払拭されていないが、収束に向けた最大の対策は、ワクチン・治療薬の早期開発・承認・製造並びに治療法と利用体制の確立である。
国は、本年度第二次補正予算により、「ワクチン・治療薬の開発と早期実用化等」に約2,000億円を計上したが、ワクチンは感染症対策における切り札であるにもかかわらず、他の緊急経済対策と比較すれば小規模である。
よって、国においては、国民の生命と健康を守るため、新型コロナウイルス感染症対策で最も大切なワクチン・治療薬について、下記の事項を実施することを強く要望する。

1  ワクチン・治療薬の一日も早い開発・承認・製造を進めるとともに、治療法と利用体制を速やかに確立すること。
2  ワクチン・治療薬の早期開発に向けて、ワクチン開発支援を進めている国立研究開発法人日本医療研究開発機構等の財政基盤を強化するなど国の総力を挙げて取り組むこと。
3  ワクチン開発においては、地球規模の感染症を収束させるために、国際社会と連携を図り、進めること。
4  世界的まん延の防止などの観点から、発展途上国の子供へのワクチン接種を進める国際団体「Gaviワクチンアライアンス」等を支援すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和2年7月3日

埼玉県議会議長  田村  琢実

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣               様
外務大臣
文部科学大臣
厚生労働大臣
経済産業大臣

世界保健機関(WHO)に対し、新型コロナウイルス感染症の初動対応の検証を早急に実施するよう要求すること等を求める意見書

世界保健機関(以下「WHO」という。)は、国際連合の専門機関として設立され、すべての人民が可能な最高の健康水準に到達することを目的とし、国際保健事業の指導的かつ調整的機関としての活動を主要事業活動としている。
中国湖北省武漢市に端を発した新型コロナウイルス感染症は、本年初頭から世界中に猛威を振るい始め、WHOは本年1月30日に「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言し、次いで3月11日にパンデミック(世界的な大流行)を宣言した。
しかしながら、こうした一連の宣言の発令の遅れなどが世界的な感染拡大を招いたのではないかといった疑念が生じ、WHOの新型コロナウイルス感染症への初動対応に関して、検証実施を求める声が世界中から上がり、本年5月18日及び19日に開催されたWHOの年次総会ではWHOの初動対応の検証を求める決議が採択された。
WHOの初動対応の検証は、今後、我が国において、感染拡大の第二波、第三波に備えるためにもできる限り早急に行われる必要がある。
また、新型コロナウイルスの感染者は、WHOに加盟していない国や地域でも確認されているが、感染症の収束に向けては、WHOの年次総会への参加が認められていない国や地域も含めた国際的な協調体制に基づくウイルスの全容究明が必要不可欠である。我が国も従来から国際保健課題への対応に当たって、地理的空白を生じさせるべきではないとの立場をWHO等の会合において一貫して主張しているところである。
よって、国においては、WHOが国際社会において果たすべき役割を踏まえ、WHOに対して、下記の事項を実施するよう強く要望する。

1  年次総会で採択された決議に基づく検証をできる限り早急に実施するよう要求すること。
2  新型コロナウイルス対応に当たって地理的空白を生じさせるべきではないとの我が国の立場を強く主張すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和2年7月3日

埼玉県議会議長  田村  琢実

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣               様                         
外務大臣
厚生労働大臣

北朝鮮による全ての拉致被害者等の即時一括帰国の実現を求める意見書

北朝鮮が拉致の事実を認めた日朝首脳会談から間もなく18年を迎えるが、帰国を果たした拉致被害者は5人にとどまり、いまだ拉致問題の解決には至っていない。
拉致問題の発生から40年以上が経過し、拉致被害者及び特定失踪者本人やその家族は高齢の方が多く、本年2月3日には、拉致被害者の有本恵子さんの母・嘉代子さんが、恵子さんとの再会もかなわないまま94歳で亡くなられた。
さらに、6月5日には、拉致被害者の横田めぐみさんの父で北朝鮮による拉致被害者家族連絡会初代代表であった横田滋さんが、めぐみさんとの再会の願いもかなわず87歳で亡くなられた。
40年を超える長い年月、自由を奪われている拉致被害者等と帰国を待つその家族の忍耐は、もはや限界を超えており、一日も早い解決が必要である。
よって、国においては、北朝鮮に対して、「全ての拉致被害者等を必ず取り戻す」という強い決意を示した上で、米国をはじめとする関係各国との緊密な連携や国連を中心とする多国間の協議等を踏まえ、あらゆる手段を講じて、北朝鮮との実効性のある対話を行うことにより、拉致被害者等全員の即時一括帰国を実現させ、拉致問題を全面的に解決するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和2年7月3日

埼玉県議会議長  田村  琢実

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
外務大臣                様
内閣官房長官
拉致問題担当大臣

 

警察官の増員を求める意見書

本県では、人口の増加が継続する中、犯罪や交通事故の増加に歯止めをかけ、県内治安の回復を着実なものとしていくため、警察官や会計年度任用職員を増員し、パトロールや取締りの強化などに努めてきた。また、全国最多を誇る自主防犯活動団体に対する積極的な支援を行うなど、関係機関及び団体との協働による事件・事故の抑止対策を推進している。
こうしたことにより、昨年の刑法犯認知件数は平成17年以降15年連続で減少して過去最多であった平成16年の3分の1以下の55,497件となり、人身交通事故件数も昭和54年以降最少となるなど、県内の治安回復傾向は継続している。
しかしながら、令和元年の認知件数では、重要犯罪である殺人、強盗、強制わいせつ事件はいずれも全国3位、重要窃盗犯である侵入盗は全国1位、振り込め詐欺をはじめとする特殊詐欺は全国4位であるなど、全国的に見て、本県の治安情勢は依然として厳しい状況にある。
他方、本県警察官の負担状況を見ると、平成12年に警察刷新会議から国家公安委員会へ提出された「警察刷新に関する緊急提言」において、「当面、警察官一人当たりの負担人口が500人となる程度まで地方警察官の増員を行う必要がある。」旨が提言されたが、現在、本県警察官1人当たりの人口負担は全国1位の637人であり、提言の基準を大きく上回っている。また、警察官1人当たりの刑法犯認知件数も4.82件と全国1位である。
今後も、事件・事故を減少させ、更なる県内治安の改善を図り、県民が安全で安心して暮らせるまちづくりを実現するためには、警察官の増員による人的基盤の強化が必要不可欠である。
よって、国においては、本県の厳しい治安情勢を踏まえ、いまだ警察官の過重負担が深刻な本県に対して、なお一層の警察官増員を措置するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和2年7月3日

埼玉県議会議長  田村  琢実

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣               様
財務大臣
総務大臣
国家公安委員会委員長 

災害対策基本法において感染症の拡大を「災害」と位置付けることを求める意見書

新型コロナウイルス感染症については、国が新型インフルエンザ等対策特別措置法(以下「特措法」という。)に基づく緊急事態宣言を発出し、地方自治体においても住民の生命を守るために過去に例のない対応を迫られているところである。
迅速かつ円滑な危機管理対応のためには、あらかじめ可能な範囲であらゆる事態を想定し、いざというときにどのように対応すべきかを定めた計画を策定しておくことが必要である。このたびの新型コロナウイルス感染症への対応は、特措法に基づき策定した県新型インフルエンザ等対策行動計画に従い行っているが、必要十分な計画とは言い難い状況である。
当該計画のほか、地方自治体の危機管理対応のための計画として、災害対策基本法に基づき、災害の未然防止や災害発生時の被害拡大防止等を目的として策定している地域防災計画があるが、同法における「災害」は、暴風、竜巻、豪雨等の異常な自然現象又は大規模な火事などの原因により生ずる被害と定義されている。このため、今回のような感染症の拡大という事象は「災害」には含まれないと解されており、地域防災計画に感染症対策は規定されていない。
このたびの新型コロナウイルス感染症の拡大が国民生活に与えた影響を鑑みると、新たな感染症の拡大は、もはや台風や地震に匹敵する災害であるといっても過言ではない。今後は従来の災害と感染症の拡大が重複するなどの脅威も想定されるほか、危機管理として一体的な対応や支援が可能となることから、感染症の拡大を災害対策基本法における「災害」と位置付け、感染症対策を地域防災計画に規定しておく必要があるものと思料される。
また、感染症の拡大を災害対策基本法における「災害」と位置付けることにより、住民に対する屋内退避等の指示や警戒区域への立入禁止命令など、特措法に基づく緊急事態宣言の発出時よりも強い措置を講じることが可能となる。
よって、国においては、災害対策基本法において新型コロナウイルス感染症のような国民生活に甚大な影響を及ぼす感染症の拡大を「災害」と位置付けることを強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和2年7月3日

埼玉県議会議長  田村  琢実

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣               様
総務大臣
内閣官房長官
防災担当大臣

 

デジタル・ガバメントの着実な推進を求める意見書

いわゆるデジタル手続法が令和元年12月に施行され、併せて閣議決定された「デジタル・ガバメント実行計画」において、マイナンバーカードの普及やマイナポータルの活用等により地方公共団体の行政手続のオンライン化を推進することが規定された。
国は早速、今般の新型コロナウイルス感染症緊急経済対策による特別定額給付金の給付に当たり、給付の迅速化を目的としてマイナンバーカードを利用したオンライン申請を採用したが、住民基本台帳との照合や口座情報の誤入力等申請内容の不備の確認作業が重なり、郵送申請よりも支給までの日数を要しかねない事態が生じている。また、給付金を速やかに支給することを目的として、オンライン申請の受付を中止又は一時停止する自治体が相次ぐなど行政手続のオンライン化の推進に逆行する動きも見られる。
仮に、全ての国民にマイナンバーカードが交付され、マイナンバーと口座情報がひも付いていれば、給付金の迅速な給付は可能であったとされているが、本年6月1日現在においても、人口に対する交付枚数率は16.8%に留まっている。
また、特別定額給付金にマイナンバーカードを利用したオンライン申請が採用されたことに伴い、マイナンバーカードの電子証明書の期限切れやパスワードの再設定等により、住民が市区町村窓口に殺到し、全国の市区町村の業務量が増加した。
そして、本年9月からは、国の消費活性化策として、キャッシュレス決済事業者と連携した「マイナポイント事業」がスタートし、令和3年3月には、マイナンバーカードの健康保険証利用が開始となるため、マイナンバーカード交付の申請・相談窓口である市区町村の更なる負担増が見込まれている。
本年6月17日には、政府の第32次地方制度調査会において、地方行政のデジタル化の推進などを盛り込んだ「地方行政体制のあり方等に関する答申案」が了承され、同月26日に安倍総理大臣に提出された。
よって、国においては、デジタル・ガバメントの着実な推進を図るため、下記の事項を実施するよう強く要望する。

1  年齢や障害の有無等にかかわらず、全ての人がデジタル化の恩恵を享受できるよう、利用のための能力格差(デジタル・デバイド)の是正策及びマイナンバーカードの取得支援策を講じること。
2  本年9月開始予定のマイナポイント事業及び令和3年3月開始予定のマイナンバーカードの健康保険証利用に向け、国民に周知徹底を図るとともに、制度開始時において市区町村窓口が混雑することのないよう対応策を講じること。
3  セキュリティ強化対策や今後の制度改正に伴うシステム改修を行う際には、地方の事務処理の実態を正確に把握して仕様に反映させるとともに、地方公共団体の負担とならないよう十分な財政措置を講じること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和2年7月3日

埼玉県議会議長  田村  琢実

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣
総務大臣
厚生労働大臣                          様
経済産業大臣
内閣官房長官
マイナンバー制度担当大臣
行政改革担当大臣
情報通信技術(IT)政策担当大臣

 エッセンシャルワーカーに対し敬意と感謝の意を表する決議

新型コロナウイルス感染症の拡大により、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が発出され、我が国は、経験したことのない危機に直面している。緊急事態宣言は解除されたものの、第二波の到来など先行きの見えないことへの不安により、平和な日常生活は戻っていない。
このような未曽有の事態においても、感染リスクに立ち向かい、社会生活の維持に必要な機能を支えているエッセンシャルワーカー(生活必須職従事者)と呼ばれる人々がいる。医療の最前線で昼夜を問わず奮闘している医療従事者及びその関係者、保育や障害者・高齢者福祉、そして、廃棄物処理や物流関係など暮らしを支える人々である。これらエッセンシャルワーカーの献身により、県民の生命は守られるとともに生活が支えられている。
よって、本県議会は、県民の生命を守り、生活を支えるために日々奮闘する全てのエッセンシャルワーカーに、県民を代表して敬意と感謝の意を表するとともに、我々も県民の生命を守り、生活を支えるために全力で取り組むことを誓うものである。
以上、決議する。

令和2年7月3日

埼玉県議会

  • 注意:議員の氏名の一部にJIS規格第1・2水準にない文字があるため、第1・第2水準の漢字で表記しているものがあります。

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議会事務局 政策調査課 政策・法制担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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