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掲載日:2022年6月30日

令和元年6月定例会 意見書・決議

意見書・・・次の5件です。

決議・・・・次の2件です。

北朝鮮による拉致被害者等全員の即時帰国の実現を求める意見書

北朝鮮による拉致被害者等及びその家族は高齢の方も多く、拉致問題の解決は一刻の猶予も許されない状況である。
北朝鮮による拉致被害者家族連絡会と北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会は、2回目の米朝首脳会談を直後に控えた本年2月17日、「全拉致被害者の即時一括帰国が実現するのであれば、私たちは帰ってきた拉致被害者から秘密を聞き出して国交正常化に反対する意志はありません。」との金正恩委員長宛のメッセージを発表した。
そして、2月27日に行われた米朝首脳会談の中で、トランプ大統領が拉致問題について提起し、安倍総理の拉致問題についての考え方を明確に伝え、その後の夕食会でも、拉致問題に関して米朝首脳間での真剣な議論が行われたとされる。
また、5月27日に行われた日米首脳会談の中で、安倍総理は、「拉致問題の解決に向け、自らが金正恩委員長と直接向き合わなければならない。」との決意を述べ、トランプ大統領からその決意を全面的に支持する旨の発言があった。その後、トランプ大統領は拉致被害者の家族と面会するなど、拉致問題の早期解決に向けて、日本に協力する姿勢を見せている。
国は、この機会に米国と一層緊密に連携し、いわゆる特定失踪者等の拉致の疑いが排除できない方も含む拉致被害者等全員の帰国実現が最優先の課題であることを念頭に主体的に取り組み、「対話と圧力」、「行動対行動」の原則を貫き、拉致問題の解決に向けての実質的な交渉を行うためにあらゆるチャンスを逃さず果断に行動して、拉致被害者等全員の即時帰国を実現させ、拉致問題を全面的に解決するよう強く求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和元年7月5日

                                                   埼玉県議会議長   神尾   高善

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣      様
外務大臣
内閣官房長官
拉致問題担当大臣

警察官の増員を求める意見書

本県では、犯罪や交通事故の増加に歯止めをかけ、県内治安の回復を着実なものとしていくため、警察官や非常勤職員を増員し、パトロールや取締りの強化などに努めてきた。また、全国最多を誇る自主防犯活動団体に対する積極的な支援を行うなど、関係機関及び団体との協働による事件・事故の抑止対策を推進している。
こうしたことにより、昨年の刑法犯認知件数は、平成17年以降14年連続で減少して過去最多であった平成16年の約3分の1の6万1件となり、人身交通事故件数も昭和57年以降最少となるなど、県内の治安回復傾向は継続している。
しかしながら、強盗、強制わいせつなどの一部罪種は全国的に見て高い水準で発生し、飲酒運転などの悪質で危険な運転による悲惨な重大交通事故も後を絶たないなど、本県の治安情勢は、依然として厳しい状況にある。
さらに、本県警察官1人当たりの人口負担及び刑法犯認知件数は全国1位であり、依然として被害が多発している振り込め詐欺をはじめとする特殊詐欺への対応、高齢運転者教育などの高齢者の交通事故抑止対策、急増する児童虐待等の人身安全関連事案への対応、国際テロやサイバー空間の脅威への対処等の様々な課題に対応する警察官が不足している現状にある。
今後も、事件・事故を減少させ、更なる県内治安の改善を図り、県民が安全で安心して暮らせるまちづくりを実現するためには、警察官の増員による人的基盤の強化が必要不可欠である。
また、交番で警察官が襲われる事件が全国的に相次いでおり、交番・駐在所の警察官の複数配置・勤務体制の構築など、所要の人員を配置するためにも警察官の増員が必要である。
よって、国においては、本県の厳しい治安情勢を踏まえ、いまだ警察官の過重負担が深刻な本県に対して、なお一層の警察官増員を措置するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和元年7月5日

                                                   埼玉県議会議長   神尾   高善

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣            様
財務大臣
総務大臣
国家公安委員会委員長

中高年のひきこもり対策の推進を求める意見書

学校や仕事に行かず、かつ、家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態のひきこもりは、10代の若者に限らず、働き盛りの中高年にも発生していることが、本年3月に内閣府が公表した生活状況に関する調査報告書によって明らかとなった。
当該報告書によると、40歳~64歳でひきこもり状態にある人が全国で推計61.3万人と、平成28年の調査報告書による15歳~39歳でひきこもり状態にある人の推計54.1万人を超えることが判明した。
また、40歳~64歳でひきこもり状態にある人のうち、ひきこもり状態になってから7年以上の人が約5割など、ひきこもりの期間も長期化していることから、その対応が課題となっている。
これまで国や地方自治体では、主に40歳未満の人に焦点を当て、ひきこもり地域支援センターの設置や支援に携わる人材の養成研修等の取組が行われてきたが、当該報告書で明らかになったように、ひきこもりの長期化と高年齢化が進行する中、中高年のひきこもり対策を早期に講ずることが求められている。
よって、国においては、中高年のひきこもり対策の推進を図るため、下記の事項を実施するよう強く要望する。

1   各都道府県や指定都市に設置されているひきこもり地域支援センターに、中高年のひきこもり専用の相談窓口を設置すること。
2   ひきこもり地域支援センターをはじめ、医療や福祉、就労など専門の支援機関が連携を更に深め、中高年のひきこもりに関する相談から支援まで総合的に対応できるような体制を整備すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和元年7月5日

                                                   埼玉県議会議長   神尾   高善

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣   様
文部科学大臣
厚生労働大臣

青少年等の自殺防止対策の強化を求める意見書

平成29年人口動態統計によると、日本人の10歳~14歳の死因として自殺が戦後初めて1位であったことが判明した。また、警察庁が公表している統計によると、平成30年の全国の自殺者は2万840人と9年連続で減少しているものの、19歳以下の自殺者は増加している。
自殺の問題の多くは多様かつ複合的な原因及び背景を有しており、様々な要因が連鎖する中で起きているとされる。平成30年10月に文部科学省が公表した「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によると、平成29年度におけるいじめの認知件数や不登校児童生徒数が過去最多を記録しており、学校で児童生徒が抱える様々な問題は深刻な状況にあることが推測される。
こうした問題に対応するために、国は、心の専門家として児童生徒や保護者との面談等を行うスクールカウンセラーと、家庭や地域の問題を踏まえ関係機関との調整等を行うスクールソーシャルワーカーが教職員と一体となり教育相談を行う体制の構築を目指しており、スクールカウンセラーによる週5日の相談を実施するための配置拡充や、研修を通じた質向上の取組等を行っているところである。しかし、児童生徒が抱える様々な問題にきめ細やかに対応するためには、これらの専門スタッフを更に充実させる必要がある。
また、本年5月に厚生労働省が公表したSNS相談事業の実施結果によると、平成30年10月~平成31年3月の相談件数は延べ13,177件、このうち約8割が10、20代の若者だったとのことである。国は、本年3月に自殺対策におけるSNS相談事業ガイドラインを策定したところであるが、今後、このような若者が相談しやすい体制の整備をより一層推進することが必要である。
さらに、学校において自殺防止に関する教育を推進しなければならない。
よって、国においては、青少年等の自殺防止対策を強化し、誰も自殺に追い込まれることのない社会を実現するため、下記の事項を実施するよう強く要望する。

1   スクールカウンセラー及びスクールソーシャルワーカーの増員に必要な財源確保を行うなど、配置に関する一層の支援を行うこと。
2   厚生労働省が実施しているSNSを活用した相談事業について24時間対応できるようにするとともに、同様の相談事業を実施する自治体に対する補助を増額するなど、若者が相談しやすい体制の整備を推進すること。
3   命の危機に陥ったときに誰にどう助けを求めればいいかを教える「SOSの出し方に関する教育」の一層の推進を図ること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和元年7月5日

                                                   埼玉県議会議長   神尾   高善

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣         様
総務大臣
文部科学大臣
厚生労働大臣

地方自治体における公共工事の調達の裁量度を高め自主性を拡大することを求める意見書

地方自治体における公共工事の調達の裁量度を高め自主性を拡大することを求める意見書
建設産業は、地域経済活動を支え、雇用機会の確保に多大な貢献をするとともに、社会資本の整備や迅速な災害復旧の担い手として重要な役割を果たしてきた。各地域における建設産業を健全に発展させ、建設労働者が安心して働くことのできる雇用の安定や建設労働者の育成を図るためには、公共工事における建設労働者の適正な賃金・労働条件の確保が必要である。
現在、地方自治体における公共工事の調達は、地方自治法等関係法令に基づき、競争性、透明性、経済性を考慮した方法により行わなければならないとされている。入札においては予定価格を定め、原則として予定価格の制限の範囲内で最低の価格をもって申込みをした者を契約の相手方とし、予定価格を上回る入札額は無効とされている。
確かに公共工事の調達に当たり価格は重要な要素の一つであるが、成果物の品質の確保も重要であり、過剰な価格競争が各建設業者の負担となる値引き合戦になってはいけない。
このためには、最新の労務単価、資材等の実勢価格等を的確に反映した適正な予定価格が設定されるという前提の下に、予定価格の上限拘束性を撤廃した上で、予定価格により近い額で応札した者を落札者とするなど、建設業者が適正な利益を確保できる金額で落札できるような制度を地方自治体の判断で導入できるようにするべきである。
よって、国においては、地方自治体における公共工事の調達に係る関係法令の見直しを行い、地方の実情に応じた調達を行うことができるよう地方自治体の裁量度を高め自主性を拡大するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和元年7月5日

                                                   埼玉県議会議長   神尾   高善

衆議院議長
参議院議長      様
内閣総理大臣
国土交通大臣

自動車による事故をなくすための決議

本年4月、東京都豊島区において高齢者が運転する自動車により、母子2人が死亡するという痛ましい事故が発生した。その原因は、ブレーキとアクセルの踏み間違いの可能性が高いと報道されている。
警察庁によると75歳以上の運転者は、75歳未満の運転者と比較して免許人口10万人当たりの死亡事故件数が約2.4倍と、死亡事故を起こしやすい傾向にある。特に、ブレーキとアクセルの踏み間違いによる死亡事故は75歳以上の運転者の事故全体の5.4%と、75歳未満の運転者の1.1%に対して約5倍の高い水準にある。今後も高齢の運転者の増加が見込まれる中、事故防止対策を充実させることは、喫緊の課題である。
また、当該事故の後、運転免許証を自主的に返納する高齢者が増えているという報道がある。運転に不安を抱えながらも自動車による移動が必要な高齢者にとって、自ら自動車を運転することに代わる移動手段の確保が重要であるため、社会全体で高齢者の生活を支える体制を整備する必要がある。
さらに、本年5月には、滋賀県大津市の交差点において自動車同士が衝突して歩道に乗り上げ、園児らが死傷するという痛ましい事故が発生した。警察庁によると、歩行中・自転車乗用中の死者数、交差点付近での死者数ともに交通事故による死者数全体の約半数という高い割合を占めることから、交通事故から園児等歩行者を守るための取組を更に強化する必要がある。
よって、本県議会は、自動車による事故をなくすため、県において下記の措置を講ずるよう強く求める。

1   高齢者がペダル踏み間違い時加速抑制装置を自動車に後付けする場合など、県が補助する制度を創設すること。
2   高齢者が自動車を運転しなくても生活できるような社会体制の整備を官民一体で推進すること。
3   交通事故の危険度が高いと思われる通学路、園児の移動経路、交差点等において、安全な歩行空間を確保するため道路環境を整備するとともに、必要な財源を確保するよう国に強く働きかけること。
以上、決議する。

令和元年7月5日

埼玉県議会

熊谷市上之地内における農地転用許可等に関する決議

本県議会では、平成30年10月に「熊谷市上之地内における農地転用許可等調査特別委員会」、いわゆる百条委員会を設置し、証人への質問や現地調査などに基づく詳細な調査を行い、今年3月に報告書を取りまとめた。
その中において、「本件農地転用許可処分は、本来許可されるものではない」「県は、再度、適正な手続により、本件事案を見直し、精査し、その結果に基づき、適切な処分を行うとともに、議会に報告すべき」と指摘した。
あわせて、「本件許可処分と密接に関連する市条例の運用に疑義がある」「開発許可の根幹となる東北地方整備局山形河川国道事務所の収用等証明書に実際の収用面積が明示され」ていない等として、熊谷市の開発許可手続に関する問題点も指摘した。
県は早急に、適切な判断を行うべきである。
また、報告書で明らかとなったとおり、熊谷市の行政手続は、収用の根拠とならない証明書によって開発を許可したと考えられる。
そのことを踏まえると、熊谷市の態度は、行政として全く不誠実であり、あるべき姿勢ではない。自治体としての責任ある立場として、しっかり事実誤認を認め、事実に基づいてしかるべき対応を取るべきことを強く求める。
以上、決議する。

令和元年7月5日

埼玉県議会

  • 注意:議員の氏名の一部にJIS規格第1・2水準にない文字があるため、第1・第2水準の漢字で表記しているものがあります。

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議会事務局 政策調査課 政策・法制担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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