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掲載日:2025年6月11日
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「おくはるか」の名前は、晩生(おくて)品種で、春をイメージさせる桜葉のような香りがあることから命名されました。
さて、桜葉のような香りが特徴とされている「おくはるか」ですが、育成当初は安定的に桜葉のような香りがしなかったため、育成者としては「これまで育成した品種の中で最も冬の寒さに強く、また、収穫時期が遅いため晩霜害を受けにくく防霜ファンがない茶園でも栽培できる」栽培特性を売りにしていました。しかし、保存方法や抽出方法など試行錯誤した結果、桜葉のような香りが安定して出るようになりました。現在では、品質面で「おくはるか」を超える品種は今後できないと思うほど「色良し、味良し、香り良し」の3方良しで「緑茶品種の最高傑作」と自負しています。
「さやまあかり」は、多収で知られる「さやまかおり」よりも収量が多く、品種登録出願前は育成者らの間で「メガかおり」と呼ばれていました。このように超多収で生産者に経済面で貢献できると考えておりましたが、渋味があることから品種登録を見送る予定でした。しかし、旨味が強いお茶、いわゆる「おいしいお茶」が多い中、嗜好品であるお茶は多様な味が求められているため、程よい渋味があるお茶も良いのではないかということで出願することになりました。実際に生産者に製造してもらうと、やはりプロです。まろやかな程よい渋味の「お茶らしいお茶」ができました。「味があっておいしい」と好評です。やはり、食事と一緒に飲むお茶には「渋味」が必要です。「さやまあかり」は、日本人がイメージする日本茶らしいお茶、まさに「日本茶の王道」と言えるでしょう。
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