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掲載日:2022年12月20日

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埼玉県の起業家インタビュー「想いをカタチに」(第9回:横山由紀子さん)

横山由紀子さん未来をより素敵なものにしようとチャレンジし続ける埼玉県の起業家や起業家スピリット溢れる経営者の方々にお話を伺うインタビュー特集「想いをカタチに」。

第9回は、県主催の平成30年度第8回「渋沢栄一ビジネス大賞」ベンチャースピリット部門 特別賞、県主催の平成30年度女性のビジネスプランコンテスト「SAITAMA Smile Women ピッチ」ベンチャー部門 最優秀賞受賞者、横山由紀子さん(有限会社福祉ネットワークさくら 代表取締役)です

さて、横山由紀子さん流「明日を拓く」ヒントとは?さっそく読んでみて!

 

★インタビューは平成31年1月に行ったものです。

想いをカタチに
~未来へと挑み続けるチャレンジャーたち~

横山由紀子さんtop

さまざまな職を経験→事業承継し、代表取締役に

 ――代表取締役となるまでのお話を聞かせてください。


大学副学長秘書、高等学校家庭科教員、管理栄養士と様々な職を経験してきたのですが、創業者である母からの希望で平成24年に事業を引き継ぎました。

母から分厚い参考書を手渡されて、猛勉強し、ケアマネージャー資格に合格しました。しばらく社員として勤務した後、代表取締役に就任しました。母は、社員みんなの意見を聞いて巻き込んでいく私の姿勢が、代表取締役に適任だと思ったみたいです。

就任当初は、「何をしても母を超えられない」という気持ちが強くありました。しかし、新たな事業を展開したりしていくなかで、「母とは違う私なりのやり方でいい」と思うようになってから、仕事がうまく回るようになりました。

 

 ――有限会社福祉ネットワークさくらの事業と、新事業の立ち上げについてお話を聞かせてください。


母の代から30年以上高齢者介護事業として、通所介護と居宅介護支援を行っていました。

私が事業承継してからの7年間で、障害者支援事業を新たに立ち上げ、平成27年に障害者の生活介護事業、平成29年に障害者の就労支援事業を行う通所型サービスを開始しました。多機能型事業所「アトリエ・モモ」と言い、通所している障害者は、お菓子の生産業務、梱包業務、販売業務に従事しています。

その後、平成31年に障害のある中高生を対象とした就労トレーニング型放課後デイサービス「ステップ・モモ」を開設しました。

※平成31年3月にオープンした「ムーミンバレーパーク」内で、「アトリエ・モモ」で製造したクッキーが販売されています。

ムーミンバレーパークで販売しているクッキー1/2

[ムーミンバレーパークで販売しているクッキー(1)]

 

ムーミンバレーパークで販売しているクッキー2/2

[ムーミンバレーパークで販売しているクッキー(2)]

アトリエ・モモ商品1/2

 [アトリエ・モモ商品(1)]

アトリエ・モモ商品2/2

 [アトリエ・モモ商品(2)]

ステップ・モモ風景

 [ステップ・モモ]

 

地域とのつながりを大切に

――「有限会社福祉ネットワークさくら」の名前の由来を教えてください。


「福祉ネットワーク」は、福祉をとおして地域の人たちとのつながりを大切にしたいという思いが込められています。「さくら」は日本で愛される花の名前から、弊社も愛される会社にしたいという思いが込められています。

 

――仕事をするうえで大切にしていることはなんですか。

一つ目に、地域とのつながりを大切にしています。弊社は、地域のお祭りでは、屋台を出したり、お神輿を担いだりして参加しています。また、弊社のイベントの際には、地域の方がボランティアに来ていただいたりもしています。地域の人たちと近い関係で事業を行っているという点は、他社にはないことだと思います。

二つ目に、社員と対等な関係であることを大切にしています。私が代表取締役に就任してから、最も苦労したこと、辛かったことは、社員が離職してしまったことでした。就任当初の私は、社員を信頼することができていなかったのだと思います。それからは、社員の意見を取り入れていき、働きやすい職場環境にすることを心掛けています。社員の9割が地元雇用なので、介護や育児のために、昼休み中に家に帰ったりする人も多くいます。その甲斐があって、ここ1年半くらいは離職者ゼロです。

三つ目に、「絶対にあきらめない」という気持ちを大切にしています。すぐにお客さんが来なくても、あきらめずに取り組んでいくなかで、人からの信頼が得られて次の事業につながっていくと考えています。

 

――プライベートでの楽しみはどんなことですか。 

 

八ヶ岳にある別荘で過ごすことが楽しみです。夏は登山をしたり、冬はスキーをしたりします。地場の食材を使った料理で、友人たちとホームパーティーを楽しんだりします。

あとは、自分で着物の着付けをできるようになりたいと思っています。海外の式典等に、日本の女性ならではの着物を着ていくことが、これからの小さな夢です。

 

――渋沢栄一ビジネス大賞、女性のビジネスプランコンテスト「SAITAMA Smile Women ピッチ」に応募したきっかけを教えてください。

 

「障害者支援事業についてみなさんに知ってほしい」という気持ち、「障害者に関心をもってもらい、より多くの障害者が社会で自立できるようにしたい」という気持ちから、応募しました。受賞したときは、社員みんな大喜びでした。今までの取り組みが評価されたことが、社員のモチベーションと誇りにつながりました。

渋沢栄一ビジネス大賞表彰式風景

 [渋沢栄一ビジネス大賞表彰式]

SAITAMA Smile Women ピッチ登壇

[SAITAMA Smile Women ピッチ登壇時の様子]

社会に必要とされる会社へ

――今後の事業の展望について教えてください。

 

2年後には、介護施設への障害者の就職支援に特化した事業を展開したいと考えています。10年後までの事業計画を立てているので、計画どおりに進めていきたいと思っています。

また、現在別々に行っている高齢者介護事業と障害者支援事業を、融合した事業を行いたいと考えています。

ほかにも、土日に事務所を開放して、地域の貧困家庭の子供たち向けの子供食堂も行いたいと考えています。

あとは、現在も従業員に高齢者の雇用を進めているのですが、いずれは定年制度をなくしたいと思っています。また、従業員に、受刑者の雇用も進めていきたいと思っています。

弊社はさいたま市からCSRチャレンジ企業に認証されています。お客様も従業員も、様々な人たちが尊重し合い集まる、社会に必要とされる会社にしていきたいというのが、私の夢です。

 


インタビューはいかがでしたか?地域の人々と支え合って成長していく。地域の人々が集まる場所とサービスを新たに生み出し、提供していく。何かしたいことのある人、チャレンジしてみたいことのある人にとっては、背中を押してくれる言葉の宝庫だったのではないでしょうか。

「未来へと挑み続けるチャレンジャー」の皆さんから学ぶ、「明日を拓く」ヒント。これからも、インタビュー特集「想いをカタチに」をどうぞお楽しみに♪

 

注目情報

SAITAMA Smile Women ピッチ

埼玉県では、女性の力で経済を活性化する「埼玉版ウーマノミクスプロジェクト」推進の一環として、女性起業家の成長を支援し、埼玉県から国内外で活躍するロールモデルともいうべき女性起業家を輩出することを目的とした、ビジネスプランコンテスト「SAITAMA Smile Women ピッチ」を実施しています。

「SAITAMA Smile Women ピッチ」公式サイト

 

お問い合わせ

産業労働部 産業支援課 創業支援担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 本庁舎4階

ファックス:048-830-4813

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