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掲載日:2023年9月25日

平成29年9月定例会 「総務県民生活委員長報告」

副委員長   荒木   裕介 

総務県民生活委員会における審査経過の概要について、御報告申し上げます。
本委員会に付託されました案件は、議案3件及び請願1件であります。
以下、これらの議案等に関して行われた主な論議について申し上げます。
まず、第86号議案について、「入札結果において、調査基準価格を下回っている業者は、落札業者を含め2社あるが、両社の入札金額の差は40万円しかない。両社に対し、調査を実施すべきではなかったのか」との質疑に対し、「今回の入札は、総合評価方式で行っており、入札金額と技術評価点により算出した総合的な評価値が最も高い業者に対し、調査を実施した」との答弁がありました。
以上のような審査経過を踏まえ、第86号議案について採決いたしましたところ、総員をもって、原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
次に、第92号議案「審査請求に関する諮問について」申し上げます。
まず、「退職手当支給制限処分を判断する上で、刑の軽重

によって考え方は変わるのか。本事案の審査請求人は、禁錮刑で執行猶予となっているが、どのように判断たのか」との質疑に対し、「職員の退職手当に関する条例で定める勘案すべき事情の中に、非違の内容及び程度という項目があり、刑の軽重

は考慮すべきものの一つと考えている。禁錮刑で失職した場合、原則として退職手当は不支給であるためこの原則基づいて判断されたものと考えている」との答弁がありました。
また、「本事案の民事事件における過失割合はどうだったのか。被害者側にも過失があったのだから、その事情を考慮し、一部を支給してもよいのではないか」との質疑に対し、「民事事件での過失割合は、審査請求人側が3割、被害者側が7割で、示談が成立したと聞いている。しかし、この割合は両者の相対的な割合であり、これをもって、審査請求人の責任が軽いとは言えない。審査請求人側の信号が青だったことや、被害者側が一時停止をしたとは認められないことは、刑事裁判でも認定されているが、そのような事情を考慮しても、禁錮刑を免れなかった。審査庁としては、警察本部長の処分が裁量権の範囲を逸脱したものとは言えないと考えている」との答弁がありました。
続いて、意見の聴取に入りましたところ、「審査請求人は、交通法規を遵守すべき警察官でありながら、進路の安全確認が不十分なまま、法定速度を30キロメートル以上超過した時速92.2キロメートルで走行し、死者2名の交通事故を起こしている。裁判においても、自動車運転過失致死罪で禁錮1年4月、執行猶予4年の刑が確定している。審査請求人の主張には、心情的に理解できる点もあるが、この非違の内容では、審査請求人の行為が、公務員に対する県民の信頼を大きく損なうものであり、退職手当の一部を支給することは難しいと言わざるを得ない」との意見が出されました。
以上のような審査経過を踏まえ、本委員会の意見として、総員をもって、「本件処分は、非違行為の内容及び程度、非違行為の公務に対する信頼に及ぼす影響などの事情を勘案した上で行われており、おおむね妥当である」と、答申することとした次第であります。
次に、請願について申し上げます。
議請第3号につきましては、不採択とすべきとの立場から、「急速に進む少子高齢化の中で、持続可能な社会保障制度を確立することが重要である。国民の負担を抑制しつつ、全世代に必要な社会保障が行える制度を構築し、次世代に引き継いでいかなければならない。社会保障と税の一体改革では、消費税をはじめとする税制抜本改革で安定財源を確保し、社会保障の充実と安定化及び財政健全化の同時達成を目指すため、税率の引上げが決定されたものである」との意見が出され、採決いたしましたところ、賛成少数をもって不採択とすべきものと決した次第であります。
次に、議第19号議案「埼玉県自転車の安全な利用の促進に関する条例の一部を改正する条例」の審査について申し上げます。
まず、提案代表者から提案説明がなされ、その後質疑を行いました。
その中で、「自転車損害保険等への加入の義務付けは、生活保護世帯など低所得者層も対象となるのか」との質疑に対し、「自転車を利用していれば、交通事故を起こす可能性は誰にでもあることから、低所得者を対象外とはしないこととした。なお、現在、月額100円程度で1億円の対人賠償補償を設けている保険も販売されており、保険の加入が、経済的に大きな負担にはならないと考えている」との答弁がありました。
以上のような審査経過を踏まえ、議第19号議案について採決いたしましたところ、総員をもって、原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
なお、当面する行政課題として、県民生活部から「消費生活相談の状況と対応について」及び「旧浦和図書館跡地について」の報告がありました。
この中で、さきの2月定例会の予算特別委員会における附帯決議に対する報告の主な論議について申し上げます。
旧浦和図書館跡地の活用方法について、「跡地が埼玉会館に隣接しているため、埼玉会館の価値を高め、県民が身近に親しみ憩えるよう活用を検討するとしているが、どのようなことを考えているのか。また、検討結果はいつ発表する方針なのか」との質問に対し、「埼玉会館は、前川

國男

氏が設計した貴重な建物である。大ホールを地下に配置し、その屋上を人々が行き交う中庭とするなど、都市の新しい公共空間の在り方としても高く評価されてきた。跡地は、埼玉会館の隣地にあることから、その特徴を生かし、埼玉会館とつながりがあり、県民が活用できるようなものを考えている。平成30年度当初予算案の中で議会に審議いただけるよう早急に検討を進めていく」との答弁がありました。
このほか、種々活発な論議がなされましたことを申し添えまして、本委員会の報告を終わります。

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