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掲載日:2023年10月18日

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杉戸町 「交通資源を120% 活用し、高齢者も暮らしやすいまちへ」

超少子高齢社会を見据えて、交通資源を最大限に活用し、オンデマンドバスや貨客混載・シェアリングなど新しい公共交通の実現に取り組みたい!

説明資料

アーカイブ動画

杉戸町サムネイル

発表概要(グラフィックレコーディング)

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杉戸町グラレコ2(JPG:1,028KB)

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発表

杉戸町

杉戸町の総合政策課松本が発表いたします。よろしくお願いします。「交通資源を120パーセント活用し、高齢者も暮らしやすいまちへ」と題しまして、発表させていただきます。

杉戸町の位置は、埼玉県の北東部にあり、千葉県、茨城県にほど近く、春日部市、幸手市、久喜市、宮代町に囲まれています。都内からのアクセスは良く、北千住駅から東武伊勢崎線、東武スカイツリーラインにて、直通26分。宮代町にある東武動物公園駅がまちの玄関口となっています。縦7キロメートル、横10キロメートルの狭い町域に、約44,000人が住んでいます。埼玉県63市町村中、ほぼ中間の35番目の人口密度で、1平方キロ当たり約1,460人です。

杉戸町全域の地図です。緑でふちどりされているのが、杉戸町です。翼を広げた鷲のような形状をしており、これが町章の由来となっています。江戸川、中川、倉松川、大落古利根川の4本の河川が縦断しており、最高高度が海抜20メートルという非常に平坦な地形で、町域の約4割が田畑となっています。自動車道路としては、主要国道である国道4号が縦断しています。国道4号は、都心から栃木県宇都宮市、宮城県仙台市を通過し、青森県青森市までつながっています。東武動物公園駅前周辺と北西部の杉戸高野台駅を中心に住宅地が形成されています。

杉戸町の魅力といたしましては、「道の駅アグリパークゆめすぎと」と「古利根川流灯まつり」があります。道の駅アグリパークゆめすぎとは、単なる道の駅ではなく、農業公園であり、日本経済新聞プラスワンの東日本道の駅ランキングで970施設中6位に輝いたこともあります。10.2ヘクタールの広大な敷地を有し、家族で一日中楽しめる施設となっています。古利根川流灯まつりは、正に今週末に開催されます。夏の一大イベントで、町の風物詩でございます。日本最大級で、たたみ一畳サイズの灯籠を250基、約1キロメートルにわたり、杉戸町と宮代町の行政界である大落古利根川に係留します。その様は、まるで天の川を地上におろしたような幻想的な光景です。是非お越しいただき、その目で御覧ください。

ここからは、本ガバメントピッチのメイントピックスとなります、地域公共交通について話を進めていきます。まず、現在の町の巡回バスの状況を御説明します。現在、杉戸町では民間事業者が運行する主なバス路線が2路線あり、住民の大切な交通手段として、現在も多くの方が利用しています。これらの民間路線網を補完する交通手段として、町の巡回バスが杉戸町地域公共交通推進協議会によって運行されており、町は協議会との協定に基づき補助金を出している状況です。この協議会は、町内の公共交通事業者から構成されており、具体的にはバス事業所やタクシー事業者3社で運営されています。巡回バスの運行ルートは、西、東、南の3ルートを、座席数10人が2台と18人が1台の計3台で運行しているという状況です。一定の利用者はいらっしゃいますが、年間の延べ利用者数は約19,000人であり、利用率は約20パーセント弱と非常に低い状況でございます。5年ごとに見直しが行われており、令和6年度に見直しを実施し、令和7年度から運用予定でございます。

杉戸町は高齢化が顕著であり、5年ごとの国勢調査では総人口が減っているにもかかわらず、高齢人口が増加しています。今後、ますます人口減少及び高齢化が進むと推計される杉戸町では、高齢者も暮らしやすい、費用に見合った更なる利用が図れる公共交通を作りたいと考えています。

その実現に向けた、現在の巡回バスの課題としては、利便性が悪いということだと考えています。具体的には2点あり、一つが運行間隔の長さ、もう一つが最終便の終了時間の早さです。1点目の運行間隔の長さとしては、現在1路線につき6便の運行にとどまっています。これは、一般的な路線バスが2点間を往復するのに対して、巡回バスは円を描くようなルートを取っていることと、1路線1台のバスで運行しているからです。また、2点目の最終便の終了時間の早さですが、杉戸町役場を午後4時に出発し、一回りして、午後5時30分に杉戸町役場に戻ってきて、1日が終了となります。夜間に運行しない理由は、統計的に夜間の利用率が低いことと、夜間にバスを運行させるには、運転手を増員させ、2交代制とすることなどが必要で、経費が増え、町の更なる財政負担となるためです。つまり、利便性が悪いので、利用者が低調になり、結果として利用率が上がらない、という負のループに陥っています。そのため、高齢者は安心して免許返納ができない、その他の世代も巡回バスを利用しないため、移動するためには自家用車に頼ることになってしまい、結果的に脱炭素化が進まないということになっています。

杉戸町として目指す未来は、地域交通資源を120パーセント活用し、免許返納ができるような移動手段を構築し、脱炭素化を推進できるようになることです。

そこで、ガバメントピッチを御覧いただいている企業の皆様から、時代に即した巡回バスの運行方法の御提案をいただきたいと考えました。

提案といたしましては、1つ目、既存の巡回バスの運行方法を全面的に刷新することや運行方法を変更するという御提案でございます。

2つ目、タクシーや送迎バスなどの巡回バス以外の交通手段との連携に関する御提案。

3つ目、バスの運行主体や運行方法は変更しないが、バスの運行に付随したサービスを追加して、高齢者が移動しなくてもより暮らしやすくなるという御提案です。これらの3パターンの案が考えられますが、どの御提案であっても大変ありがたく思います。

提供可能なリソースといたしましては、現在、巡回バスの運行予算として年間約4,000万円を支出しております。御提案の実現に向けて、この経費の削減分や利用者が増えることによる増収分で、新たな事業の費用が賄えればと思っております。また、何よりも、やる気ある職員がおります。私たち職員が町内の調整や、交通関係者との調整なども全面的に進めてまいります。全力で取り組むことをお約束します。

企業の皆様のメリットとしては、1つ目は、実証実験フィールドとしての適性です。杉戸町は人口密集率も低く、町域も狭く、また交通量も少ないので、交通事業における実証実験のフィールドとして、スモールスタートするには望ましい地域だと考えています。2つ目は、横展開への期待があります。高齢化やそれに伴う免許返納の推進、地域の公共交通の維持は全国的な課題であり、脱炭素化に向けて、社会課題の解決に杉戸町で成功すれば、横展開が期待できます。

以上、まとめますと、杉戸町の巡回バスは利便性が悪いため、町民に利用されず、高齢者の免許返納が進まない。また、杉戸町では世代にかかわらず、自家用車での移動に頼らざるを得ない状況であります。このような状況を打開し、高齢者が安心して免許返納ができるまち、安心して暮らせるまちを目指すことで、杉戸町内の交通量を下げることにつながり、交通安全対策に寄与し、また、二酸化炭素排出量削減にもつながり、一石二鳥、一石三鳥にもなります。御覧いただいている企業の皆様、地域交通の資源を最大限活用し、杉戸町から日本社会の抱える課題に、共に取り組みましょう。以上で、発表を終わります。ありがとうございました。

質疑応答

モデレーター

松本さん、ありがとうございます。ここから、杉戸町松本さんの質疑応答の時間をとっていければと思います。グラレコを今回も描いていただいております。こんな形でグラレコ、まとまっております。早速、私の方から、先にスタートをしていければなと思うのですけども、町バスの利用促進に限らず、例えばライドシェアの実現みたいなことも提案として合致していくんですか。

杉戸町

そうですね、特に提案についての制約事項はないので、どういった御提案でも、我々としては合致するものと考えております。

モデレーター

これまでオンデマンドバスみたいなものも、他の自治体だとあったりもしますけど、そういった中で何かそういう、実はもう過去やってみたんだよねとか、まだ実はやれてないんだよねとか、何かそのあたりはいかがですか。

杉戸町

過去がちょっと私、分からないので、導入していたかどうかはちょっと難しいところではあるんですけれども、スライドの中で「支え合い」といった形で実施している事業がございます。それが、介護施設の送迎バスの朝と夕方以外の時間で、オンデマンドみたいな形で、空いた時間のバスを活用して送り迎えをやっているっていうところがあります。

モデレーター

こういった移動とか交通ってなると様々なステークホルダー、いわゆる関係者との調整がすごく必要になってきそうなんですけど、そこは杉戸町として、松本さんが間に入って調整していきますっていうことなんですよね。

杉戸町

もちろん、私だけじゃないですけど、私たち含めて、今実は私の横にも精鋭たちがいっぱいいますので、精鋭の力を借りながらやりたいと思います。

モデレーター

なかなかね、既存の交通の方々とか住民の方とか、そういったこともすごく大変になってくるかなと思うんでちょっと聞いてみました。イメージで言うとやっぱり、こういうMaaS(マース)系とか交通移動系みたいな感じの業種のイメージになるのかと思うんですけど、そういった特に業種のこだわりであったりだとか、逆に、業種は関係ないけど、こういう企業と一緒になってやっていきたいみたいなイメージ像ってあったりしますか。

杉戸町

MaaS(マース)についても我々の方で考えたりしておりましたので、そういったものの導入についても興味がありますし、それ以外のものについても興味がありますので、特にどういう業種という指定をするつもりはないです。

モデレーター

さっきの「ライドシェアみたいなことから」「自動運転の実証実験から」みたいなことでも、提案がよければ一緒になってやっていきましょうって形なんですかね。

杉戸町

そうですね。

モデレーター

自動運転まで行けちゃうと、何か楽しいかもしれないですね。バスの乗降者数の細かな数値のデータも、杉戸町として取られてたりもするんですか。

杉戸町

はい、乗降調査自体は、データ取っております。

モデレーター

そうしたものも連携してやっていくよってなったら、もちろん個人情報は渡せないにしても、そういった情報データもお渡ししながら、一緒になって考えていくことができるってことですよね。

杉戸町

そうですね、データ提供は可能でございます。

モデレーター

今回この交通資源を120パーセント生かすっていうことがあるんですけど、軸としては交通資源を生かすっていうところで、例えば、逆に移動しなくてもいいという世界もあるじゃないですか。EC(電子商取引)で買い物ができるようになりやすいとか、何かそういったことも含んでなんですけど、今の杉戸町の今回の松本さんの思いとしては、できたら、人が移動しなくて済む世界よりは、移動したいと思った時に、自由に移動ができるっていう世界を作っていきたい、できるだけ移動っていうのに軸は置いていきたいイメージなんですか。

杉戸町

イメージとしては、やっぱり外に出た方が高齢者にとっては、健康維持という面で非常にいいかなと思うんですけれども、実際にその高齢者の皆様が動かなくてもいいっていうことで、ECサービスっていうのも非常にいい取組なんじゃないかなと思いますので、条件だったりそういったものが合えば、是非、取り入れてみたいと思います。

モデレーター

そこは掛合せもあるかもしれないですもんね。今回のガバメントピッチも1自治体1社だけっていうわけではないので、交通はこう、でもそこに例えばECの掛合せだとか、もしかしたら、ラストワンマイルの掛合せっていうこともあり得るかもしれないって考えると、一つのソリューションで全て解決する、そんな世の中はないので、何かそこの掛合せの中の一つとしては、相乗効果を生かしながら、あり得るかもしれないということですよね。

杉戸町

そうですね、おっしゃるとおりです。実際に今年の7月から、カスミストアさんが移動販売というのを始めてくださいまして、協定を結んで、町内全域に曜日を決めて回っていただくということで、実際に高齢者の皆様が動かなくても、お店がそこに行くということで取組を始めたりもしてございますので、どちらの提案であっても我々としては嬉しく思います。

モデレーター

松本さん、最後に、改めて今後の想いであったりだとか、企業の皆さんの想いであったり、町の想い、未来への想いを共有してください。

杉戸町

皆さん、お聞きいただきありがとうございました。私はちょっと楽観的ではありますけれども、やってみなきゃ始まらないので、是非、新しいことに我々と一緒に取り組んでください。よろしくお願います。(終)

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