インタビュー・コラム

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掲載日:2021年11月1日

辻下 寛人(つじした ひろと)さん

働く女性を応援したい男性 File1

プロフィール

埼玉県在住。2児の父。
SMBC日興証券にて、リテール営業2年、支店総務5年(事務、内部統制、コンプライアンス、情報セキュリティ等)を経験、その後、ビズリーチ、パーソルイノベーションなどのベンチャー企業での経験を経て、現在はベンチャー企業の資金調達支援を行う金融機関に在籍。
 ・青山学院大学・非常勤講師
 ・海外MBAの朝活運営
 ・NPO活動やパパの料理塾などにも積極的に参加

自分の想いと現職の仕事が非常にマッチしている、ありがたさ!

現在は、金融機関にてベンチャー企業の資金調達支援を行う仕事に就いています。一局集中してしまいがちなヒト・モノ・カネの情報を分散させることで継続性の高い世の中を創る、という自分の想いを実現するための環境が整っていて、やりがいのある職場です。ただ、やり方が決まっている仕事ではなく、常に新たなマーケットをつくる仕事をしているため、とてもハードワークなのですが、楽しく働かせていただいています。

在宅業務が増えて、働き方が変化した

基本的には自宅で、オンラインを通じて仕事をしています。ただ、自宅での仕事は、決して仕事に集中できる環境とは言えません。真剣なオンラインミーティングをしているときに家族から話しかけられるなど、邪魔が入ることもあります。音声をミュートするとか、冷静な対処をすることもありますが、妻も子供も理解してくれています。育児・家事の時間も仕事のことを考えてしまいますが、今の仕事は好きなことですし、家庭もとても大切に思っているので、その状況を苦痛や不満に思うことはありません。

夫婦の働くスタイルは「家庭経営」のバランスで考える

現在は、妻も育休をとっていますが、来年の春には仕事に復帰する予定です。働きたいという気持ちに性別は関係ないと思います。もちろんお金がいっぱいある家は別に働かなくてもいいでしょうし、共働きでどちらかが稼げなくなったらもっと稼がなければいけないし、あるいはどのくらいの支出があるかとかなど違う角度から考えて働くなど、実際の状況に合った対策を意識して決める必要があります。
そもそも自分の両親のことを考えると、母親は専業主婦で父親がずっと働いていましたけれど、僕の中では夫婦の形にこだわりはありません。「家庭経営におけるバランス」が重要だと思います。余分な前提条件を作って、そこにこだわるのは良くないと思います。妻と子供との家族生活を続けるために大切なことを意識していくべきでしょう。

家事をサポートするのではなく、自分の一部として考える

現在は、家庭と仕事の割合を3対7くらいで考えていたのですが、妻が育休期間を経て仕事に復帰した場合は、仕事と家庭の割合が5対5くらいになるだろうと考えています。妻の職場はリモートワークができない職場のため、子供たちの朝食時間の前に出勤します。そして、夕食か子供がお風呂に入る時間ぐらいに帰宅することになります。基本的にリモートワークで業務を行う私が自宅にいるため、子供の保育園への送り迎え、食事の準備と子供の食事ケアなどを行います。子供の食事ケアまでを私が行い、その後、帰宅した妻に家事をバトンタッチし、私は、改めて仕事に戻るという生活になるでしょう。
家事を分担するとかやってあげる、などという感覚は一切なく、「やってあたり前」なのです。仕事と育児・家事のどちらかが主体なのではなく、どちらが欠けても成立しないのです。
まるで息を吸うように仕事をやる。そして、家庭でやるべきこともやる。
そういう状況が理想なのだと思います。
ただ、最初はそういう考えではありませんでした。自分なりの考えはありましたが。
第一子が生まれた時は、いろいろなことが初めてで妻には文句を言われてばかりでした。自分が思っていたよりも、何もできない自分がいました。そこから努力をして、成長して今があります。
単純に夫婦同士がお互いを尊重しあい、家庭経営をしていくために、お互いが相手にやってほしいことをきちんと理解し、協力しあっていることが大切だと思います。

育児の先輩から教わった大切なこと

先輩パパたちから教わって、自分も成長しました。いろいろな相談もさせていただきました。その先輩パパたちは、仕事と家庭を両立させている素晴らしい方々でした。先輩のパパたちから教わったことはすごく大きかったです。その人たちがやっているのを見ていて感じたのは、仕事も育児・家事も、やっていることが「当たり前」というところです。その人達からの影響で、自分も仕事や育児・家事の両方をこなすことが当たり前になりました。

女性の立場だからわかることがある

女性が社会で働き続けるためにも、いろいろな環境のバックボーンを無視することはできません。
結婚する・しない、子供がいる・いない、体力の問題、精神の状況など、自分の状況にあった働き方をしっかり見つけるべきでしょう。
男性と女性が感じ、抱えている社会課題は、まったく違います。同じ問題を見ていても、実は違うことを感じているケースは多いはずです。なので、それらをそのままにしないで、しっかり向き合っていかなくてはならないでしょう。
男性だけでは偏ることもあるし、男性ではわからないこともあります。女性だから気付けることが確実にあります。

働く形態にこだわらずにやりたいことを目指して欲しい

やりたいことを目指すためには起業を、という声もありますが、そこにこだわる必要はありません。会社員でもいいと思います。自分でよく考えて、自分に合っている仕事・働き方を選択すればいいと思います。性別も関係ありません。人には向き不向きもあります。転職さえ向いていない人も多いです。しかし、人は今よりもっと良い環境がないかと探し求めてしまう傾向があります。恵まれている環境から外に出てみないと気付かない人が多いのです。
客観的に自分に合ったスタイルを考えてみてください。

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