環境科学国際センター > 試験研究の取組 > 研究評価の取組 > 平成27年度第1回研究評価 > H27第1回審査会コメント2/研究課題(水環 H27-H29 富栄養化河川の水質シミュレーション)

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掲載日:2023年1月12日

環境科学国際センター研究課題(水環境担当/H27~H29)

富栄養化河川の水質シミュレーションと河川管理手法の検討

(水環境担当:柿本、池田、見島、渡邊/H27~H29)

 県内河川のうち、特に東部や南部の河川では藻類濃度が高く、富栄養化した湖沼と同程度以上になっていることが明らかになっています。高濃度の藻類は透視度の低下、有機汚濁、悪臭などの原因となり水利用上の障害となるばかりでなく、光合成の結果としてpHやDOの大きな日変動をもたらし、環境基準超過の要因ともなります。藻類濃度が高い河川の水質改善を図るには、藻類の成長に不可欠な栄養塩類(窒素、りん)の排出量削減が必要ですが、河川において栄養塩濃度をどの程度まで削減すれば藻類の異常な発生を抑制でき、有機汚濁に対する顕著な影響を予防できるのかを明らかにした報告はありません。
 本研究では水域の特性に応じて栄養塩濃度-藻類濃度-有機汚濁指標濃度の定量的な関連付けをするために、埼玉県内の河川水中に存在する栄養塩、藻類、有機物の動態を表現できる生態系モデルを作成します。また作成したモデルを活用して有機汚濁予防のために目指すべき栄養塩濃度を導出することなど、河川管理に資する提言を行うことを目的とします。

《研究の概要》(PDF:170KB)

 

平成27年度第1回研究審査会コメント

研究課題

富栄養化河川の水質シミュレーションと河川管理手法の検討

研究審査会コメント

  • 対象水域を広げ、どこでも適用できるのか、確認しておく必要がある。
  • 河川管理も目指すとなると、水流の停滞や水質への日射時間などのパラメータをコントロールしなければならず、その具体的検討が必要と思われる。
  • 最終的にモデルが出来上がることになるが、将来的に行政が活用するためにはモデルの簡略化までも見据える必要があると考える。
  • 水量および水質が異なる河川が多い埼玉県では、従来の常識とは異なった水質汚濁が生じていると考えられる。これらを定量的に評価して、その対策に繋げる研究であり、今後の進展が期待される。
  • 水質モデルの適用では、観測データによる河川の富栄養化の実態を解明したうえで、関連要因を設定した簡易なモデルを独自作成して研究を進めた方がよいかもしれない。

お問い合わせ

環境部 環境科学国際センター 研究企画室

郵便番号347-0115 埼玉県加須市上種足914 埼玉県環境科学国際センター

ファックス:0480-70-2031

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