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掲載日:2022年6月17日

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専門家会議後の知事発言内容(6月17日)(テキスト版)

 

知事

よろしくお願いいたします。今日は第59回の新型感染症専門家会合を先ほど開催をさせていただきました。
専門家会合に対しましては、私どもといたしまして、現在の感染状況に対するご意見並びに現在の状況に鑑みた病床の減少、確保病床の減少について、諮問をさせていただきました。

その結果でございますが、まず全体の状況に関しましては、確かに緩やかに減少してきてはいるものの、しかしその減少のペースが下がっていること、また、台湾等では新規陽性者、或いは重症者・死亡者ともに、無視できない数になってきていたり、或いはオーストラリアは今冬ですけれども、インフルエンザと、それから新型コロナウイルス感染症の両方が、感染症として出てきている等の懸念する材料もあるので、引き続き感染症対策に対してはしっかり取り組むべきというのが、全体のご意見でございました。また、病床につきましては、私どもといたしましては、現在のフェーズを、見直して一段階引き下げるということを検討をしておりますが、ただその一方で、いわゆるコロナ肺炎っていうんでしょうか典型的な肺炎でくるコロナによる重症患者は、現在埼玉県では1名ですし、日本全体でもエクモが今ついてるのは、お1人だけだそうであります。そういった意味では、典型的なこれまで見られてきたコロナでの重症者というのは、大きく減じてはいるものの、しかしながら基礎疾患や合併症等でコロナの患者、こういったところがなかなか受け入れられていただけるところがやっぱり少ないといったこともあるので、我々としては、病床を減らすことはそうなんですが、その一方で、例えば他の基礎疾患を持った患者さんを受け入れていただける病院というのを今、手挙げ方式でお願いをしており、これについても確保が進んでいるところであり、それを前提として、重症病床や病床について来週24日から引き下げるということで先生方にお話をしたところ、すべての方が賛成というふうに言っていただきました。これが今日の大体大きな流れであります。

その上で、私の方からの報告ですけれども、まずは、県が設置するワクチン接種センターでの4回目の接種についての報告をさせていただきます。現在県では、3つの会場で3回目の接種を実施しているところですけれども、4回目接種における市町村の接種体制、これが優先ですが、市町村の接種体制を補完するために、7月1日から4回目の接種についても実施することといたしました。念のため接種会場について申し上げておきますが、現在と同じですけれども、東部会場については、南越谷駅、新越谷駅徒歩3分の南越谷ラクーン、そして西部会場につきましては、川越駅前徒歩1分の山崎ビル、そして北部会場は、熊谷駅徒歩3分のニットーモールであります。どこも駅至近であり、買い物のついで、或いは仕事帰りにもご利用いただける場所であります。4回目接種には、県の会場では、武田/モデルナ社製を使用いたします。、予約の受付は6月の21日より開始をいたしますので、県のインターネットの専用サイトから予約をしていただきたいと思います。対象者につきましては、今回のワクチンについては、重症予防が目的でございますので、3回目接種から5ヶ月を経過した60歳以上の方及び基礎疾患のある方、その他重症化リスクが高いと医師が認める18歳以上の方で、かつ、県内の市町村から4回目の接種券が送られてきた方となります。予約にあたっては、接種券に記載された接種券番号が必要となりますので、この番号をお手元にご用意をしていただき、予約をしていただきたいと思います。なお、さいたま市民の方で、かつ18~59歳で基礎疾患のある方などが予約をされる場合には、さいたま市が設置する接種会場と同様に、事前にさいたま市に接種を希望する旨の申し出を行っていただく必要がありますので、さいたま市民の方についてはご留意をいただきたいと思います。なお、若者などをターゲットに、駅近である利点を生かし、引き続き3回目接種についても実施をしていきますので、ワクチン接種を悩まれている方等については、ぜひご利用をいただきたいと思います。なお、この4回目接種については今日、専門家の方々の間でご意見があり、医療関係者や、高齢者施設にお勤めの方について、本来は重症化予防なので、その方の重症化を避けるというよりも、重症化する方と接することが多いということから、国に対してこれを要望するべきではないかといったご意見が強かったので、埼玉県といたしましては、こういった方の4回目接種について要望する方向で現在検討を進めることとなりました。

次に、新型コロナウイルス感染症の後遺症対応であります。本県では、県医師会と連携し、昨年11月以降に、7つの医療機関、9の診療科で実施した後遺症外来422人の症例を取りまとめ、令和4年3月に診療の指針となる症例集を作成をいたしました。その症例集を、県内の医療機関に配布をして、後遺症外来を実施する医療機関の募集をしたところ、3月末時点で147医療機関ですが、その後も増え、6月17日現在168の医療機関で、新型コロナウイルス感染症の後遺症外来を実施していただいております。これは非常に多い数だということで、今日専門家の方からも指摘をいただきました。この症例集に掲載されてる症例の多くは、令和4年3月なので、実はデルタ株中心であります。第5波の主患者の症例が元であります。そこで、今回は第6波における患者の症例について、後遺症外来を実施しているこの医療機関にアンケートを実施をして、そして取りまとめ、今日からこれをホームページ等で掲載をさせていただいています。その結果をかいつまんでご報告いたします。

このパネルの中で、前回とあるのは、先ほど申し上げた、最初の症例、調査期間は、昨年10月1日から今年の1月31日。今回とあるのは、調査期間は今年の5月16日から31日でありますけれども、このそれぞれの422例、547例を取りまとめたものでありますが、性別ですけれども、前回は男性中心でしたけども、今回は女性の方が若干多く見られるような結果のアンケートとなりました。次に、罹患時の療養方法は、前回は自宅療養が60パーセント程度でしたが、今回は約8割ということで、前回よりも自宅で療養される方が多くなっています。そして年代ですけども、年齢構成ではこの30代40代が増えてきている。後遺症になる方で増えてきているという感じであります。症状については、今回については、この青い方が今回ですけれども、咳・痰の症状が非常に多く増えてきています。

次に多いのは倦怠感ですけれども、前回多かった、例えば、味覚障害や或いは脱毛、こういったものは、今回は大幅に減少をしておりますので、味覚・嗅覚障害、或いは脱毛は今回大幅に減少した、こういったアンケートとなりました。これらのそれぞれを症例集として、医療機関に役立つように、アンケートだけではなくて症例集として医療機関に提供させていただきますけれども、この症例集、前回の症例集は約90パーセントの医療機関で診療の役に立ったというそういった評価でございました。これまでの後遺症患者が集中していた医療機関、最初は7医療機関でしたけど今168になってますので、他の医療機関が診察するようになって負担が大幅に軽減されたというご意見も聞いております。アンケート結果の活用については、結果を反映した第2版症例集を作成し、今日、県と県医師会両方のホームページで公開をさせていただきました。また今後の方向性でございますが、症例集の活用をさらに医療機関に周知をし、後遺症外来を実施する医療機関をまだまだ増やし、後遺症に苦しむ方がいる限り、身近な医療機関に繋げることができるよう、努力を続けていきたいと考えております。

最後になりますけれども、感染症防止対策の徹底のお願いでございます。これ久しぶりに皆さんにお見せするんですけれども、実は、このところ大幅にではありませんけれども、飲食或いはカラオケ、こういったところでの感染事例がじわじわと増えてきています。まだ1パーセントに満たない程度でありますけれども増えてきているのが現在であります。そこで、大切な方を守るためには、「三つの密」の回避などのいわゆる基本的な感染防止対策の徹底をお願いしたいんですが、特に、飲食、カラオケを行う際には、感染防止対策を徹底していただきたい。具体的には、対角線に座るなど、人と人との距離を確保してください。或いは、会話や発声をする時には、マスクを着用してください。そして必ず、この「彩の国『新しい生活様式』安心宣言飲食店+(プラス)」のステッカーがついている。このステッカーがついている認証店は、利用される方の命を大切にする飲食店でございますので、この認証店を利用していただきたいと思います。改めて、県民の皆様に、このような状況で徐々に増えている中でのお願いでございますので、ぜひ実施をしていただきたいと思います。

私からは以上でございます。

金井県医師会長

失礼いたします。

今日の会議の内容でございますけれども、知事とダブるところがいくつかあるかと思いますけどお許しいただきたいと思います。まずこれは皆さん方よくご存知のところですけれども、新規陽性者数の減少というのは、現在も続いていたと言った方がいいのかもしれません。ここ数日でございますけれども、横ばいないしはごく僅か増えているという状況がございます。これは、当県だけではなくて東京都も同様という状況がございます。従ってということがあり、これが僅かな上昇ではあるけれども、これがどのようになっていくのかというのは、非常に注目していくべきという意見が多く出されたところでございます。

それから入院のフェーズの問題でございますけれども、これは6月24日からということで全員が一致して認めるということでございました。ご案内の通り、入院は今、12.3パーセントの病床使用率ですし、重症に至っては、0.7パーセントということになっております。1人ということでございます。0という日もよく見られるという状況にあるというのが現在の状況です。もう1点、やはり重症化という人のもともと、コロナの重症と言えば、もともとというと、コロナ肺炎でございますので、コロナ肺炎があるのかないのか、これも知事の話にありましたけれども、コロナ肺炎ではなくということがあり、他の疾患があり、そしてコロナ陽性であった場合に、他の病気が重症であるという状況であって、決してコロナそのものによる重症ではないということ、これはどこでもそうだという、日本中そうだという意見が出されていたところでございます。

それからワクチンの問題についてはやはり一番、いろいろな意見が出たところでございます。ワクチンの4回目の接種というのは、ご案内の通り、重症化予防ということでのお話でございます。従って被接種者は、高リスク者ないしは高齢者ということにはなってはおります。しかしながらそれでいいのかどうかという問題でいろいろな意見が出て、そして知事の方から国の方に要望を出してもらうという形になったわけでございます。すなわち医療従事者は、高齢者等と、または高リスク者等と接触をする機会があるので、それを避けるためにも打つのは妥当ではないか、全員打つという意味合いはありませんけれども、少しでもそういう危険を持つ人たちには打ってもらいたいというようなお話がございました。

それからオーストラリアのお話も先ほどございましたけれども、オーストラリアがインフルエンザそれからコロナともに非常に感染が拡大をしているというお話がございました。そういうような状況があるので我が国ではどうすればいいのか、というお話がいろいろと出たところでございます。今までコロナばかりで、インフルエンザ全くなかった2年間がありました。その2年間なかったので、3年目になって今度、両方の感染が起こりうる可能性は十分オーストラリアから見てもあるであろうということから、どうなるのかということ、それのためには検査キットの十分不足はないような状況にあるのかとか、そういうようなお話もあったところでございます。ワクチンについては例年通りでもうすでに決定をいたしておりますので、それほど心配はないというふうに考えております。

それともう一つですけれども、これは当県で、当県でというより県の方でよくやっていただいているんですけども、ゲノム解析ですけれども、ゲノム解析について、非常に正確によくやっておられると、これはいつもなんですが、他県から来ている専門家の先生は必ずこれを評価するというような状況があり、引き続きこれは全国的にも使用したいので、やっていただきたいというようなお話がございました。それぐらいかと思います。以上で終わります。

知事

すいません。もう1点、ご報告があります。先ほど、金井先生の方からゲノム検査の話がございました。

若干報告がございますのは、ゲノム解析を行わせていただいたところ、現在埼玉県における株につきましてはオミクロン株のBA.2系統以降が100パーセントになっているというお話は以前させていただきましたが、埼玉県において、BA.5系統とBAの2系統の中でも、これまで見られてこなかったBAの2X、或いはBAの2の12の1が、それぞれゲノム検査の結果発見をされました。ただ、これにつきましても先生方のご意見をお伺いしたところ、これらの変異については今後BAの2の4とか、2の5等に発展していく可能性は大いにあるけれども、しかし、直ちにこれらが何らかの感染の状況を変えるというような状況にはなっていないので、そこは冷静に疫学調査をしながら、今後も引き続きウォッチをしていくべきといったご意見もいただいたところでございます。

(事務局から補足)

今知事からご報告ありましたように、BA.5というのが2人、それから2系統の中でアメリカの方で今主流の株になっているっていうことで警戒されていて、県内では見つかってなかったBA.2の株の一つで、BA.2.12.1という変異株が初めて県内で1例、いたことがわかりましたということです。

知事

ということをご報告をさせていただきます。私どもからは以上でございます。

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