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掲載日:2025年12月4日
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拠点保健所管内の主に新任期の保健師を対象にして「インテークの基本」~想像と創造~をテーマに、相談対応の入口である「インテーク」の基本を学び、顔の見える連携づくりや実践的な視点を養うことを目的に朝霞保健所と合同で研修を開催しました。保健所や管内市町から経験年数1~7年、母子保健・精神保健・感染症・難病・予防接種・がん検診など、多様な業務を担当する21名の保健師の参加がありました。 「インテークの基本」について菊池臨床心理オフィス 菊池礼子氏の講義の後、提示されたジェノグラムから誰のどんな困りごとや相談なのか等を個々で想像しまとめ、グループワークで共有、意見を出し合い、協力して事例を作成しました。どのグループも時間いっぱいまで意見を交わし、活発な議論が展開されました。
参加者アンケートからは、「他機関の方とのグループワークで、業務の違いや視点の広がりを実感できた」「同じジェノグラムでも、立場によって見えるものが違うと気づいた」「“インテーク”の意味を初めて深く理解できた」等の声が聞かれました。地域や所属が異なっていても保健師の専門性は共通していることに気づき互いの理解を深める機会となりました。
南部保健所 保健予防推進担当(2025.10)

当圏域では、新型コロナウイルス感染症への対応を機に、管内医療機関に所属する感染管理認定看護師と当所の連携が進み、地域の感染症対策を協働して推進してきました。感染管理認定看護師と当所感染症担当から構成される管内感染管理認定看護師連絡会議メンバー全員が役割分担を行い、新興感染症患者発生時対応訓練、感染症対策研修動画、高齢者福祉施設等職員向け感染症対策研修会等の各種取組を行っています。これにより、感染管理認定看護師と当所の連携体制の更なる強化や、地域の感染症対応力の向上に繋がっています。
本取組について、「保健所と感染管理認定看護師が連携した感染症対策」として、令和7年10月29日(水曜日)~31日(金曜日)に静岡県で開催された、第84回 日本公衆衛生学会総会で発表を行いました。
口演会場に入りきらない程多くの方々に発表を聞いていただくと共に、他自治体や企業から数多くの質問をいただき、本取組について、全国的にも関心が高いことを実感しました。
地域の感染症対応力の更なる向上を図るために、今後も管内の感染管理認定看護師と、情報連携や各種取組の協働企画等を継続的に行い、連携体制を強化、維持していきたいと考えています。
鴻巣保健所 保健予防推進担当(2025.10)
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日本赤十字看護大学さいたま看護学部の就職支援セミナーに、草加保健所に所属の新任期保健師と管理期保健師の2名が参加しました。
当日は、和気あいあいとした雰囲気の中で埼玉県の保健所に所属する保健師の活動の様子などについてお話ししました。事前に就職活動の進め方や埼玉県に就職を決めた理由などの御質問をいただいていたため、草加保健所内の新任期保健師に簡単なアンケートを実施し、その結果などを御紹介しました。
県と市町村の保健師活動の違い、就職前に保健師として備えておくべきことなど、会場でも様々な御質問をいただきました。学生の皆さんから率直な質問をいただき、改めて埼玉県保健師の魅力について振り返るきっかけになりました。
こうした就職支援セミナーのほか、埼玉県ではインターンシップ制度を設け、実際の埼玉県保健師の生の声を聞きその活動を体験していただく機会を提供しています。学生の皆様は、実習や試験勉強等でお忙しいことと思いますが、ぜひ埼玉県保健師の魅力に触れる機会を活用し、今後のキャリアプランに役立てていただければ幸いです。
草加保健所 保健予防推進担当(2025.11)

令和7年8月、県庁1Dayオープン・カンパニーが開催されました。
このイベントは、県庁の仕事に興味のある方を対象に、県庁ツアーや若手職員との職種別相談会を通じて、働く雰囲気を体感できるプログラムです。長期のインターンは難しいけれど、ちょっと覗いてみたい……そんな思いにも応えられる場となっています。
職種別相談会では「保健師って、おもしろい?」をテーマに、経歴や印象的なエピソードを交えながら、県保健師が活躍できるフィールドや研修制度を紹介しました。「病院での勤務経験は必要ですか?」「市町村保健師との違いは何ですか?」など多くの質問が寄せられ、特にワークライフバランスについては、現在子育て中であることをお伝えし、育休や時短勤務を利用しながら安心して働ける環境があることもお話しました。
保健師のやりがいは、多様な分野を結び、地域の息づかいそのものに寄り添いながら、健康の土台を築いていけることです。専門的な知識を軸に、県民一人ひとりの暮らしや思いに耳を澄ませ、健やかに生きる文化を紡いでいく。出会いのたびに新たな気づきがあり、言葉を交わすことで世界が少しずつ広がっていく。そのつながりを調和させ、未来へと手渡していく営みに、深い魅力があります。
オープン・カンパニーは、参加者にとって県庁を知る場であると同時に、私たちにとっても未来の担い手と向き合い、自らの仕事を振り返る貴重なひとときとなりました。
最後に「保健師って、おもしろい!」を共有し、参加者の皆さんの就職活動が実りあるものとなるようエールを送りました。
やがて同じ場所で、共に悩み、共に喜び、その瞬間を分かち合える、そんな再会を心から楽しみにしています。
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熊谷保健所では、地域保健と職域保健が連携し、働き盛り世代への効果的な対策を検討、実践することで県北地域の健康づくりの推進を図ることを目的に、本庄保健所と連携して「地域・職域連携推進に係る情報交換会」を開催しています。
本事業は、事業所、健康保険組合、労働基準監督署、地域産業保健センターなどの職域に係る関係機関と市町村や保健所の地域保健職員、大学教員にご参加いただき、様々なテーマで参加者が共に学び、情報交換を行う機会としています。
今年度は、すでに「喫煙対策」、「メンタルヘルス対策」、「生活習慣病対策」をテーマに3回開催し、毎回40人以上の方々にご参加いただいています。第3回の情報交換会では、事業所、健康保険組合、市町村それぞれの立場で取り組んでいる「生活習慣病予防対策」について発表していただき、情報交換を行いました。参加者からは、「企業と自治体がつながることのできる場があり素晴らしいと思った」、「行政での取組を(企業内で)情報提供できると感じた。」などの感想が寄せられました。11月には4回目の開催を予定しています。
事業実施に当たっては、保健師と管理栄養士が協力し、それぞれの得意分野とネットワークを生かしながら事業内容を検討しています。本事業を継続して実施することで、事業所が所在地の自治体職員に相談できる関係性の構築や事業所での健康教育の機会の創設に結び付くといった成果のほか、地域産業保健センターの活用促進につながっています。
地域・職域連携を進めるためには、地域特性に合わせた事業展開をしていくことが必要です。今後も検討を重ねながら事業を継続し、県北地域の健康寿命の延伸を目指していきたいと考えています。
熊谷保健所 保健予防推進担当(2025.9)

(画像:地域・職域連携推進に係る情報交換会のちらし)
南部保健所の長期療養児教室では、関係機関向けに、トピックスを学ぶ研修会を年2回開催しています。これまでに、きょうだい支援やグリーフ・サポートについて学んできました。
令和7年2月28日は、埼玉県立小児医療センター 地域連携・相談支援センターの方を講師にお招きし、「移行期医療」をテーマに研修を実施しました。
当所は蕨市・戸田市を管轄する保健所ですが、県民は川口市の社会資源も利用しており、生活圏や医療圏が広域にわたることから、日頃から川口市と連携して保健事業を行うこともあります。今回の研修会でも、蕨市・戸田市・川口市の関係機関の方々が集まり、活発な意見交換が行われました。
また、研修会の中では、当所の日頃の保健活動の報告に加え、第26回埼玉県健康福祉研究発表会に提出した医療的ケア児に関する2題についても紹介しました。
• 多職種と共に創るワクワクする在宅生活の支援~医療的ケア児と家族の外出を支えて~
• 医療的ケア児と家族の個(孤)を繋ぐ~記述式アンケートの言葉を紡いでエッセイ集へ~
このトピックスについて学ぶ研修会は、関係機関へのフィードバックや多職種での意見交換の場としても活用し、地域の課題を個人で抱え込まないネットワークづくりを心がけています。
今後も個別支援から地域課題をよくみて、つなぎ、うごかしていきたいと考えています。
南部保健所 保健予防推進担当(2025.2)

加須保健所では、管内感染管理認定看護師(以下、CNIC)の協力を得て、感染症対策に取り組んでいます。今年度の高齢者施設向け研修会は、CNICの皆さんとの協働により、顔の見える関係づくりを目指して、集合型で実施しました。
研修会では、講義後にグループディスカッションを行い、CNICの皆さんに各グループのファリシテーターとして入っていただきました。
グループディスカッションではとても活発に意見交換がされ、施設の感染対策で困っている事だけでなく、コロナ流行期に苦労された話などグループ内で共有し、共感し合う姿も多くみられました。
アンケートでは「グループにCNICがいて、直接話が聞けてよかった。」「他施設の対応方法や工夫が聞けて参考になった」「戦っている仲間がいると思うだけで楽しかった。」等の前向きな感想が多く聞かれました。
今後も、このような研修会等を通して、関係機関のつながりを強化し、地域の感染症対策の向上を目指していきたいと思います。
加須保健所 保健予防推進担当(2024.12)
秩父地域の住民の皆様に健康情報を効果的に伝えるため、令和6 年8 月22 日(木曜日)20 時からちちぶエフエムのラジオ番組「人生いきいき いきあうラジオ」に保健師が出演し、急増する梅毒についてお知らせしました。この取り組みは、地域の健康を守るための一環として、今回は梅毒の予防と早期発見に焦点を当てて行いました。
番組の冒頭では、秩父保健所がどのような業務を行っているかについても触れました。秩父保健所では、感染症対策、健康づくり・難病支援、食品・環境衛生管理、看護師免許等の受付や医療機関の開設届出など多岐にわたる業務を行っていることをお伝えし、間違えることの多い市町の保健センターとの違いについても説明しました。
番組の中で、保健師が梅毒の症状や感染経路、予防方法について詳しく説明しました。梅毒は、初期症状が軽微であるため、気づかないうちに進行することが多い病気です。このため、検査の重要性を強調しました。保健所では、無料匿名で検査を受けることができることも周知しました。
さらに、症状が進行する前に適切な治療を受けることで、重篤な合併症を防ぐことができることも説明しました。治療が遅れると心臓や神経系に深刻な影響を及ぼす可能性がありますが、早期に治療を受けることでこれらのリスクを減少させることができます。
番組には、精神保健福祉士も一緒に出演し、こころの健康に関する相談や、身近な方を自死で亡くされた方に向けた自助グループの取り組みについて紹介しました。精神保健福祉士は、精神障害を持つ方々やその家族を支援する専門職であり、こころの不安やストレスに対する相談も受け付けています。
今後も、秩父地域の健康を守るために、様々な方法で情報発信を続けていきます。ぜひご注目ください。


秩父保健所 保健予防推進担当(2024.9)
本庄保健所では今まで管内の保健師を中心とした研修を企画・運営してきましたが、昨年度の管内保健師との会議において、「窓口業務に関わる職員のスキル向上のための研修会を開催して欲しい」との要望を頂きました。実際に管内の関係機関では、近年、メンタルヘルスに課題を抱える住民の相談に対応する機会が職種に関わらず増加している現状があります。そこで、今年度は保健師の他、窓口業務に従事する事務職や保育士など様々な職種からの参加者を募り、相談対応の基本に関する研修会を行いました。
講師は、埼玉県立精神保健福祉センターの精神保健福祉士にお願いしました。地域における相談の特
徴と相談を受けるコツについて、実際の相談の流れをもとに学び、系統立てて客観的に分析し、支援の方針を考えていくことの重要性の理解が深まりました。
参加者からは、「自分自身の対応を振り返るきっかけとなったり、対応の工夫を知ることができ、すぐにでも日々の業務に活かせる」等の意見、また「産後うつについてもう少し聞きたい」等の要望がありました。
今回の研修会は、管内の新任職員の人材育成も兼ねているため、参加者の声を参考にし、今後も職種を問わず窓口業務に関わる職員を対象に、スキル向上につながる研修会を実施していくことで、管内全体の支援体制を強化していきたいと思います。
本庄保健所 保健予防推進担当 (2024.7)