平成30年 > 知事記者会見テキスト版 平成30年12月26日

ページ番号:143751

掲載日:2018年12月28日

ここから本文です。

知事記者会見テキスト版 平成30年12月26日

録画配信をみる

平成30年12月26日(水曜日)

知事発表
平成30年埼玉県10大ニュース、今年の漢字

平成30年埼玉県10大ニュース、今年の漢字(PDF:500KB)

知事

今日は、平成30年の埼玉県10大ニュースということで、私が選びました。スタッフの皆さんとともにですね、埼玉県の10大ニュース。

まず10番目からです。いいことでありませんでした。障害者雇用の水増し問題が国・地方で発覚をし、残念ながら埼玉県の教育局でも存在が明らかになって、現在、丁寧な調査と、今後どのようにして実際、障害者雇用を実現していくかということについて、検討してる最中であります。

9番目。設楽悠太選手が東京マラソンで16年ぶりに当時の日本記録を更新。残念ながらすぐ新記録が出てしまったと。16年ぶりに新記録が出たのですから、10年ぐらいは維持していただければよかったんですが、すぐに新記録がまた出たということで、残念でありました。でも記録の世界ですので、どんどん日々更新されるものだと思っています。再び設楽選手に、更に日本記録を更新していただきたいと思っています。

8番目。糖尿病重症化予防プログラムが政府の骨太方針に記載されまして、全国に横展開するような仕組みづくりが現在行われております。埼玉県と埼玉県医師会、日本医師会、三者が共同して糖尿病の重症化を防いでいこうと。御案内かもしれませんが、通常の糖尿病だと年間50万(円)ないし60万(円)ぐらいの費用だと言われていますが、いわゆる透析患者になっていくと、500万(円)を超えると言われております。もちろん単に費用だけの問題ではなくて、週に3日ほど5時間前後、ずっとベッドで適切な処理をしていかなければいけないということで、本人の精神的、肉体的、時間的負担というのも大変大きいものでありますので、まさに糖尿病を軽度でとどめられるかどうかということは、大変大きな課題になっておりますが、埼玉県のプログラムというものが極めて有力だということで、全国でそれを学ぶべきだというかたちで、わざわざ政府の骨太方針の中に記載されて、現在、全国に横展開している最中です。

7番目。ゆるキャラ®グランプリ2018で「カパル」(志木市)が初のグランプリを取りました。非常に人気のあった「ふっかちゃん」あるいは「はにぽん」ですら、2位で終わっていたということでありましたので、たまたま「はにぽん」の本庄市の吉田信解市長が、思わず私に埼玉県は2位が好きなんでしょうか、なんていう表現をされましたが、めでたく「カパル」が1位になったということで、やっと埼玉県、ゆるキャラの個体数が多いことでは日本一(後に「県」に訂正)でありますけども、日本一なかなかなれなかったということで今回日本一になったということで、7番目に挙げさせていただきました。

6番目。埼玉西武ライオンズが17回目のパ・リーグ優勝。そして浦和レッズが7回目の天皇杯優勝。やはり、こうした埼玉から発信するプロチームが野球であれ、あるいはサッカーであれ、全国に大きな発信をしていくというのは、埼玉の勢いを全国に知らしめるということで、6番目に挙げさせていただきました。なんと言っても、テレビに出る回数が圧倒的にやはり多いという事実は大変重要な要素だと思っております。

続いて5番目です。企業立地件数が企業誘致大作戦開始から累計1,000件を突破いたしました。今年の9月です。17年の1月からスタートしました企業誘致大作戦という形で現在展開しているところであります。これまで自然体で展開している頃には、全国のランキングでは大体毎年13位ぐらいから16位ぐらいの間だったのですが、改めて企業誘致大作戦というかたちで熱心に取り組んでいきましたら、5番目ぐらいから大体7、8番目ぐらいのところで推移することが多くなりました。やはり打ち込み次第では様々な成果がある。とりわけ、毎年2回ほど、関西方面でのアピールのために、企業誘致の説明会並びに近畿埼玉県人会に行きながら、同時にそれを活用しながら、企業誘致の勧誘等々行っているところが功を奏しているところであります。関西から来たところでは、いわゆる江崎グリコの関東全体というか東日本全体の仕切りをする北本グリコファクトリーでありますが、これは別会社という形で本社機能を北本に置くことによって、本社としての法人税また固定資産税等々が北本市並びに埼玉県に入ってくる。こういう形で、それ以外にも大変大きな企業が入っております。合計、この13年ぐらいの間に1兆5000億(後に「1兆6,000億円」に訂正)からの投資が行われておりまして、雇用の人数も3万人を超えるというかたちで、1兆5000億(後に「1兆6,000億円」に訂正)という数字を13年間で均していくと年間1,300(後に「1,200億円」に訂正)ぐらいの投資になる。県の投資額が毎年1,600億(円)ぐらいですので、それに準ずる投資になっているということですので、県のGDPを結果として押し上げていく力にもなっていると思っております。

4番目。県が育成した品種の「彩のきずな」が県産米としては26年ぶりの特Aを取得したということであります。これまでもおいしいお米だというふうなかたちで、「彩のかがやき」、「彩のきずな」などアピールしてきたところですけれども、最終的に特Aという評価をいただくことができた。つまり、食味において日本有数だということが、ここで証明されましたところであります。これからも、埼玉県のお米がおいしいことを県民の皆さん並びに全国的にアピールしていきたいと思っております。

3番目。SAITAMA出会いサポートセンターが結婚・婚活(応援)アワード2018自治体部門で第1位になりました。県、それから市町村、民間の皆さんで共同して、いわゆる婚活(後に「結婚支援」に訂正)をしていきましょうということで、SAITAMA出会いサポートセンターをつくり、アピールしましたところ、この内容の深さ、広さに関して、自治体部門では最高だという評価をいただいたところであります。少子化が進む中で一番の決め手は、やはり結婚する気持ちはあるけれども、なかなかいい出会いがないということが一番大きな原因になっているということでありますので、官の信用と民間の知恵を活かした合体としてのSAITAMA出会いサポートセンターが今後大きな注目を浴びて、多くの方々に御参加いただけるように、このこともしっかりアピールしていきたいと思っています。

2番目。来年度はラグビーワールドカップがアジアで初めて日本で初めて開催されますが、その開催地の一つに熊谷のラグビー場が決まっておりますが、このたびラグビーワールドカップの壮行試合、どこでも壮行試合をやるわけでありません。日本代表がやる壮行試合をあえて熊谷のラグビー場でやると。こういうビッグプレゼントがこのたび発表されたところであります。しかも、対戦相手があの南アフリカであります。「奇跡の逆転劇」、悪い言葉使っている人達もいます。「奇跡の番狂わせ」なんていう話もなかったわけではありませんが、我々はあくまで「奇跡の逆転劇」を演じた、あの南アフリカとの戦いを熊谷で再現するということができる。大変ありがたいことであります。9月20日から始まるラグビーのワールドカップ、その前の9月6日の日に壮行試合が埼玉県熊谷市、熊谷ラグビー場で開催されるというこのビッグプレゼントを年末にいただきました。来年の楽しみの一つです。

いよいよ1番目であります。やはり印象が深かったというのが、村岡桃佳選手の5つのメダルであります。平昌パラリンピックでの大変な活躍、これはやはり県民の誇りであると同時に、障害がある方もない方も含めて、大変勇気を与える、希望を与える、本当に大きな出来事だったと私たちは思っております。とりわけ困難な状況にある方々などにとっては、この村岡桃佳選手の活躍と、そして非常に明るい笑顔のすばらしい、すがすがしい態度というのでしょうか、行動に多くの方々が感動されたと思っております。そういう意味で平昌パラリンピックの村岡桃佳選手の活躍を10大ニュースの第1位に挙げさせていただいたところでございます。以上、平成30年の埼玉県10大ニュースを埼玉県として、選択をさせていただきました。

もう一つ、今年の漢字を出せと言われておりますが、これにしました。「勢」です。いろんな意味で埼玉県の勢いがあるということであります。いくつか10大ニュースの中にも入っておりました。企業誘致大作戦で1,000件を突破しました。糖尿病の重症化プログラムが国の骨太方針の中で取り上げていただきました。これも例のないことであります。一つのいわゆる医療政策などがわざわざ1件の医療政策の中身が骨太方針に取り上げられる。あるいはSAITAMA出会いサポートセンターの結婚・婚活(応援)アワード2018の自治体部門での表彰。また厚生労働省が3年おきに発表しております健康寿命。これで、埼玉県の男性が大躍進しました。前回、平成25年の21位が今回2位に上がりました。大躍進です。女性も34位から29位と順調な伸びを示しております。ゆるキャラグランプリで1位、全国ご当地うどんサミットで熊谷うどんがグランプリ。あるいは人口増加率全国第2位。あるいは、元々県民の所得、埼玉県若いこともあり、低かったこともありますが、この10年の数字が出てまいりました。県民所得の伸び額全国1位ということが分かりました。また、本社(転入超過)の数も相変わらず直近の10年間1位であります。また、スポーツでも申し上げました、平昌パラリンピックでの村岡選手の活躍。あるいはラグビーワールドカップでの今後の期待。埼玉西武ライオンズあるいは浦和レッズの優勝、また天皇杯(後に削除)。あるいは、設楽選手の東京マラソンでの16年ぶりの日本記録。また正月早々には埼玉県が47都道府県の駅伝で総合1位というかたちで、非常にいろんな場面で埼玉県が勢いを示しているところでありましたので、今年の漢字としてこの「勢」をしたためさせていただきました。以上です。

テレ玉

まず、今年の漢字に「勢」という字を選ばれました。埼玉県、毎年ですね、勢いというのを感じるようなことも多いと思いますが、特に今年に「勢」という字をしたためられたというのは、特に今年あえてその勢いというのを感じるところが多かったということなんでしょうか。その辺りいかがでしょうか。

知事

まず、スポーツでの部門が目立ったと思っています。今、申し上げましたように、正月早々47都道府県の駅伝で1位。やはり、1位というのは気持ちがいいという感じがします。その後、その最終ランナーであった設楽さんが東京マラソンでも16年ぶりの日本記録の更新と。そういう勢いを次から次に。それで、あの平昌オリンピック(・パラリンピック)の感動の大きな渦の中心に座っておられたのが、やはり村岡桃佳さん。深谷市出身、埼玉県ということで、やはり年度当初の1月から3月まで、このイメージというのが強力ですね。最終的にも、浦和レッズが締めるというのでしょうか。若干グズグズしてた部分も無きにしも非ずですが、最後は締めたよと。こんな感じで、しかも最後にプレゼントで、ラグビーワールドカップ壮行試合が東京ではなく、横浜でもなく、この埼玉、熊谷ラグビー場で。しかも南アフリカ戦というビッグなゲームが設定されてるということも、やはり年末にまた印象づけたというかたちで、割とスポーツで年初、それから年末というところで感じさせていただきましたので、そういう意味での勢いを特にスポーツの部分で感じました。

テレ玉

埼玉県の10大ニュース、かなりいいものがたくさん並びましたけれども、逆に今年積み残した課題というのは、どんなものがあると考えてますか。

知事

10大ニュースの最後に、入れさせていただきました。たまたま独立委員会であります教育局ではありますけれども、しかし大枠ではやっぱり埼玉県ですので、とりわけ教育委員の任命責任者であります私の関わっているところもありますので、埼玉県、県庁本体は、きちっとした障害者雇用を行っておったんですが、結果として教育の部分では難しいことは難しい。しかし、現実には水増しがあったということですので、これはあってはならないことであったと。いろんな解釈の仕方もあったのかもしれませんが、しかし拡大解釈であったことは間違いない。これは良くないことだということだと私は思っております。こういったところは、やはり障害者の方々が、本当に気持ちよく社会の構成員として、その自らの能力や意欲を発揮できるような社会。障害者だけではありません。生活困窮者も含めて課題がたくさん出ております。これは埼玉県だけではありませんが、日本全国の問題だと思っています。渋沢栄一翁も言っておられます。国家が富めれば富むほどいわゆる、渋沢栄一翁は貧民という言葉使っておられます、貧乏な方が増えるのは社会的実験の結果だと。もう既に世界各国で社会的な実験として、富が増せば増すほど逆に貧困の状態に陥る人が増えるんだと。こういうことを言って、実はそれを是正するのが社会の重要な役割なんだと。とりわけ、リーダーの重要な役割だというようなことを述べておられて、今日の状況をまさに看破しておられると。こんなふうに私は思っております。どんな境遇の人にも、希望が持てるような社会を作るという、どんな人にもチャンスがあるという社会を作るということは、今、埼玉県だけではなくて、日本社会の積み残している大きな課題ではないかなというふうに思っています。埼玉県も生活保護の子供たちの学習指導だとか、学習支援とか、生活支援だとか、いろんなことやってますが、それで100パーセント救っているわけでも何でもありません。まだほんのわずかの方々を救っているだけですので、できるだけそうした困難な状況にある方々を希望に持てるような社会を作るような仕掛けをたくさん作って、なおかつ実体ができるように。これも県だけではできません。市町村あるいは民間の方々の力が必要ですので、これからもそうした部分は、しっかり打ち込んでいかなければと思っております。

ページの先頭へ戻る

幹事社質問
国の来年度予算案について

テレ玉

政府は今月21日、閣議で一般会計の総額が101兆4,600億円となる来年度予算案を決定しました。社会保障費と防衛費がともに過去最大となるほか、消費増税に伴うポイント還元制度などが盛り込まれ、歳出の規模が初めて100兆円を超えましたが、これについて知事の御所見をお伺いします。

知事

全体として、消費税の引上げは、やはり将来に渡っての社会保障制度の安定のために安定財源が必要だということで、一定程度やむを得ないのかなというふうに思っております。法人税などは景気がいい時は伸びますけれども、景気悪くなると一気に下がったりしますので、消費税は比較的景気の動向と関係なく安定的に入っていくという財源ですので、この部分をしっかり押さえておきたいという考え方には、基本的に私も同意をいたします。なおかつ、前回の消費税率5パーセントから8パーセントに上げた後、長く消費不況が続きました。今回その反省に立って、消費税引上げに伴う消費の冷え込みなどに対応した対策が相当打ち込まれているので、この効果を是非期待したいというふうに思っております。我々地方団体、地方6団体、知事会を含めた地方6団体からすると今回の予算、地方財政にとっては大変高い評価をしていい中身だったのかなというふうに思っております。基本的には、地方の一般財源総額は例年よりも多く予算上の措置をしていただきました。それから、いわゆるとりあえず国もお金がないからお宅で代わりにお金借りといてくれという臨時財政対策債、私どもの借金でも何でもないのに、国の借金の肩代わりをさせられているこの臨時財政対策債の額も7,000億(円)減らすと、全体でですね。もうこれも正常化に向かう道筋の一里塚になっている。基本的には、臨時財政対策債というのはなくすべきだというのが当たり前の世界です。国の借金を付け替えを地方にさせるというのは問題な話ですので、これもできるだけ早く解消する。そのために、とりあえず来年度の予算の中では7,000億(円)、臨財債を減らしていると。この額も最近では最も(後に削除)多い金額になっていること。それから、幼児教育の無償化。御案内のとおり、比較的若い世代の方々が所得が低いことは、はっきりしておりますので、若い世代の方々を支援するというこの考え方で反対する人はいないと思っています。ただ市長会などが心配したように、保育士の確保ができるのかとか、あるいは園、施設の質の確保ができるのかという課題についてはまだ宿題が残ったものですので、早急にこうしたところを詰めていかなければならないというふうに思っています。また、我々が今、事前復興復旧という考え方を政府にアピールしております。知事会が言い始めたことです。何のことだと思われると思いますが、要は当然、減災を意識しなくてはいけないとか、そして防災だという話もありますけれども、事が起こったときに復旧しやすいようにとか、復興しやすいようにという考え方をあらかじめ入れておけば、早く復旧もできれば復興もできる。それから費用も安くつく。そういう考え方をもっと盛り込んでいくべきだと。例えば、東京ガスなどが今、配管は全部、正式な物質の名前私うまく言えませんが、やわらかいゴムとプラスチックみたいなものなんですね。だから、割れない、折れない、外れないと。したがって、どんな地震があろうとも、配管が崩れることはないと。したがって復旧が早いと。そういう仕掛けになっているわけです。そういう基本的な枠組みを今後、公共インフラを作っていく場合、あるいは公共インフラのソフトを作っていく場合、そのことを意識してやっていくべきだと。こういったことについても、まだまだ事前復興とか事前復旧という考え方が政府の中に入っているわけでありませんが、少なくとも防災、震災対策に関しては、かなり強力な予算の枠組みもしていただいておることなども考えると、今回の予算は評価、非常にしていいのではないかというふうに思っております。ただ1点だけ生意気なことを申し上げれば、やはり財政規律と将来の社会保障制度を、どう持続可能な制度にしていくかということについてのシナリオを早く出さないとずるずると借金を重ねていったり、あるいは社会保障制度がいつまでも不安定なものになっていくという、要するにお金が足りない状態がずっと続いていくと。そういう形になるんじゃないかと思っていますので、この部分は早く国の方には、相当見識の高い多くの方々がおられるはずですから、結集して早くシナリオを用意をする。国民的な理解をしっかりして、そうした部分での立て直しもやはりしていかなければいけないというふうに思っています。以上ですね。

テレ玉

消費増税に伴うポイント還元制度のことについて伺いたいんですが、今月20日に小売業界3団体が再検討を求める要望書を政府に提出してますけれども、このポイント還元についてというのは賛否あると思いますけど、今のお話伺ってると知事は評価をされてるということなんですよね。

知事

そうですね。課題はあります、もちろん。例えばキャッシュレス、カード化に関してですけれども、大手のデパートなどでは1、2パーセントの手数料ですけれども、個人商店だと5パーセントになっていると。こんなもので皆さんがキャッシュレス化ができるのかという話になってきますが、それは難しい話でしょうということですから。これは、日本全体の商工会議所連合会、商工会連合会あるいは商店街連合会、こういったところが結集して、そういったところに加盟してる人たちは、ちゃんと大手のデパートやそういったところと同じような枠組みにするとか、そういう工夫しないと本当のキャッシュレス化はできないし、ポイント還元も実態的にしにくい。制度は用意しても実態としてそれは実現しにくい。こんなふうに思っています。

ページの先頭へ戻る

その他の質問
水道法の改正について

埼玉

水道法の改正についてお聞きしたいんですが、今回自治体が水道事業の運営権を民間に委託するセッション方式の導入というのを促進する水道法改正案が成立しましたが、それについての知事の受け止めとですね、県としての今後のスタンスをどうしていくかとか導入していくのか、その辺を含めて何かお考えがあればお聞かせください。

知事

この法改正に関しては、まだ十分理解が進んでないというふうに思っております。いろんな選択肢がありますよというかたちであります。ただ、基本的には今まで民間がなぜ水道事業や、あるいは下水道事業をやらなかったかということを根本的に考えていただければ分かると思います。すごいインフラにお金がかかって、利益が出にくい構造を持っております、基本的に。したがって、税金の枠組みの中でカバーしたりしているのが実態です。まさに公共下水道、公共上水道という形であるわけです。しかし、それで非常に小さな自治体になればなるほど、水道事業などが赤字に陥ってますので、民間で引き受けてくれるところがあれば、運営できるところがあれば、それをやってもいいですよと。ただし、厚生労働大臣などの厳格な審査を経て、一定程度の中身がないと難しい。簡単に、「はい、そうですか」というわけにはなかなかいかない。しかも、本当に受け入れることができるところというのは本当にたくさんあるのかなというと、私に言わせるとあんまりないと思います。元々公共上水道であり、下水道ですから。技術者は官が持ってるんです。民はあんまり持っていないんです元々。もちろん水処理なんかの専門事業者などがないわけではありません。でも極めて少ない。そういう状態でいわんや水道事業など、民がやってるところは基本的にないわけです。むしろ検針であるとか、料金徴収であるとか、こういったところを得意とするところはたくさんあって、実際そういったところにはもう民間委託をしたりしてます。公務員の人は徴収業務苦手ですよね。性格優しいですから。そういう外部委託できる部分はもう既にやったりしています。全体としての水道事業であるとか下水道事業を、運営権をお渡しすると。しかしこの運営権をお渡しするからといって全て渡すわけではなくて、当然条例などで料金の設定などの幅を自治体が決めることができる。そういった経営の制限も受ける。あるいは地震とか災害とかの時には、当然自治体は全体としての総指揮権を持たないことには、本当の意味での県民あるいは市町村民を救うことはできませんので、そういった全体の指揮権は握ったままですので、結構厄介なところがあるので、私が見るところそんなに魅力的なものではないんじゃないかなと思っております。ただそうしたノウハウを民間でお持ちの方々が参入されて、よりレベルの高い運営を行っていただくチャンスがあるということは、否定するものではもちろんありません。埼玉県的には、当面コンセッション方式などの導入は考えておりません。丁寧な事業を展開して、市町村などの事業もしっかりカバーしながらできるだけ長寿命化して、なおかつ料金の課題についても全く引き上げなんかできないというようなことはできないと思いますが、できるだけ負担を軽くするかたちの中で、今後もぎりぎりまで対応していきたいと思っております。

埼玉

現在のところ、県内の市町村でセッション方式を導入してるというか…

知事

今ちょっと具体的に相談もないし、情報ありません。

ページの先頭へ戻る

外国人材の受入れについて

東京

外国人材の受け入れについて伺います。昨日共生のための総合的対応策を閣議決定されましたが、日本語教育の充実や行政サービスの多言語化など県が関わることも幾つかあるかと思うんですけれども、知事はどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

知事

企業側のニーズ、人材不足というこの1点に割と真剣に取り組まれたということは、それはそれで分かる部分、理解できる部分はありますが、実際お住まいになる場合、その居住環境や生活の環境、教育も含めて、こういったところまで深く研究された感じはあまりしません。したがって、例えば地方公聴会があったわけでもありません。我々自治体の関係者が呼ばれたわけでもありません。当然、子供たちが生まれたり、あるいは子供を連れてこられる場合だってあるかもしれません。こういう場合、例えば今(県内の外国人労働者で)一番多いのは中国人。2番目はベトナム人。(3番目はフィリピン人。4番目はブラジル人。)3番目(後に「5番目」に訂正)はネパール人と。中国語の日本語学校は結構ありますけども、ベトナム語はあまりありません。ネパール語はほぼない。では、こういった人たちのお世話をするネパール語の分かる教師、ネパール語の分かる生活の窓口の人たち。全く皆無の状態になってるわけですね。そういった人たちをどう確保するかというのは実は大事な課題なんです。こうしたところがちょっと棚の上に置かれたままになってるというのが、私たちが注文付けたい部分です。本気でここの部分を考えていかないと、後でマイナスが出る部分だって出ますよということですので、私たちもどういうかたちで迎え入れられるのかということについてシミュレーションもやっておりません。もう少し政府の方とも打ち合わせもしていかなくてはいけないと思ってます。とりわけ市町村の窓口が大変になっていくと思います。また市町村の窓口に対して、私たちも的確にアドバイスもしなくてはいけないと思っておりますので、しっかりその辺は今後詰めなければいけない課題として、向き合っていきたいと思っています。

東京

先日の会見で今おっしゃった地方との関わりの部分をもう少ししっかり議論して欲しいということもおっしゃってましたけれども、今のところそれが十分にされていないという…

知事

ほぼゼロに近いと思ってます。

東京

今もゼロに近い。

知事

はい。

ページの先頭へ戻る

埼玉りそな銀行の「女性が輝く先進企業表彰」内閣総理大臣表彰について

埼玉

先日埼玉りそな銀行が内閣府が実施する女性が輝く先進企業表彰の内閣総理大臣表彰を受けられましたけれども、県はこれまでウーマノミクスプロジェクトに取り組んできましたが、改めて埼玉りそな銀行は県内企業で初めてこの賞を受賞したことへの受け止め・感想をお願いします。

知事

政府は26年度からこの制度をつくって表彰されて、毎年内閣総理大臣賞が2社ずつですので、今回で10社目。9社目と10社目に入ってると。数多ある日本の企業の中で埼玉りそな銀行が10社以内の女性が輝く企業として評価されたということは、埼玉県のリーディングカンパニーであることは間違いないんですが、埼玉県のレベルもそこそこなものでないと、当然そういったこともないわけですので、大変埼玉りそな銀行のそうした評価は県としてのウーマノミクスはじめ、まさに女性の活躍する職場づくりなどの多様な働き方などを一貫して追求してきた埼玉県としても嬉しい話です。こういう機会ですので、埼玉りそな銀行の多様な女性の働き方などをやはりもっと私たちも学んで、できれば県の政策の中でアピールをさせていただいて、それぞれの企業のやり方がありますので、全部埼玉りそな銀行のやり方がいいかどうかはまた別として、やはり優れた部分を学ぶという、そういうことは、県庁もそうなんですけど、県庁も学ばなきゃいけませんし、他の企業についても、あるいは団体についても学んでいただけるような、何かアピールの仕方を少し考えなければと思っています。

ページの先頭へ戻る

知事選について(1)

読売

来年の知事選について伺います。明日、町村会がですね、知事に対して出馬の要請を行うというふうに聞いていますけども、現時点ですね知事の出馬に対する考え方についてお聞かせください。

知事

何かそういうニュースを聞いております。私の考え方ですけど、8月末日までが任期になっております。いわんや、これから予算編成作業、それからまた2月3月の重要な議会、そしてまた3月4月はまさに市町村長さんも含めた、県議会議員・市町村議会の統一地方選挙。こういう重要な時期に、自分自身がどうするこうするということは考える余裕もなく、まさに予算編成、県民のための予算編成をどうする。そして、議会の皆さんからいろんな御指摘を受けながらしっかり対応していく。そしてこちらが幾らか楽になった時には、逆に議員の皆さんたちはいわば大忙し。また市町村長の中にも選挙のある方々もおられますので。そういう一段落した時に、自分の身の振り方はしっかり出そうと思っています。

読売

そうすると進退についての表明っていうのは、いつ頃になりそうでしょうか。

知事

それはちょっとまだ分かりません。どの程度で物事が落ち着くのか、全く分かりません。ただ、統一地方選後ということだけ申し上げております。

毎日

統一地方選後っていうのはイメージとして、4月の21日で終わると思うんですが…

知事

一般的には4月なんでしょうね。ただ、いろんな整理もあるかもしれませんので、ひょっとしたら。忙しいですので結構。5月の連休後の方が都合がいいな、なんてことはあるかもしれません。どんなに悪くても、それで5月の連休イベントもそこそこありますけど、少しは隙間があるでしょうから、その隙間で結論をしっかり出すということもあるかもしれません。

毎日

連休後もあり得るというような…

知事

それはあるかもしれません。最悪ね。一応4月と言ってますので、できるだけ4月にと思ってます。

産経

町村会がそうやって出馬要請をしようと、出て欲しいって言ってくださってること自体に関してはどういうふうに受けとめてますか。

知事

無視されるよりはそれはありがたいでしょう。評価していただいてるということですから。ただ、やや何ていうのでしょうか。気ぜわしい。そんなふうに思っています。

ページの先頭へ戻る

統一地方選について(1)

東京

統一選の件なんですけれども、以前の会見で統一選のスタンスの質問が出て、そのときは何も考えていないということでしたけど、今の段階では統一選に関して、政治団体を支援するだとかそういったお考えはありますでしょうか。

知事

何も考えておりません。ただ支援の要請があれば、現職優先主義の中で様々な支援をさせていただきたいと思ってます。

ページの先頭へ戻る

暑さ対策について

産経

最初の10大ニュースというか振り返りの関係に戻っちゃうんですけども、今年、平成最後の夏ということで、災害レベルの猛暑っていうのが話題になって、その中で熊谷市が41.1度で最高気温出したのですけれども、その受け止めと、暑さに対する対策について、来年以降も埼玉県の暑さっていうのは続いていくと思うんですけども、それについて考えているところがあれば…

知事

熊谷市がまた改めて最高温度を記録した。これはまた自然界の出来事ですのでどうにもならない部分があるかと思っています。基本的にはですね。ただし、災害並みの酷暑というふうなことをよく言われております。このことは、やはりできるだけ避けなければいけない。これやはりムーブメントとして県民運動にしていくべきだと思っています。具体的には、やはり暑さ対策のイロハというのはやはりありますので、例えば一番暑い時には外に出ないとか、クーラーなどは上手に使うとかですね。また緑のカーテンなどいわゆる植栽とかを努力して、少しでもやわらげる努力をすると、幾つかやはりそういう方策がありますので、こういったところを、とりわけ高齢者の皆さんたちと、また体が十分強くない小学生以下の幼児っていうんでしょうか。子供たち児童などに徹底して行っていくように、関係の機関の皆さんたちに、ある程度をしっかりやっていかなければいけないのかなと思っています。現在もそうした取り組みもやっていただいてるところですが、時期・タイミングに応じてそうしたアピールをしっかりやっていきたいと思っています。

ページの先頭へ戻る

知事選について(2)

読売

知事選に戻るんですけども、先程4月中には出馬の態度を決めたいというふうにおっしゃってましたけども、そうすると平成のうちには、元号が変わる前には何かしらの態度を表明したいということでよろしいでしょうか。

知事

元号のことは考えてなかったですね。要するに皆さんが忙しい騒がしいときに自分のことをとやかく言うべきではない。いわんや2月3月議会、あるいはまた予算編成の時にとやかく言うものではないというのが自分の考え方でありますので、一定程度そうした一つの大きなイベントが片付けば、自分のことについても物を言ってもいいのかなと思っているだけで、年号のことまではあんまり気にしていません。

ページの先頭へ戻る

統一地方選について(2)

テレ玉

県議選の関連なんですが、県民会議の鈴木正人代表が次の県議選に出馬しない意向を示していますが、それに関しての知事の受け止めっていうのを伺えますでしょうか。

知事

残念ですね。彼も有能ですし、立派なリーダーシップを執っておられましたので残念ですが、政治を熱心にやっておられて。やや、我々この稼業は、社会を明るくする運動をやっているんですけれども、家庭を暗くする傾向もありましてね、正直言って。そういう蓄積の中で、御両親などの介護をする必要性。要するに、今までは自分自身がやりたいことを最大限にやっていくための支援を家族から受けていたと。今度は逆に自分が家族を支援する番だと。そういう判断を最終的にされたということですので、これはこれで立派なことではないかなと思います。

テレ玉

前回の県議選では、知事が応援団長を務めていましたけども、プロジェクトせんたくを引っ張る立場にあったわけですが、そういった意味で、親知事派と言うのでしょうか、その議員を失うということは大きい意味があるのではないかというふうに思うのですが、そのあたりはいかがでしょうか。

知事

まあ私はあっさりしてますので、ある意味では議院内閣制ではありませんので。時としては、比較的自分に近い方でも痛烈な批判をされたり、物を申すというのは大事なことだと思っています。まさに二元代表制というのは、通常で言う議院内閣制の与党野党というものではないと思っています。ある意味では議会全体は比較的野党的存在だと私は思っているところです。そういう思いがないと、二元代表制の意味がないと思っています。知事べったりだとか、市長べったりだとかいうような、そういったものは良くないと思っています。

ページの先頭へ戻る

(終)

お問い合わせ

知事直轄 報道長  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 本庁舎1階

ファックス:048-830-0029

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?