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ページ番号:174422

掲載日:2020年3月31日

令和2年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(安藤友貴議員)

トイレトレーラー・トイレカーの導入推進について

Q   安藤友貴  議員(公明

東日本大震災から間もなく9年の月日がたちます。これまで数多くの災害に見舞われた日本でしたが、その災害で何に困り、何が必要であったかの情報は数多く残っており、これからの災害対策に結び付けていかなくてはなりません。
その中でも、避難所におけるトイレ問題は毎回クローズアップされます。私もあの阪神・淡路大震災の被災者で「一番困ったことは何か」と聞かれれば、「トイレ問題」と真っ先に答えます。これまでの大災害においてライフラインは、電気、ガス、水道の順番で復旧しており、水洗トイレが使えるようになるのは時間を要します。阪神・淡路大震災では、あの「トイレパニック」という言葉が出るくらい衛生面にも問題が出ました。トイレに行きたくないために我慢して、体調を崩された方もいらっしゃいます。仮設トイレが設置されても、子供たちが怖がったり、「夜は暗くて不安だ」という声もあります。
その問題を払拭するために、各自治体で移動型のトイレ、いわゆる「トイレトレーラー」の導入検討が進んでおります。そして、この移動式トイレを導入した自治体が災害に助け合う仕組みを一般社団法人助けあいジャパンが主導して、ネットワークを構築しております。
一例として、トイレトレーラーを先駆け導入した静岡県富士市は、平成30年7月の西日本豪雨において、岡山県倉敷市までトイレトレーラーを派遣いたしました。避難された皆様からは「とにかくきれいで明るく、衛生的だ」と、高い評価を受けたそうです。また、お子さんの授乳もこの中で行われたそうです。写真をお見せいたします。このようにトイレがトレーラー型でありまして、普通のトイレと同じような部屋が四つありますね。このように衛生的で、部屋が四つ個室になっており、普通のトイレと何ら変わりはありません。
その後、この派遣を受けた倉敷市は、高い評価が皆様からあったため、このトイレトレーラーの導入を決めたそうであります。
先月、同じく移動式トイレを導入している静岡県藤枝市に視察に行ってまいりました。藤枝市は「トイレカー」といい、車と一体型になっている製品であります。トイレトレーラーと同じく、四つの洋式トイレが個室となっており、清潔で明るく、普段のトイレと何ら変わりはありません。太陽光も設置しており、夜間などの照明はここで賄えるということであります。
災害のない平時のときでも、消防団の出初め式や市のお祭りをはじめ、各種様々なイベント会場に使用することもできます。車両にペイントすることで広報にも使えます。1台おおむね約1,500万円ですが、国の緊急防災・減災事業債が活用できます。そして、市町村に対して県が財政支援することで、市町村としても導入を検討できるはずです。トイレトレーラーの導入に関して、静岡県では県単独で総額3分の1の補助を市町村に行っております。本県として導入を進めるために、支援制度の創設を行い、トイレトレーラーの導入を推進していくべきと考えますが、いかがでしょうか。危機管理防災部長にお聞きいたします。

A   森尾博之   危機管理防災部長

これまでの大規模災害で、不衛生なトイレを利用したくないために水分や食事を控えた結果、栄養状態の悪化や脱水症状、エコノミークラス症候群など健康を害する事例が報告されています。
避難者の健康や避難所の衛生環境を確保する上で災害時のトイレ対策は大変重要でございます。
そのため、県と市町村では仮設トイレや組立式の簡易トイレ、使い捨て携帯トイレの備蓄とともに、衛生的に利用できるマンホールトイレの整備を進めているところでございます。
大きな災害が相次いで発生している中、避難者数や避難所設備などの様々な状況に対応できるよう、災害用トイレの充実にさらに取り組んでいく必要があると考えております。
議員お話しのトイレトレーラーやトイレカーは、平時における保管場所の確保や維持管理が必要となりますが、災害時には迅速に避難所に駆けつけ、ライフラインの復旧状況などに関わりなく日常に近いトイレを提供できるメリットがあります。
平成30年8月に内閣府が取りまとめた避難所の生活環境に関する報告書によりますと、避難直後の避難所環境として飲料水、食料に次いでトイレに強いニーズがあるとされています。
今後、トイレトレーラーやトイレカーを活用している自治体の事例を調査し、県内でどのように導入を進めていけるか、避難所を運営する市町村とともに検討してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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