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掲載日:2023年12月1日

平成29年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(杉島理一郎議員)

 基金事業と地方創生応援税制への取組について

Q 杉島理一郎議員(自民

まずもって、ふるさと納税は、納税ではなく寄附であることを確認しておきたいと思います。
本県へのふるさと納税は、県の6つの基金で受け入れており、昨年度で277件、1,869万1,000円の寄附をいただきましたが、本県の規模からすると少し少ないのではないかと感じております。そこで、まずはふるさと納税としての基金を増やすために県としてはどのような取組を行っているのか、その成果はどうなったのか、お伺いをいたします。
また、全国的には32の都道府県でふるさと納税者に対して広報紙や特産品を送付しております。これは、返礼品で寄附をあおる目的ではなく、特産品やパンフレットをお送りして、更に様々な形で県を応援していただきたいという当たり前の経営感覚であります。
一方、本県では返礼品は設けず、基金を持つ各部局が個別に感謝状を送っているだけであります。埼玉県に思いを寄せてくださる篤志家に対して、観光や購買など消費者としても応援していただくような流れを作るために、本県も返礼品や広報紙の送付を検討すべきだと考えますが、見解を伺います。
次に、6つの基金事業の在り方について伺います。
NPO基金やシラコバト基金では、受け入れた寄附を原資の一部として、県内の団体に対して助成事業を行っており、すばらしい活用方法だと思います。しかしながら、寄附者が直接的にその事業を選択できないという点が課題であると感じています。
その点、教育環境整備基金は、寄附先の学校が何に幾ら必要かという資金の使い道を事前に提示して寄附を募る仕組みになっており、望ましい形だと思います。しかしながら、ホームページから個別具体の事業選択にたどり着くまで困難な点が課題であると感じております。そこで、本県のふるさと納税の受入れにおいて、寄附者がインターネットで寄附先の事業を分かりやすく選んで、簡単に寄附ができるようなシステムの構築ができないか伺います。
また、6つの基金事業はそれぞれの所管課が運営をしておりますが、ふるさと納税として受け入れている以上、寄附の募集に係るPRや受入事務、感謝状や返礼品の在り方など、一体的な取組や統一的な運用が必要ではないかと考えますが、基金事業の制度設計の見直しについて、見解を伺います。
次に、地方創生応援税制いわゆる企業版ふるさと納税についての取組状況についてお伺いいたします。
ふるさと納税のスキームとは違い、地方創生応援税制は、寄附を受け入れたい自治体が、まち・ひと・しごと創生寄附活用事業を企画立案した上で、事前に相手の企業の内諾を得なければなりません。その後、内閣府からその計画の認定を受けて、初めて寄附の受入れが可能となるものであります。昨年8月の制度開始以来、5回の認定作業が行われ、都道府県で79件、市町村で308件が採択をされています。本県では、市町村で6件、県としてはまだ実績がなく、もっと積極的に取り組むべきだと考えます。
そこで、本県にゆかりがあって他県に本社があるという、この制度の対象となり得る企業は何社くらいあるのか、今まで交渉した実績はあるのか、お伺いします。また、寄附活用事業の企画立案は行っているのか、併せて伺います。
ちなみに、私なら、自民党県議団が推し進めるSociety5.0に向けた県西部地域への未来産業集積による産業振興と絡めて、企業誘致とセットで寄附活用事業の立案をしたいと考えますが、本県としてはどのようなものが望ましいと考えているのか、見解を伺います。

A 砂川裕紀   企画財政部長

まず、ふるさと納税としての基金への寄附を増やすための取組と成果についてでございます。
本県では、県の取組に賛同していただける方を募るため、県のふるさと納税のホームページにおいて、彩の国みどりの基金をはじめとする6つの基金について概要や取組内容を掲載しております。
また、それぞれの担当部局でイベント等におけるリーフレットの配布などにより寄附の呼びかけを行っております。
ふるさと納税が始まった平成20年度から平成28年度までの寄附受入の累計は、2,159件、1億2,915万円でございます。
このうち、例えば、彩の国みどりの基金では、寄附金を活用し、8,980ヘクタールの森林の整備や保全などを行わせていただきました。
次に、本県が返礼品等を送っていない理由についてでございます。
ふるさと納税は、ふるさとの様々な取組を応援する納税者の気持ちと当該自治体を橋渡しし、支え合うことを目的としております。
このようなふるさと納税の趣旨を踏まえ、本県では感謝の気持ちとしての感謝状にとどめているところでございます。
次に、返礼品や広報誌の送付の検討についてでございます。
ふるさと納税制度が健全に活用されるためには、埼玉県を応援したいと思っていただける方を増やすことが重要であると考えております。
今後、感謝の気持ちを表す返礼品や広報誌の送付なども含め、本県の取組や魅力を広くPRする手法を関係部局とともに検討してまいります。
次に、インターネットで簡単に寄附ができるシステムの構築についてでございます。
インターネットを通じて全国から寄附を募ることは、埼玉県を応援していただく方を増やすという面から効果的であり、現在、インターネットでの寄附金収納の導入に向けて準備を進めております。
導入に当たっては、議員御指摘のように同一の画面で寄附先の基金や大まかな事業の選択ができるように利便性の向上も図ってまいります。
次に、一体的な取組など基金事業の制度設計の見直しについてでございます。
現状では、県のふるさと納税のホームページにおいて、6つの基金を統一的にPRしております。
今後は、インターネットの活用や寄附のお礼など、さらに本県に興味を持っていただけるような統一的な仕組を検討し、皆様から応援されるふるさと納税になるよう見直しを行ってまいります。
次に、地方創生応援税制、いわゆる企業版ふるさと納税の取組状況についてでございます。その中で、制度の対象となり得る企業は何社くらいあるのかでございます。
本県にゆかりのある企業として、県内に工場を新設した県外企業などが考えられます。
例えば最近5年間に工場等を立地した県外企業は約180社ありますが、県内にあるだけでは寄附に結び付かないのが現実です。
創業者が本県出身であったり、寄附の対象事業が経営方針に合致するなど様々な要素を満たす必要がございます。
このような条件を勘案して本年度は寄附の可能性がある企業を約30社リストアップし、これまで12社に働きかけを行ってまいりました。
社会貢献に意欲的な企業であっても、経営方針などの条件に合致しなければ寄附には至らないため、今後も企業と丁寧に交渉を重ねてまいります。
次に、どのような寄附活用事業が望ましいかでございます。
現時点ではオリンピック・パラリンピック関連事業や人材育成を中心に企画立案を進めておりますが、交渉の中で企業側から新たな分野の事業を提案されることもございます。
議員からは企業誘致と連動した事業の御提案をいただきました。
皆様の御提案を参考に事業を練り上げ、寄附を通じて企業の力を取り込み、埼玉を元気にする事業の財源として有効活用できるよう努めてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

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