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発表日:2026年3月11日16時
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部局名:教育局教育総務部
課所名:文化財・博物館課
担当名:指定文化財担当
担当者名:町田
内線電話番号:6981
直通電話番号:0488306981
Email:指定文化財担当
埼玉県教育委員会では、埼玉県文化財保護審議会(会長:菊池健策)の答申を受け、3月11日(水曜日)開催の教育委員会において、県指定文化財の新規指定3件、追加指定1件、追加指定及び指定名称の変更1件、指定解除2件について審議し、これを決定しました。3月17日(火曜日)の県報告示により、正式に指定となります。これにより、県指定有形文化財は計350件、無形民俗文化財は計52件、天然記念物は計88件となり、県指定等文化財の件数は合計741件となります。
| 種別(種類) | 名称及び員数 | 所有者 | 所在地 |
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有形文化財(建造物) |
永府門樋(えいふもんひ) 1基 | 西吉見南部土地改良区 | 比企郡吉見町大字西吉見357番地 |
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有形文化財(考古資料) |
西別府廃寺出土品(にしべっぷはいじしゅつどひん) 254点 | 熊谷市 | 熊谷市千代329番地 |
| 種別 | 名称 | 保護団体 | 所在地 |
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無形民俗文化財 |
木曽根の弓ぶち(きぞねのゆみぶち) |
木曽根氷川神社弓ぶち保存会 | 八潮市大字木曽根 |
| 種別(種類) | 名称及び員数 | 所有者 | 所有者住所(所在地) |
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有形文化財(古文書) |
光西寺松井家文書(こうさいじまついけもんじょ) (指定済の員数) 26点 (追加指定する員数) 706点 (追加指定後の員数) 732点 |
宗教法人光西寺 |
川越市小仙波町5丁目4番地7(寄託先:川越市立博物館、県立歴史と民俗の博物館) |
| 種別 | 名称及び員数 | 所有者 | 所在地 |
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天然記念物 |
(旧名称及び員数) 川本町産出カルカロドン メガロドンの歯群化石(かわもとまち さんしゅつかるかろどん めがろどんのしぐんかせき) 7点 |
埼玉県 |
秩父郡長瀞町大字長瀞1417番地1(県立自然の博物館) |
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(追加指定する文化財の名称及び員数) 川本町産出カルカロドン メガロドンの歯群化石(かわもとまち さんしゅつかるかろどん めがろどんのしぐんかせき) 66点 |
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(新名称及び員数) 旧川本町中新統産出オトドゥス メガロドン歯群化石(きゅうかわもとまちちゅうしんとうさんしゅつおとどぅす めがろどんしぐんかせき) 73点 附 軟骨・鱗化石(つけたり なんこつうろこかせき) |
| 種別 | 名称及び員数 | 所有者 | 所在地 |
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天然記念物 |
川本町産出カルカロドン メガロドンの歯群化石(かわもとまちさんしゅつかるかろどん めがろどんのしぐんかせき) 65点 |
(前所有者) 個人 (現所有者) 埼玉県 |
秩父郡長瀞町大字長瀞1417番地1(県立自然の博物館) |
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天然記念物 |
川本町産出カルカロドン メガロドンの歯群化石(かわもとまちさんしゅつかるかろどん めがろどんのしぐんかせき) 1点 |
(前所有者) 個人 (現所有者) 埼玉県 |
秩父郡長瀞町大字長瀞1417番地1(県立自然の博物館) |
明治34年(1901年)に造られた永府門樋は、市野川(いちのかわ)と農業用水の合流点に築造された煉瓦門樋(れんがもんぴ)である。装飾性の高い「アーチ型」から、施工性・実用性に優れた「桁型(けたがた)」へ移り変わる過渡期の煉瓦門樋であり、二連の桁型の構造を持つ。天端(てんば)下段に煉瓦小口を斜めに並べた鋸状(のこぎりじょう)装飾の「角出(かくだ)し」等の精緻な装飾と、高い施工技術は、明治期の土木技術の発展過程と地域の水利史を伝えるものである。常時公開されており、柵の外側から見学可能。
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| 正面外観(しょうめんがいかん) (吐口側(はきぐちがわ)、満水時(まんすいじ) ) |
正面外観(しょうめんがいかん) (吐口側(はきぐちがわ)、排水時(はいすいじ)) |
西別府廃寺は熊谷市西別府に所在し、「幡羅官衙(はらかんが)遺跡群」を構成する遺跡である。本件は、郡の役所に隣接する古代寺院の活動を具体的に示す出土資料群として意義がある。254点のうち、軒丸瓦(のきまるがわら)・軒平瓦(のきひらがわら)は8世紀初頭から9世紀前半にかけての県内の瓦編年の基準となり得る資料で、その他、墨書土器、瓦塔(がとう)・瓦堂(がどう)、寺院の造営と関係する金属加工関係遺物等も一括して出土している。熊谷市の関係施設(熊谷市立図書館、江南文化財センター、別府公民館)で一部の資料が公開されている。
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| 軒丸瓦(のきまるがわら) | 瓦塔・瓦堂(がとう・がどう) |
成人の日に近い日曜日に実施される行事で、年始めにその年の吉凶を占う的射(まとい)、謡(うたい)をともなった直会(なおらい)といった、県内に多数分布するオビシャ行事の典型性が受け継がれている。的射で使う弓矢や的は、行事前日に保存会の会員が集まって製作する。奉納供物も伝統が守られており、「ハナ」と呼ばれる供物は、本件が稲作の予祝(よしゅく)行事であったことを示す貴重なものである。
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| 的射(まとい) |
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| 的(まと) | 「ハナ」 |
川越市小仙波町の光西寺が所有する、旧川越藩主松井家(松井松平家)に伝来した史料群である。鎌倉時代から江戸時代初期の26点は、県指定有形文化財に指定されており、江戸時代から明治時代初期を中心とする706点が追加指定の対象。川越藩の藩政と松井家の「家」に関する文書が主で、藩の「分限帳(ぶげんちょう)」(家臣とその役職一覧)や「家」の由緒を記す家譜や系図等が残る。万治3年(1660年)に家老石川昌隆(正西(しょうさい))が、主君の命により生涯の見聞を書き留め献上した「聞見集(ぶんけんしゅう)」は、戦国期から江戸時代初期の記録として貴重。県内にまとまって残る大名文書は少なく、川越藩や本県の歴史を解明する上で貴重である。大部分が川越市立博物館に寄託されており、川越藩に関する展示等で活用されている。
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| 明治2年(1869年) 分限帳(ぶげんちょう) | 万治3年(1660年)聞見集(ぶんけんしゅう) |
約2,800万年前から約180万年前にかけて世界中の海で繫栄した、大型の肉食性サメの歯群化石。川本町(現 深谷市)菅沼の荒川河床に露出した、新生代新第三紀中新世の地層(中新統)で発見された歯群は1個体分を網羅するもので、学術上価値が高いことから、県指定天然記念物に指定となっていた。指定時には所有者が3者(埼玉県・個人2名)であったことから3件の指定となっていたが、寄贈により全て埼玉県の所有となったため、これらを統合するもの。あわせて、当該化石が含まれていた母岩から採取された軟骨・鱗化石についても同一個体に由来し学術的価値が高く、附として指定範囲に含める。指定名称については、その後の研究の進展等を踏まえ「旧川本町中新統産出オトドゥス メガロドン歯群化石」に変更する。埼玉県立自然の博物館の常設展示で公開されている。
(名称変更の考え方)
① 地名は産状報告論文や当初の指定名称の「川本町」を生かし「旧」を追加
② 新生代新第三紀中新世の地層を意味する「中新統」を追加
③ 化石種の学名は近年の定説である「オトドゥス メガロドン」を採用
④「の」は類例を踏まえ削除
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| 歯群化石(しぐんかせき)全点 |
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| 附(つけたり ) 軟骨化石(なんこつかせき) | 附(つけたり ) 鱗化石(うろこかせき) (一部、拡大写真) |
・令和7年度埼玉県指定文化財の新規指定等について(PDF:698KB)