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発表日:2021年7月16日18時

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県政ニュース

国選定保存技術の保持者新規認定と有形文化財8件の新規登録について-熊谷市の花輪滋實氏が「表具用木製軸首製作」最初の保持者に認定へ!-

部局名:教育局
課所名:文化資源課
担当名:指定文化財担当
担当者名:内田・戸邉

内線電話番号:048-830-6981
直通電話番号:6981
Email:a6910-04@pref.saitama.lg.jp

 国の文化審議会(会長:佐藤 信)は、令和3年7月16日(金曜日)開催の同審議会文化財分科会の審議・議決を経て、新たに選定保存技術として「表具用木製軸首製作」を選定し、その保持者に熊谷市の花輪滋實(はなわ しげみ)氏を認定するよう、文部科学大臣に答申を行いました。

 また、埼玉県内の8件の建造物を登録有形文化財に登録するよう、答申しました。

 この結果、後日行われる官報告示を経て、選定・認定・登録されます。

 これにより、埼玉県内の国選定保存技術の保持者は4名に、国登録有形文化財(建造物)は195件となる見込みです。

 

1 選定保存技術の新規選定及び保持者の認定

 国の文化審議会は、新規の選定保存技術として「表具用木製軸首製作」を選定し、その保持者に熊谷市の花輪滋實氏を認定するよう、文部科学大臣に答申しました。この結果、後日行われる官報告示を経て、県内の選定保存技術保持者は4名となる見込みです。

(1)選定保存技術「表具用木製軸首製作」

 書画を掛幅に表装する際に下軸の両端に取り付ける、木製の軸首を製作する技術。掛幅の形態をとる文化財の保存に欠くことができず、また、高度な挽物技術を必要とする。このため、新たに選定保存技術として選定された。

(2)保持者・花輪 滋實氏

 熊谷市出身、在住。県立熊谷高校卒業後、祖父の代から続く家業の木工挽物に従事。平成12年(2000)の埼玉県美術展覧会で県知事賞、同年の日本工芸会東日本支部展で奨励賞、平成13年(2001)の埼玉県美術展覧会で美術家協会会長賞を受賞。日本工芸会正会員、埼玉県美術展覧会運営委員、熊谷市美術協会会長として、工芸作品の普及や後進育成にも尽力している。卓越した挽物技術を生かして製作された木製軸首は、我が国の文化財保存に欠かせないものとなっている。

(3)本件に関するお問い合わせ

 熊谷市教育委員会社会教育課文化財保護係(熊谷市立江南文化財センター内)

 電話 048-536-5062

 

【参考】<選定保存技術とは>
 文化財保護法に基づき、文化財の保存のために欠くことのできない伝統的な技術または技能のうち、保存の措置を講ずる必要があるものが選定されます。また、その保持者・保存団体として個人・団体が認定されます。

2 登録有形文化財(建造物)の登録について

国の文化審議会は、埼玉県内の8件の建造物を新たに登録有形文化財に登録するよう、文部科学大臣に答申しました。この結果、後日行われる官報告示を経て、県内の登録有形文化財(建造物)は、195件となる見込みです。

(1)須田家住宅(中屋)土蔵(すだけじゅうたく(なかや)どぞう)

員数:1棟

所在地:草加市住吉一丁目61-1

概要:旧日光街道草加宿に明治後期に建てられた、白漆喰を基調とする外壁を持つ商家の土蔵。土蔵造二階建瓦葺きで、外壁の土壁を軒先の垂木・野地板まで塗り込め、耐火性を確保している。現在は蔵カフェとして活用されている。明治3年の大火以降、土蔵造り化が進んだ草加宿の姿を今に伝える数少ない遺構。造形の規範となっているものと評価された。

本件に関するお問い合わせ先:草加市教育委員会生涯学習課 電話048-922-2830(直通)

(2)久野家住宅店舗(ひさのけじゅうたくてんぽ)

員数:1棟

所在地:埼玉県草加市神明一丁目35

概要:旧草加宿の北端で街道に東面する旧商家。木造瓦葺で二階軒先を出桁造とする。江戸末期に建てられ、明治中期に旧日光街道に面した草加宿北端の現在地へ移築された。草加宿の町屋建築の正面外観の姿を今に伝える貴重な建物で、現在は市民ボランティアが運営する休み処となっている。国土の歴史的景観に寄与しているものと評価された。

本件に関するお問い合わせ先:草加市教育委員会生涯学習課 電話048-922-2830(直通)

(3)~(8)旧中村家住宅 主屋・納屋・土蔵・石蔵・御嶽社・長屋門(きゅうなかむらけじゅうたく おもや・なや・どぞう・いしぐら・みたけしゃ・ながやもん)

員数:6棟

所在地:埼玉県越谷市大間野町一丁目100-4

概要:旧大間野村の名主を務めた中村氏の旧宅を越谷市が寄贈を受け、保存・公開している。長屋門が明治19年、主屋が大正3年、石蔵が昭和前期など、明治から昭和にかけて建設された6棟が一体となって保存されており、旧名主層の屋敷構えを今に伝えている。主屋は四方に下屋を設け、南面西側には入母屋造の式台を付す。主屋、納屋、石蔵、長屋門は国土の歴史的景観に寄与しているものと、土蔵と御嶽社は造形の規範となっているものと評価された。

本件に関するお問い合わせ先:越谷市教育委員会生涯学習課 電話048-963-9315(直通)

 

【参考】<登録有形文化財(建造物)とは>

 文化財保護法に基づき、保存及び活用のための措置が特に必要とされるものが登録されます。建築後50年を経過している建造物で、次のいずれかの基準に当てはまるものが対象になります。一国土の歴史的景観に寄与しているもの、二造形の規範となっているもの、三再現することが容易でないもの。

報道発表資料(ダウンロードファイル)

●国選定保存技術の保持者新規認定と有形文化財8件の新規登録について-熊谷市の花輪滋實氏が「表具用木製軸首製作」最初の保持者に認定へ!-(PDF:1,446KB)

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