経験者試験(技術職)採用職員による座談会

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民間企業の経験が生きる、埼玉県庁での技術職の仕事!

経験者職員採用試験で入庁した職員に聞く、埼玉県庁での活躍の場

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経験者職員採用試験で入庁し、技術職として活躍している職員に、技術職としての仕事の内容や入庁後に感じたことなどを伺いました。

 

望月 勇佑 主任(設備職)

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(異動歴)

令和4年4月採用 大久保浄水場 機械施設部機械施設担当

(前職)

空調設備メーカー勤務

製品設計・開発、品質管理、施工監理などを担当

滝澤 亮 主任(総合土木職)

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(異動歴)

令和4年4月採用 東松山県土整備事務所 河川砂防担当 

(前職)

道路舗装会社勤務

営業のほか、コンサルティング業務などに従事

鳴坂 拓 技師(建築職)

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(異動歴)

令和4年4月採用 営繕課 建築第一担当 

(前職)

ハウスメーカー等勤務

新築戸建住宅、オフィスビル等の設計を担当

 

 

県という発注者側の視点で見えた、仕事の広がり

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―埼玉県職員を目指したきっかけを教えてください。

望月:私は空調機器関係の会社を何度か転職をしており、その都度スキルアップや新しいことへのチャレンジを目指してきました。埼玉県庁への転職はそれらとは少し違って、安定した環境で仕事をしたいという思いからです。民間では全国転勤もある会社だったので、生活の基盤を置きたいという気持ちもあり、家族とも相談して転職を決意しました。

滝澤:入社してから全国転勤が続いていたのですが、ちょうど埼玉県に転勤になった際に妻と出会い、子供も生まれて人生観が変わったというのがきっかけです。埼玉県は交通網も充実していて利便性も高いですし、災害も少ない。骨をうずめるとしたら埼玉県しかないなと思いました(笑)。また、受注者から発注者として県民に対して直接サービスを提供する立場を経験したいと思ったのも理由です。

鳴坂:私も、結婚して埼玉県に引っ越すことになったことや、子供が生まれることになったことがきっかけです。埼玉県庁は子育て支援制度が充実しているのでそこに魅力を感じました。また、ハウスメーカーで新築戸建の設計などをしていたのですが、規模の大きな設計をしてみたいなと思ったこともきっかけになりました。

 

―現在の仕事では、前職での経験をどのように生かされていますか。

望月:正直に言うと、空気を扱う空調設備メーカーと、水を扱う浄水場では、技術的に生かせる部分はほとんどなかったです(笑)。全然違う技術の分野でも採用してもらえるんだなというのはありがたかったですし、自分の仕事の視野を広げることにもなりました。空気と水は技術的にはあまり結びつかないのですが、施工監理や設計・積算では知識と経験は生かせていると思います。また、民間企業で培ったコミュニケーション力や調整能力は今も役に立っています。

滝澤:主に県内河川の改修業務に携わっています。前職では営業担当だったのですが、支店の人数が少なかったので構造調査や現場管理からコンサルティング業務まで含めてやっていました。私もやはり、様々な利害関係者とコミュニケーションをとった営業経験は今も埼玉県庁の仕事に生かせています。

鳴坂:県有施設の改修工事の工事監理・設計監理をしていますので、設計の知識や経験はかなり活用できています。また、埼玉県庁は職員同士でお互いに教え合ったり、知識をシェアしたりする文化が根付いているので、民間企業の視点での設計の経験を伝えたり、逆に経験のなかった改修工事について教えてもらうことで仕事が広がりスキルアップもできています。

 

―仕事のやりがいや楽しさについて教えてください。

望月:私は、安定した環境で仕事ができることがやりがいやモチベーションになっています。給与や休暇の取得しやすさという意味での安定もありますが、単年度決算であることも安定の要因です。例外はあるのですが繁忙な仕事であっても必ず1年で区切りがくるので、終わりが見えるということから精神的な負担感も少ないと感じています。民間企業では、設計や施工の仕事は年度をまたぐことも多いし、その後も設計者としてアフターフォローも続くのですが、年度末までに仕事がいったん終わってリセットができることで高いモチベーションが保てています。また、民間では経験できないような発注者側の仕事ができるのは新鮮だと思います。

滝澤:民間企業にいた際に、道路工事についてはある程度の経験を積んでいたので、発注する側の立場で自分の経験を生かせたら面白いし、様々な提案もできるのではないかと感じていました。実際に転職して、発注者側で見る景色はやはり違いました。発注者側として住民の声を聞いて自分なりの提案もしていけるという仕事の広がりもありましたし、自分である程度スケジュール管理ができるので土日を休みにできるというのが、大きな魅力です。民間企業では、どうしても土曜休日出勤も多かったのですが、土曜休日出勤はほぼなくなりました。住民から、「川の流れが良くなって安心した。ありがとう。」と言われるのもやりがいになっています。また、県は市町村よりも事業規模が大きいので、目で見て大きい仕事に携わることもやりがいにつながっています。

鳴坂:民間企業では、お客さんが個人であれ法人であれ、顧客第一というか、顧客の要望やニーズに沿って設計をしていたのですが、県施設の改修工事では、利用者にとって何が一番いいのか、どうすれば最適なのかを考え、アイデアを実行していけることに仕事の魅力を感じています。もちろん利用者の要望や予算を踏まえてということになるのですが、自分なりの提案ができるので、仕事は楽しいです。

転職して分かった公務員の働きやすさの理由

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―入庁前と入庁後のギャップについて教えてください

望月:一番ギャップを感じたのは、仕事が終わったら定時にしっかり帰れるということです。ノー残業デーもあって、緊急の仕事がなければ残業をせずに明るいうちに帰宅できることは民間企業ではあまりありませんでした。また、民間企業では営業職であれば社用電話を持つので、土日であっても電話が鳴ることがあります。施工を土日実施することも多いので、世の中の多くの人が休みの日に仕事をするということが多かったです。

滝澤:民間企業の出身者は少ないのではないかと勝手に思い込んでいて、浮いてしまうのではないかと不安もあったのですが、実際には思った以上に多くの民間企業経験者がいたので、先輩から行政の流儀や行政用語を教えてもらえたことはよかったです。民間企業出身者も区別することなく接してくれるので、転職を考えている人は心配しなくても大丈夫だと思います。ギャップとしては、行政の仕事量の多さです。こんなに多くの仕事をやっていたんだ、大変だったんだなというのは入庁してから分かりました。仕事の幅も思っていた以上に広く、事務作業だけでなく創造的な仕事も多くありました。

鳴坂:転職する際に、前職の同僚や上司からは、行政の立場になると直接設計をすることはなくなるので経験や資格が生かせないのではないか、それでいいのかと問われることはありました。実際に入庁してみると、設計を管理する立場やチェックする立場になるので直接設計する機会はないのですが、設計の知識や経験は活用できますし、逆に経験がなかった分野にチャレンジできるようになりました。

 

―埼玉県庁に転職して、働き方はどう変わりましたか。

望月:民間企業では、一人で一つの仕事を担当することが多く、それをほかの人に任せるということはほとんどありませんでした。埼玉県庁でも担当業務はそれぞれあるのですが、同僚や上司がきちんとフォローしてくれ、職場全体で仕事をしているという雰囲気があります。チームワークが意識されているんだなと感じます。また、行政では、法律やルールに基づいた業務フローのために書類作成が多いという違いがあります。転職した初年度は官民の仕事の進め方の差異も大きく感じて苦労もしましたが、周りのサポートやチームワークもあり、乗り越えられました。

滝澤:望月さんもおっしゃっていますが、民間企業ではどうしても担当業務が属人的になりがちでした。社用の携帯電話も持っていました。埼玉県庁に入ってからは業務用の携帯電話も持っていないですし、基本的に業務時間外に連絡があることはないので、精神的に安定しています。最初は業務用を含めて携帯電話が2台ないのは寂しかったんですが(笑)。今はそれが最高だと思います。

鳴坂:働き方がきちんと管理されていて、お互いの仕事の進捗状況がわかるため、全員でカバーし合えるところはいいなと思っています。周りのサポートがあるので休暇取得やテレワークもしやすいです。前職では、基本的には各担当者が案件を管理していて、休みにくいこともあったのですが、今は周りの職員ができることを進めておいてくれたり、連絡などもつないでもらったりと、とてもありがたいと思っています。逆に苦労した点としては、民間企業とのスピード感の違いです。民間企業では、上司に口頭説明や図面を見せるだけで終わっていた決裁が、行政では関連資料まで含めてしっかり資料を用意して説明しています。税金を無駄に使わないようにするため、皆で知恵を出し合っていくという考え方に基づいて仕事をしていることが分かり、今ではあまり苦にはならなくなりました。

 

生活の安定に加えて、大切な人のために頑張れる実感

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―職場の雰気やワークライフバランスについて教えてください。

望月:職場のコミュニケーションは大変良好です。上司がワークライフバランスをよく理解してくれることも職場の雰囲気をよくしていると思います。例えば、休暇の取得について、前職では理由説明せずには申告しにくいということもありましたが、今は特に理由を聞かれることもありません。有給休暇の取得率も前職より高いです。有給休暇とは別に夏季休暇などもありますので心身のリフレッシュができています。また、私は何度か転職していて、外資系企業で将来的に利益にならない部署はどんどんなくしていくスピード感や、中小企業で経営が不安定になりボーナスが大幅にカットされることも目の当たりにしてきましたので、公務員は長期的な視点で安定して仕事ができるというのも、職場の雰囲気の良さに表れていると思います。

滝澤:公務員は、個性の少ない人が多いのかなと思っていたのですが、趣味を持っている人も多いですね。例えば、スノボや山登りやゴルフなど。民間企業では、土日が仕事になってしまうことも多かったので、あまり趣味が充実している人を見なかったのですが、時間を有効に使って、自分の幅を仕事以外にも広げている人も多く、話題も豊富で面白いです。また、昨年度に子供が生まれたのですが、子育て休暇を取得できたので子育てに対しても前向きになれ、大切な家族のためにこれからも頑張ろうと思えるいい機会になりました。

鳴坂:私がいた民間企業は全国転勤はなかったのですが、休日が土日ではなかったんです。周りの先輩社員の話を聞いていても、子供と接する時間はあまりないと聞いていました。転職して土日が休みになって、こんなに土日休みがいいものだったのかというのを実感しています(笑)。また、職場は非常に柔らかい雰囲気です。意見の交換や相談がしやすく、困っている方がいたら助け合えるような環境です。民間企業では上司や同僚と雑談や相談をする暇もないという感じもありました。相談をしようにも、ピリピリしていて話しかけられないなということもあったり。今は、お互いに相談し合いながら仕事をしているような環境で、それがすごくいいなと思います。相談し合うことで新しいアイデアも得られたりするので、「柔らかい」には「柔軟性がある」という意味もあるのかなと思います。

 

―埼玉県職員を目指す方(受験希望者)へメッセージをお願いします。

望月:安定した環境で仕事をしたいという価値観を持っている方は埼玉県職員をぜひ目指してみてください。もちろん、やる気と実力があれば上位の役職を目指すことも可能です。行政の立場でしかできない公共的な仕事も多くありますので、そういったことに魅力を感じる人も受験を考えてみてください。

滝澤:埼玉県職員の仕事の幅はとても広いと思います。自分の知らない色々な業務を経験することで刺激があり、苦労もすると思いますが自分の関わった事業が完成していくと、頑張ってよかったなと思います。それは、県の職員だからこそのスケール感で体験できる事業だからということもあると思っています。もちろん、直接県民に影響を与える立場として重責もありますが、ワークライフバランスも重視されているのでメリハリのある生活が送れます。令和5年度から試験制度も見直されて受験しやすくなっていますので、ぜひ受験を考えてみてください。

鳴坂:埼玉県庁は非常に働きがいのある職場であり、同時に働きやすい職場でもあります。自分一人ではなく皆で補い合い、お互いの知識を分け合いながら仕事をしていくという文化があります。家族を大切にし、そして県民を大切にして仕事をすることには大きなやりがいがあります。皆さんと一緒に働けることを楽しみにしています。

 

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