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掲載日:2018年11月26日

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県土都市整備委員会視察報告

期日

平成30年7月23日(月曜日)~24日(火曜日)調査先

 

 (1) 柏市役所(柏の葉アーバンデザインセンター)(柏市) 
 (2) 日立建機ICTデモサイト(ひたちなか市)

調査の概要

(1) 柏市役所(柏の葉アーバンデザインセンター)

 (都市計画行政の推進について)

【調査目的】

 千葉県の北西部に位置し、人口約42万人を擁する柏市は、周辺地域の中心都市として発展を続け、中核市にも指定されている。平成17年に開業した「つくばエクスプレス柏の葉キャンパス駅」周辺地域では、公・民・学が連携した国際学術研究都市・次世代環境都市の創造を目標とする大規模開発の計画が推進されている。
 同市は、平成20年に、県、東京大学、千葉大学との共同により「柏の葉国際キャンパスタウン構想」を策定した。同構想を推進するため、公・民・学が共同で設立・運営する「柏の葉アーバンデザインセンター」(UDCK)を事務局とし、各団体の連携によりまちづくりを進めている。
 本県でも、6市7地域で公共団体施行による区画整理事業が進められており、先進的まちづくり事例を視察することで、施策の参考とする。

【調査内容】

 鉄道沿線で大規模開発が進行する柏の葉地域は、我が国有数の大学や公的研究機関が立地しており、世界水準の先端モデル都市形成に向けた高いポテンシャルを有している。行政、大学、民間企業及び市民・NPO等が連携・協働し、先端的で自立した都市づくりを実践するため「柏の葉国際キャンパスタウン構想」が平成20年3月に策定された。なお、構想に係る事務局であるUDCKは、新たなまちづくりに関する調査・研究・提案を行う「シンクタンク」としての機能、まちづくりの調整・支援を担う「事業推進コーディネーター」としての機能、さらに、市民や社会に対して情報を発信し参画を促す「情報発信」機能の3つの機能を担っている。
 平成23 年には「低炭素社会」「超高齢化社会」「低成長社会」といった社会的な課題の解決を進めるモデルとして「環境共生都市」「健康未来都市」「新産業創造都市」の3つのコンセプトを改めて提示し、プロジェクトの一層の推進を図っている。さらに、平成26 年3月には外部環境や内部の進捗状況をフィードバックさせる形で、構想の充実化を行ったとのことであった。
 同構想の対象区域は、主としてつくばエクスプレス沿線の土地区画整理事業区域を含む13㎢の区域である。同区域では273haに及ぶ土地区画整理事業が進められているほか、域内には東京大学柏キャンパス、千葉大学柏の葉キャンパス、国立がん研究センター東病院、千葉県東葛テクノプラザをはじめとする研究施設等が立地している。
 同構想の目指しているのは、「大学とまちの融和」すなわち、まち全体が大学のキャンパスのように緑豊かで質の高い空間となり、また、知的交流の場となる都市の姿である。
 「公・民・学の連携」による知的交流を通じて、新たな知と産業、文化を創造する「国際学術研究都市」であることを目指し、これを発展させて、優れた自然環境と共生し、健康で良質な居住・就業環境が実現される、「次世代環境都市」となることを同構想の理念とし、「環境と共生する田園都市づくり」、「創造的な産業空間の醸成」、「国際的な学術・教育・文化空間の形成」、「サスティナブルな移動交通システム」、「健康を育む柏の葉スタイルの創出」、「公・民・学連携によるエリアマネジメントの実施」、「質の高い都市空間のデザイン」、「イノベーション・フィールド都市」という8つの目標を掲げている。
 UDCK開設10周年となる平成28年には「キャンパスタウン構想-フォローアップ調査」を策定し、継続的に委員会やテーマ別の部会を設置するなど、各団体の協力・連携の下、実現に向けた更なる検討や関係機関との調整を行いながら、同構想を推進している。
 概要説明を受けた後、委員から活発な質問が行われた。その中で、「この構想は、どのようなことがきっかけで始められることとなったのか。民間、行政又は大学のいずれが主導したのか」との質問に対し、「市が区画整理事業を始めるにあたり、それまで余り関わりを持ってこなかった東京大学、千葉大学と意見交換の機会を設けることとした。市が主催した『大学と地域の連携交流会』において、まちづくりに造詣の深い東京大学の先生が、アーバンデザインセンターの必要性を提示され、それに三井不動産や千葉大学も賛同する形でUDCKが設立されることとなった」との回答があった。
 このように同構想を中心とするまちづくりを調査できたことは、本県の都市計画行政を推進する上で、大変参考となるものであった。

 (2) 日立建機ICTデモサイト

(河川事業の推進について)

【調査目的】

 日立建機(株)では、国交省が推進する「i-Construction」(ICT施工)の具体的施工プロセスが確認できる「ICTデモサイト」を平成28年10月に開設した。
 同デモサイトでは、3Dマシンコントロール機能を搭載したICT油圧ショベルのデモなどが行われており、ICTを活用した工事施工の実際のプロセスを体験することができる。ICT施工には「ドローン測量」「3Dデータ活用による設計・施工計画」「ICT建機による施工」「3Dデータに基づく検査・管理」といったプロセスがあるが、実機を視察することで、その理解を深めることができる。
 本県では、平成29年3月にICT活用工事試行要領を定め、県の発注する河川等の工事においてICT施工が実施されている。また、ドローン等による3次元測量も実施し、作業効率の向上に取り組むこととしている。
 建設業では人手不足が顕著であり、今後、ICT施工やドローンを活用した測量等の取組が進められる方向である。河川工事を中心とした工事施工の参考とするために視察を実施する。

【調査内容】

 国土交通省では、平成28年から、建設現場の新たな取組としてICT施工を推進している。これは、生産年齢人口の減少と建設工事の担い手の不足を背景とし、ICT技術の導入による生産性の向上を図ろうとするものである。
 関東地方整備局の発注工事におけるICT施工適用件数は、平成28年度69件、29年度46件であるが、本県内の工事において28年度23件、29年度25件という高い実施率となっている。
 ICT施工を進めるに当たっては、「建設現場を最先端の工場へ」、「建設現場へ最先端のサプライチェーンマネジメントを導入」、「建設現場の2つの『キセイ』の打破と継続的な『カイゼン』」といった3つの視点が重要である。ICT施工の活用により、土工1,000立方メートル当たりに要する作業員数が導入前(平成24年度)の13人に対し、ICT施工導入後は6人に減少し、生産性が約2倍に向上するとされている。また、建設現場の安全性の向上を図ることも可能となる。建設業における死傷事故率は製造業と比較しても2倍近く高い水準にあるが、重機事故で最も多いのがバックホウと作業員の接触によるものであり、重機事故の半数を占めている。ICT建機の活用により、丁張り等の重機周りの作業の減少が図られるほか、歩行者を自動検知する視認支援装置の導入により現場の安全性が確保できる。
 同デモサイトは、約14,000平方メートルの敷地内でUAV(ドローン)やレーザスキャナによる測量をはじめ、ICTショベル等のICT搭載建機の機能や技術説明、3次元データ作成ソフトまで、デモンストレーションや講習研修を通して、最新技術に触れ、ICT施工への理解を深めることができる。また、現場の安全面を考えた視認支援装置「ブラクステール」、作業効率を向上させる過重判定装置「LOADRITE」も同時に公開している。
 概要説明を受けた後、委員から活発な質問が行われた。その中で、「いずれは工事現場が無人になることもあるのか」との質問に対し、「作業員の確保が困難になっていることから、スーパーゼネコンが主導する形で無人機や自動機の研究が進められているが、全くの無人になることは無いと思う」との回答があった。また、「ICT施工に関して、海外の取組状況はどうなっているのか」との質問に対し、「ヨーロッパ、特に北欧では進んでおり、ICT施工が一般的に実施されている。推測される理由の一つとして、寒冷地域であり、限られた時間で効率的に作業を行うため、取組が進んでいることが挙げられる」との回答があった。
 質問終了後は、ICT建機に実際に試乗するなどの視察を行った。
 このように、同デモサイトを調査できたことは、河川工事をはじめとした本県の県土整備を推進する上で大変参考となるものであった。

 

県都_日立建機ICTデモサイトにて

日立建機ICTデモサイトにて

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