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掲載日:2018年2月6日

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県土都市整備委員会視察報告

期日

平成27年11月12日(木)~13日(金)

調査先

(1) 横浜国際総合競技場(日産スタジアム)(横浜市)
(2) 鶴見川多目的遊水地(横浜市)
(3) 第二東海自動車道(新東名高速道路)(伊勢原市・厚木市)
(4) 豊四季台団地(柏市)

調査の概要

(1)横浜国際総合競技場(日産スタジアム)

(公園の整備及び管理について)

【調査目的】

横浜国際総合競技場(日産スタジアム)は、FIFAクラブワールドカップの主会場として、また、横浜F・マリノスのホームスタジアムとして活用されている約7万2,000人を収容できる横浜市の施設であり、2019年ラグビーワールドカップでは、決勝戦の会場として使用される予定である。
同競技場は新横浜公園内に建設された中核施設で、公園内にはこのほかにも運動施設(陸上競技場、野球場、テニスコートなど)や親水エリアが設置されている。同競技場については、平成18年度から同市が指定管理者制度を導入しており、現在は、横浜市体育協会・管理JV共同事業体が指定管理者として管理している。
本県では、熊谷スポーツ文化公園のラグビー場が2019年ラグビーワールドカップの会場として使用されることから、同施設を調査して、今後の施策推進の参考とする。

【調査内容】

横浜国際総合競技場(日産スタジアム)は、新横浜公園の中核施設として平成6年1月に建設に着手し平成9年10月にしゅん工、平成10年3月にオープンした屋外多目的競技場である。同競技場は、陸上競技をはじめサッカー、ラグビー、アメリカンフットボール、コンサートなど多目的な用途に使用されており、2002年のFIFAワールドカップやFIFAクラブワールドカップでは決勝戦が行われるなど、数々の大規模な試合が行われてきた。また、同競技場は、2019年ラグビーワールドカップの決勝戦が行われる予定となっている。
同競技場の所有者である横浜市は、2019年のラグビーワールドカップへの準備のため本年9月18日から10月31日にイングランドで開催されたラグビーワールドカップ2015を視察した。その中で、各会場周辺に、「ファンゾーン」と呼ばれる場所があり、大型スクリーンでの試合観戦、飲食、オフィシャルグッズ販売、体験施設などが設置されていたという。この取組は大会の盛り上がりを醸成したり、より多くの方に来場いただいたり、長期間滞在していただくために重要なポイントになると感じたとのことであった。
また、ラグビーワールドカップを開催するに当たり、次のような、施設面における複数の課題が挙げられた。まず、同競技場における記者席は288席用意されているが、準決勝や決勝を開催する場合は800席ほど用意する必要があること。また、ふだん使用しているサッカーのピッチよりもラグビーのピッチのサイズが大きいこと。さらに、ホスピタリティーの施設が必要になることなどがあり、今後組織委員会と調整をしていく必要があるとのことであった。
概要説明を受けた後、委員から活発な質問が行われた。その中で、「ラグビーワールドカップ開催地として、商工会議所などにも参加していただくなど、受入れ側の体制づくりについて、どのように考えているのか」との質問に対し、「運営体制についてはこれから立ち上げるが、横浜市・神奈川県の行政だけでは盛り上がりを醸成することはできない。県・市のラグビーフットボール協会や商工会議所などと一体となった組織の立上げを考えている」との回答があった。 
このように、同事業を調査できたことは、本県にとって、大変参考となるものであった。

横浜国際総合競技場(日産スタジアム)にて

(2)鶴見川多目的遊水地

(河川事業の推進について)

【調査目的】

鶴見川は、東京都町田市から東京湾へ流れる全長42.5km、流域面積235㎢の一級河川である。
同河川は、中・下流での蛇行が著しく、勾配が緩やかであるとともに、周辺の急速な市街化が進んだことで、流域における水害の危険性が高まっていた。そのため、同河川の洪水対策として鶴見川多目的遊水地を整備した。ここは、小机・鳥山地区に位置する自然の遊水地であったが、人工的に洪水調節機能を整備した。また、同遊水地には、新横浜都心の中にある貴重な憩いの空間として、横浜市が新横浜公園を整備している。
本県においても多目的遊水地を整備しており、同事業を調査して今後の施策推進の参考とする。

【調査内容】

鶴見川は、国が管理する109の一級水系のうち、幹川流路延長で99位、流域面積で105位と非常に小規模な河川であるが、流域内の人口密度は1㎢当たり8,000人と全国第1位となっている。この流域の市街化率は、1958年に10%であったが、2000年には85%と急激に都市化が進み、こうした状況が河川に影響を及ぼしている。川の上流で降った雨によって河川水位の上昇するまでの時間は、1960年代に約10時間であったが、現在では1時間から2時間程度となっているとのことであった。緑や田んぼが都市化によって失われて流域における保水・遊水機能が減少したことによるものであり、時期を同じくして30年ほど前から浸水被害が出るようになったとのことであった。
同河川を所管する京浜河川事務所は、著しい都市化の影響により保水・遊水機能が低下した同河川流域における水害の危険性の高まりから、全国に先駆けて河川管理者、下水道管理者、地方公共団体などの流域が一体となった総合治水対策に取り組んできた。その中心的な事業である鶴見川多目的遊水地事業は横浜市との共同事業として、同事務所が同遊水地を、横浜市が同遊水地内に日産スタジアムを含む新横浜公園を整備した。
同遊水地は、鶴見川の堤防の一部に他の堤防よりも3mほど低い越流堤を設置し、洪水時に越流堤からあふれた水が遊水地へ流れ込み貯留される仕組みとなっており、水位が下がった後に越流堤よりも下流に設置されている排水門を使って河川へ排水される。また、野球場やテニスコートのある北側エリアは海抜2.5m、日産スタジアムや医療施設がある南側エリアの海抜は4mの高さで整備されており、少量の越流の場合は北側の低い敷地内でとどまり、一定量を超えると南側の高い敷地にも流入する構造になっている。このため、日産スタジアムをはじめとする南側エリア内の建物は越流時にも浸水しないピロティー方式(高床式)が採用されている。 
南側エリアへの流入は、これまでに3回あった。直近では、昨年10月の台風18号による豪雨で、約154万トンを貯留した。これによって下流域の河川水位を約0.9m下げたと試算されているとのことであった。
このように、同事業を調査できたことは、多目的遊水地を整備している本県にとって大変参考となるものであった。

(3)第二東海自動車道(新東名高速道路)

(道路事業の推進について)

【調査目的】

新東名高速道路は、東名高速道路と一体となって高速道路本来の機能である定時制及び快適性を確保するとともに、地域と主要都市間の所要時間の短縮による交流機会の活性化、高齢化率の高い山間地域から救急医療施設への搬送時間の短縮による安心な暮らしへの貢献などが期待されている。
本県では、関越自動車道花園ICから山梨県を結ぶ地域高規格道路の西関東連絡道路として国道140号バイパスの整備を進めており、同事業を調査して、今後の施策推進の参考とする。

【調査内容】

新東名高速道路は、21世紀における我が国の産業・経済の発展と東西の交流を支える国家的プロジェクトとして推進されており、現東名高速道路と一体となって高速道路本来の機能である迅速性、定時性、快適性を確保するとともに、災害時における物資輸送などのための代替ネットワークとしての大きな役割や地域間における交流の活性化などが期待されている。
同道路の建設に当たっては、海老名南JCT(ジャンクション)から御殿場IC(インターチェンジ)までの53㎞を3事務所で事業を進めており、起点である海老名南JCTから約11㎞を厚木工事事務所、伊勢原市と秦野市の境から神奈川県内約25㎞を秦野工事事務所、静岡県内を沼津工事事務所が受け持っているとのことである。最初の開通予定区間は海老名南JCTから厚木南ICの1.5㎞区間であるが、軟弱地盤のため完成時期は1年ほど延びる予定であるとのことである。また、厚木南ICから伊勢原北ICの6.7㎞の区間は平成30年度の開通予定で、残りの区間も平成32年度の開通を予定しており、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年には全線開通する予定であるとのことであった。
厚木工事事務所の工事区間では、2つのJCTと2つのICを含む工事を実施する予定であるが、ほとんどが橋りょう区間となっており、現在は下部工とともに一部で橋りょう部分の工事を実施している。橋の掛け方には大きく分けてコンクリートの橋とメタルの橋の2種類がある。基本的には経済的なコンクリート橋を採用するが、東名高速道路や国道・河川を渡る部分は点検作業の観点や建設の時間的制約からメタルの橋を採用しているとのことであった。
また、厚木南ICでは、地盤が軟弱なため、地盤の土をかくはんさせながらセメントを混ぜて地盤を固めるとともに径が1.6m、長さ約30mほどの筒を1年ほどかけて約8,000本入れる地盤工事を実施しているとのことであった。
このように、新東名高速道路を調査できたことは、本県にとって大変参考となるものであった。

第二東海自動車道(新東名高速道路)にて

(4)豊四季台団地

(住宅行政の推進について)

【調査目的】

柏市、東京大学高齢社会総合研究機構、UR都市機構の三者は、今後日本の各都市で進行する都市における急激な高齢化に対応するため、「いつまでも在宅で安心した生活が送れるまち」、「いつまでも元気で活躍できるまち」を基本方針とした「長寿社会のまちづくり」を進めている。具体的な施策として、UR都市機構が建替事業を進行している豊四季台団地を含む豊四季台地域において「地域包括ケアシステムの具現化」及び「高齢者の生きがい就労の創成」を二本柱とした事業を展開している。
本県では、県営住宅における団地再生事業(県営住宅敷地の活用事業)を進めていることから、同事業を調査して今後の施策推進の参考とする。

【調査内容】

柏市、東京大学高齢社会総合研究機構、UR都市機構の三者は、高齢社会における課題解決を通じて高齢者がいつまでも安心して生活でき、元気に活躍できる「長寿社会のまちづくり」に取り組んでおり、豊四季台団地では、柏市の福祉医療施策とUR賃貸住宅の建替え事業の連携により地域の医療拠点として再生する取組を進めている。
豊四季台団地再生事業では、最終的な目標として3つのテーマ「高齢者と子育て世帯の融合するためのまちづくりのための在宅医療・福祉施設導入と子育て支援施設の拡充」、「住民の交流の場となる地域拠点ゾーンの整備」、「優れた住環境づくりを先導する景観形成とまちづくりへの取組み」を掲げている。このうち、一つ目のテーマが柏市や東京大学と連携して実施している街づくりに反映されているもので、サービス付き高齢者向け住宅や柏地域医療連携センターなどが整備されている。
同団地の再生は、全体をいくつかのエリアに分けて期別式で建替えを行っており、各期はおおむね6年から7年の事業期間が想定されている。平成16年から第Ⅰ期に着手し、現在は第Ⅳ期まで進んでおり、第Ⅰ期及び第Ⅱ期については、団地が完成して入居が始まっている。
第Ⅰ期のエリアでは、建替えによって生じた土地に特別養護老人ホームを誘致し、まちの魅力を高めるとともに、ファミリー型の民間住宅も誘致し、このエリアのミクストコミュニティが図れるように併せて考えているとのことであった。
同機構が整備した団地は、ほとんどが高度経済成長期に整備したもので急速に高齢化が進んでおり、今後の団地再生については、「団地を高齢者がいつまでも在宅で安心元気に生活ができる拠点に再生」することを方針として同団地をトップモデルとして、全国の各団地の置かれている状況に応じて事業を展開していくとのことであった。
このように、同事業を調査できたことは、団地再生事業(県営住宅敷地の活用事業)を進めている本県にとって大変参考となるものであった。

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