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掲載日:2018年2月6日

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産業労働企業委員会視察報告

期日

平成29年5月29日(月曜日)~31日(水曜日)

調査先

(1)   大阪広域水道企業団 村野浄水場(枚方市)
(2)   滋賀県工業技術総合センター(栗東市)
(3)   ラ コリーナ近江八幡(近江八幡市)
(4)   協同組合石川県観光物産館(金沢市)

調査の概要

(1)大阪広域水道企業団 村野浄水場

(水道における広域連携について)

【調査目的】

大阪広域水道企業団は、大阪府内の全43市町村のうち、大阪市を除く42市町村を構成団体とし、全国的にも類を見ない大規模な水道用水供給や工業用水道事業を行っている。同企業団は、平成26年5月に、埼玉県企業局、神奈川県、阪神水道企業団の4者で、災害時における相互応援協定を締結し、被災時の資機材の相互提供や職員の派遣などについて広域連携を図っている。
村野浄水場は、同企業団が供給する水道水の約8割を作っており、我が国最大で、世界でも有数の施設能力を有する浄水場で、浄水施設を立体的に配置した、世界でも珍しい階層系浄水施設がある。
本県においても、水道における県と市町村の広域連携を目指した取組を行っていることから、同企業団の取組を調査し、今後の施策推進の参考とする。

【調査内容】

大阪広域水道企業団は、水道事業では、大阪市を除く大阪府内の42市町村に用水供給を行っており、受水市町村が各家庭・学校・企業等に水道水を供給している。大阪府民に供給されている水道水の約7割が大阪広域水道企業団水道の水である。また、工業用水道事業では、府内25市2町の企業約440社に対して、産業に係る冷却用や洗浄用等に利用するための工業用水を供給している。
同企業団は、大阪府域の水道事業の経営環境が厳しさを増す中、市町村水道事業との連携拡大や統合を進めるなど広域化を推進し、平成29年4月から、四條畷市・太子町、千早赤阪村で水道事業を開始した。
また、この3市町村に続く取組として、泉南市・阪南市・豊能町・能勢町・忠岡町・田尻町・岬町の7市町との間で、「水道事業の統合に向けての検討、協議に関する覚書」を締結し、平成31年4月の統合に向けた検討を進めている。
さらに、今後については、大阪府の水道整備基本構想(おおさか水道ビジョン)では、同企業団を核とした大阪市を含む府域一水道を目指すこととされている。府域一水道に向け、同企業団と大阪府は、業務の協同化、経営の一体化を段階的に行い、将来的には、経営統合につなげるために、連携を進めていくとのことである。
村野浄水場は、枚方市にある磯島取水場で取り入れた淀川の水をオゾンと粒状活性炭を使って高度浄水処理し、同企業団が供給する水道水の約8割を作っている。我が国最大で、世界でも有数の施設能力を有する浄水場で、平面的に配置されることの多い浄水施設を立体的に配置した、世界でも珍しい階層系浄水施設がある。階層系を採用したことにより、既存用地内での全処理水の高度浄水処理が可能となり、スペース効率の高い施設となっている。
概要説明を受けた後、市町村との水道事業の統合に向けた協議の状況や、浄水場のバックアップ体制などについて委員から活発な質疑が行われ、その後、同施設を見学した。
今回の視察は、本県の水道における市町村との広域連携を目指した取組を推進していく上で、大変参考となるものであった。

大阪広域水道企業団 村野浄水場にて

(2)滋賀県工業技術総合センター

(先端産業の育成支援について)

【調査目的】

滋賀県は、中小企業の新分野進出・新規創業の支援や新規成長産業の振興、県内への企業の誘致など製造業を中心とした県内産業の振興を行っている。
滋賀県工業技術総合センターは、電子・機械・有機無機材料・食品・デザイン・窯業など広範な分野の研究開発用機器の開放拠点施設として、産学官連携による新技術開発の促進、また、技術競争力向上のための研究成果の普及等の総合的な産業支援に取り組んでいる。
本県においても、先端産業の育成・県内集積に取り組んでいることから、同センターの取組を調査し、今後の施策推進の参考とする。

【調査内容】

滋賀県工業技術総合センターは、時代の流れに対応した技術力の向上を図るため、広範な分野の総合的な試験・研究・支援機関として昭和60年に設立された「滋賀県工業技術センター」と、県内窯業の拠点として昭和2年に設立された「滋賀県窯業試験場」を、平成9年4月に統合した県立の試験研究機関である。
電子・機械・有機無機材料・食品・デザイン・窯業など、広範な分野の研究開発用機器の開放拠点施設として、また、業界ニーズに対応した技術開発の推進、その成果の技術移転、新製品開発に対する相談指導、産学官のコーディネート等総合的な産業支援に取り組んでいる。
同センターでは、技術相談業務として、職員による技術相談・支援、大学教官等による技術指導、企業と大学とのコーディネートを実施している。また、専門コンサルタントなどの外部能力(技術シーズ、知識、アイデア等)を活用する「リサーチサポート制度」により、新製品の開発および新事業の立ち上げ等を迅速かつ的確に支援している。
試験機器利用業務では、新製品の開発や生産技術の改良などに必要な試験分析機器を約300種開放し、分析方法の指導やデータの解析の相談など、職員がサポートしている。
研究開発業務では、県内中小企業の技術課題について、産官・産学官での共同研究を行い、成果を上げている。特に、滋賀県内の理工系・デザイン系の大学の知的資源を有効に活用するため、地域の企業・大学と連携した共同研究を積極的に推進している。また、研究成果や最新の技術、開放機器の使用方法等を企業に広く普及するため報告会・講習会を実施している。ほかにも、企業や大学から研究生や実習生を受け入れているほか、県内大学等との密接な連携の下、産学官が交流する場として6つの研究会等を組織し、人的ネットワークづくりや産学官の連携を支援している。
また、滋賀県では、中小企業の新分野進出・新規創業の支援や環境関連産業、医療・健康関連産業など新規成長産業の振興、県内への企業の誘致など製造業を中心とした県内産業の振興を行っている。プロジェクトチャレンジ支援事業は、中小企業者の技術開発を促進し、製品の高付加価値化、新分野への進出など新産業の創造を目的に平成18年度から始まった滋賀県独自の制度で、「水・エネルギー・環境」、「医療・健康・福祉」、「高度モノづくり」、「ふるさと魅力向上」、「商い・おもてなし」の5つのイノベーションに関連した技術開発を対象に支援を行うものである。同センターは、構想段階から研究開発段階、商品開発段階、事業化・市場化段階まで、技術開発支援・共同研究・フォローアップ支援などその都度必要な支援を行うことで、この事業に深く関わっているとのことである。
概要説明を受けた後、民間企業との共同研究による新技術の開発に対する外部資金の獲得状況などについて委員から活発な質疑が行われ、その後、同センターを視察した。
今回の視察は、本県の先端産業の育成・県内集積を促進していく上で、大変参考となるものであった。

(3)ラ コリーナ近江八幡

(観光振興について)

【調査目的】

ラ コリーナ近江八幡は、平成27年1月に和菓子・洋菓子の製造販売を行う、たねやグループが、持続可能な社会の実現を目指して、飲食施設、専門ショップ、農園などを設けてオープンした店舗である。職人が目の前でお菓子を仕上げる「できたて工房」や、焼きたてのバームクーヘンを食べることができるカフェが話題を呼び、平成28年は年間200万人以上が来場するなど、観光スポットとしても人気があり、地域の観光振興に大きく貢献している。
また、平成28年6月、同施設の敷地内にたねやグループ本社を移転し、将来は、従業員対象の保育施設などの設置も予定している。
本県においても、観光振興に取り組んでいることから、同施設を調査し、今後の施策推進の参考とする。

【調査内容】

近江八幡市は、琵琶湖の南東部、大津・彦根両市の間のほぼ中央に位置し、近江米の穀倉地帯で、湖岸一帯は、風光めいびな自然環境に恵まれている。ラ コリーナ近江八幡は、平成27年1月にオープンした店舗で、約35,000坪の敷地内には、小川や棚田などがあり、3年目となる今年の田植えは、地元の大学生等多くの若者が参加して行われた。
同施設は、職人が目の前でお菓子を仕上げる「できたて工房」や、焼きたてのバームクーヘンを食べることができるカフェが話題を呼び、平成27年は160万人、平成28年は220万人が来場するなど、観光スポットとしても人気があり、地域の観光振興に大きく貢献している。平成29年は250万人以上の来場が見込まれているとのことである。
屋根一面が芝に覆われた、同施設の玄関口となるメインショップは、広々とした吹き抜け空間の1階に和・洋菓子の売場が並ぶ。和菓子売場では、たねやグループの全商品を取りそろえるほか、職人が目の前でお菓子を仕上げる「できたて工房」を併設している。洋菓子売場は、バームクーヘンを使った新商品が登場する。また、2階のカフェは自然を感じる開放的な空間で、焼きたてバームクーヘンを楽しめる。
カステラショップは、100本以上の栗の木を使った店舗で、栗林の中にいるような木のぬくもりが感じられる空間となっている。ショップに併設されたカフェでは、カステラが焼き上がる様子を見ながら、たねや自慢のしっとりとしたカステラと、同施設限定でふわふわ生地が特徴の八幡カステラが味わえる。
屋外のコンテナショップは、次世代を担う職人が挑戦する場として、平成28年7月にオープンした。和・洋の垣根を越え、手軽でカジュアルにいつも新しいおいしさに出会えることをコンセプトにしている。夏はかき氷、冬はぜんざいや焼き餅など、提供される商品は、季節ごとに変わっていき、リピーター増加につなげている。
今後の構想としては、専門ショップ、マルシェ、自然の中の保育園、職人の修行を兼ねたそば処、人を育てるアカデミー、わび・さびに包まれる茶室、従業員対象の保育施設などの設置を予定しており、更なる観光振興を推進していくとのことであった。
概要説明を受けた後、将来を見据えた施設設計や経営理念などについて熱心な質疑が行われ、その後、たねやグループ本社及び店舗施設を視察した。
今回の視察は、本県の観光振興や観光客誘致を促進していく上で、大変参考となるものであった。

ラ コリーナ近江八幡にて

(4)協同組合石川県観光物産館

(商工業振興について)

【調査目的】

石川県観光物産館は、金沢商工会議所、石川県物産協会等が中心となり昭和51年12月に協同組合を設立し、昭和53年7月に創業した。
同館は、日本三名園の一つ「兼六園」のそばにあり、石川・金沢の老舗有名店の和菓子・地酒・海産物や伝統工芸品などが集まる商業施設である。館内では、「和菓子手づくり体験」、「砂彫りガラス体験」、「加賀八幡起上り手描き体験」、「金箔プレート手づくり体験」、「小さな締太鼓づくり」、「お抹茶の自服体験」の6つの伝統産業の体験ができる。
また、石川県は、北陸新幹線金沢開業を契機に県外からの更なる誘客の取組を展開し、県内商工業の振興を図っており、県産品を一堂に集め展示即売する同館は、その情報発信やフラッグシップ店舗としての役割も果たしている。
本県においても、商工業振興に取り組んでいることから、同組合の取組を調査し、今後の施策推進の参考とする。

【調査内容】

石川県は、藩政時代から受け継がれた、九谷焼・金沢箔・輪島塗・山中漆器・金沢漆器・加賀友禅・牛首紬・金沢仏壇・七尾仏壇・加賀刺繍など、多くの伝統的な特産品や名産品に恵まれている。伝統的工芸品産業の振興に関する法律に基づく国の指定業種は10業種に及んでおり、これは京都府に次いで全国第2位である。
一方、石川県では、戦前は兼六園に県営の石川県商品陳列所が設置されていたが、昭和23年11月に火災で焼失し、その後復元できないままになっていた。お膝元にこれらの県産品を一堂に展示販売する施設がないということが同県の長年の課題であった。
そのような中、県から土地の払い下げを受けることとなったことから、金沢商工会議所、石川県物産協会等が中心となり会員55業者を募り、昭和51年12月に協同組合を設立、昭和53年7月に石川県観光物産館が開館した。今年で開館39年目を迎え、北陸新幹線金沢開業後は関東圏からの観光客が増加しており、平成29年の入館者数は、50万人を超えると見込まれている。
同館の特徴は、工芸品や和菓子・地酒などの物産品が購入できることに加え、石川県の伝統産業の体験ができることである。例えば、和菓子づくり体験は、茶の湯文化とともに金沢が育んできた和菓子の作り方を、老舗店の職人が丁寧に教えるもので、時間が40分程度と手軽で、一度に140人程度まで体験できることから、修学旅行などでの人気が出ている。また、外国人観光客にも大変好評であるとのことであった。同館が提供する体験は、文化を知ってもらい伝統工芸品にも興味を持ってもらうことで、販売の増加にもつながるという、好循環を生み出している。
また、石川県は、北陸新幹線金沢開業2年目においても、観光入込客数は開業前を大きく上回り開業効果は持続している。同県は、県外からの更なる誘客を目指して、能登・加賀などの各地域の広域的な連携による観光資源の更なるブラッシュアップと旅行商品化、北陸新幹線沿線自治体等と連携した外国人向けの新たな周遊観光ルートのPRなど、様々な取組を展開し、県内商工業の振興を図っている。県産品を一堂に集め展示即売する同館は、その情報発信やフラッグシップ店舗としての役割も果たしている。
概要説明を受けた後、活発な質問が行われた。その中で、「北陸新幹線金沢開業に向けて修学旅行の誘致をしてきたとのことだが、どのような効果があったのか」との質問に対し、「近年、体験型の修学旅行が多くなっており、伝統産業の体験で物産館を多く利用していただいている。また、学校側からの要望で、夜の時間帯に宿泊先のホテルに出向いて、伝統産業の体験も行っている」との回答があった。このほか、外国人観光客の状況などについて活発な質疑が行われ、その後、同館を視察した。
今回の視察は、本県の商工業振興に係る施策を実施していく上で、大変参考となるものであった。

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議会事務局 議事課 委員会担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4922

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