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ページ番号:83112

掲載日:2018年2月6日

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産業労働企業委員会視察報告

期日

平成28年11月7日(月)~8日(火)

調査先

(1) 東芝メディカルシステムズ㈱(大田原市)
(2) サイバーダイン㈱(つくば市)

調査の概要

(1)東芝メディカルシステムズ㈱

(医療イノベーションについて)

【調査目的】

東芝メディカルシステムズ㈱は、CT、MRI、X線診断、超音波システムなどの画像診断機器の製造販売、技術サービスや、それらの診断画像を保管するシステム、電子カルテシステムなど病院の情報システムの開発・保守までを一貫して提供している。画像診断機器の分野では国内トップシェアで、海外でも135か国以上の国々に製品を提供しており、その最先端技術は高い評価を得ている。また、本年9月には、国立循環器病研究センターと連携協力を前提とした包括協定を締結するなど、将来を見据えた医療の発展に貢献しようとしている。
本県においても、医療イノベーションを促進し、医療関連産業の振興を図っていることから、同社の取組を調査し、今後の施策推進の参考とする。

【調査内容】

東芝メディカルシステムズ㈱は「健康と尊い命を守る医療に貢献する」、「高品質で信頼性のある『商品』と適切な『サービス』を提供する」、「お客様と共に歩み・成長していく企業を目指す」の3つの理念に基づき事業活動を行っている。近年の先進国に共通した高齢化の進行や医療制度の改革、新興国における人口増加や経済発展を背景とした医療ニーズの高まりなど、世界の医療を取り巻く環境が変化する中、あらゆるニーズに応えるため、最先端の技術を追求・提供し続けている。技術の追求を惜しまないその姿勢は、CTやMRIを単なる画像情報としてではなく新たな臨床価値をもたらし、日本だけでなく世界の医療の発展に大きく貢献している。
同社が製造する主な最先端医療機器の特徴として、MRIシステムにおいては、患者への配慮を考え、より早く、確実に、快適に検査が行えるよう、従来の検査時の磁気音を大幅に減少させる特許技術や一度に6断面を正確に撮影する技術などで負担を軽減させている。世界シェア上位のCTシステムにおいては、1回転で広範囲な撮影を可能とした技術で、撮影時間の短縮や被ばくの低減、造影剤の低減により患者の負担を軽減させている。また、正確な撮影技術や動態・機能診断は、頭部・心臓に加えて胸部や整形外科、小児科検査、救急検査など、新たな臨床現場での応用が期待されている。X線診断システムは、国内シェア1位を誇り、同社独自の画像処理技術や線量低減技術と線量管理技術による、患者、医療従事者及び施設管理者の線量マネジメントを容易にした。
今後は、医療機器における最先端技術とICTなどを活用した医療情報のデータベース化を図り、医療情報の統合と医療基盤ネットワークによるサイバーホスピタル構想の実現化を目指し、新たな価値を創造していくとのことだった。
概要説明を受けた後、委員からは「ICTとの融合は今後どのように推進していくのか」との質問があり、「今後の課題である。医療情報のデータベース化により診断画像などの価値を更に高めていきたい」との回答があった。そのほかにも、イノベーション、メンテナンスサービス等について熱心な質疑が行われた。
今回の視察は、本県の医療イノベーションを推進していく上で、大変参考となるものであった。

(2)サイバーダイン㈱

(ロボット産業について)

【調査目的】

サイバーダイン㈱は、平成16年に筑波大学教授の山海嘉之氏によりロボットによる社会貢献を目的に設立され、HAL®(ハル)を製造していることで知られる。HAL®は装着することによって脳・神経系からの指令信号を読み取り、身体機能を拡張・増幅・補助することができる世界初のサイボーグ型ロボットである。医療用として開発されたHAL®は、平成27年11月に厚生労働省から医療機器として薬事承認され、平成28年4月には公的医療保険が適用されることとなった。また、平成28年10月には、ロボット大賞では初となる厚生労働大臣賞を受賞。海外でもドイツでの公的医療保険の適用やアメリカでの医療機器承認についての手続が進んでいるほか、承認・適用範囲を拡大するための治験や再生医療、医薬品との組合せによる研究開発も行われており、新たな医療技術のプラットフォームとなることが期待されている。
本県においても、ロボット産業を支援・育成していることから、同社の取組を調査し、今後の施策推進の参考とする。

【調査内容】

サイバーダイン㈱は、筑波大学山海研究室で誕生したサイバニクス(Cybernics)技術を駆使して製作されたロボットスーツHAL®を医療・介護・福祉分野、労働・重作業分野、エンターテイメント分野等、人間生活に役立つ領域で展開することを目的として、筑波大学大学院教授でありサイバニクス研究センター長の山海嘉之氏が理想実現のために起業した大学発ベンチャーである。HAL®(HybridAssistive Limb®)は、装着者の脳・神経系からの動作意思を反映した微弱な生体電位信号で機能するサイバニック随意制御系、姿勢や重心バランス等の装着者の動作情報を人工知能処理し機能するサイバニック自律制御系、装着者の人間特性に適応調整されるサバニックインピーダンス制御系及びこれらを組み合わせたサイバニックハイブリッド制御系等で構成されるシステムとなっている。装着することで、動作意思に従った運動を実現すると同時に、運動に連動した感覚神経系信号が脳へとフィードバックされる。装着者の脳・神経系と身体の間にHAL®が介在することでバイオフィードバックが構築され、脳・神経系の適応・再学習、身体機能の改善・再生が促進される。この技術は医療用HAL®が厚生労働省から医療機器として薬事承認され、公的医療保険が適用されていることからも、治療や機能維持に有効であることが分かる。医療用HAL®は両脚型であるが、現在、脳卒中患者の歩行能力回復を目的とする単脚型の医療機器承認治験が開始されている。同社では、医療用のみならず、重作業支援HAL®、災害対策支援用HAL®、清掃・搬送ロボットなど、ロボットなどによる人支援産業の創出を推進している。
概要説明後、委員からはHAL®の仕様や今後の展望などについて、熱心な質疑が行われた。
今回、この視察先を調査できたことは、本県におけるロボット産業の支援・育成において、大変参考となるものであった。


サイバーダイン㈱にて

お問い合わせ

議会事務局 議事課 委員会担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4922

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