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掲載日:2018年9月13日

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総務県民生活委員会視察報告

期日

 平成30年6月5日(火曜日)~7日(木曜日)

調査先 

(1) 洛南高等学校(京都市)
(2) 京都府男女共同参画センター(京都市)
(3) 兵庫県立尼崎スポーツの森(尼崎市)
(4) ダイキン工業(株)テクノロジー・イノベーションセンター(摂津市)

調査の概要

(1)洛南高等学校

(私学の振興について)

【調査目的】

 洛南高等学校は、世界遺産の東寺(教王護国寺)の境内にある小中高一貫教育を提供する私立高等学校である。
 平成25年4月から、大学受験最難関進学を目指す「空パラダイム」、個性を伸ばすことを目的とする「海パラダイム」のカリキュラムを導入したことなどにより、進学実績が上昇し、昨今は京都大学合格者数の高校別ランキングで全国1、2位を争う進学校となっている。また、クラブ活動も盛んで、男子100mの日本記録保持者の桐生祥秀選手を輩出した陸上部は、インターハイ総合優勝の実績を誇る。
 私学振興は本県にとって重要な課題であり、今後の施策を推進する上で参考とするため視察する。

【調査内容】

 洛南高等学校は、今から約1,200年前の828年(天長5年)に、弘法大師が庶民のための教育の場として創立した綜芸種智院に端を発するとされている。その後、建学の精神が受け継がれ、昭和37年、東寺高等学校から改称し、新たに洛南高等学校として発足した。昭和40年、進学実績を上げるために特別進学コースを設置し、昭和44年に初めて京都大学の合格者(2名)が誕生した。さらに、教育の一層の充実化のため、昭和60年に附属中学校を開設した。平成18年に男女共学を開始し、平成26年には長岡京跡・北東部の地に附属小学校を開設している。現在の在籍生徒数は1,341名(男子1,018名、女子323名)で、教職員は中高で148名(非常勤職員含む)である。 
 平成25年から、附属中学校からの内部進学生とともに形成する、高校課程履修内容の早期完成とハイレベル演習を実現させ、最難関大学・学部へチャレンジする「空パラダイム」、志望と適性に応じたチャレンジを行う「海パラダイム」の2つのコースカリキュラムを導入している。なお、両カリキュラムの名称は、東寺の創設者の空海の名に由来する。このうち「空パラダイム」は、特別講座開催や予復習の督励で基本内容を徹底サポートする1年生段階、内部進学生と合同の授業開催も視野に進度の同調を順次図っていく2年生段階、合同合宿や自主学習会等の多彩な学習会など、特徴あるものとなっている。そうしたカリキュラムの導入などにより、近年は進学実績が上昇し、京都大学合格者数の高校別ランキングでは全国1、2位を争う進学校になっている。平成30年度は、東京大学の合格者20名、京都大学76名をはじめとして、国公立大学の合格者数は345名であり全国最多とのことである。
 また、体育会クラブは、全国トップレベルの実績を誇る1.部、体力づくりを主な目的とする2.部の2部制をとっている。文化系も、全国レベルで優秀な実績を誇るクラブから趣味のクラブまで多種多彩となっている。なお、男子100mの日本記録保持者の桐生祥秀選手を輩出した陸上部は、インターハイ総合優勝の実績を誇り、アテネオリンピックの体操男子団体金メダリストの冨田洋之選手などを輩出した体操部は50年連続でインターハイに出場している。このほかにもFIFAワールドカップロシア大会の日本代表ゴールキーパーの東口順昭選手など、世界で活躍する選手を数多く輩出している。
 概要説明の後、委員から活発な質問が行われた。その中で、「これだけ文武両面で活躍する生徒を育てる秘訣は何か」との質問に対し、「挨拶と掃除といった生活指導を徹底していることに加え、学業の面でも基本を繰り返し徹底している。そのことが、学力の面だけではなく、クラブ活動の面においても良い結果に結びついているのだと教職員も生徒も信じている」との回答があった。なお、同校のグラウンドは80mコースしか取れないとのことだが、そうした環境でも桐生選手が育ったのは、やはり基礎を徹底したことによるものだと考えているとのことであった。質疑後は、同校内の各施設を視察した。
 今回視察先を調査できたことは、本県における私学振興を推進していく上で、大変参考となるものであった。

(1)洛南高等学校

 洛南高等学校にて

(2) 京都府男女共同参画センター

 (男女共同参画の推進について)

【調査目的】

 京都府男女共同参画センターは、京都府民総合交流プラザ京都テルサ内に設置された施設で、平成16年4月施行の「京都府男女共同参画推進条例」に基づく男女共同参画社会づくりの推進拠点となっている。女性の悩みごとの相談をはじめ、各種講座、カウンセリング、交流支援や女性チャレンジオフィスの運営など様々な事業を実施している。
 本県でも男女共同参画の取組を推進していることに加え、本県の女性が活躍する社会に関する施策の参考とするため視察する。

【調査内容】

 京都府は、女性の活動拠点として、平成8年4月、京都府女性総合センターを開設した。その後、平成16年4月の京都府男女共同参画推進条例の施行に伴い、平成20年4月に名称を京都府男女共同参画センターに変更し、女性の活動拠点のみならず、男女共同参画社会づくりに向けた各種取組を推進する拠点施設としてリニューアルした。同センターは、同年7月の公募により決定した「らら京都」の愛称で呼ばれている。
 主として女性活躍支援事業を行っており、らら京都創業スクールの開講や起業を目指す女性のチャレンジオフィスや交流サロンCo-Coの開設といった起業支援事業、DV(ドメスティック・バイオレンス)防止啓発セミナーの実施などのDV防止対策事業、女性のための労働相談や法律相談、カウンセリングといった相談事業などを実施している。このほか、男女共同参画の視点での防災支援事業として、災害時女性相談サポーターの養成や避難所設営体験講座等も実施している。なお、同センターの利用者は、年間約4万人弱で推移しており、そのうちの約15%程度が男性とのことである。ホームページやSNSによる情報発信・提供もしており、アクセス数は年々伸び続け、昨年度は45万件近くにまで増加している。
 また、平成22年8月には、全ての女性の働きたいという思いに応える総合窓口である「マザーズジョブカフェ」を施設内に設置し、子育て中や母子家庭(ひとり親家庭)の母親など、一人一人のニーズに応じて、子育てと就業をワンストップで支援している。具体的には、女性再就職支援コーナーでの専任のカウンセラーによるキャリア相談や、マザーズコーナーでのハローワーク相談員による職業紹介、ひとり親家庭の自立支援、保育についての情報提供、様々なセミナーやイベントの開催などである。こうした取組により、同カフェ利用者の就職内定者は、開所してから平成29年度までに延べ1,400人を超えるとのことである。
 施設内には、利用者同士の交流を支援するため、ワーキングルーム、ミーティングルーム、交流コーナーなども設置されているほか、平成29年11月には京都テルサ保育所が開所している。
 概要説明の後、委員から活発な質問が行われた。その中で、「らら京都創業スクールの受講者が減っている理由はなぜか。また、受講者へのフォローはどうしているのか」との質問に対し、「受講者が減ったのは、本事業に対する経済産業省からの補助金がなくなり受講料を上げたことが大きな理由だと考えている。今年度は以前の受講料に戻している。また、本スクールの受講者に対しては、京都府主催の京都女性起業家賞への応募を働き掛けるなど、行政の施策につなげる取組をしている」との回答があった。また、「京都府の男女共同参画の状況はどうか」との質問に対し、「統計的なデータからではなく所感としてだが、男女共同参画は進んでいると感じている。ただ、取組を進めてきた方たちが高齢になってきている現状は否めないので、地域会議を開いて、次の世代の新しい担い手の掘り起こしや育成に力を入れている」との回答があった。質疑後は、施設内の視察を行った。 
 今回視察先を調査できたことは、本県における男女共同参画を推進する上で、大変参考となるものであった。

(3) 兵庫県立尼崎スポーツの森

 (屋内50m水泳場の設置検討について)

【調査目的】

 兵庫県立尼崎スポーツの森は、兵庫県で初めてPFI手法を導入し、建設・運営されている西日本最大のスポーツ複合施設であり、平成18年5月にオープンした。広大な敷地に屋内プール、フィットネス、グラウンドゴルフやアイススケートなど多彩なスポーツ&レジャー施設が充実しており、三菱重工業やヤマハ発動機が出資する特別目的会社「あまがさき健康の森(株)」が施設建設・管理運営を行っている。メインプールは、トップアスリートを養成する国際公認50m屋内プールである。
 本県では、現在、スポーツ医・科学拠点施設・屋内50m水泳場の設置検討を行っていることから、その参考とするため視察する。

【調査内容】

 兵庫県は、臨海地域を魅力と活力のあるまちに再生し、「環境の世紀」を先導するまちづくりのモデルとなるよう、平成14年3月に「尼崎21世紀の森構想」を策定した。そして、この構想のリーディングプロジェクトの1つとして、兵庫県立尼崎スポーツの森が整備されることとなった。この施設の整備方針としては、水泳競技の中核施設をメインに、一年を通して県民の健康増進の場として利用でき、自然環境にも優しい施設を造ることが掲げられた。そして、その事業手法として、民間のノウハウやアイデアを生かして多くの様々な利用者のニーズに対応できるサービスを提供すること、県民へのサービス向上や維持管理・運営に係る県の財政負担やリスク負担を軽くすることの実現を期待し、同県初となるPFI事業により整備することとなった。
 PFIの事業期間は、耐用年数を想定して、平成15年12月から平成35年3月末までの約20年間である。施設は平成18年5月にオープンしており、メインプール棟には屋内50mプールが設置されている。このプールはスイミングスキルを飛躍的に向上させる泳力解析技術「スイムストロークウォッチャー」を西日本で初めて採用しており、トップアスリートの養成にも供されている。そのほか、施設内には、サブプール棟、屋外プール、グラウンドゴルフ場、フットサルコートや子供たちの遊具がある森のこども広場が整備されている。PFI事業の範囲は、調査・設計業務、建設業務、維持管理業務及び運営業務の4業務である。現在は、三菱重工業やヤマハ発動機など3社の出資により設立された特別目的会社「あまがさき健康の森(株)」が、多様な施設を運営するためのノウハウを持つ管理・運営会社それぞれに委託をするなどして、維持管理及び運営事業を行っている。
 PFIによる効果として、施設面では、屋内プールに水深を分割変更できる稼働床を導入するなど利用者ニーズに対応するフレキシブルな構造にできたこと、先進的技術を導入することでランニングコストが低減できたことや環境への配慮が実施されたことなどが挙げられる。また、運営面では、多様な利用者ニーズに対応するフレキシブルな営業時間の導入や維持管理・運営費の大幅削減などが挙げられる。営業時間については、屋内プールは22時まで利用可能で、アイススケートリンクは一般利用の時間以外での専用リンク貸し出しに24時間で対応をしている。実際に、一般の営業時間外の深夜に借り上げて練習する競技者は多く、アイススケートリンクの売り上げの25%はこの専用利用によるものとなっている。フットサルについても、大学生や社会人から、学校や仕事が終わってから使用したいというニーズが高く、26時までの営業を行っているとのことである。
 概要説明の後、委員から活発な質問が行われた。その中で、「メインプールは、夏がプールで冬がアイススケート場としての利用となっているが、プールを通年利用としなかった理由はなぜか」との質問に対し、「県内にはアイススケート場を求める要望もあり、大阪府や京都府等の状況も参考に、冬季はアイススケート場として利用できるようにした」との回答があった。また、「プールの1年間の運営費はどれくらいか」との質問に対し、「プール単体でのデータはない。施設全体の運営費は約7億円であり、収入は、利用料金等が約4.5億円で、残りの2.5億円は兵庫県からの補助金である」との回答があった。質疑後は、屋内メインプールなど施設内の視察を行った。
 今回視察先を調査できたことは、本県の屋内50m水泳場の設置検討について、大変参考となるものであった。

(4) ダイキン工業(株)テクノロジー・イノベーションセンター

 (県有施設における地球温暖化対策の推進について)

【調査目的】

 ダイキン工業(株)テクノロジー・イノベーションセンターは、同社の淀川製作所内にある研究開発拠点である。ZEB(ゼロエネルギービル)の実証モデルとして整備され、効率的な照明と空調や地中熱等の自然エネルギーの導入、空調機の消費電力を高精度で予測できるシステムを新たに開発することなどにより、通常の同じ面積の建物より70%のエネルギー削減に成功しており、平成29年度の省エネ大賞において「資源エネルギー庁長官賞」を受賞している。
 本県では、エコオフィス化改修などにより県有施設における地球温暖化対策の推進に取り組んでいることから、その参考とするため視察する。

【調査内容】

 ダイキン工業(株)は、1924年に創業した空調のグローバルメーカーである。現在、同社が事業展開する国は150か国に広がり、生産拠点は世界90か所を数える。日本をはじめ、中国、アジア、欧州、アメリカなど主要な市場がある地域で、エアコンやフッ素化学製品の生産を行っている。海外での売上は全体の7割以上を占め、過去10年間で売上総額も2倍以上に増益するなど、成長を続けている。
 テクノロジー・イノベーションセンターは、グローバルに広がる同社グループの技術開発のコア拠点として、淀川製作所内に平成27年11月に開設した。総床面積約5万8,000平方メートル、延べ床面積4万9,000平方メートル、6階建て、総事業費約380億円で、国内3拠点(堺・滋賀・淀川製作所)に分散していた技術者を集約し、約700人体制で技術開発を推進している。同社が世界各地で展開する技術開発の中心という位置付けで、グローバルでの産・官・学連携も積極的に進めている。社内外の協創イノベーションにより、インバータ、ヒートポンプ、フッ素化学などのコア技術で世界No.1の技術力を構築し、差別化商品による事業拡大、新技術・先端技術による新たな価値・事業創出などの実現を目指している。
 同センターは、ZEB(ゼロエネルギービル)の実現に向け、同社の技術の粋を結集した建物である。建築設計会社と協働で環境に配慮した建屋設計を行い、通常の同じ面積の建物より70%のエネルギー削減に成功するなど、地球温暖化への対策が施されている。新しい省エネ技術を開発するたびに、ソリューションモデルとして設備を更新して実証・検証することとしており、建物全体が実証実験の場となっている。具体的な省エネの取組としては、高効率な空調や照明の導入、地中熱等の自然エネルギーの利用、建屋と空調設備の設計協業による空調機単体では難しかった自然換気や外気冷房の積極的利用の実現などである。こうした同社の取組は、「最先端空調技術や最適マネジメントによる、ZEB指向型オフィスの実現」として、平成29年度の「資源エネルギー庁長官賞」を受賞した。
 また、オフィス棟では、お互いに十分なコミュニケーションが取れる距離に技術者の執務エリアを配置するほか、4・5階の中間層にあるミーティングルームの「ワイガヤステージ」では、オフィス内のどこからでも議論を見聞きでき、興味があれば誰でも参加ができるなど、技術者があらゆる垣根を越えて「協創」を促進できるよう様々な工夫が施されている。このほか、オフィス中央のマネージメントサイクルに幹部職員が集約して配置され、幹部職員同士のコミュニケーションを十分に図ることで業務を早く円滑に進める工夫もされている。こうした創意・工夫を凝らしたオフィスは評価され、平成28年8月、第29回日経ニューオフィス賞の「ニューオフィス推進賞」を受賞している。 
 概要説明の後、センター内の視察を行った。その中で、建物の特色や維持管理などについて、委員から活発な質問が行われた。
 今回視察先を調査できたことは、県有施設における地球温暖化対策を推進する上で、大変参考となるものであった。

(4)ダイキン工業(株)テクノロジー・イノベーションセンター

  ダイキン工業(株)
テクノロジー・イノベーションセンターにて

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議会事務局 議事課 委員会担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4922

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