環境科学国際センター > 試験研究の取組 > 研究評価の取組 > 平成29年度第1回研究評価 > H29第1回審査会コメント1/研究課題(自然 H29-R01 埼玉県の主要水稲品種)

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掲載日:2023年2月1日

環境科学国際センター研究課題(自然環境担当/H29~R1)

埼玉県の主要水稲品種に対する葉のオゾン吸収量に基づいたオゾンリスク評価

(自然環境担当:米倉、王、角田、金澤、三輪/H29~R1)

 埼玉県は全国でも有数の光化学オキシダント濃度が高い地域です。光化学オキシダントの主成分であるオゾンは非常に酸化性の高い物質であり、農作物の生育や収量への悪影響が指摘されています。欧米では、植物保護などの観点からのオゾンのリスク評価に基づいて新しいルール作りに取り組んでおり、植物保護のためのオゾンの環境基準や指針値を提唱しています。本研究では、欧州を中心に検討されている、植物に対して直接悪影響を及ぼす可能性のあるオゾンの閾値(クリティカルレベル)の評価手法を用いて、埼玉県の主要水稲品種に対する葉のオゾン吸収量に基づいたオゾンリスク評価によりクリティカルレベルを検討します。主に水稲2品種(コシヒカリ、彩のかがやき)を対象にオープントップチャンバーを用いたオゾン暴露実験を実施します。葉のガス交換速度を計測し葉のオゾン吸収量を算出するとともに収量との関連性を検討しクリティカルレベルを提唱します。

《研究の概要》(PDF:254KB)

 

平成29年度第1回研究審査会コメント

研究課題

埼玉県の主要水稲品種に対する葉のオゾン吸収量に基づいたオゾンリスク評価

研究審査会コメント

  • 埼玉県というオゾン濃度の高い地域ということで、水稲の収量に対するオゾン影響を把握することは、実用的には極めて重要な課題である。また、その課題を、生物多様性保全という研究テーマの中で解決していこうということは多少チャレンジングな感もあるが、好感の持てる研究である。
  • 気孔の密度の個体差などが関与しないのか、一部の試料でよいので、顕微鏡等で基礎データとして取っておくとよいと考える。
  • 国際的な指標の確立を目標にしているが、これまでの研究や関連研究機関とも連携並びにコミュニケーションをとりながら、研究成果がうまく利用できるように、調整していただくのが良いと思われる。
  • オゾンの大気濃度ではなく、植物の取り込み量の個別性を考慮に入れた評価を行うことで、より精緻な量―影響関係を確立しようとしている点でたいへん重要な研究である。

 

 

お問い合わせ

環境部 環境科学国際センター 研究企画室

郵便番号347-0115 埼玉県加須市上種足914 埼玉県環境科学国際センター

ファックス:0480-70-2031

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