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発表日:2025年6月5日14時
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部局名:環境部
課所名:環境科学国際センター
担当名:温暖化対策担当
担当者名:大和、嶋田
直通電話番号:0480738367
Email:g7383319@pref.saitama.lg.jp
環境科学国際センターでは、令和4年度から県独自に「インターネットにつながる暑さ指数計」を設置し、リアルタイムの暑さ指数を公開しています。今年度は、本日から9月30日(予定)まで、埼玉県気候変動適応センターのウェブサイト「SAI-PLAT」で県内30か所の暑さ指数を公開します。屋外活動だけでなく、日常生活においても、暑さ指数を意識していただき、熱中症の予防に御活用ください。
埼玉県気候変動適応センターウェブサイト「SAI-PLAT」では、県が測定を行う30か所(図1)における、10分おきの暑さ指数及び風向風速を公開します。
https://saiplat.pref.saitama.lg.jp/archives/1277
環境省熱中症予防情報サイトでは、国が測定を行う県内8か所(図1)における、1時間おきの暑さ指数を公表しています。熱中症の予防に御活用ください。
https://www.wbgt.env.go.jp/wbgt_data.php?region=03&prefecture=43
図1暑さ指数計を設置した観測点
気温、湿度、日射・輻射熱(※2)の3つの要素を取り入れた熱中症の危険度を表す指標です。暑さ指数が28以上の場合は、日常生活におけるすべての生活活動において熱中症の危険性が高まりますので、冷房の利用や外出を控えるなどの予防対策が必要となります。なお、暑さ指数は、以下の計算式で算出します。
暑さ指数=0.7×湿球温度+0.2×黒球温度+0.1×気温(※3)
日常生活に関する指針
日本生気象学会「日常生活における熱中症予防指針Ver.4」(2022)より
※1気温との混同を避けるため、単位の摂氏度(℃)を省略して記載しています。
※2離れた所に熱が伝わる現象を輻射といい、このとき伝わる熱を輻射熱と呼びます。空気のない宇宙空間を通って、日中、地面や建物が温まるのは輻射熱によるものです。夏の日中は、太陽から放出される輻射熱と太陽によって温められた地面や建物から放出される輻射熱の両方の影響を受けることになります。また、人体からも輻射熱が放出されますので、人込みではその影響も受けます。そのため、気温や湿度が高く、日当たりの良い場所や人込みの中では熱中症になりやすくなります。
※3湿球温度は湿度の影響を、黒球温度は輻射熱や日射(日射し)の影響を示しています。
環境科学国際センターでは、令和3年度に、野外で長期間測定ができ、低価格で既製品と同程度の測定精度を持つ、IoT暑さ指数計を開発しました(図2左)。
この暑さ指数計は、温湿度計と黒球温度計の値から暑さ指数を自動で計算し、インターネットを経由してリアルタイムでの情報提供が可能です。
さらに、環境科学国際センターと株式会社渡辺製作所は共同研究を行い、野外で長期間正確に安定して測定可能でデータも保存可能な、より高性能な機器を令和6年度に開発しました(図2右)。今年度は30か所中、15か所に設置しています。
図2IoT暑さ指数計(左:昨年度までの機器、右:今年度開発した機器)
今年度から株式会社建設技術研究所のRisKmaを活用して、暑さ指数とともに風向風速の情報提供を行います。
過去の観測結果を調べると、海からの比較的冷涼な空気が到達する日は、県南部から北部に向かって暑さ指数が低下する傾向にあるとわかりました。このことから、暑さ指数の変化と風向風速の分布を同時に確認できれば、より効果的な熱中症の予防が可能と考えました。
そこで、環境科学国際センターと株式会社建設技術研究所では、より効果的な情報提供を行うことを目的に共同研究を行い、RisKmaを活用して、暑さ指数の変化と風向風速の分布を同時に表示できるシステムを開発しました。
図3リアルタイムの暑さ指数の表示例
参考2について:株式会社渡辺製作所 会田 電話:048-856-0855
参考3のRisKmaについて:株式会社建設技術研究所 管理本部広報室 米山 電話:03-3668-4378
県内30か所、暑さ指数をリアルタイムで公表 ~熱中症の予防に暑さ指数を御活用ください~(PDF:424KB)