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発表日:2024年5月29日11時
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部局名:環境部
課所名:環境科学国際センター
担当名:温暖化対策担当
担当者名:大和
直通電話番号:0480738367
Email:g7383319@pref.saitama.lg.jp
近年は地球温暖化の進行に伴い、5月から熱中症の危険度が高くなっています。熱中症を予防するためには、暑さ指数(※1)を参考に、激しい運動や炎天下での外出を控えるなどの対策が必要です。環境科学国際センターでは「インターネットにつながる暑さ指数計」を県内28地点に設置しました。本日より9月30日まで、埼玉県気候変動適応センターのウェブサイト「SAI-PLAT」の暑さ指数情報発信ページ(※2)でリアルタイムの暑さ指数を見ることができます。熱中症予防のため是非とも御活用ください。なお、6月末までには更に2地点を追加し、30地点まで増やす予定です。
※2 暑さ指数(WBGT)
人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい(1)湿度、(2)日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、(3)気温の3つを取り入れた指標。輻射熱とは、日射しを浴びたときに受ける熱や、地面、建物、人体などから出ている熱で、温度が高い物からはたくさん出ます。湿球温度は湿度の影響を、黒球温度は輻射熱の影響を主に示しています。湿度が高い場所では汗が蒸発しにくいので、身体から空気へ熱を放出する能力が減少し、熱中症になりやすくなります。暑さ指数(WBGT)は以下の計算式で算出します。
WBGT[℃]=0.7×湿球温度[℃]+0.2×黒球温度[℃]+0.1×気温[℃]
日本生気象学会「日常生活における熱中症予防指針Ver.4」(2022)より
※2 埼玉県気候変動適応センターのウェブサイト「SAI-PLAT」の暑さ指数情報発信ページ
https://saiplat.pref.saitama.lg.jp/archives/1277
環境科学国際センターでは、低価格で既製品と同程度の精度を持つ、インターネットにつながる暑さ指数計(呼称:IoT暑さ指数計)を開発しました(図1)。この暑さ指数計は、温湿度計と黒球温度計の値から暑さ指数を自動で計算し、インターネットを経由してリアルタイムで暑さ指数の値を提供することができます。
図1 IoT暑さ指数計
IoT暑さ指数計で測定した暑さ指数の情報提供は、令和4、5年度に引き続き3年目となります。晩春から気温が高くなる日が多くなるため、今年度は5月から暑さ指数の情報提供を行います。また、情報提供を行う地点を令和5年度の24地点から28地点に増やし、県民がより熱中症予防に活用しやすいようになりました。
県立高等学校や公的施設等の屋上など県内28地点に設置したIoT暑さ指数計の測定結果を埼玉県気候変動適応センターのウェブサイトでリアルタイムに見ることができます(図2)。暑さ指数が28以上の場合は、日常生活におけるすべての生活活動において熱中症の危険性が高まります。冷房の利用や外出を控えるなどの予防対策が必要となりますので、熱中症予防のために是非とも御活用ください。
図2 リアルタイムの暑さ指数の表示例