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掲載日:2025年7月15日
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1973年に初代社長、山川和邦氏(現:会長)がスポーツ用品を扱うアイガースポーツを創業。1979年にアイガースポーツから徽章(きしょう)関係部門を分離独立し、現在の株式会社サンワ(https://www.sanwa-corp.co.jp/)を設立しました。事業内容はアニメ、キャラクター、アーティストグッズのOEM/ODM生産です。オリジナル商品の企画・提案・製造を中心に、アクリルキーホルダーなどのアクリルグッズ、缶バッジ、バッグなどの縫製品、Tシャツなどの各種ウェア、メタルグッズ、ラバー・シリコングッズ、タオル類、ぬいぐるみ、水泳・スポーツグッズなど多岐にわたる製品を手掛けています。2001年に本社や営業所を統合し、東京都文京区から戸田市に移転。以後、戸田市に本社を置き、国内に2つの自社工場(埼玉県川越市、福島県)、中国に専属工場を持つなど規模を拡大しながら成長を続けています。
今回は、2025年2月26日に本社を訪問させていただきました。
本社・本社別館(戸田市) 川越工場 福島工場
■サンワの理念
サンワのホームページに、初代社長の「経営がうまくいくかどうかの半分は経営理念にある」という言葉が載っています。同社の経営理念は「損得よりも先に善悪を考え、社会に貢献する企業となり永続的存続を目指します」ですが、初代社長、山川和邦氏の娘であり、現在の山川景子社長によると、「儲けを第一とするのではなく善悪を価値基準とし、お客様や社会の信用を得ることが最終的には会社の利益や存続につながる」という考えであるということです。また、事業ミッションや企業ビジョンなど社内で共有する内容は、「サンワフィロソフィ」という社員に配布された企業手帳に記され、朝礼で唱和して仕事に対する基本姿勢を日々確認しています。他にも、何か物事を進めるにあたり、社員全員が一度企業理念に立ち戻り意志決定を行うようにしています。
■サンワの3つの強み
サンワには「提案力」、「ワンストップサービス」、「高品質」という強みがあります。単に製造を行うのではなく、企画の段階からお客様をサポートし、要望に合わせて柔軟に対応する他、サンワで企画・提案から製造・物流まで一貫して対応することも可能で、品質面でも妥協を許さない充実した生産体制を敷いています。
(1)提案力
経験豊富なスタッフがしっかりお客様をサポートし、お客様において作りたい商品が決まっていて製造だけを請け負うOEM生産も、サンワが商品提案から入り、商品デザインや設計も行うODM生産も、どちらも可能。商品の製作ができるのは当たり前のこと、サンワはそれに加え企画・提案も行います。
(2)ワンストップサービス
発注から納品まで迅速に対応できるように、企画・提案から製造・物流までの一貫体制を敷いています。また、「作ったら終わり」ではなく、追加発注や万が一の不備などアフターフォローにも迅速に対応します。自社工場保有の強みを生かし、フットワークの軽いアフターフォローを提供できます。
また、対応可能な商材の幅も広く、複数商材まとめての相談も得意としています。多岐にわたる商材群を一括で請け負える対応力は、業界を超えて多くのお客様に評価されています。生産フローと商品幅、これら2軸によるワンストップサービスが、サンワの強みです。
(3)高品質
ものづくりは品質こそが勝負。常にお客様へ高品質な商品を届けられるよう、品質保証の部署を設け、お客様オリジナルグッズの製作も安心して依頼することができます。国内工場の品質管理はもちろん、中国では専属工場のほかに自社検品事務所を複数設置して品質管理に力を入れており、ハイクオリティな生産ラインを確保しています。
中国専属工場(開封市)
■主な商品の紹介「それ、サンワ製かも」
取扱品目無限大、あらゆるオリジナル商品を、アニメ、ファンシー雑貨、アーティスト、アパレル、スポーツ、一般企業といった様々な業界のお客様と製作してきた45年の実績とノウハウで、これからもお客様の「つくりたい」をサポートしていきます。よいものづくりに必要なことは、お客様の要望をできるだけ的確にヒアリングすること、デザイナーや専門部署と連携し、技術を駆使してお客様の満足が得られるまで試作を重ねること、その際、ありとあらゆる素材に精通していることです。これらの工程に求められるのは、やはりコミュニケーション能力です。
◆サンワのオリジナルグッズ
【左:プリンタブルウェア】
アーティストグッズにかかせないTシャツやトートバッグなどのオリジナルプリント商品。シルク印刷・インクジェット印刷・DTF印刷が自社完備でクイック対応可能。
【中:アクリルグッズ】
キーホルダー・アクスタ等の定番はもちろん、実用新案を取得した特殊なアクリル商品の企画・設計やデザインも社内の専門部門にてサポート。自社内で台紙・箱等のパッケージングも完結でき、ワンストップでお届け可能。
【右:缶バッジ】
特許取得の両面樹脂加工で、異物混入回避・金属への防錆対策とのプラスワン効果がある缶バッジ。サイズ、種類のラインナップも豊富。
【左:ペンライト】
既存のペンライトでは満たしきれないエンドユーザーの要望を詰め込んだ、サンワオリジナルの仕様がポイントです。
【中:ギミック系アクリル各種】
知的財産権取得済の仕様やパーツを用いた、他にはないギミックが魅力です。
【右:ぬいぐるみ各種】
設計から作成まで包括的なサポートにより、高品質のぬいぐるみの作成が可能です。
その他にも様々な商品を製作しています。
■男女の違いを意識しない企業、多様な働き方や社員の健康について
取材当日、通されたサンワの応接室には、山川社長のほか2名の女性社員が待機していました。時に笑い声が響く、明るい雰囲気の中で話が進み、分け隔てなく会話ができる風通しの良い社風を感じることができました。サンワは従業員の男女比がおおむね半々で、リーダーの約3分の1が女性です。
2017年に埼玉県の「多様な働き方実践企業」の取組を始めてから、現在は最上位のプラチナコースの認定を受けています。女性社員の育休からの復帰はほぼ100パーセントで、ずっとそのような先輩社員の姿を見てきたこともあり、同社では復職は当然のこととして受け止められています。同時に男性の育児休暇の取得も進み、子育て中の時短勤務やテレワークは当たり前になっています。また、サンワでは経験を積んだパート社員や契約社員の正社員への登用を推進しており、現在、福島工場の副工場長を務めている人もいます。
組織としての成果を上げるためには、社員一人一人が健康であることもまた、欠かせない要素であると考えています。社員の健康にも全力でサポートしており、2025年には「健康経営優良法人2025中小規模法人部門」を取得しました。事業目的「人づくり、ものづくり、幸せづくり」にもあるように、社員一人一人のウェルビーイングな働き方を実現すべく、会社全体で取り組んでいます。
■サンワの社会貢献活動
埼玉県は、環境分野のSDGsに取り組む企業・団体等を応援しています。サンワは2024年、「埼玉県環境SDGs取組宣言企業」及び戸田市の「とだSDGsパートナー」の認定を受け、誰一人取り残さない持続可能な社会のために、SDGsの取組を進めています。
また、地元小中学校の社会体験学習を積極的に受け入れています。直近の取組としては、社員が講師となって行うモノづくり体験の出張授業などです。生徒一人一人が「働く」ということを考える授業において、小学校の周年記念グッズの製作と、生徒からの相談へのアドバイスなどを行いました。
小学校の周年記念グッズ
■今後について
山川社長の好きな言葉に「不易流行(ふえきりゅうこう)」があります。いつまでも変わらない本質的な部分を大切にする中でも、新しく変化を取り入れていくことを指す言葉で、「時代の流れを読み、変えるべきところは変える」ことが重要と考えています。また、社員、家族、お客様、仕入先、サンワに関わる全ての人々が笑顔でいられるような仕事のやり方と、「Growth&Happiness」、そこに企業の成長を感じられることを念頭に、今後も業務拡大に向け走り続けます。
ご対応いただきました株式会社サンワの山川代表取締役社長、社員の皆様、ありがとうございました。
山川代表取締役社長と社員の皆様
株式会社サンワ
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