トップページ > 県政情報・統計 > 県政資料・県報 > 県政ニュース(報道発表資料) > 2025年度 > 2025年5月 > 伝染性紅斑の流行警報を発令します!~咳エチケット、手洗いをして感染予防に努めましょう~
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発表日:2025年5月1日14時
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部局名:保健医療部
課所名:感染症対策課
担当名:感染症担当
担当者名:中山、武田
内線電話番号:3404
直通電話番号:048-830-7330
Email:a3510-17@pref.saitama.lg.jp
埼玉県感染症発生動向調査による県内医療機関(定点)からの伝染性紅斑の報告数は3月下旬から増加し、第17週(令和7年4月21日から4月27日まで)に、1定点当たり2.14人と、国の定める警報の基準値である2人を超えました。
保健所管内別での1定点当たり報告数は、多い順に、熊谷保健所(5.20人)、狭山保健所(4.80人)、本庄保健所(4.67人)となっています。
伝染性紅斑は特徴的な発疹が現れる前に感染が広がりやすく、外出する機会も増える時期ですので、普段から咳エチケット、手洗いなどの対策を心がけ、感染予防に努めましょう(後述の【伝染性紅斑の予防のポイント】参照)。
伝染性紅斑は、両頬に現れる境界鮮明な紅い発疹を特徴とするヒトパルボウイルスB19を原因とする感染症です。りんごのように頬が赤くなることから、「りんご(ほっぺ)病」ともよばれます。
潜伏期間は10~20日で、両頬の発疹に続いて、手や足に網目状の発疹が現れ、これらの発疹は1週間前後で消失することがほとんどです。大人では、両頬の赤い発疹は少なく、関節痛や頭痛などが出現し、関節炎症状により1〜2日歩行が困難になることがありますが、ほとんどは自然に回復します。
妊娠中に感染した場合、まれに胎児の異常(胎児水腫)や流産が生じる可能性があります。
頬に発疹が現れる7~10日くらい前に微熱や風邪のような症状が見られ、この時期にウイルスが最も多く排泄されます。発疹が現れた時には既にウイルスの排泄はほとんどなく、感染力はほぼ消失しています。
主な感染経路は、患者の咳やくしゃみなどのしぶき(飛沫)に含まれるウイルスを吸い込むことによる「飛沫感染」、ウイルスが付いた手で口や鼻などの粘膜に触れることによる「接触感染」です。
飛沫感染を防ぐため、普段からマスクの着用等咳エチケット((1)咳やくしゃみを他の人に向けて発しないこと、(2)マスクをしない状態で咳やくしゃみが出るときはハンカチなどで口を覆うこと、(3)手のひらで咳やくしゃみを受け止めた時はすぐに手を洗うこと等)を守ることを心掛けましょう。
接触感染を防ぐには、手指などに付いたウイルスを流水・石けんによる手洗いで物理的に取り除くことが有効です。なお、アルコールによる消毒効果は弱いとされています。
妊娠中あるいは妊娠をしている可能性がある人は、伝染性紅斑の患者や、風邪の症状がみられる方との接触をできる限り避けるよう注意してください。
都道府県及び保健所設置市が定点医療機関(モニター)から感染症患者の受診状況について毎週報告を受け、流行状況を把握するものです。
伝染性紅斑については、埼玉県医師会の協力を得て、111の定点医療機関を指定しています。