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掲載日:2022年6月10日

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統計ア・ラ・カルト第180号「原油価格の高騰が消費者物価に与える影響~価格変動分析ツールの紹介~」<2022年5月号>

原油価格が高騰しています。

日本の原油のほとんどは、国外からの輸入に頼っていますが、消費者物価にどのような影響を与えるのでしょうか。

原油価格上昇率

  • 2021年の輸入量は、1億4400万klで、サウジアラビア(39.7%)、アラブ首長国連邦(34.7%)、クウェート(8.4%)、カタール(7.6%)、ロシア(3.6%)等から輸入しています。
  • どの国の原油価格も高騰しており、2021年1月の価格を基準にして、原油価格の上昇率を計算してみると、2022年2月では、91.7%と2倍近く高騰しています。

2021年の日本の国別原油輸入割合を表す円グラフ2021年から2022年の原油価格上昇率を表す折れ線グラフ

原油の販売先は石油製品会社が95%以上

  • 原油の販売先を調べてみると、販売先は、石油製品(ガソリン、灯油、重油等)の会社が95%以上を占めています。(2015年全国産業連関表)

原油が石油製品の原材料に占める割合は?

  • 石油製品の全原材料のうち85.9%を原油が占めています。(2015年全国産業連関表)
  • このことから、原油価格の高騰は、石油製品の価格に大きな影響を与えると言えます。

価格変動分析ツールの紹介

  • 原油価格の高騰は、石油製品の価格に影響を与え、ガソリンや重油の価格の上昇は、バス等の運輸業、火力発電の電力料金に影響を与えます。
  • それらの価格の上昇は、各産業の価格に影響を与え、価格の波及が起こり、最終的に消費者物価に影響を与えることになります。
  • 「価格変動分析ツール」から消費者物価に与える影響を計算してみると、原油が 91.7%上昇した場合、消費者物価は 3.0%上昇し、一般消費者の月間の消費支出増加額は、9,640円増加する結果となりました。
     

お問い合わせ

総務部 統計課 経済分析担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 本庁舎2階

ファックス:048-822-3758

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