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掲載日:2022年10月11日

平成28年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(藤林富美雄議員)

非行少年の立ち直りのための就労支援等について

Q 藤林富美雄議員(公明

本県の刑法犯少年の検挙人数は減少傾向にあるものの、検挙された者のうち再犯者が占める再犯者率は増加の一途をたどっており、平成27年には40.5パーセント、全国平均より4.1ポイントも高い値となっております。
いかなる理由があっても、犯罪は絶対に許されるものではありません。罪を犯した者が刑期を終えて立ち直り社会に復帰することは、被害者にとっては許しがたい絶対悪なのかもしれません。しかし、犯罪が繰り返されない、何よりも新たな被害者を生まないためには、犯罪や非行をした本人が過ちを悔い改めることは当然でありますが、それと同時に、社会においても立ち直ろうとする者を受け入れ、その立ち直りに手を差し伸べなければ、彼らは孤立し、犯罪や非行を繰り返すという悪循環に陥るのではないでしょうか。
以前、委員会視察で松本少年刑務所に伺ったとき、所長から「ここの受刑者はどこから来たかといえば、それぞれの地域から来たんです。だから刑が終えれば、地域にお返しするしかないんです」との言葉を思い出します。
国は、再犯防止のためには住居と仕事を確保して、安定した生活基盤を築かせることが必要とのことから、地方公共団体、地域ボランティア、民間団体などの理解と協力を得ながら再犯防止対策に取り組んでおり、2020年までに刑務所を出て保護観察の対象となった人を実際に雇い入れ、立ち直りを支援する協力雇用主を2014年の約500社から1,500社に増やすとしております。さいたま保護観察所によれば、本県の協力雇用主数は現在318社で建設業と運送業中心に登録されており、うち雇用に結び付いている協力雇用主は13社、20人とのことです。
また、保護観察対象少年の雇用については、民間の協力事業者のみならず、奈良県では県職員自らの能力で社会復帰のお手伝いをすることで県庁が継続的に社会貢献する力を養うとのことから、全国都道府県で初めて平成25年度から保護観察対象少年を県の臨時職員として雇用しております。これまで毎年20歳前後の青少年2名ずつを雇用し、今では業務の経験を踏まえ、3名が就職、1名は進学へと自らの希望の進路へと歩み出したとのことです。
そこで、本県においても非行少年の立ち直りのための就労支援策として、学び直しや資格取得などの支援を講じるとともに、奈良県の取組を参考に県としても直接雇用を検討してはどうかと考えますが、知事の見解をお伺いいたします。
また、前歴などを理由に就労が困難な状況にある刑務所出所者の雇用の重要性を民間事業者はもとより県民とともに考え、就労支援の機運を醸成するシンポジウムなどを開催することも検討してはどうかと考えますが、併せて知事の見解をお伺いをいたします。

A 上田清司 知事

「県としての再犯防止対策への取組について」のお尋ねのうち、「非行少年の立ち直りのための就労支援等について」でございます。
県として非行少年の立ち直りについて、地域の問題として捉え、官民連携の下、様々な立ち直りの場を設けることが重要だと思います。
御提案がありました県での直接雇用でございますが、県自らその先鞭を付ける、この御指摘はきわめて重要であります。早速、検討を加えて、できるだけ早く実現できるように努力したいと考えております。
また、議員御指摘のように、学び直しや資格取得などの支援についても重要でございます。
まずは、NPOなどの支援団体やボランティアなど、こうした支援に携わっている皆さんと効果的な支援のあり方について十分、意見の交換を行って、その充実に努めていきたい、このように考えております。
最も重要なことは、いわゆる協力雇用主をはじめとする非行少年等の立ち直りを支えていただく県民や企業などの裾野を広げることでございます。
そういう意味では、議員がおっしゃったように、シンポジウムなどを通じて非行少年の厳しい現状や支援の必要性について理解を広めていく取組は有効だと思いますし、また、そうした協力雇用主の、ある意味での理解だけではなくて、そういったところに参加できるような雇用主をもっと探さなければならないのではないかと考えたところでもございます。
早速、そうした取組についても、しっかりと対応してまいりたいと思います。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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