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掲載日:2019年6月26日

平成28年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(齊藤邦明議員)

障害者の就労支援について

Q 齊藤邦明議員(自民

さきの2月定例会終了後、一人で北欧視察に行ってきました。保育園と小中学校の視察に加えて、フィンランドではネウボラの現場へ、デンマークでは再生可能エネルギーの先進地のロラン島や移民政策を学びにコペンハーゲン市役所へ、そしてスウェーデンでは障害者雇用を行う国営企業のサムハル社などへ行ってきました。自腹です。
ストックホルムにあるサムハル社は、職業訓練にしても就職できなかった障害者にとって最後のとりでのような企業です。従業員が2万3,000名の巨大企業で、そのうちの2万2,000名が何らかの障害を抱えています。障害の種類は身体、知的、精神、薬物中毒と多様です。また、スウェーデン語が話せない方なども障害者雇用の対象に含まれます。
一人一人の能力を16の分野で4段階評価し、それぞれができそうな仕事へとマッチングしていきます。売上高は10億ドルあり、毎年1,100名の社員を他企業へ転職させることを目標に、自社内でトレーニングを行っております。弱い立場にある方が正社員として雇用され、健常者と変わらぬ給料が支払われ、そして健常者と同様に高額な税金を納める。福祉国家スウェーデンのやり方であり、すぐに日本で実現できるとは思いませんが、学ぶべきところがたくさんあると思います。
厚生労働省の調査によると平成27年6月1日現在、本県の民間企業における障害者雇用率は1.86パーセントで、法定雇用率である2.0パーセントに届いていません。また、法定雇用率を達成していない企業の割合は45.8パーセントで、過半数が達成できていない状況です。未達成の企業は、1人につき月額5万円の納付金を納める必要があります。しかし、障害者を雇用するよりも納付金を支払ったほうが効率がよいという話も耳にします。一方、障害者を持つ親御さんからは、自分たちがいなくなった後のことを考え、就職してできる限り自立してほしいという声を幾度となく聞いています。
健常者であれ、障害者であれ、何事も向き不向きがあります。企業側の事情もあろうかと思いますが、社会の構成員として可能な限り迎え入れてくれる企業が増えることに期待しています。
就職を望む障害者のできる仕事は障害の種類や程度により様々です。また、通勤にも制約があるため、その人に合ったマッチング等の支援が必要です。
そこで、障害者の就労支援を図っていくためには、より多くの企業に障害者ができる仕事を増やしてもらう必要があると考えますが、県では障害者雇用の拡大について今後どのように取り組まれるのか、産業労働部長に伺います。

A 立川吉朗 産業労働部長

障害者雇用を拡大するには、企業の理解と協力が極めて重要です。
県では、障害者雇用開拓員を5人配置し、法定雇用率を達成していない企業を訪問して経営者に直接、障害者の雇用を働きかけています。
また、「どのように雇用したらよいかわからない」という企業に対しては、県の障害者雇用サポートセンターが企業の実情に応じたアドバイスをしております。
具体的には、企業の仕事の中から障害者に向いている仕事を選定したり、既に障害者雇用に取り組んでいる同業他社の見学会を開催しております。
しかし、障害者雇用の経験がない企業は、人事管理などが難しいのではないかという不安が先に立ち、雇用をためらうことが少なくありません。
そこで、県では平成25年度から「障害者雇用開拓・チャレンジ体験事業」を実施し、3日から5日の短期間、企業に体験雇用をしてもらい、経営者や従業員に理解を深めてもらっております。
これらの取組により、平成27年度は925人の採用に結びつきました。
一方、障害者の雇用拡大には、雇用する企業を増やすとともに、安定して働き続けられるよう定着支援も重要です。
そのためには、まず就職前に個々の障害者の能力と適性と仕事の内容が合っているかを慎重に見極める必要があります。
サポートセンターでは、就職支援機関の職員や障害者自身に企業を見学してもらい、事前に仕事内容を十分に理解してもらうなど丁寧なマッチングを行っています。
また、県では障害者雇用に関して具体的な助言を行う専門家でございますジョブコーチを企業に派遣しまして事業主と障害者及びその家族にも助言を行い、就職後のフォローアップを図っております。
平成27年度は112企業に約3か月間ジョブコーチを派遣したところ、約9割の障害者が支援終了後も働き続けております。
平成27年度にハローワークを通じて就職した障害者の数は前年度比12.2%増の3,539人と6年連続で過去最高を更新しました。
今後とも一人でも多くの障害者が、能力と適性に応じた仕事に就くことができるよう、関係機関と連携を密にしながら障害者雇用の拡大を図ってまいります。 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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