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掲載日:2026年3月10日


「無題」
髙橋 裕子 / TAKAHASHI Yuko
埼玉県上尾市 在住
白いキャンバスに流れるように、巻き上がるように線の群れが浮かぶ。
紫やピンク、青を基調とする鮮やかな色彩で描かれた線の群れは、複雑に重なり合い波のようなリズムを生み出している。
一方、紫、黒など独特の感覚を駆使して描かれた線は、冷たさの中に触れてはならない静謐な雰囲気を漂わせる。
密度や方向によって量感と奥行きを持った線たちは、モチーフのないこの絵の中で、手でつかめそうな錯覚に陥ってしまう。
髙橋さんは作品創作を行う際、自身の手前から描き始めて満足するまで描けたら次の箇所、次の線へと、まるで自分の世界をキャンバスの上に広げるように描いていく。
それがキャンバスのオモテ面だけにとどまらず、裏面までにも広がっていくというのだから驚きである。
このこだわりを持って描くことが彼女の作品の魅力につながっているのかもしれない。
真白なキャンバスに浮かぶ線の群れ、あなたは何を感じるだろうか?
埼玉大学大学院 教育学研究科 1年
宇田川 海