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掲載日:2025年10月23日

「LED方向幕再現集 JR武蔵野線209系500番台」
関 翔平 / SEKI Syohei
社会福祉法人みぬま福祉会 工房集
皆さんはこの絵を見て何を思うだろうか。
電車の絵、ずらりと並んだ電光掲示板、この絵を描いた方は電車マニアなのか。本物同様に見えるこの絵はすべて一つの点からできている。
パソコンの画像編集ソフトを使用し、ドットを一つ一つ打ち込んでいく。カーソルキーを自由自在に操り、完璧な配置で電車や電光掲示板を描いていく。
関さんは電車に乗る際に、電車や電光掲示板の写真を撮り、その写真を見ながらドットで再現する。電光掲示板は実際のLED に沿って、ドットの数を数えながら正確に描いていく。色があると実際の色に合わせながら行うため大変だが、少しずつやりやすいやり方で地道に一つ一つ創作する。
電車の絵をよく見ると、車輪やドアの形まで細部にわたって正確に再現されていることが分かる。撮った写真をもとに、作り上げられた作品からは、「完璧に再現する」という関さんのこだわりや手先の器用さが伺える。
見る者を圧倒するこの作品からは、関さんの創作に対する強い想いや電車が好きだという気持ちが感じられ、魅力的で我を忘れて見入ってしまう。
埼玉学園大学 子ども発達学科 3年
岡部 桜